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もうすぐ北風が強くなる

民衆が勝利したニカラグア

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共和国大統領ダニエル・オルテガとサンディニスタ民族解放戦線

ニカラグアにおける≪民衆主義≫の圧倒的勝利  11/20  「マスコミに載らない海外記事」から
ニル・ニカンドロフ   2011年11月10日13:57

11月6日、ニカラグア大統領ダニエル・オルテガが、票の64%を勝ち取って再選された。
彼の選挙綱領の要点は、簡潔で、ニカラグア国民にとって、理解し易かった。社会主義、キリスト教、自由市場だ。
オルテガの競争相手は、より説得力がある代案を提示しそこねたのだ。次点候補である独立自由党、80歳(!)のファビオ・ガデアが票の29%を得た。中間集計は、サンディニスタと、その支持者達が新国会の多数派となることを示している。

予想されていた通り、野党と≪非政府組織≫は今、選挙結果に異義を唱えている。
話題はいつも通りだ。≪サンディニスタが票を買収し、最高選挙委員会が欺瞞を手助けした≫。状況はベネズエラでの出来事を連想させる。ウゴ・チャベスがどれだけの得票差で勝とうと、対抗する側の連中は決まって≪欺瞞だ! 欺瞞だ!≫と叫び始めるのだった。

以前にも、ダニエル・オルテガとサンディニスタは、同様の非難に会っている。
2008年の地方議会選後、やり手の≪弱体化工作エキスパート≫であると評判の、駐ニカラグア米大使ロバート・キャラハンが、≪正しい結果≫を実現することに決めたのだ。
この目的の為、野党とNGOが仕組んだ街頭暴動を、彼は密かに支援(資金援助も)した。米政府からの勧告に従って、立憲自由党は、外国監視団の前で、全国的に票を再集計するよう要求した。
サンディニスタは、キャラハンの≪ニカラグアにおける秩序回復≫の試みを、ワシントンの命令を押しつけようとする企てと受け止めた。いかなる譲歩も、権力の喪失を招きかねないのだ。

時々、キャラハンは、むち政策を、あめ政策に変え、投資増大、観光でのより高い利益、アメリカで働いているニカラグア国民からの無限の送金、国防分野協力での優先的な供給などを約束した。
こうした分野すべてでの、ニカラグアの収入は年間5億ドル以上にのぼると、彼は保証した! そして、もしそうであれば、サンディニスタが、ワシントンの権益を無視することは妥当だろうか?
キャラハンの大使という立場でのニカラグア滞在は、≪政権≫を標的にした、全面的対立、議論と、重大な声明 。オルテガ、キャラハンに、そうした挑発的な声明や行動は許容できないものであり、ペルソナノングラータ、派遣先政府にとって好ましくない外交官とされるリスクを冒していると、何度か警告せざるを得なかった。

紛争が臨界点に達すると、キャラハンは間もなく新大使にとって代わられる予定だと米国務省は発表した。野党の統一と、≪競争に勝てる≫野党指導者を提示することができず、サンディニスタを弱体化する米国務省の計画を実施そこね、キャラハンは7月にニカラグアを去った。とはいえ、激しい対オルテガ弱体化工作は決して止まることはなかった。

ほぼ同じ頃、≪ニカネットワーク≫組織を代表する≪民間活動家≫の代表団がマナグアにやってきた。この団体は、ニカラグアにおける、アメリカの弱体化工作に反対して、ニカラグアでの、ワシントンの路線を変えさせようと、30年以上戦ってきた。
NGO職員、各政党の指導者、米大使館職員と議論した後、代表団メンバーは、ニカラグアの選挙結果が、アメリカの権益に沿うように影響しようという企みが、益々執拗になっていることを確認した。
ニカラグアにある多数のNGOは、USAID (アメリカ合州国国際開発庁)、≪国際共和研究所 (IRI)≫、"全米民主国際研究所(NDI)≫、並びに、いくつかの西欧の≪支援組織≫を通して、財政支援されている。
ジャーナリスト、賄賂を受け取った労組活動家や学生運動指導者達は、その為に必要なプロパガンダの研修を受けている。

ニカラグアでの工作を強化すべく、米国務省は、ニカラグア大使のポストに一見相応しい候補者を選び出した。ジョナサン・ファラーは、国務省のキューバ部門の長を三年勤めた南米専門家だ。
ところが、WikiLeaksの暴露によって、ファラーの威信は損なわれた。彼が署名したハヴァナからの公式文書には、一部のキューバ人反体制活動家についての否定的な見解が、彼等の強欲さと、≪カストロ兄弟政権≫に対し、効果的な反対行動ができない無能さが書かれていた。
ファラーはキューバの反体制派の信頼性も疑っていた。

≪れっきとした実績の≫持ち主が対諜報要員であったことが判明するというのは実に良くある事だ。キューバ系アメリカ上院議員の中には、そうした結果を好まない人々がいた。上院でのファラーとの会談中、彼等は、彼に多くの答えにくい質問をし、彼がキューバでの義務をおろそかにしていたという結論に至った。
上院議員達は、アメリカは、あらゆる分野における民主主義と自由の理想の為に戦っているにもかかわらず、ファラーは、キューバで働きながら、この栄誉ある任務の実施を避けていたと述べている。
彼を新ニカラグア大使として推薦するのは妥当ではない。依然として、臨時代理大使が在ニカラグア米大使館を統括しているのは、そういう理由だ。

ニカラグア最高選挙委員会は、まだ最終結果を発表していないが、EU、米州機構や様々なNGOの監視団は、様々な≪異常≫や≪逸脱≫について語り始めた。USAIDと積極的に協力してきたNGO≪エスニックス・アンド・トランスパレンシー≫のトップ、ロベルト・コートニーは、ニカラグアの選挙制度は、≪中南米≫で最悪だと告発した。
彼は、米大使館出身の別の≪れっきとした実績の持ち主≫、進歩・民主主義研究所(Ipade)所長マウリシオ・スニガに支持されている。
右派の活動家集団、レッツ・ハヴ・デモクラシー(民主主義を実現しょう)が一番大騒ぎをしている。彼等は、野党活動家の拘留を含め、選挙における数百件の違反を主張している。そうしたことが起きたか否かは問題ではない。重要なのは、相応しい時点に、合図を送り出すことだ。

選挙運動に対する≪チャベスの関与≫の話題が蒸し返されている。オルテガの高級官僚達が、カラカスへ、スーツケースを持って出かけ、ドル札がつまったスーツケースを持ち帰ったと言われている。アメリカ寄りのマスコミや大使は(WikiLeaks)異なる金額(大抵、10億ドル -15億ドル)を報じている。
実際、ベネズエラの資金援助は、地域の投票してくれそうな人々を励ますのに使われた。彼等は建設資材、屋根用亜鉛鉄板、家畜他を受け取った。オルテガは、チャベスの援助が、小規模融資、食糧援助、住宅建設、教育、医療の向上といった国の計画を推進する助けとなった事実を隠そうとはしていない。
ベネズエラの援助によって、電力供給不足問題は解決された。ベネズエラの石油とジーゼル燃料(一日28,000バレル)の供給が保証されたことで、ニカラグアの恒久的なエネルギー危機は終わった。
サンディニスタにとって、貧困との戦いは主要課題の一つではあるが、オルテガは、実業家達の利害も忘れてはいなかった。それが、彼の支持者の輪が≪屈辱を受け、侮辱されている≫人々だけに限られていない理由だ。

チャベスは、オルテガの再選を祝った最初の指導者達の一人だ。この勝利の地政学的意義を過大評価するのは容易ではない… サンディニスタ大統領がいるニカラグアが、中米における、米州ボリバル同盟(ALBA)ブロックの存在を確実なものとするのだ。
ワシントンは、グアテマラでの選挙(オルテガと同日)におけるオットー・ペレス・モリナ将軍の勝利に満足している。
サンディニスタは、あらゆる側面で遮られている。ホンジュラス、パナマ、コスタリカ、グアテマラ。エルサルバドルでは、左派が政権の座にあるが、彼等は何よりまず、右派の権益を大切にする連中だ。

オルテガの勝利を祝いながら、チャベスは、≪パラグアイのルゴ、ブラジルのルラの突然の疾患、そして自分自身の病気をあげて、ニカラグアの友人に、くれぐれも十分気を付けるよう呼びかけた。
≪こうした奇妙な癌や、他の病気の症例は、我々にあることを思い起こさせるので、体には気を付けるように。固定観念や被害妄想を抱えて生きるべきだというわけではないが、国策として、帝国が、常に殺人を利用しているのは紛れもないことだから≫。
エボ・モラレス、ラファエル・コレアや、クリスチナ・キルチネルにも、チャベスは同じ忠告をしている。

記事原文のurl:www.strategic-culture.org/news/2011/11/10/convincing-victory-of-populism-in-nicaragua.html
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傀儡マスコミは、売国協定加盟については提灯行列をさせんばかりの絶賛記事を書いても、中南米の小国の果敢な政治家の活躍、あるいは追放については報じない。

ホンジュラス・セラヤ大統領追放の為の軍事クーデター時もそうだった。
大手マスコミ、中南米にも、ワシントンにも、現地事情に精通した特派員は、いるだろう。

電車・地下鉄の中吊り広告(読売騒動)を見て、60年安保時のエピソードを思い出した。
1960年、日米安保条約の延長を強行採決した岸信介首相が、「デモ隊は声ある声だ。わしは声なき声に耳を傾ける。後楽園は巨人戦で満員じゃないか」と語ったという。

週刊誌もタブロイド紙も、テレビ・ワイドショーも、読売巨人軍、ナベツネ・清武対決とやらの報道、あるいは千葉で、ナイフを手に女性と運転手を人質にした男の話題に忙しい。

傀儡官僚、傀儡政治家、共謀して、日本列島に暮らす人々を全員人質にして、アメリカの1%に差し出す大変な売国スキャンダルを、傀儡マスコミは決して報道しない。

バスの人質2人の運命の方が、一億人(いや、未来永劫だから、莫大な人数になる)の運命より、傀儡マスコミにとっては重い。

北海道警察の裏金問題を追及し、数々のジャーナリズム賞を受賞してきた北海道新聞のエースが、6月、北海道新聞を退職した。ビデオ・ニュース メディアが権力に屈する時
ビデオ・ニュース、文は無償で読めるが、番組を見るには会員になる必要がある。

1%に盾突いて、99%に向けたジャーナリズム活動をした本物ジャーナリストは退職する。言い換えれば、現役でジャーナリズム世界にいる人々、1%の権力側に向けて仕事をしているのだろうと想像している。テレビに出てコメントをしている人々も、1%のための発言をしているに違いないと思って聞き流す。あるいは画面に向かって、怒鳴りちらすしかない。
基本的に、そういう番組は見ない。時間と電気と体力の浪費。

ゴマメの歯ぎしり。メタボオヤジがプロパガンダを見ようと見まいと、99%の皆様?、1%の連中の希望通りに投票行動(あるいは、棄権行動)をとり、地獄への道を突き進む。
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