政権を妨げる内外の力:ウォルフレン11/24
2010-12-01
ウォルフレン氏については、先に11/17の日本記者クラブでの講演要約を載せました。「ウォルフレン米国の変質」
アメリカ軍産複合体と国際金融資本は共に、もはや政府によっては制御できない段階に達している。との内容でしたが、今回も基本は変わりません。
11/24参議院議員会館での講演。通訳は藤田幸久議員
(なお、藤田議員は米国9.11疑惑を西側世界で唯一、国会質疑で追及した議員です)
以下は、藤田議員による講演の要約です。
藤田幸久 Blog - ウォルフレン氏の講演会を開催
「民主党の政権担当能力を妨げた内なる構造と外からの力」
1 「日本の独立性の欠如は、新たな国際情勢の下で、より深刻と化した」
・アメリカの成り立ちや意思決定構造は大きく変化し、世界における役割が変わった。近年軍国主義が鋭く増大した。
・同様に欧州の独自性も減少した。同盟国でありながら、アメリカから相談されることはない。NATOはアメリカの利益を行使するための道具と化した。欧州独自のポスト冷戦体制を構築することができない。戦後の欧州の経験や独自性やユーロの価値の崩壊を意味する。
・日本の状況はもっと深刻。日本外交は発展途上中。中国は日本をまともに扱わない。
2 「民主党がこうした問題に独自に対処することを妨げた内・外の動きがあった」
・民主党政権誕生時から、内外の政治環境が最善であっても、政権担当が難しい国内の負の政治構造と文化を継承していた。
・政治主導を担う舵取り(ハンドル)の構築が必要だった。山形有朋は、選挙で選出された政治家の活動を妨害する官僚機構を作り上げた。今もこれが日本の政治を動かしている。
・こうした問題をまともに取り扱う仕組みと場がない。政策について論じるメディアの伝統がない。派閥政治ばかり報じる。
・メディアと検察による免疫システムが日本に根付いている。
・昨年1月に私は小沢一郎は総理になることは許されないと予測していた。何か悪行をしたということではない。小沢一郎は現在のシステムに対する脅威であるということに対する抵抗が起きるということである。ワシントンからの妨害もあった。アフガニスタンでのアメリカの失敗も予想できた。鳩山政権の崩壊も予想できた。
・ワシントンは日本が中国と親密になることを望んでいない。米国は、米国が敵とみる国を包囲するために、以前よりも日本を必要としている。
・沖縄海兵隊のイラクやアフガニスタンへの出撃は日米安保条約違反である。
3 「アメリカの最も重要な外交・安全保障の諸機関は、制御不能と化した」
・軍産複合体の台頭と自己増殖。自己保存のために世界中に1000箇所以上の基地を配備。300兆円の年間予算。
・様々な利益団体を支える予算が必要。世界全体を不安定化している。
・アメリカがリーダーシップを持っているというのは幻想に過ぎない。
・アメリカは、かつては秩序と安全を維持する存在だった。しかし、今は混乱をもたらす存在。
4 「民主党国会議員は、この悲劇的状況をどう捉え、いかに対応するのか?」
・ 地域の安定はもはや存在しない。アメリカは東アジアの軍拡競争を防ぐことはできるが、長期的な政治戦略を持たないために、地域を不安定化させている。
・ アフガニスタンなどでの軍事作戦も、勝利を目指したものではなく、軍産複合体による軍事活動の継続を自己目的化している。アメリカは紛争を必要としており、そうした紛争が各地で起こることを認識すべきである。
・ アメリカのジャパン・ハンドラー達は、未熟な日本外交には興味がない。
・ 自民党時代の現状維持を最優先する専門家やアドバイザーに依存した外交の転換が必要。
・ 日本は平和志向の政治をもっと主張すべきである。
アメリカ軍産複合体と国際金融資本は共に、もはや政府によっては制御できない段階に達している。との内容でしたが、今回も基本は変わりません。
11/24参議院議員会館での講演。通訳は藤田幸久議員
(なお、藤田議員は米国9.11疑惑を西側世界で唯一、国会質疑で追及した議員です)
以下は、藤田議員による講演の要約です。
藤田幸久 Blog - ウォルフレン氏の講演会を開催
「民主党の政権担当能力を妨げた内なる構造と外からの力」
1 「日本の独立性の欠如は、新たな国際情勢の下で、より深刻と化した」
・アメリカの成り立ちや意思決定構造は大きく変化し、世界における役割が変わった。近年軍国主義が鋭く増大した。
・同様に欧州の独自性も減少した。同盟国でありながら、アメリカから相談されることはない。NATOはアメリカの利益を行使するための道具と化した。欧州独自のポスト冷戦体制を構築することができない。戦後の欧州の経験や独自性やユーロの価値の崩壊を意味する。
・日本の状況はもっと深刻。日本外交は発展途上中。中国は日本をまともに扱わない。
2 「民主党がこうした問題に独自に対処することを妨げた内・外の動きがあった」
・民主党政権誕生時から、内外の政治環境が最善であっても、政権担当が難しい国内の負の政治構造と文化を継承していた。
・政治主導を担う舵取り(ハンドル)の構築が必要だった。山形有朋は、選挙で選出された政治家の活動を妨害する官僚機構を作り上げた。今もこれが日本の政治を動かしている。
・こうした問題をまともに取り扱う仕組みと場がない。政策について論じるメディアの伝統がない。派閥政治ばかり報じる。
・メディアと検察による免疫システムが日本に根付いている。
・昨年1月に私は小沢一郎は総理になることは許されないと予測していた。何か悪行をしたということではない。小沢一郎は現在のシステムに対する脅威であるということに対する抵抗が起きるということである。ワシントンからの妨害もあった。アフガニスタンでのアメリカの失敗も予想できた。鳩山政権の崩壊も予想できた。
・ワシントンは日本が中国と親密になることを望んでいない。米国は、米国が敵とみる国を包囲するために、以前よりも日本を必要としている。
・沖縄海兵隊のイラクやアフガニスタンへの出撃は日米安保条約違反である。
3 「アメリカの最も重要な外交・安全保障の諸機関は、制御不能と化した」
・軍産複合体の台頭と自己増殖。自己保存のために世界中に1000箇所以上の基地を配備。300兆円の年間予算。
・様々な利益団体を支える予算が必要。世界全体を不安定化している。
・アメリカがリーダーシップを持っているというのは幻想に過ぎない。
・アメリカは、かつては秩序と安全を維持する存在だった。しかし、今は混乱をもたらす存在。
4 「民主党国会議員は、この悲劇的状況をどう捉え、いかに対応するのか?」
・ 地域の安定はもはや存在しない。アメリカは東アジアの軍拡競争を防ぐことはできるが、長期的な政治戦略を持たないために、地域を不安定化させている。
・ アフガニスタンなどでの軍事作戦も、勝利を目指したものではなく、軍産複合体による軍事活動の継続を自己目的化している。アメリカは紛争を必要としており、そうした紛争が各地で起こることを認識すべきである。
・ アメリカのジャパン・ハンドラー達は、未熟な日本外交には興味がない。
・ 自民党時代の現状維持を最優先する専門家やアドバイザーに依存した外交の転換が必要。
・ 日本は平和志向の政治をもっと主張すべきである。
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