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もうすぐ北風が強くなる

愚かな臨界基準見直し、農地は回復困難:小出

11月7日(月)、小出裕章氏が毎日放送「たね蒔きジャーナル」に出演   11/7  「ざまあみやがれい」氏から

水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章先生の伺います。小出さんこんばんは」

小出「こんばんは」

水野「よろしくお願いします」

平野「よろしくお願いします」

小出「よろしくお願いします」

水野「えーまずですね。福島第一原発2号機で先週、再臨界の可能性があると東電が発表いたしました。その時に小出先生おっしゃったのは、それは非常に考えにくい、間違いではないか、通っしゃたら後日、そのとおり再臨界ではなかったと、いう話になりました」

小出「はい」

水野「そこで、なんですが。ラジオネームおろちさんというリスナーのかたがご指摘くださいました。えー……今回のキセノン検出に絡んで、臨界、の判定の基準を見直し再検討するんだそうですね……そんな話が出てきてるんですね、実は。」

小出「知りません(苦笑)。そうですか」

水野「あ、そうなんですよ」

小出「はい」

水野「だから今回、再臨界しているのかしていないのかと、いう話になったわけですけれども」

小出「はい」

水野「これ……の、ま、ある種、混乱が起こった原因は、臨界の判定基準にあると、いう事になってきたのだそうです

小出「はい」

水野「それで、え…この判定基準を変えましょうと、いう話になってるんだ、ですよね」

小出「それはどこでなってるんですかっ?」

水野「うふふ(笑)。これが不思議な話ですけども。えー……これ結局だから、東電…ですよね?」

平野「東電ですねえ。」

水野「ええ」

平野「あの……東電が判定基準について経産省に、報告したというようなことを言ってますねえ。見直しを含めて

水野「ええ」

平野「そんな、あの……東電にあの見直しするような権限もありませんよねえ、先生」

小出「(笑)そんな基準はもともとありません

平野「ありませんねえ」

小出「はい」

水野「えっ。じゃあね、おろちさんというご質問……もともと専門家の中ではどういうものを臨界と呼ばれてるんですか。国や東電は以前にも『冷温停止』という言葉の定義も都合のいいように勝手に変えてしまったように思います。定義や基準を意図も簡単に変えることには賛成できません。とおっしゃっているのですが、小出先生のご意見いかがでしょう」

小出「臨界というのはもう物理学的に明確な定義があります

水野「はい」

小出「えー、核分裂の連鎖反応が続くという、それが臨界です。はい。今回の場合は、え……崩れてしまった燃料で核分裂の連鎖反応がもし続いているとすれば、『臨界』あるいは、『再臨界』と呼びますし。そうではない全く別の物理現象である、『自発核分裂』。それはもう避けようがなくもう元々から続いてるのですが。え…それを検出したのかというどちらかの可能性しかありません

え、それは検出したキセノンの量で、え……正確にそれが測定できて、え…そしてその物理現象というかその…例えば、検出した場所の体積であるとか、え……それが、そうですねえ、格納容器というのは巨大な容器なんですけれども、そのうちのごく一部だけにそのキセノンがたまっているという可能性もあるわけですし。え…そういうプロセス、の過程が信頼性が置けるのであれば、え……臨界状態が起きているのか、自発核分裂なのかということは、判定できます

水野「判定できるんですか?」

小出「はい」

水野「あの……多分、私、素人なりに、その……情報を読むと、キセノンの濃度でどれだけでたら臨界だという、その基準を変えようという話ではないかと思うんです」

小出「(笑)。それは、あの今ちょっと聞いていただきましたけれども。」

水野「ええ」

小出「その、キセノンを検出したと言っている、その、測定点があるのですね。」

水野「はい」

小出「んで、測定点がどういう場所であって、臨界という物理現象がどこで起きていると考えるか。あるいは自発核分裂がどこで起きていると考えるか。によって、え……ま、濃度が違ってきてしまうわけで。判定はもちろん、あの……変わらなければいけないと思います。

ただどこまで正確にその、物理的なプロセスを、う……評価できるかというか、今現在の状態を判断できるかということなのですが。

その…前からお伝えしてきましたように、今現在融けた炉心がどこにあるかすらがわからないというそういう状態なんですね。え…ですから、なかなかあの、判断するということ自身が難しいと思いますが。

え…臨界が起きているという状態と、自発核分裂だけだという状態では、生成してきてくるキセノンの量は相当私は違うと思いますので。え…どちらかだということは比較的容易に判断できるはずだと思います」

水野「ふうーーん。まあ、私の感想としては、こう、これからキセノンがじゃあ出てきてもね。一定の量で、しか、臨界……一定の量を、まあ、の、基準をこう、上げると言うんですか? 変えると、これまで発表されたことも発表されないなんてことになったら困るなあと思うんですけど」

小出「まあそうですね。あの、あらゆるデーターは公表しなければいけないわけですから。キセノンの濃度がどれだけだということは、ずうっとこれからも公表してもらわなければいけませんし。

その変化を見ながらそれが自発核分裂なのか、臨界なのかということは、まだそれによって判断出来る状況が出てくると思います。

水野「はい……。そして細野原発担当大臣は、まあこのような状況でも、やはり原子炉の冷温停止状態……年内に達成という方針を変える必要はないと、おっしゃっております」

小出「はい」

水野「これはどうですか?」

小出「愚かなことです」

平野「ほう……」

水野「はい。え……福島県ではですね。福島の皆さん、調査団を組んでチェルノブイリを視察・調査なさったようなんですね。で、その時に、あちらの専門家の皆さんと意見交換をしたら、やはり除染が以下に難しいか、実際上、除染してもなかなかもとに戻らないことが多いのかということを、え……言われて、非常に落胆といいますかショックを受けていらっしゃるというような話が出てきました」

小出「はい」

水野「例えば農地の表土…面の表面の土を剥ぐような除染はやってはいけないというような話があちらから出たようで」

小出「はい」

水野「これは小出先生が前からおっしゃってたことなんですよ」

小出「はい。あの、お伝えした通りです……」

水野「で私なんかは、あ、そうや、小出先生が前から言うてはったことやんか、と思うけれども。福島の調査団の方にしたら、始めて……おそらく始めてチェルノブイリに行っておわかりになったことも多かったようなんですね」

小出「はい」

水野「つまり、福島の一番今、当面苦しんでいらっしゃる皆さんが、事実を未だにご存知じゃないという状況が続いているように思うんですが」

小出「はい……。え…もちろん、日本では原子力発電所の事故なんか絶対起こらないと、国が言ってきたわけですし。殆どの日本人はその国の言い分を信じていたわけですし。農地がこんな風に汚染されるということは思いもよらなかったことだと、思います。え……ただ、実際にはチェルノブイリの時にももうすでに事故は起きているわけですし、農地が汚染されたときにはどれほど回復が困難かということは、もう実は歴史的に分かっていたこと」

水野「分かっていることなんですね」

小出「はい。え……それをまあ、私は、まあ大変お気の毒だとは思うけれども、え……回復はできないのです。え…ですから福島の方もそれを知らなければいけないと思いますし。むしろ国がちゃんとそれを説明しなければいけなかったと」

平野「そうですね」

小出「思うのですが。未だに何か除染をすれば戻れるというような宣伝を国自身が流してる国なのですね、ここは。はい…」

水野「平野さん。やはりチェルノブイリの場合は、原発のすぐ近くにこうした…あの田園風景が続くなんてことではないんだそうですね。生活空間、もっと遠くに、設置されていたんですね」

平野「森林とかね、非常に広大な面積ですけど。ま、先生今おっしゃった、日本の政府が例えば総理大臣が2回もね、伊達市と福島市に行ってですね、除染の現場を見て効果が上がってるなあということをパフォーマンス的にね、国民になんかこう知らすというようなシーンをわざわざ演出したのが……」

小出「はい」

平野「非常にそういう意味では犯罪的ですよね。」

小出「そう思います」

水野「うーん……。真実を国がちゃんと告げなければいけないんですが。その…様子は全く見えませんですね」

小出「はい。もちろん、私も辛いですけどもやはり、告げなければいけないと思います」

水野「はい。ある意味、福島のほうが原発により近いところに生活圏がありますよね、チェルノブイリよりも

小出「そうです」

水野「はい…。」

平野「すると人口はね、集積してますよね」

小出「はい」

平野「チェルノブイリとは全然違いますよね」

小出「はい」

水野「そういう意味ではより、生活を戻すのが厳しいというふうに考えなければ、小出先生、いけない、んですかね」

小出「(苦笑)。あの、事実はそれを示しています

水野「はい、ありがとうございました」

平野「どうもありがとうございました」

小出「ありがとうございました」

水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章先生に伺いました」
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Re: タイトルなし

盲従教徒より卑劣漢のほうが良かったとも思えません。
責任とらないのは同じですから、じきにこの政権も終わりますよ。
都市部の除染は極めて困難。まして農山村の除染は現実には不可能、政府のアリバイパフォーマンスでしょう。

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