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もうすぐ北風が強くなる

地震の配管破断でメルトダウン、津波原因の矛盾

 このブログでも昨年7月から、原発の大事故が「想定外の大津波」による「電源喪失」などではなく、「地震による配管の損傷破断」であることを確認してきました。
 つまり、ゴマンとある大小の配管が、地震によって即時に多数の箇所で損傷破断した(作業員の目撃証言が多数)したため、応急電源などあってもなくても、冷却機能喪失=メルトダウンが始まっていたのである。

 このことは国内の全原発の配管が、まともな耐震性能を持っていないことを示しており、まともな耐震性能を保証するなら、すべての原発がコスト上は廃炉に追い込まれる。
 東電はもちろん政府、原子力学会などは、廃炉に追い込まれるのを避けたいがために、配管破断の事実を隠して「想定外の大津波」に国民目線をそらそうとしているのである。

 この原発事故では政府、マスコミ、東電などはグルで多くの嘘と隠蔽を図ってきたが、この配管破断の隠蔽と津波が原因との嘘は、最も基本で最も大きな嘘と隠蔽である。
 事実が示しているのは、即時にすべての原発のすべての配管を耐震点検するか、できなければ廃炉!
 このことである。
 
 関連ページ「次の原発大事故を準備する政府」、「すべての原発が地震で配管破断の危険」、「原因は津波ではない、地震による配管破断」、「原発は地震で壊れていた:ネイチャー」、「これからの生活と放射能汚染」をご覧下さい。
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 地震と津波の間に起きたこと-フクシマ原発  4/6 「院長の独り言」から

 東京電力は、地震ではなんの問題もなかった。津波で何もかもめちゃくちゃになったというストーリーです。ちょっと時系列を見て考えてみます。

気象庁の津波到達時間
小名浜 15:39 3.3m

まとめますと
14:46 東日本大震災
15:39 津波
15:41 ディーゼル発電機故障(おそらく、津波による水没)

その日何が起きたのか。(地震当日を報道から振り返る)・重要2011年05月15日
 1号機内で電気設備関連の作業中だった男性作業員は「揺れるというよりは、横にも激しい勢いで振り回されている感じ。縦揺れはほとんど感じなかった」と振り返る。原子炉頂部にある天井からつり下げられたクレーンや照明が、激しくぶつかり合う音を聞いて、「これは普通じゃない揺れ方だ」と気付いたという。

 建物の廊下では、ずれた金属製配管の継ぎ目から、水が勢いよく流れ出ていた。余震が続く中、非常灯で薄暗い階段を懸命に駆け降りたが、「出口の扉は本当に開くだろうか」と心配になったという。

英BBCドキュメンタリー「メルトダウンの内側」日本語字幕版
福島第一原発を揺さぶった地震は、記録にある限り日本で過去最大のものだった
原発を運転する東京電力は、作業員が人前で話をするのを禁じてきた
しかし事故から1年、自らの体験を語る者たちが現れている

壁に付けられていたパイプがずれて、そしてそれを固定しているものから外れているのを見ました。

1号機、津波前に重要設備損傷か 原子炉建屋で高線量蒸気
 東京電力福島第1原発1号機の原子炉建屋内で東日本大震災発生当日の3月11日夜、毎時300ミリシーベルト相当の高い放射線量が検出されていたことが14日、東電関係者への取材で分かった。高い線量は原子炉の燃料の放射性物質が大量に漏れていたためとみられる。

 1号機では、津波による電源喪失によって冷却ができなくなり、原子炉圧力容器から高濃度の放射性物質を含む蒸気が漏れたとされていたが、原子炉内の圧力が高まって配管などが破損したと仮定するには、あまりに短時間で建屋内に充満したことになる。東電関係者は「地震の揺れで圧力容器や配管に損傷があったかもしれない」と、津波より前に重要設備が被害を受けていた可能性を認めた。

 民間事故調査委員会の報告書から(報道ステーション)
福島第一原発 作業員の証言 : 「生蒸気だ! 主蒸気系が壊れている。もうこの原発は終わったな。東電は終わりだ」

<作業員の証言>
正確な時間をはっきり覚えていないのですが
「建屋がすごいことになっている!」という報告が来たのは
水位が下がり始めた19時以降だと記憶しています。
1号機・2号機の運転員からの報告でした。
1号機か2号機かは覚えていませんが
暗闇の中、原子炉建屋に懐中電灯を手にして
近づいていったそうです。
原子炉建屋は二重扉です。
懐中電灯を照らして
まず外側の扉を開けて中に入り
次に内側の扉に近づき
扉のガラス窓に懐中電灯の光を当てた時です。
ガラス窓の向こう側に白いモヤモヤの蒸気が
充満しているのを運転員が見たというのです。
「あれは生蒸気です!」
この報告を聞いて対策本部内にいた人達は
「どうするんだ」
「まさか爆発しないよな」と口にし始めました。
「生蒸気」は二つしか考えられません。
一つは暖房用の蒸気です。
しかし地震でボイラーが停止している上、
暖房用スチーム管はその管は細い。
「暖房用ではないだろう」という声が上がりました。
そうなると原子炉の蒸気をタービン建屋に送る主蒸気管しかない。
主蒸気系が壊れているとなれば非常に危険で
そのフロアでは作業ができないことを意味します。
案の定、中央制御室の外側や非管理区域まで
放射線が検出されているという報告が来ました。
非常に線量が高いというのです
「もうこの原発は終わったな」
「東電は終わりだ」
この時、私はそう思いました。
主蒸気系の配管の場所を考えると津波で壊れたとは思えません。「生蒸気」の報告が来て、そこら中で「生蒸気が漏れているらしいぞ」と
多くの人達がざわざわと口にし始めていました。

 色々なところで同じこと証言が出てきます。対する東電の根拠は唖然とするものです。

東京電力による、「福島原子力事故調査報告(中間報告)について」

東電尾野「応力解析して応力的に無理な範囲にはいっていないと。
その上にプランと確認できる所見にいっている 1~4号機は見に行ける範囲せまいので5,6号機で詳細確認 5号機はプラントタイプ同じで地震動も似ている 重要機器に損傷ないこと確認 
1~4号機も見れるところは確認。タービン建屋1,2階中心に入ってみてきた 耐震クラス低い設備に入っていて安全上重要な設備よりも地震に対して強く作らなくても良い、クライテリアだが顕著な地震による損傷は見られていない

 この出てくる尾野さん、一緒に仕事をしていたことがありますが、彼が所属していたのは燃料グループ。機械のことなどわかるはずもありません。そして、その大丈夫という根拠が、建設した年代もメーカーも全く異なる号機を見て、壊れていないから大丈夫というモノ。呆れてものが言えません。
 こんな言い訳が通用するならば、すべての機械は壊れないと説明できることになります。子どもの使いでもあるまいし、このような理由にならない理由で説明するとは・・・

 地震で配管破断してしまったことをいくら隠そうとしても、ウソには矛盾が出てきます。もう、本当のことを話してください。それが、事故を起こして地球を汚染してしまった東電の責任です。
参考ブログ
なぜ?”早すぎる放射能漏れ” 原発揺るがす「地震で破損」12/28報道SP(内容書き出し・動画あり)
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