原発は地震で壊れていた。セシウムは主に4号機:ネイチャー
2012-01-12
原発がメルトダウンした原因は、地震で配管が壊れたからである。
配管が破断損傷したので、仮に津波がなく電源喪失しなくても冷却水は漏出して、直ちにメルトダウンが始まる。
地震による配管破断事故であることを認めると、すべての原発に耐震強化が必要になり、直ちに全原発停止となり、結果的には全原発が廃炉に追い込まれる。
マスコミと電力、原発推進派はこの事態を避けようと根拠のない津波原因事故説を大宣伝しているのである。
曖昧にして済むものではない。
いくら電気があっても、数万個所にものぼる配管の支持留め具、継手、接続、溶接、ボルトのいずれかが壊れたら、冷却水は抜けてメルトダウンする。
原発はいったん稼働すると放射能汚染されるので、これら配管の完璧な維持補修は現実性が無い。
津波原因説とか曖昧模糊説とかの根拠のないマスコミ宣伝を覆して、事実が示すとおりに直ちにすべての原発の耐震点検強化を進めなければならない。
地震による配管損傷が、即日のメルトダウン開始になったのである。
このブログではこれまでも上の主張を何度か述べてきました
関連ページ「昨深夜の地震:東通原発は危うく福島第一になるところ」、「メルトダウン!」、「3号機、大津波の前に地震で配管破損、漏出!」、「すべての原発が地震で配管破断の危険」を御覧ください。
世界の科学的権威である英国ネイチャー誌(電子版)に、放射能分析から津波が来なくても地震で損傷(メルトダウン)していた、とする論文が載った。
また、この分析ではセシウム放出が、主に4号機の核燃料プールからであることも明らかにしている(政府は今でも否定している)。
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フクイチは地震で壊れていた! 北欧研究チームが解明! チェルノブイリ超えのキセノン133 地震直後から放出! ● セシウム137放出 4号機プールの使用済み核燃料が重要な役割 放出量 日本政府「発表」のほぼ2倍 12/28 ikeda102.blogから
権威ある科学誌「ネイチャー」(電子版)に、ノルウェー大気研究所のアンドリアス・ストール(Andreas Stohl)氏率いる研究チームによる「フクシマ事故」の解析結果を紹介する記事が掲載された。→ http://www.nature.com/news/2011/251011/full/478435a.html
ストール氏やスウェーデン国立防衛研究所のラール・エリク・デ・ギーア氏(Lars-Erik De Geer)らが「大気化学物理学」誌に、ピーアレビューのためオンラインで発表した論文を紹介した。
それによると、「フクイチ」からのセシウム137の放出量は、日本政府の公式発表のほぼ倍にあたる、3.5 × 10・16 (10の16乗)Bqに 達していた。これはチェルノビリのセシウム137放出の半分に相当する。
The new model shows that Fukushima released 3.5 × 10・16 Bq caesium-137, roughly twice the official government figure, and half the release from Chernobyl.
ストール氏の研究チームはまた、セシウム137の主要な放出源として、4号機の使用済み核燃プールを挙げ、ここから大量のセシウム137が環境に放出されたことを突き止めた。
日本政府はプールからはほとんど出ていないとの主張を続けている。
研究チームは、4号機プールの海水の注水後、放出量が激減したことも指摘している。これは、より早く注水が行われていたら、セシウム汚染のかなりの部分を未然に防ぐことができたかもしれない、ことを意味する。
The new analysis also claims that the spent fuel being stored in the unit 4 pool emitted copious quantities of caesium-137. Japanese officials have maintained that virtually no radioactivity leaked from the pool. Yet Stohl's model clearly shows that dousing the pool with water caused the plant's caesium-137 emissions to drop markedly (see 'Radiation crisis'). The finding implies that much of the fallout could have been prevented by flooding the pool earlier.
ストール氏らはまた、希ガスのキセノン133について、フクイチから 、ほぼ1.7 × 10・19 Bqもが放出されたと算出した。 これはチェルノブイリの1.4 × 10・19 Bq を大きく上回る。
フクイチ発のキセノン133は地震発生直後から環境に放出されていたことも確認された。これは津波がなくても、地震だけで原発を損傷されるのに十分だったことを意味する。
The new study challenges those numbers. On the basis of its reconstructions, the team claims that the accident released around 1.7 × 10・19 Bq of xenon-133, greater than the estimated total radioactive release of 1.4 × 10・19 Bq from Chernobyl. The fact that three reactors exploded in the Fukushima accident accounts for the huge xenon tally, says De Geer.
The latest analysis also presents evidence that xenon-133 began to vent from Fukushima Daiichi immediately after the quake, and before the tsunami swamped the area. This implies that even without the devastating flood, the earthquake alone was sufficient to cause damage at the plant.
ストール氏らのチームはさらに、高濃度のセシウム雲が3月14日午後、東京を通過したが、「その時は雨に降っていなかった。もし降っていたら、もっとひどい状態になっていただろう」(ストール氏)との見方を示した。
The model also shows that the accident could easily have had a much more devastating impact on the people of Tokyo. In the first days after the accident the wind was blowing out to sea, but on the afternoon of 14 March it turned back towards shore, bringing clouds of radioactive caesium-137 over a huge swathe of the country . Where precipitation fell, along the country's central mountain ranges and to the northwest of the plant, higher levels of radioactivity were later recorded in the soil; thankfully, the capital and other densely populated areas had dry weather. "There was a period when quite a high concentration went over Tokyo, but it didn't rain," says Stohl. "It could have been much worse."
日本政府の発表と違う結果が出たことについてストール氏は、日本政府の算定がモニタリングポストの測定値に依拠し、太平洋へ拡散したものを考慮に入れていないことなどを挙げている。
配管が破断損傷したので、仮に津波がなく電源喪失しなくても冷却水は漏出して、直ちにメルトダウンが始まる。
地震による配管破断事故であることを認めると、すべての原発に耐震強化が必要になり、直ちに全原発停止となり、結果的には全原発が廃炉に追い込まれる。
マスコミと電力、原発推進派はこの事態を避けようと根拠のない津波原因事故説を大宣伝しているのである。
曖昧にして済むものではない。
いくら電気があっても、数万個所にものぼる配管の支持留め具、継手、接続、溶接、ボルトのいずれかが壊れたら、冷却水は抜けてメルトダウンする。
原発はいったん稼働すると放射能汚染されるので、これら配管の完璧な維持補修は現実性が無い。
津波原因説とか曖昧模糊説とかの根拠のないマスコミ宣伝を覆して、事実が示すとおりに直ちにすべての原発の耐震点検強化を進めなければならない。
地震による配管損傷が、即日のメルトダウン開始になったのである。
このブログではこれまでも上の主張を何度か述べてきました
関連ページ「昨深夜の地震:東通原発は危うく福島第一になるところ」、「メルトダウン!」、「3号機、大津波の前に地震で配管破損、漏出!」、「すべての原発が地震で配管破断の危険」を御覧ください。
世界の科学的権威である英国ネイチャー誌(電子版)に、放射能分析から津波が来なくても地震で損傷(メルトダウン)していた、とする論文が載った。
また、この分析ではセシウム放出が、主に4号機の核燃料プールからであることも明らかにしている(政府は今でも否定している)。
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フクイチは地震で壊れていた! 北欧研究チームが解明! チェルノブイリ超えのキセノン133 地震直後から放出! ● セシウム137放出 4号機プールの使用済み核燃料が重要な役割 放出量 日本政府「発表」のほぼ2倍 12/28 ikeda102.blogから
権威ある科学誌「ネイチャー」(電子版)に、ノルウェー大気研究所のアンドリアス・ストール(Andreas Stohl)氏率いる研究チームによる「フクシマ事故」の解析結果を紹介する記事が掲載された。→ http://www.nature.com/news/2011/251011/full/478435a.html
ストール氏やスウェーデン国立防衛研究所のラール・エリク・デ・ギーア氏(Lars-Erik De Geer)らが「大気化学物理学」誌に、ピーアレビューのためオンラインで発表した論文を紹介した。
それによると、「フクイチ」からのセシウム137の放出量は、日本政府の公式発表のほぼ倍にあたる、3.5 × 10・16 (10の16乗)Bqに 達していた。これはチェルノビリのセシウム137放出の半分に相当する。
The new model shows that Fukushima released 3.5 × 10・16 Bq caesium-137, roughly twice the official government figure, and half the release from Chernobyl.
ストール氏の研究チームはまた、セシウム137の主要な放出源として、4号機の使用済み核燃プールを挙げ、ここから大量のセシウム137が環境に放出されたことを突き止めた。
日本政府はプールからはほとんど出ていないとの主張を続けている。
研究チームは、4号機プールの海水の注水後、放出量が激減したことも指摘している。これは、より早く注水が行われていたら、セシウム汚染のかなりの部分を未然に防ぐことができたかもしれない、ことを意味する。
The new analysis also claims that the spent fuel being stored in the unit 4 pool emitted copious quantities of caesium-137. Japanese officials have maintained that virtually no radioactivity leaked from the pool. Yet Stohl's model clearly shows that dousing the pool with water caused the plant's caesium-137 emissions to drop markedly (see 'Radiation crisis'). The finding implies that much of the fallout could have been prevented by flooding the pool earlier.
ストール氏らはまた、希ガスのキセノン133について、フクイチから 、ほぼ1.7 × 10・19 Bqもが放出されたと算出した。 これはチェルノブイリの1.4 × 10・19 Bq を大きく上回る。
フクイチ発のキセノン133は地震発生直後から環境に放出されていたことも確認された。これは津波がなくても、地震だけで原発を損傷されるのに十分だったことを意味する。
The new study challenges those numbers. On the basis of its reconstructions, the team claims that the accident released around 1.7 × 10・19 Bq of xenon-133, greater than the estimated total radioactive release of 1.4 × 10・19 Bq from Chernobyl. The fact that three reactors exploded in the Fukushima accident accounts for the huge xenon tally, says De Geer.
The latest analysis also presents evidence that xenon-133 began to vent from Fukushima Daiichi immediately after the quake, and before the tsunami swamped the area. This implies that even without the devastating flood, the earthquake alone was sufficient to cause damage at the plant.
ストール氏らのチームはさらに、高濃度のセシウム雲が3月14日午後、東京を通過したが、「その時は雨に降っていなかった。もし降っていたら、もっとひどい状態になっていただろう」(ストール氏)との見方を示した。
The model also shows that the accident could easily have had a much more devastating impact on the people of Tokyo. In the first days after the accident the wind was blowing out to sea, but on the afternoon of 14 March it turned back towards shore, bringing clouds of radioactive caesium-137 over a huge swathe of the country . Where precipitation fell, along the country's central mountain ranges and to the northwest of the plant, higher levels of radioactivity were later recorded in the soil; thankfully, the capital and other densely populated areas had dry weather. "There was a period when quite a high concentration went over Tokyo, but it didn't rain," says Stohl. "It could have been much worse."
日本政府の発表と違う結果が出たことについてストール氏は、日本政府の算定がモニタリングポストの測定値に依拠し、太平洋へ拡散したものを考慮に入れていないことなどを挙げている。
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