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二つの条件をクリアしない瓦礫処理はダメ:小出

 全国がれき処理について「二つの条件をクリアしない限り受け入れてはダメ」 3/21 たね蒔ジャーナル 3/22 書き起こし「ぼちぼちいこか」氏から

(水野氏)東京には近藤さんです。
 リスナーの方々からたくさんのご質問がスタジオに届いていますが、圧倒的に多いのが瓦礫の受け入れ問題に関してです。
 受け入れ反対というお声が非常に強くてですね、例えばラジオネームせんべえ食べたいさんはこんなふうにおっしゃってますね。この方は震災後海外へ避難した方なんだそうです。そういう思いをしてらっしゃる方のご意見なんですけど、瓦礫を全国で受け入れて処理してくれというのが政府の要望ですが、
「こうした形で全国で瓦礫を受け入れてしまうと、日本全体が被曝をするということにもつながるでしょうし、結局汚染の少ない土地や食べ物も無くなってしまうんじゃないでしょうか?」
というご意見をいただきました。
 そしてラジオネームおやじまんさんという方は、小出先生にこういうふうに聞いていらっしゃるんです。
「今、国が進めている瓦礫の受け入れ、全国の自治体でやってくださいという、この処理の仕方について、小出さんからご覧になって問題ないと思えるような状況でしょうか?」
というふうに聞いてらっしゃいます。いかがでしょう?

(小出氏)私はもう何度もお伝えしたと思いますが、今日本の国がやろうとしてることは正しくないのです。放射能に向き合う時の原則というのは、なるべくコンパクトに集めて、その場で閉じ込めるというのが放射能に向き合う時の原則なんです。
 今日本の国は、全国にまずばら撒くということを言ってるわけですから、もともと原則に抵触しています。それも既存の焼却施設で燃やしてしまえと言ってるわけですから、そんな既存の焼却施設は放射能に対する効力がもともとないような施設ですから、そんなことはやってはいけないのです。
 そして出てきた焼却灰もそれぞれの自治体で埋めてしまえといってるわけで、それもそんなことはやってはいけないことなんです。
 ですから、国の今のやり方を受け入れるってことは到底認めてはいけません。

(水野氏)しかしながら、燃やすということについては燃やすべきであるというのが小出先生のお考えですよね。国のやり方とは違ってですよね。

(小出氏)国のやり方には私は明確に反対だと言っているわけですが、今の瓦礫をこのまま放置しておくと、放射能っていうのは移動していますので、瓦礫からまた汚染が周辺に広がっていってしまうし、子供たちがまた被曝をしてしまうということになりますので、瓦礫は早急に始末をつけなければいけません。
 その方法の一番いいのは、それぞれの汚染地に専用の焼却施設を作ってそこで焼くというのが本来のやり方です。
 ただし、このデタラメな日本の国は、一切それをやらないまま全国にばら撒こうとしてるのですね。ですから本当にけしからんことだと私は思いますし、一刻も早く汚染地に専用の焼却施設を作るように求めるべきだと思います。

(水野氏)まずは、汚染された土地で専用の焼却場を国が作らなきゃいけないってことですよね?

(小出氏)本当なら東京電力に作らせるべきだと思うんですけど。

(水野氏)そうですよね!東京電力・国が作るべきだというのが小出さんのお考え。
 一つ愛知県のやり方をご紹介したいと思います。これは瓦礫の受け入れのためにですね、中部電力の火力発電所のある敷地の中に焼却施設を建設する。そしてまたこの火力発電所の敷地の中に焼却してできた灰の埋め立て地もそこに求めるという考えを示しているんだそうです。
 中部電力はこれを受け入れるかどうか検討中なんだそうですけど、こういうやり方が一つ出てきました。どう思われます?

(小出氏)まずそれより前に、中部電力のところに瓦礫を移動させるだけでも大変なわけですから、現地に作るというのがまずは原則だと思います。

(水野氏)そうか・・・。うーん、実際にこの火力発電所のある自治体では、
「ここは漁業や農業が盛んなので、市民の理解を得るのは非常に難しい。ハードルは高い」
というふうにおっしゃっているようです。
 まずこの瓦礫を移動させるだけでも、そこに放射性物質を移動距離でばら撒いてしまうことになるわけですね?

(小出氏)まぁ、全部ばら撒くわけではありませんけれども、移動させればもちろんエネルギーもいるし被曝ももちろんしながらになってしまうわけですから、本来であればなるべくやらないほうがいいことなのです。
 ですから何度も聞いていただいてるけれども、現地でやるというのが原則です。
 ただこのデタラメな国がそれをやらないで、今現在も子供たちを中心に被曝が進んでしまっているわけですから、私はとにかくそれを一刻も早く何とかしたいと思っています。そのためには全国の焼却施設で受け入れることもやむを得ないと私は度々発言し、皆さんから怒られているわけですけれども、でもそれも今まで通りの焼却施設で焼いていいなんて一度も言ってないのであって、放射性物質が飛び散らないようにきちんと排気系にフィルタ等を取り付けて初めてやっていいと私は言っています。
 そういう運動こそ皆さんすべきなのであって、単に拒否をするということをしてしまえば、汚染地の子供たちが被曝をしてしまいます。

(水野氏)このフィルタについてもご質問がいくつかございました。バグフィルタを突けたら放射性物質のほとんどが取り除けるというふうに小出さんおっしゃいましたけども、あまり効果はないということを言う人もいらっしゃるそうです。
「心配なんですけど」
と。

(小出氏)要するに現場でテストすればいいのです。

(水野氏)まずテストですね。

(小出氏)はい。やってみればいいだけのことであって、うじゃうじゃ議論をしてる段階ではありません。

(水野氏)はい。近藤さん?いかがですか?

(近藤氏)はい。いずれにしてもあれだよね、北朝鮮がミサイルを発射するのに何百億の金をかける、それで食料がどれだけまかなえるかみたいな記事が今日出てましたけどね、同じ理屈で本当に日本の国防予算を考えたらね、焼却施設なんて僕は簡単にできると思うんですよ。やっぱ安全・安心っていうのは何をもって言ってるのかっていったときに、もうすでにこういう事態になってるところへお金を使わずして・・・なんか外に向かって安心・安全いったって、何なんだろうなっていう気がしますね。

(水野氏)私、先日福島市内の方とお話した時も、市民の方の中に
「早く専門の焼却施設をどんどん作ってくれればいいのに」
という声を聞きました。
 ただこれはなかなか国に大きな声となっては届いてないですよね。こういう考え方って。

(小出氏)国は知らん顔をしてるんですね。

(水野氏)うーん。本来国の方から動くべきですね。また、東電もそうした動きは見せておりませんね。

(小出氏)そうですね。無責任な人たちですね。

(水野氏)もう一つ、神戸市の考え方について伺いたいんです。
 神戸市は瓦礫の受け入れについて、受け入れるとしたら焼却した灰を、海を護岸で囲った埋め立てにしようと考えているんだそうです。そのやり方で国に安全基準を示すように要望書を出しました。
 確か海に放射性廃棄物は捨ててはいけないんだと国際的に決まってるんですよね。しかしこの場合、護岸で囲うという、海水に直接触れさせないということであれば、どうなんでしょう?どう思われます?

(小出氏)直接海に捨てるよりはいいとは思いますけれども、私はこれもこの番組でも聞いていただきましたけれども、もともと焼却灰にある汚染物質というのは、東京電力の所有物なのですから、それぞれが引き受けてしまうのではなくて、東京電力に返すように考えるべきだと思います。

(水野氏)そこのところが今見ておりますと、皆さん・・・国がそうさせてるんですけど、瓦礫を受け入れるか・受け入れないかという二者択一を迫られているようでですね、燃やすことについては条件付きでやれることはやるけれども、埋めるのはダメなんだというような分離して作業を考えるという考え方は、恐らく他ではなかなかなされていないんではないでしょうか?

(小出氏)私は燃やすことを引き受けるときには、ちゃんとフィルタ等をとりつけなければいけないということをまず第一の条件にしているわけですし、次に焼却灰は必ず東京電力に返すということを第二の条件にしているのです。
 その二つの条件が満たされない限りはやってはいけないと私は思います。

(水野氏)そうか、つまり受け入れてしまうと今は、その自治体が灰を埋めるところまで受け持つというセットにパックになってる話なんですよね。しかしながら、出口のところをちゃんと国が責任を持たないまま、自治体に受け入れるかどうかを迫られているという、この格好になっているのがおかしいというお考えですね。

(小出氏)そうです。

(水野氏)それって、ずっと言われてきました『原発はトイレの無いマンション』と言われてましたでしょ。なんかそれと似てますね?

(小出氏)ずーっとですね。やり方が一貫してるんです。

(水野氏)出口が無い。そういうことですね。瓦礫についても出口がないまま、入り口だけ開けろと言われて、それに皆が悩んでいるというのが見えてきますね。

(小出氏)そうです。

(水野氏)はい。どうもありがとうございました。

(小出氏)ありがとうございました。
【以上】

【関連記事】
愛知県、がれき受け入れへ調整 中部電発電所に処理施設
朝日新聞 2012年3月19日3時39分
 愛知県は、東日本大震災で発生したがれきを受け入れるため、中部電力碧南火力発電所(同県碧南市)の敷地内にがれきの焼却施設と埋め立て地を建設する方向で、中部電側と最終調整に入った。
 関係者によると、県が碧南火力発電所内の土地を借り、焼却施設を建設。同発電所にある使用済みの石炭灰の埋め立て地の一部を借り、がれきの焼却灰を埋めたい考えだ。
 愛知県側が3月に入って、水面下で中部電側に要請。中部電は受け入れの可否を検討中という。
 県は今後、碧南市など地元自治体や県民に受け入れへの理解を求める。がれきや焼却灰の安全性を証明するため、別の焼却施設で試験焼却をして、放射性物質の濃度などを公開し、独自の安全基準を設ける方針。
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