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もうすぐ北風が強くなる

アイスランドの教訓、ギリシャはドラクマに戻せ

 金融資本家は儲かっているときは巨額の富を得ながら、破綻しかかったときは国家に支援させる。国家は勤労者に増税と緊縮財政でツケをまわす。
 国民は窮乏化し、実体経済は縮小し、財政はさらに悪化する循環の底なし沼だ。
 金融資本の主張する債権は、所詮は信用創造されたペーパーマネーなのである。

 元々が過剰与信であって、非金融資本の正統な焦げ付きとはかなり異なる。
 金融の虚構である。
 ギリシャは実体経済の生産力が毀損していないうちに、ユーロから自国通貨ドラクマに戻し、金融の国家主権を回復して富の再分配機能を発揮すれば見合いの需要が回復しよう。

 関連ページ「公平な分配で経済成長を続けるアルゼンチン」、「アイスランドの教訓:銀行は破綻させよ」、「破滅するユーロか、破滅する国家か」をご覧ください。
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2011年12月06日
ヨーロッパの金融危機が問題になっているが、ヨーロッパで最初に危機に陥ったのはアイスランドだった。
(ビル・トッテン)

 金融支配への抵抗

90年代、アイスランド政府は銀行の民営化や規制緩和など金融市場のグローバル化を推進し、政府は高金利政策をとり世界中から資本を呼び込んだ。
急成長を目指した民間銀行は企業買収を次々と行い、大手3銀行の収益は国家予算の半分になるほど急成長を遂げた。
しかしそれは2008年のリーマンショックであっけなく破綻、アイスランド通貨クローネは暴落し、食料を含むすべての輸入品が高騰し、失業率も上昇した。

10年3月、アイスランドでは経営破綻した銀行のイギリスとオランダの預金者保護に税金を投入するかどうかの国民投票が行われた。
それは銀行が自分の利益を求めて行ったばくちの負けを国民が支払うということだ。
94%のアイルランド国民が「NO」をつきつけると、IMFはアイスランドへの融資を凍結したが、国民はひるまなかった。
破綻と同時に海外へ逃亡した銀行経営者を指名手配するよう政府に働きかけ、また国際金融機関が国を支配することがないような憲法を草案しようと動きだしたのだ。

いまギリシャでも、国民はIMFの救済融資を受ける条件として出されている緊縮策に強く反対している。
デフォルト回避のためにギリシャ政府が受けようとしている緊縮策は、ギリシャ人に増税と年金や賃金の削減、さらには多くの仕事を奪う。
民営化はアテネの水道だけでなくパルテノン神殿やギリシャの島々までも売却されるということだ。
そして一般のギリシャ国民は何十年間も苦しい生活を余儀なくされることになる。

カンヌで開かれたG20サミットはこのギリシャ金融危機が最大の議題となり、10月31日に7.5兆円の為替介入を行い、円高について話しあってほしかった日本政府は肩透かしをくらった。
なぜこれほどまでギリシャ問題が重要かというと、オバマがウォール街の代表として参加していたからだ。

もともと、ほとんどのエコノミストはギリシャは債務を払えないと見ていたのでヨーロッパの銀行はギリシャ国債を保証しなかったが、アメリカの銀行やヘッジファンドはギリシャ国債を保証をしている。
そのためデフォルトになれば株が暴落し、投資を回収できず、世界経済が破綻する、だからウォール街を支援しろとオバマは迫ったのである。

アイスランドと同じく、国民投票をすればギリシャ人もウォール街のために自分たちが困窮することに「NO」と言うだろう。それが民主主義の姿だ。
つまり、いまギリシャで起きている国民の反対運動は、アメリカや世界各地で行われているウォールストリート占拠のデモと同じく、99%の国民が1%の、ウォール街に象徴される金融支配への抵抗なのである。

ヨーロッパの債務危機は、金融規制緩和によって民間の金融機関が国境を越えて野放図な活動をし、巨額の債務を出したために起きた。
金融機関が儲かっているとき、利益は巨額のボーナスとして経営者の懐に入るが、破綻すれば尻ぬぐいは国家、つまり国民がする。
ギリシャ国民はユーロ圏から抜けることを選び、アイスランドと同じように国際金融機関の支配から国を取り返すときである。
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