米国、財界の政治を倒し、市民の政治を!植草一秀
2011-09-22
植草一秀氏は我が国の経済学者で若手のホープとみなされ、小泉・竹中の新自由主義政策に対して真っ向から厳しい批判を続けた。
竹中の対米盲従政策は与党自民党の幹部の中にも危険と見るものが多く、竹中を更迭して、植草を据えようとの動きがあった。
この情報は竹中に入り、竹中は即時に米国に飛んで、対日のバックであるハバードなどと相談した。
そして、竹中の帰国後、植草は神奈川県警に駅エスカレータでの手鏡覗きを捏造された。
植草は経済学者としての地位を失い、竹中某は安泰に権力行使を続けた。
そして、この時期からテレビと全国紙は、新自由主義の御用学者と御用評論家以外を、ほぼ完全に排除したのである。
冤罪による攻撃で学界から抹殺されたが、その識見と能力に変わりはない。
逆に弾圧されたことで、氏の経済政策論と政治論はさらに鋭いものになっている。
2008年に始めたブログのプロフィールに書かれている植草氏の決意。
不撓不屈の精神で無実の真実を明らかにし、
言論弾圧に屈することなく、真理を追求し、
巨大権力の不正義を糾弾し続けます。
脱原発100万人デモとNHK解体的改革を成功させよう 9/21 植草一秀氏から
政治に関わりのある主体には、市民、官僚、大企業、外国の四者がある。零細事業者は市民のなかに含めて考えることができる。
日本の政治改革の課題は、日本政治を市民のための存在に変えることである。
市民が主役の、市民の幸福を追求する政治を実現することが政治改革の課題である。
これまでの日本政治はどのようなものであったか。
政治の主役は、米国、官僚、大資本(大企業)の連合体であった。
米国、官僚、大資本を背後に抱え、日本政治を支配し続けてきた存在が自民党である。
第二次大戦直後、GHQは日本の徹底した民主化を目指した。財閥解体、農地解放、労働組合育成などの大改革を矢継ぎ早に実行し、平和憲法を制定し、徹底した武装解除を実行した。
新憲法が施行された1947年の総選挙では、社会党党首の片山哲氏を首班とする社会党主軸の連立政権が樹立された。日本の歴史は大変革の道を踏み出すかに見えた。
ところが、この1947年に日本の実質支配者であった米国内部で劇的な変化が生じた。冷戦の勃発に伴う、反共政策の浮上だった。
この変化に伴い、GHQの対日占領政策は激変した。レッドパージの旋風が吹き荒れ、GHQによるさまざまな工作活動、謀略活動が積極的に展開されたと見られている。
米国は、日本の民主化政策を中断し、日本を反共の防波堤とすることを新たな目標とした。思想を統制する秘密警察組織が構築され、日本の再軍備も進められた。
これ以後、GHQは日本政治を米国、官僚、大資本の支配下に置くことを基本方針と定めたのである。
それでも、国政選挙を通じて樹立される政権のなかには、米国による支配に抵抗を示す政権も出現した。
鳩山一郎内閣、石橋湛山内閣、田中角栄内閣などである。これらの政権が米国から激しく攻撃されたのは言うまでもない。鳩山一郎首相は一度も米国を訪問しない首相になった。石橋湛山氏は就任間もなく肺炎で病床に伏し、首相を辞任したが、細菌兵器で肺炎をり患した可能性は十分に想定可能である。
田中角栄首相は米国が仕組んだロッキード事件によって政界を追われた。脳卒中による麻痺、そして死に至る過程の裏側に謀略の影が鮮明に浮かび上がる。
長きにわたる自民党一党支配の構造を打破し、政権交代の偉業を成し遂げたのが小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏が牽引した民主党であった。
しかし、2009年9月に発足した鳩山政権はメディアの総攻撃を受け、普天間問題で米国は意図して鳩山政権を窮地に追い込んだ。
鳩山政権退陣とともに出現した菅直人政権は、反革命政権である。市民が支配権を有する政権を倒し、米国、官僚、大資本が支配する政権に、日本政治を逆戻しさせたのが菅直人政権である。
野田佳彦政権は、米官業による支配構造をさらに純化させた政権である。
野田政権の政策基本方針を見れば、このことは明白である。
①普天間問題で米国の指令に従順に従う「恭順の意」を表明している。
②官僚利権を完全擁護する姿勢を示している。
③大資本には法人税大減税で利益供与する方針を示している。
日本経団連の要求は次の三項目だ。
①法人税減税、②原発推進、③TPP参加
の三つである。
野田佳彦氏は、この三つを丸呑みする可能性が高い。
この基本構造を打破することが政治改革の課題である。
米官業トライアングルは、市民を洗脳するためのツールとして、メディア支配を極めて重視している。このメディアの一部を市民勢力が奪取することが政治改革には不可欠である。
ターゲットはNHKである。NHKは9月19日の「さようなら原発」5万人集会を午後7時の定時ニュースでまったく伝えなかったという。
堕落大本営NHKを解体し、市民メディアに生まれ変わらせることが必要だ。
NHK受信料支払い拒否運動を全国規模で広げる必要がある。
新たに「放送委員会」を設置し、視聴者の互選による放送委員会委員によって放送委員会を組織し、この放送委員会にNHKのすべての運営権を付与するのだ。
NHKの番組編成を必要最小規模のものとする。肥大化したNHKを縮小し、市民の受信料負担を大幅に引き下げることができる。
偏向大本営と化しているNHKを解体し、市民が支配する公共放送を樹立するのである。
9月19日の「さようなら原発」5万人集会では、大江健三郎氏の呼びかけに、驚くべき数の市民が呼応した。大江健三郎氏の呼びかけに応じる者などいないなどとほざく五流評論家もいたと伝えられているが、洞察力のなさで改めて五流を証明したわけだ。
脱原発運動で、100万人デモを実現させることが重要である。日本政治の主権者である市民の声を政治に反映させるための、より大きなデモンストレーションが必要だ。
100万人デモを挙行し、政治が市民の声を無視できない状況を作り出してゆくのである。
野田佳彦政権は、経団連の要求を丸呑みして、原発・減税・TPPに突き進み、すべての負担を市民に押しかぶせる暴挙を示している。
大企業には大減税だが、一般庶民には、復興増税11兆円、消費税増税年10兆円の暴政を具体化させつつある。1年10兆円の超巨大増税規模は、5年で50兆円増税に膨れ上がる。復興増税11兆円を加えれば、61兆円巨大増税になる。
他方で、官僚天下りは完全温存される。
「米国・官僚・大企業のために行動する政治」
と
「市民のために行動する政治」
は、目指す方向が完全に逆なのだ。したがって、市民は「米官業のために行動する政治」を支援すべきでない。日本政治を「市民のための政治」に転換することを目指さねばならない。
小沢-鳩山民主党政権が倒閣されたいま、戦略・戦術を練り直さねばならないが、方針ははっきりしている。この方針を明確に認識して、脱原発100万人デモ、NHK放送受信料不払い運動など、可能な運動から手を付けてゆかねばならない。
竹中の対米盲従政策は与党自民党の幹部の中にも危険と見るものが多く、竹中を更迭して、植草を据えようとの動きがあった。
この情報は竹中に入り、竹中は即時に米国に飛んで、対日のバックであるハバードなどと相談した。
そして、竹中の帰国後、植草は神奈川県警に駅エスカレータでの手鏡覗きを捏造された。
植草は経済学者としての地位を失い、竹中某は安泰に権力行使を続けた。
そして、この時期からテレビと全国紙は、新自由主義の御用学者と御用評論家以外を、ほぼ完全に排除したのである。
冤罪による攻撃で学界から抹殺されたが、その識見と能力に変わりはない。
逆に弾圧されたことで、氏の経済政策論と政治論はさらに鋭いものになっている。
2008年に始めたブログのプロフィールに書かれている植草氏の決意。
不撓不屈の精神で無実の真実を明らかにし、
言論弾圧に屈することなく、真理を追求し、
巨大権力の不正義を糾弾し続けます。
脱原発100万人デモとNHK解体的改革を成功させよう 9/21 植草一秀氏から
政治に関わりのある主体には、市民、官僚、大企業、外国の四者がある。零細事業者は市民のなかに含めて考えることができる。
日本の政治改革の課題は、日本政治を市民のための存在に変えることである。
市民が主役の、市民の幸福を追求する政治を実現することが政治改革の課題である。
これまでの日本政治はどのようなものであったか。
政治の主役は、米国、官僚、大資本(大企業)の連合体であった。
米国、官僚、大資本を背後に抱え、日本政治を支配し続けてきた存在が自民党である。
第二次大戦直後、GHQは日本の徹底した民主化を目指した。財閥解体、農地解放、労働組合育成などの大改革を矢継ぎ早に実行し、平和憲法を制定し、徹底した武装解除を実行した。
新憲法が施行された1947年の総選挙では、社会党党首の片山哲氏を首班とする社会党主軸の連立政権が樹立された。日本の歴史は大変革の道を踏み出すかに見えた。
ところが、この1947年に日本の実質支配者であった米国内部で劇的な変化が生じた。冷戦の勃発に伴う、反共政策の浮上だった。
この変化に伴い、GHQの対日占領政策は激変した。レッドパージの旋風が吹き荒れ、GHQによるさまざまな工作活動、謀略活動が積極的に展開されたと見られている。
米国は、日本の民主化政策を中断し、日本を反共の防波堤とすることを新たな目標とした。思想を統制する秘密警察組織が構築され、日本の再軍備も進められた。
これ以後、GHQは日本政治を米国、官僚、大資本の支配下に置くことを基本方針と定めたのである。
それでも、国政選挙を通じて樹立される政権のなかには、米国による支配に抵抗を示す政権も出現した。
鳩山一郎内閣、石橋湛山内閣、田中角栄内閣などである。これらの政権が米国から激しく攻撃されたのは言うまでもない。鳩山一郎首相は一度も米国を訪問しない首相になった。石橋湛山氏は就任間もなく肺炎で病床に伏し、首相を辞任したが、細菌兵器で肺炎をり患した可能性は十分に想定可能である。
田中角栄首相は米国が仕組んだロッキード事件によって政界を追われた。脳卒中による麻痺、そして死に至る過程の裏側に謀略の影が鮮明に浮かび上がる。
長きにわたる自民党一党支配の構造を打破し、政権交代の偉業を成し遂げたのが小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏が牽引した民主党であった。
しかし、2009年9月に発足した鳩山政権はメディアの総攻撃を受け、普天間問題で米国は意図して鳩山政権を窮地に追い込んだ。
鳩山政権退陣とともに出現した菅直人政権は、反革命政権である。市民が支配権を有する政権を倒し、米国、官僚、大資本が支配する政権に、日本政治を逆戻しさせたのが菅直人政権である。
野田佳彦政権は、米官業による支配構造をさらに純化させた政権である。
野田政権の政策基本方針を見れば、このことは明白である。
①普天間問題で米国の指令に従順に従う「恭順の意」を表明している。
②官僚利権を完全擁護する姿勢を示している。
③大資本には法人税大減税で利益供与する方針を示している。
日本経団連の要求は次の三項目だ。
①法人税減税、②原発推進、③TPP参加
の三つである。
野田佳彦氏は、この三つを丸呑みする可能性が高い。
この基本構造を打破することが政治改革の課題である。
米官業トライアングルは、市民を洗脳するためのツールとして、メディア支配を極めて重視している。このメディアの一部を市民勢力が奪取することが政治改革には不可欠である。
ターゲットはNHKである。NHKは9月19日の「さようなら原発」5万人集会を午後7時の定時ニュースでまったく伝えなかったという。
堕落大本営NHKを解体し、市民メディアに生まれ変わらせることが必要だ。
NHK受信料支払い拒否運動を全国規模で広げる必要がある。
新たに「放送委員会」を設置し、視聴者の互選による放送委員会委員によって放送委員会を組織し、この放送委員会にNHKのすべての運営権を付与するのだ。
NHKの番組編成を必要最小規模のものとする。肥大化したNHKを縮小し、市民の受信料負担を大幅に引き下げることができる。
偏向大本営と化しているNHKを解体し、市民が支配する公共放送を樹立するのである。
9月19日の「さようなら原発」5万人集会では、大江健三郎氏の呼びかけに、驚くべき数の市民が呼応した。大江健三郎氏の呼びかけに応じる者などいないなどとほざく五流評論家もいたと伝えられているが、洞察力のなさで改めて五流を証明したわけだ。
脱原発運動で、100万人デモを実現させることが重要である。日本政治の主権者である市民の声を政治に反映させるための、より大きなデモンストレーションが必要だ。
100万人デモを挙行し、政治が市民の声を無視できない状況を作り出してゆくのである。
野田佳彦政権は、経団連の要求を丸呑みして、原発・減税・TPPに突き進み、すべての負担を市民に押しかぶせる暴挙を示している。
大企業には大減税だが、一般庶民には、復興増税11兆円、消費税増税年10兆円の暴政を具体化させつつある。1年10兆円の超巨大増税規模は、5年で50兆円増税に膨れ上がる。復興増税11兆円を加えれば、61兆円巨大増税になる。
他方で、官僚天下りは完全温存される。
「米国・官僚・大企業のために行動する政治」
と
「市民のために行動する政治」
は、目指す方向が完全に逆なのだ。したがって、市民は「米官業のために行動する政治」を支援すべきでない。日本政治を「市民のための政治」に転換することを目指さねばならない。
小沢-鳩山民主党政権が倒閣されたいま、戦略・戦術を練り直さねばならないが、方針ははっきりしている。この方針を明確に認識して、脱原発100万人デモ、NHK放送受信料不払い運動など、可能な運動から手を付けてゆかねばならない。
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