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もうすぐ北風が強くなる

ガンダーセン:日本政府は重大さを認識せよ

 ex-skf-jpからの引用です。

フェアウィンズ・アソシエーツ、アーニー・ガンダーセン
新データがフェアウィンズの分析を支持/放射能汚染が日本と世界に拡大

こんにちは。フェアウィンズのアーニー・ガンダーセンです。前回のビデオのあとで、いくつか新たな情報がありましたので、それを今日は皆さんにお知らせしたいと思います。

最初は、「ロシア・トゥデイ」で放送され、いくつかのブログでも話題になった話ですが、福島第一原発の敷地に亀裂ができてそこから煙や蒸気が出ている、というものです。その原因として、炉心がメルトスルーして格納容器から出て、地下水に触れたせいではないかといわれています。
私は「ロシア・トゥデイ」からコメントを求められましたが断りました。それを肯定するにせよ否定するにせよ、信頼できる工学的なデータが十分にないと思うからです。そういう状況になっている可能性はありますが、確定的な話ができるだけの工学的なデータがまだないと思いました。

ただ、興味深いのは、地面から蒸気が噴き出すという衝撃的な話の陰に、もっと重要な問題が隠れてしまったことです。そして、そちらの問題のほうは裏づけを取ろうと思えばできると思います。

まずひとつは、先週カリフォルニアから届いた報告です。研究者グループが大気中で放射性の硫黄35を検出しました。検出されたのは3月で、福島の事故から2週間ほどたった頃です。
メディアは硫黄35が「カリフォルニアで」検出されたことに重点を置いて報じましたが、この報告書には、メディアが報道しなかったはるかに重要なことが書かれています。それは、硫黄35がどうやって生まれたか、という問題です。

太平洋を越えて福島に戻ってみましょう。海水に中性子子がぶつかると硫黄ができることがわかっています。海水中のナトリウム原子[塩素、クロルの間違い。確認済み]の原子核に中性子がぶつかると、硫黄という別の原子に変わります。それが硫黄のつくられるメカニズムです。
ですが、報告書によれば、カリフォルニアで検出された量の硫黄をつくるには、1平方メートルあたり4,000億個の中性子が必要です。これは膨大な数の中性子です。誰も聞かなかった質問です。その中性子はどこから来たのでしょうか?

このカリフォルニアの報告書は、私が4月3日にお話しした内容を裏づけるものだと考えています。
当時は、福島の原子炉が完全には停止していないと思わせる証拠が十分にありました。思い出していただきたいのですが、津波が襲ったとき、1時間のあいだ原子炉は停止されていました。制御棒が挿入されて、あらゆる連鎖反応を停止させたのです。
ところが、どうやらそのあとで連鎖反応が再び起きたように思えました。今回カリフォルニアで得られた新しいデータは、私が4月にお話ししていたことを裏づけていると思います。
つまり、原子炉が停止されたあとも臨界状態が継続していたということです。

もうひとつ重要な出来事が2週間ほど前にありました。米国原子力規制委員会の会議が開かれ、スタッフが委員会の理事たちに福島の状況を説明しました。そのときの議事録へのリンクをこのビデオのページに出してあります。
最初の60ページでは、福島第一原発の燃料プールにあまり問題がないと報告されています。
その会議には電話で参加した人がいて、その人が重要な疑問を提起しました。それをこれから読み上げたいと思います。

質問者は「ニューイングランド・コアリション」(原発の安全性を研究するアメリカのNPO)のシャディス氏です。こういう内容でした。

「使用済み燃料プール内の燃料が損傷していないという発言を聞いて驚いています。
メディアの報告からは、最大1cmを超える燃料のかけらが燃料プールから1マイル(約1.6km)以上離れたところから見つかっていると思われます。
それが私の質問の第一点です。この食い違いを説明してもらえますか?」

シャディス氏が言いたいのは、燃料プールが無傷ならどうしてプルトニウムが1、2マイル(約1.6~3.2km)離れたところから見つかったのか、ということです。

これに対する原子力規制委員会の回答は、控えめに言っても気がかりなものでした。

議事録の61ページにグローブ氏の発言としてこうあります。

「今までに発見が報じられているかけらのほとんどは、原子炉(複数)内部から来たものと思われます」

2ページうしろの63ページでは、ホラハン氏が次のように発言しています。

「敷地内にいろいろな形態で散乱している放射性物質がどこから来たかについてですが、使用済み燃料プール(複数)ではなく炉心(複数)由来である可能性のほうが高いと思われます」

プルトニウムが使用済み燃料プールから飛んできたのではなく、炉心由来のものだとすると、はるかに問題が大きいと私は考えます。4月26日のフェアウィンズのビデオを思い出してください。
私は3号機の使用済み燃料プールで「即発臨界」が起きたのではないか、とお話ししました。それを裏づけるデータもたくさんありました。建屋の側面に炎が見えたことや、爆発による噴煙が高く上がったことなどです。この爆発によって、原発から1、2マイル離れた敷地外にプルトニウムが飛んだ、と私は仮定しました
原子力規制委員会が考えているのはそれより深刻な状況です。原子炉が壊れ、格納容器も壊れ、そこからプルトニウムが敷地外に放出されたというのですから。

私にはこの解釈が理解できませんし、率直に言って正しいとは思えません。
やはり私は、プルトニウムを吹き飛ばしたのは使用済み燃料プールだったと考えています。
ですが、もし私が間違っていて、原子力規制委員会の言うように燃料プールからではないとしたら、はるかに恐ろしい事態だったことを意味します。もし原子炉が壊れ、格納容器も壊れてプルトニウムが放出されたのなら、私たちはアメリカの原子炉の設計を真剣に見直す必要があります。

次に手短にお話ししたいのは、1号機にかぶせるテントがほぼ完成したことです。このテントによって事態が大きく改善するわけではありませんが、2つの問題は解決します。
テントの目的は、敷地内の線量を下げることです。テント内の放射性物質はどこかに逃がさないと行けません。さもないとどんどん濃度が高まって、致命的なレベルになります。ですから、排気塔を使って放射性物質を排気しなければなりません。これは作業員にとってはありがたいことです。
放射性物質をもっと高い高度で空中に放出できるからです。周辺地域にとっても良いことです。しかし、原発から放射性物質が放出されること自体を改善するわけではありません。

1号機にテントがかぶせられることになっても、問題が解決すると思ってはいけません。セシウムの降下を敷地から遠ざける効果しかないのです。
作業員にとってはセシウムを浴びる量が減るので重要なことではありますが、地球全体で見たときに私たちが浴びるセシウムの量が減るわけではありません。

そこが今日の最後のポイントにつながります。北日本では地域全体にセシウムが大量に降下しました。日本政府は、放射能に汚染された瓦礫を焼却することを認めようとしています
キロ当たりの線量が8,000ベクレル以下であれば燃やしてもいいというのです
これは1kg当たりの崩壊数が毎秒8,000個ということです。それを焼却することを日本政府は許可しようとしています。
アメリカであれば、放射性廃棄物として処分して何千年も地中に埋めなければならないレベルです。にもかかわらず、8,000ベクレルを超えなければ燃やしていいというのです。

それだけではありません。もっと心配なことがあります。放射能に汚染した瓦礫をほかの瓦礫と混ぜることを認めようとしている点です。
たとえば1つのサンプルが24,000ベクレルだとしても、ほかの2つがまったく汚染されていなければ、全部足して3で割ると平均8,000ベクレルになり、燃やしてもいいことになります

これを行なえば、深刻な問題が派生してきます。まずひとつは、原発から放出されてすでに地面に落ちた放射性物質を再び空中に拡散させることになります。
しかも意図的に。周辺地域の学校や校庭ですでに除染が済んでいたとしても、瓦礫を焼却すれば再びセシウムが降ってきます。汚染された瓦礫を燃やす地域は、今現在は汚染がない状態、または汚染が少ない状態であっても、燃やすことで再び汚染され、線量が高くなるでしょう。

瓦礫の焼却によって生じる放射能の雲は、日本だけに留まっているわけではありません。もちろん太平洋を越えてアメリカの北西部にも届きます。汚染された瓦礫の焼却を認めたら、福島の事故をあらためて再現するようなものです。地面に落ちたばかりの汚染物質をもう一度空中に舞い上げるわけですから。

また、福島から比較的離れた地域でも、地面に落ちた放射性物質が川に入り、海に流れているというデータがあります。これまでは福島の原発そのものに注目が集まっていましたが、今や遠くはなれた川が汚染されて、それが海の汚染につながっています。

日本は問題に直面しています。厳しい問題に直面しています。ですが、厳しい問題に直面していることをまず認識しなければ、その問題を解決することはできません。日本政府が事の大きさをこれからも無視し続けるなら、かえって問題は長引き、最初からきちんと対処するより費用が多くかかる結果につながります

まず、問題に直面していることを認識し、その問題が深刻なものであること、また問題解決には多額の費用がかかることを認識しなくてはいけません。
しかし、問題の解決は可能です――解決すべき深刻な問題があるという認識を出発点にして対処するならば。

ありがとうございました。
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