2010年年金資金運用の失敗
2011-07-08
厚生年金積立金資金運用の2010年度結果
国内債券 +1.9%
外国債券 -7.6%
国内株式 -9.4%
外国株式 +2.18%
運用比率によるトータル運用利回り -0.25%
年金資金運用としては長期にわたる運用成績が求められるので、単年度であれこれ言ってもあまり意味はないかもしれない。
しかし、これが長期資金運用でなければ、明らかな失敗例である。
遅くとも昨年夏には、米国の過剰流動性供給と欧州弱小国の対外債務危機はわかっていたので、国際商品の高騰と米国株上昇、ドルとユーロの下落、すなわち円高は必然だった。
円高で国内株の下落も必然だったのである。
身軽に動けないのは分かるが、毎週とまで言わずとも、せめて毎月で方針策定しなければ、天井買の底売になりかねない。
はっきり言って年金資金運用としても、心配になる。
この春はどうなっていたのか、夏からの運用比率は。
FRBは過剰流動性を吸い上げしないし、欧州の対外債務危機は収まらない。
従って、国際商品高騰は高止まりかもしれないが、ドルとユーロの下落、そして円高は加速する。
米国株は不安定期に入り、国内株はさらに下落基調。
fxdondon氏から
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
世界最大の年金基金「日本丸」の外債運用失敗
(ロイター) 公的年金資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2010年度の運用利回りがマイナス0.25%になったと発表した。09年度のプラス7.91%から大幅に悪化、2年ぶりにマイナスに転じた。
GPIFは11年3月末運用資産額116兆3170億円で、世界最大の年金基金。この資産額はカナダの実質国内総生産(GDP)を上回る規模。
資産別の収益率は、国内債券(市場運用分)がプラス1.95%、外国株式がプラス2.18%と底堅かったが、国内株式はマイナス9.04%、外国債券がマイナス7.06%と不振で、全体の足を引っ張った。また円が対ドルで約11%、対ユーロで7%上昇したことも外貨建て資産の運用に響いた。
今後の資産売却に関して、GPIFの三谷隆博理事長は6月、ロイターに対し、12年度の年金給付のための資産売却(キャッシュアウト)が「11年度並みになる見通し」を明らかにし、11年度については6兆4000億円程度の資金の取り崩しが計画されている。
先行きが心配されます。外債収益が-7%と、外債の買い持ちのため大損した。三谷さん、悪いこと言わないから、外債は売り持ちにすべきです。
これから、ソブリンショックが世間を賑わせます。その進行については、米国のラインハート教授とロゴフ教授の共同論文「The Aftermath of Financial Crises(金融恐慌の余波)」において、バブル崩壊には3段階危機説がある。
≪第1段階:バブル崩壊≫
平均的には実質不動産価格が35%、株価は55%下落
バブル崩壊による不良債権の増加で金融危機、そして経済危機へ
≪第2段階:金融危機≫
平均的には失業率は7%ポイント上昇
金融危機対応で金融システムへ公的資金を投入、景気対策で公共投資を実施するも原資は赤字国債(借金)
≪第3段階:財政危機≫
平均的には政府債務残高が86%増加
景気回復後も財政再建が遅れる
ケネス・ロゴフ・ハーバード大学教授の見解では、『800年に及ぶ経済危機の歴史を調べた結果、私は今回の不況を、危機脱出後に一定期間のバウンスが見込める単なるグローバル・リセッション(世界不況)ではなく、影響がかなりの長期にわたるグレート・コントラクション(大収縮、great contraction)として捉えるべきだと結論付けた。根拠は、過去の金融危機の歴史がそう示しているからだ。』というものである。
国内債券 +1.9%
外国債券 -7.6%
国内株式 -9.4%
外国株式 +2.18%
運用比率によるトータル運用利回り -0.25%
年金資金運用としては長期にわたる運用成績が求められるので、単年度であれこれ言ってもあまり意味はないかもしれない。
しかし、これが長期資金運用でなければ、明らかな失敗例である。
遅くとも昨年夏には、米国の過剰流動性供給と欧州弱小国の対外債務危機はわかっていたので、国際商品の高騰と米国株上昇、ドルとユーロの下落、すなわち円高は必然だった。
円高で国内株の下落も必然だったのである。
身軽に動けないのは分かるが、毎週とまで言わずとも、せめて毎月で方針策定しなければ、天井買の底売になりかねない。
はっきり言って年金資金運用としても、心配になる。
この春はどうなっていたのか、夏からの運用比率は。
FRBは過剰流動性を吸い上げしないし、欧州の対外債務危機は収まらない。
従って、国際商品高騰は高止まりかもしれないが、ドルとユーロの下落、そして円高は加速する。
米国株は不安定期に入り、国内株はさらに下落基調。
fxdondon氏から
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世界最大の年金基金「日本丸」の外債運用失敗
(ロイター) 公的年金資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2010年度の運用利回りがマイナス0.25%になったと発表した。09年度のプラス7.91%から大幅に悪化、2年ぶりにマイナスに転じた。
GPIFは11年3月末運用資産額116兆3170億円で、世界最大の年金基金。この資産額はカナダの実質国内総生産(GDP)を上回る規模。
資産別の収益率は、国内債券(市場運用分)がプラス1.95%、外国株式がプラス2.18%と底堅かったが、国内株式はマイナス9.04%、外国債券がマイナス7.06%と不振で、全体の足を引っ張った。また円が対ドルで約11%、対ユーロで7%上昇したことも外貨建て資産の運用に響いた。
今後の資産売却に関して、GPIFの三谷隆博理事長は6月、ロイターに対し、12年度の年金給付のための資産売却(キャッシュアウト)が「11年度並みになる見通し」を明らかにし、11年度については6兆4000億円程度の資金の取り崩しが計画されている。
先行きが心配されます。外債収益が-7%と、外債の買い持ちのため大損した。三谷さん、悪いこと言わないから、外債は売り持ちにすべきです。
これから、ソブリンショックが世間を賑わせます。その進行については、米国のラインハート教授とロゴフ教授の共同論文「The Aftermath of Financial Crises(金融恐慌の余波)」において、バブル崩壊には3段階危機説がある。
≪第1段階:バブル崩壊≫
平均的には実質不動産価格が35%、株価は55%下落
バブル崩壊による不良債権の増加で金融危機、そして経済危機へ
≪第2段階:金融危機≫
平均的には失業率は7%ポイント上昇
金融危機対応で金融システムへ公的資金を投入、景気対策で公共投資を実施するも原資は赤字国債(借金)
≪第3段階:財政危機≫
平均的には政府債務残高が86%増加
景気回復後も財政再建が遅れる
ケネス・ロゴフ・ハーバード大学教授の見解では、『800年に及ぶ経済危機の歴史を調べた結果、私は今回の不況を、危機脱出後に一定期間のバウンスが見込める単なるグローバル・リセッション(世界不況)ではなく、影響がかなりの長期にわたるグレート・コントラクション(大収縮、great contraction)として捉えるべきだと結論付けた。根拠は、過去の金融危機の歴史がそう示しているからだ。』というものである。
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