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もうすぐ北風が強くなる

お釈迦になった高速増殖炉

 もんじゅ

 高速増殖炉の原子炉の中に物が落ちて取れなくなっているとのニュースがあったが、その後は運転が止まったままのようだ。
 一体、どう解決するのかと思っていたが、解決策は無いようだ。 
 「再開大幅遅れの見通し」などと言う状態ではない。
 「再開」にこだわっている原子力行政は、言葉だけのものだ。
 物が落ちて......................
 地球の裏側まで穴があいたら......................どうするのだろう。

 数十年にわたって巨大事故にならなかったのが、不幸中の幸いか。

 まさしく、安全だと言うなら東京に設置してみなさい。
 すごい僻地にしか立地できないのは、危険の証だ。
 地震だらけの国土で、都市まで千キロなどは何処にもないのだ。
 
 http://chikyuza.net/n/archives/4547から引用
「お釈迦」になったかニセもんじゅ 2010年 11月 13日

<槌田敦(つちだあつし):核開発に反対する会>

 日本原子力機構の所有する「ニセもんじゅ」(文殊菩薩を詐称する原子炉)で、8月26日、炉内部の器具の交換に使う「炉内中継装置」(3.3トン)を原子炉の中で2メートルも落としてしまった。これはかなりの衝撃で、原子炉内部構造を破損したのではないか、と心配されている。

 落とした原因は、ステンレス製のネジのゆるみで、これにより2本のつめが固定され、この装置を吊るす構造になっていたという。このネジの長さはわずか1センチという小さなもので、しかも落下を防ぐ手段がこれ以外になかったというのは、とても信じられないお粗末さである。

 ところで、このニセもんじゅの原子炉は、加熱して熔かした液体ナトリウムで満たされている。この液体ナトリウムは光を通さないので、カメラで見ることができないから、原子炉の中がどのように壊れたかを知る方法がない。破損状況が分からなければ、もんじゅは使用できないことになる

 液体ナトリウムを抜き取れば見えるのだが、その作業の結果、不純物が炉内に多量発生するなどして、やはりもんじゅは使用できないことになる。もんじゅは15年前のナトリウム火災事故の後も、この炉心のナトリウムを抜き取らず、これが固まらないように加熱し続けていた。支払った電力代金は年間200億円、15年間で3000億円の国費を単なる熱にして無駄遣いしていたのである。

 このように、ナトリウムを抜き取る以外にこの衝撃による破損状態を知る方法がないので、もんじゅは「お釈迦(注)になった」と見られる。
   (注) 「お釈迦」とは、阿弥陀の像を鋳るのに誤って釈迦の像を鋳たことをいう。

【続報】

 10月4日、原子力機構は落とした炉内中継装置の引き上げを開始したが、落としたことでこの中継装置が変形し、穴に引っ掛かって引き上げに失敗した。13日に作業を再開したが、やはりだめだった。福井新聞は「再開のめどなし」と報じている。この外、全国紙福井版も大きなニュースとして報道している。装置の引き上げができなければ、もはやこの原子炉は使い物にならないのである。

 ところが、この重大ニュースを、毎日新聞を除き全国紙(東京、大阪)は一切取り上げなかった。中日(名古屋版)には小さな記事があるが、同系列の東京にはない。毎日新聞の場合も、見出しを含め目立たないように特に工夫されている。その目的は、事業仕分けとベトナム原発への影響を恐れて、各紙一斉に自主規制したものと思える。ことによると、一斉ということから内閣府の依頼があったのではないかとも思われる。

 朝日(福井版)には、事業仕分けでこの装置落下に質問が集中したとある。仕訳人たちはおそらくインターネット記事で質問したのであろうが、東京のどの新聞にも記事がないことで迫力は殺がれたであろう。その結果、ニセもんじゅ予算は1割減で確定した。

 ベトナム原発については最後までロシアとの争いであったという。しかし、日本に来ているベトナム大使館員が読む日本の新聞には、このニセもんじゅに示される日本の技術力の低さについて本国へ情報発信できなかったに違いない。このことがベトナムでの日本の原発独占交渉権獲得となり、1兆円規模の受注が内定したと言われる。

 このことは日本のマスコミが現在も戦時中新聞となんら変わっていないことを示す。日本の未来はこのような政府迎合の日本マスコミに誘導されるのかと思うと寒気がよぎる。

 ニセもんじゅ予算とベトナムへの原発売り込みがすべて確定した11月10日、全国紙(東京版)は一斉に、「もんじゅ再開大幅遅れ」の記事を発信して、読者に落下した機器が回収できないことを初めて伝えた。しかし、東京の読者には、この記事だけではなんのことだか分からないに違いない。

 ところで、記事の早さと正確さを自慢する朝日新聞だけはこの日も何も伝えなかった。今更報道してもと意地になっているものと思える。そこで朝日だけの読者には、もんじゅが使い物にならないという重要ニュースが何も伝えられていないのである。残念なことだ。

【結論】

 炉心周辺の破損状態を知るためには、ナトリウムを排出しなければならない。その前には中継装置を引き抜かなければならない。どちらも不可能に近い。もはや、ニセもんじゅは仮死状態にある。生命装置(ナトリウム循環)の維持のために1日5000万円、年間200億円も電気料金を熱にしてしまう。プラス人件費(もんじゅ職員の費用=何十億円)が税金から支出される。

 したがって、この生命装置をはずさせ、安楽死させる段階に来ている。
 ナトリウムを使う高速炉は、ニセもんじゅの外に、茨城県の常陽がある。この原子炉でも、やはり無理な操作をして装置を引っ掻け、炉内構造物を壊してしまった。これも仮死状態でナトリウム循環の生命装置で維持している。

 いずれにしても、このふたつの原子炉は、巨大事故を起こすことなく臨終を迎えることになった。しかも、このふたつの原子炉で得られる高純度兵器級プルトこそ日本の核武装計画の基本だから、その挫折を心から喜びたい。
 (引用終わり)

(別口のコメント)
 炉心には約1トンのプルトニウムが装架されている。現状ではこの燃料を抜くことができないので、廃炉にもできないということ。
 研究所は燃料移送装置をプラグごと引き抜くことを考えているという。
 炉は約200℃に加熱されており、かつ窒素雰囲気中の作業になると見られるが、うまくいくかどうか。
 移送装置は落下したとき、何かに当たって変形したらしいが、被接触物は容器内にあり、燃料とNaを抜き取り、場合によれば炉心構造物も撤去してその変形、傷等を確認しなければならない。変形やクラックがあれば、それを修理する必要。放射能が残留する中で、そんなことは可能なのか?
 とにかく何とかして燃料を抜き取って、そのままお陀物にするのが最上策。二度とこんなばちあたりは作らないこと。N/K
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