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もうすぐ北風が強くなる

現在の炉心、取り出せない核燃料:小出

 メルトスルーしてしまった核燃料は、原子炉にいくらか残っているのかも定かではない。
 それを100度以下になったと言ってみても、何の意味があろう。
 冷温停止とは無関係な話にしかならない。

 大震災で原発付近は横に2m半、縦に40~50cm移動し沈下している。
 傾いた4号機が示しているのは、そのうちの「安定岩盤」が「不均等沈下」したことである。
 コンクリートも下の岩盤も亀裂が多数入っている、と考えるのが当然である。

 炉心を構成していた核燃料は周りを溶かしながら、下へ下へと進み拡大していること。
 このことだけは、疑いようの無い事実だ。

 炉心の状態、メルトスルーした燃料を取り出せない
  10/17   「ざまあみやがれい」氏から
2011年10月17日、小出裕章氏が文化放送「吉田照美 ソコダイジナトコ」に録音で出演しました。吉田照美氏のインタビューです。現在の福島第一原発事故の状況について説明しています。

=====(文字おこし、ここから)

吉田照美「東京電力福島第一原発の現状から伺いました」

小出「えー……私自身も正確にどういう状況になってるかということを判断できない、のです。で……、というのは情報自身が、正確でない、ということがありますので。私はその上方さえくれればそれが正確ならそれなりの判断はできるとおもうのですが。情報自身が不正確でどの情報に基づけばいいのかが私自身にもよくわからないという状態です。もともと東京電力のロードマップ、工程表というのは4月17日にできた、のですね。その時は東京電力も国も1号機から3号機まで全て、炉心の半分までは水があると。そういう前提で工程表を作った。だから、え……冷温停止、に向けてとにかく頑張るというそういう工程表だった、のです。ただ、5月に入って東京電力が1号機の原子炉建屋の中に入って原子炉水位計を調整しなおしてみたら、1号機に関してはもう水がないと、言い出した、のですね。で……もうすでにメルトダウンをしてしまっていると、いうことが東京電力も国ももうすでに認めている。わけです。2号機と3号機に関しては未だに原子炉建屋の中に入ることすらができないという、そういう状態で。原子炉水位計は未だに、炉心の半分までは水があるというデータを送ってきているのですね。ですからそのデーターを、まあ、それしかデータない。そのデーターを信用するならまだ炉心は崩れ落ちてはいないということにな……」

吉田「でもその情報が、果たして本当かどうかって非常に疑念を持つふうに僕らとしては、まあ今までの経過からすると思わざるをえないですよね」

小出「そうです。それでまあ東京電力も1号機で水位計を調整しなおしたところ水がなかったのだから、2号機も3号機ももし原子炉建屋の中に人が入ることができるようになって、水位計を調整し直せばきっと水がないのだろうと言い出した、のですね。でも要するに……正確にはわからないという状態が現在なのです。それで……少なくとも1号機に関してはすでに原子炉がメルトダウンをしてしまった。圧力容器のそこを溶かし、おと……溶かし抜いて下に落ちてるというところまで彼らも認めている、のですね。その先が私にもよくわかりません。その先は格納容器というもう1重の、ま、閉じ込め機能をもった、容器があるのですが。それがすでにもう、貫かれてメルトスルーという状態にあることを私は危惧しているのですが。本当にどうなっているかということは私にも分かりませんし
、東京電力にも国にも今のところはわからないという、そういう状態、だと思います」

吉田「なるほど。じゃあ細野原発事故担当大臣がですね。その冷温停止ということを割と簡単に言ってる感じがとてもするんですけれども。それは実際にメルトスルーしてしまったとしたら、その、冷温になるのは当たり前のことですよね」

小出「原子炉圧力容器の下部の温度というのを測っていて。それが100度を下回るということで、彼らは冷温停止だと言いたがっているのですけれども」

吉田「それは……」

小出「すでに炉心は圧力容器の中にないわけですから、圧力容器の温度なんか測ることに意味が無いという」

吉田「それは素人でも分かりますよねえ」

小出「そうです。ただし、一度その……工程表に冷温停止に持っていくということを書いてしまったがために、彼らとしてはそれをなんとしてもその、引っ込めないまま行きたいと思っている。いわゆる冷温停止ということはできないということは知っているわけで。冷温停止という言葉の定義をもう一度やり直すというようなところにいっている、訳なのですね。ですから圧力容器の温度が100度を下回る、そして環境に出てくる放射能の量がある程度まあ落ち着くという、本来、冷温停止となんの関係もないような条件を加えることでなんとか冷温停止という言葉をこれからも使い続けて国民を安心させたいというそういう作戦に彼らはうって出ているわけです。」

※録音終わり。スタジオ

吉田「やはりですね。政府の発表のことをそのまま鵜呑みにはできない状況というのが出てくるわけなんですけども。炉心が格納容器から流れ出しているのになぜ冷温停止などと言えるのかということですけども。その現実を細かく伝えずにですね、とにかく安心させる情報を全面に持ってくるというやり方なんですが。実際その7ヶ月の間何も改善されていないという現実がそこにあるわけです。そして融けて流れた炉心なんですが、格納容器を壊し外に出るという大事故になってます。想像もつかない放射線を放つ融けた炉心、流れでた後ですね、安全に完璧な処理ができるのか。小出裕章先生のお話。本日の核心へと向かいます」

※録音

吉田「融けて流れた燃料がありますけど、これはどういうふうに処理できるものなんですか」

小出「私は処理はできないと、思います。(ため息)。」

吉田「これはどうやっても無理なんですか。いかなる方法をとっても」

小出「もともとは、原子炉の燃料というのは、圧力容器の中の所定の部分、炉心という部分にあるというのが、通常の状態なんですね。ほんで……それがある一定期間燃やせばこれ以上は萌えないということで使用済みの燃料になるわけですが。そうなったものは圧力容器の蓋を開けてその場所にあるのだから、それを釣り上げて使用済み燃料プールに移せばいい。そうやってたわけですね」

吉田「それができない状況ですね」

小出「すでにできない。そして、1979年に米国のスリーマイルズ島というところで原子力発電所の事故が起きて。その時は炉心は溶けちゃった、のですね。ですから普通のもちろん使用済燃料の移動なんてことはできなかった、できなくなったわけですが。融けた炉心は圧力容器の底に流れ落ちたの、ですが、圧力容器の底を抜け……抜いて下に落ちるということはなかった、のです。それはちょっとまあ、あの、原子炉の構造上の違いがあるのですが。溶け落ちることがなかった、いうことで圧力容器というものの中にとにかく残っていた、のですね」

吉田「それはまあ救いがあるわけですね」

小出「そうです。ですからその圧力容器の蓋を開けてみれば、中が見えた。それで、ああ確かに溶けちゃってるということも見えた、わけですけれども。上から順番につまみ出して、外にだすということをやれば最後の最後まで取り出すということができた、のですね。でもそれを完了するまでに10年以上の長ーい時間をかけて……」

吉田「それで10年以上ですか……」

小出「やったのです。でも今は、例えば圧力容器の蓋を開けたところで、もう底にない、のです。底を抜いて下に落っこっちゃってるのですから、それをつまみ出すことももうできないという、そういう状態です」

吉田「すくい上げるという方法はありえないんですか、それは。素人考えですけど」

小出「お釜の底から落ちちゃって、更に下にあるわけですよね。その上から見たところで、まあお釜自身も残ってる部分もあるし、残ってない部分もあるだろうけど。下に落ちているものを見ることすらできな、し……」

吉田「これが例えば地面だったとしたら、あの……いわゆる土なんかもずっとその、土の中にめりこんでいく感じなものなんですか」

小出「えーと……、崩壊熱という熱が出続けているわけなのですね。それで、その熱を冷やすことができなければ、もちろん融けた状態でめり込んでいく、わけですね。ですから何とか冷やそうとして水を今、かけつづけて、いるわけですね。でどこまで有効にそれが……融けた塊に届いているのか、冷やしているのか、ということがよくわからない。もちろん限りのある発熱、ですし、元々は100トンぐらいの重さのあった炉心が、周りのものをどんどんどんとかしながら下に落ちていってる、わけですね。ですから100トンだったものが110トンになり、120トンになり、まああるいは150トン200トンになりって……だんだん溶かしながら体型自身が大きくなっていってるわけです。え……一方発熱が一定であれば、どこかで溶かすことができないという、そういうバランスポイントがあるはず、で。私は多分5メートルから10メートルも地面の下にもぐりこんでいけば、そこでもう融けることができなくなって固まるだろうと思っている、のです。え……、その固まったものが、地下水なんかに接触してしまうと汚染が外に出てしまいますので。地下水などに接触しないように、その場所でバリアーで封じ込めるという、それしか多分手はないだろうと、今は思います」

吉田「今ずっと汚染水もまだまだ増えてるわけですよね」

小出「そうです。そうです。」

吉田「それは結局未だにまだ地下ダムってことの声を聞かない状況なんですけども」

小出「(笑)。」

吉田「アレはなんでなんですかねえ」

小出「えー……、お金がかかるということはあるでしょうし。今現在猛烈な被曝環境ですので、あんまりまあやりたくないということがあるのかもしれません。工程表によれば2年後に完成させると、東京電力が行ってるわけですから」

吉田「まだ何も手付かず状態で、2年後ってのも非常になんかあんまり信じられないような、年月ですけどねえ」

小出「そうですね。ただ東京電力の入ってる地下ダムは深さ30メートルまでやると行ってるんですね。私はもうそんなものは後でもいいからとにかくあの原子炉の周辺だけでも、5メートルでも10メートルでもいいから、バリアーを作って欲しいと私は思っています」

吉田「なんでそういう方向に行かないんですかね。今の小出先生のようなアイディアが、やっぱ、考える人だっているはずだと思うんですけど……」

小出「ただ、私がこういうことを言ってることに対して、えー……他の技術者の方が、なんていう方だったかな……浅川さんという方が本を出されて。小出の言ってるのは間違えてると。原子炉は岩盤の上に立ってるから仮にめり込んだって地下水なんてないから大丈夫だと、いうようなことをあのご指摘なさっている人がいるらしいんですけども。私は日本というこの国にコンクリートのような頑丈な岩盤などないと思っていますので。一度地下に出てしまえば危ないと思っている、のですね、ですからとにかくコンクリートでも何でもいいからバリアーを作って欲しいと言っているのですが。え……、私の子の判断もどこまで正しいのかがわからない、のです。それで東京電力も、まあ、最後はやはりバリアーが必要だと彼らも思っている、のでしょうけれども。それをいつの時点でやらなければいけないかというところで、多分、判断が様々あるのだろうと思います」

吉田「なるほどねえー」

小出「私は早いのが(※でいいのか?)いいと思っています」

※スタジオ

吉田「とにかく原発で事故が起こるとですね、我々ではコントロールできない非常に恐ろしい事態が待っているということだけは確かです。明日のこの時間は京都大学原子炉実験所助教、小出孔明先生にですね、今我々が関心を持ってます、除染の問題について伺います。

=====(文字おこし、ここまで)
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