fc2ブログ

もうすぐ北風が強くなる

貧困化する米国の中流階級と高齢者

 バーナンキの過剰流動性供給策は株式市場や先物商品市場を潤わせ、一般庶民と世界に物価高騰を押しつただけだった。
 後進国の庶民は飢えに苦しみ、米国の庶民は失業率は改善されず、フードスタンプの受給者は増え続けている。
 州も市町村も破綻寸前になっている。

 中流階級を失業が襲い、高齢者を年金減額、支給停止が襲い始めた。

 引用に中産階級とありますが、私としては特段の資産を持たないと言う意味で中流階級としました。 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 米国の中産階級・高齢者の貧困化  6/21 fxdondon氏から

これからの米国は、stagnant(停滞)とinflation(インフレ)が共存したstagflation(スタグフレーション)ではなく、中産階級・高齢者の貧困化(screwing)とインフレ(inflation)が重なったスクリューフレーション(screwflation)だと認識せよ。

TKPILGRIM'S BLOG 『アラバマ州の小さな町の年金基金の破綻が警告を発している』より(The New York Times記事)

アラバマ州モバイル郊外のPichard市の年金基金が枯渇した。
Pichard市は、年金専門家の誰もが過去に聞いたことが無いことをした。150人いる市退職者に毎月の年金のチェック(小切手)を送るのをやめた。

これはアラバマ州が地方公務員は約束された年金額を満額で受け取れると定めた州法に違反している。
年金の支払いが止まってから、68歳のPichard市の元警官、消防署の元指示係の者は破産宣告をした。
66歳の元消防隊長はショッピングモールの警備員として再び働き始めた。59歳の元巡査部長は、現役警官からの寄付とその他のお恵み(bake salesとcollecting jars)で暮らしている。
6月に死亡した元消防士のケースはもっと悲惨だ。彼は連邦政府が提供する年金Social Securityの受給年齢には達していなかった。
「友達が彼が死亡しているのを発見した時、彼の家の電気も水道も止まっていた」と58歳の元地区消防署長のDavid Andersは言う。「彼は誇りが高すぎて他人にお恵みをお願いすることが出来なかったのだ」と・・・。

Prichard市の凋落は1970年代に始まった。郊外住宅地が発展するにつれ、白人層が出ていき、中級階級が出て行った。今日までに市の人口は40%減少しピーク時の45000人から約27000人になった。
人口が減るにつれて市の税収入が減少した。Prichard市の年金基金は景気が良かった1956年に国民年金にあたるSocial Securitiesを補完するために州法によって設立された。
標準的な地方公務員向け年金、年間1千万円を越える年金受給者がいて怒りを招いているカルフォルニア州やニュージャージー州と比較して、Prichardの年金支払いは、特に高額ではない。
一番もらっている人で年間39000ドル(約320万円)で、その人物は長年勤続した元消防署長である。平均では年間12000ドル(約100万円)である。

しかし、この年金は50代で早期退職しても受給される仕組みになっており、更に全く年金補助金を支払わない州政府の度重なる年金法制改正で好条件が追加されてきた。
他の多くの市や州と同様に、Prichard市は年金基金の積み立てが不十分であることに長年気づいていた。
2004年に市はアクチュアリーに精査を依頼し、「このまま放置しておくと、2009年には年金基金は枯渇し、市の会計から年金を直接支払わなければならなくなる」との報告を受けた。
長年にわたる資金不足、誤った市制、汚職(前市長は解雇され、職務怠慢で有罪となった)により、Prichard市は1999年に破産し、すでに年金支払い額を8.5%減額するという尋常でない措置をとっている。
2007年に市は債権者への支払いを完済した。

しかし市長は約1650万ドル(約15億円)を年金基金に注入せよという裁判所命令を全く実行していない。市の弁護士は単に市には金がないと述べてる。
「Prichardの現実は、もし年金基金に資金をいれたら、誰がゴミ回収に金を払えるのか?」、「だれが警察運営資金を出すの?街頭の費用は?やっとで市を運営するしか分しかお金がない」と。
現職職員は給与の5.5%を年金に天引きされている。市は10.5%分を分担している。
しかし年金基金は出超状態が続き、2009年には$15万ドルの毎月の年金支払の金が足りなくなった。

そして市は年金の支払いをやめた。
そして誰も合法的に市に年金を払わせようとはしていない。組合化していないが、年金受給者達は裁判をおこした。
市は破産宣告をして裁判から逃れようとしたが、裁判官は破産を認めなかった。
他の裁判では受給者はせめて一部だけでも支払うように市を訴えた。和解調整がもうすぐはじまると予想される。
多くの年金受給者は減額を受け入れると言っている。

企業年金は連邦法によりあらかじめ必要な資金を別途積立ておかなければならない。もし積立が不十分であれば連邦政府は企業に懲罰課税ができる。
そして企業年金を連邦政府が自らの管理下に置くこともできる。企業は年金資産を保護しなければならない。
もし企業年金の積立が将来の支払いの60%を下回ると、受給者は追加の年金増額が出来なくなる(2003年にPrichard市は33%まで落ちている)。
もし企業が倒産すると、連邦政府が年金を管理下に置き、受給者はに支払い可能かどうか調査をする。
連邦年金法が1974年に法制化されて以来、減額を被った企業年金受給者はいるが、ゼロになった例は一度もない。しかし、地方公務員を保護する法律はない。

Pichard市の例は、フィラデルフィアのような都市やイリノイのような州への警告である。
もし何もしなかったら、基金は最終的に枯渇し、そうなった暁には悲劇と混乱が続く。年金基金が枯渇すると、困るのは年金受給者だけでない。
もし市が州法を遵守して市の通常の会計から受給者に年金を払うとなると、大増税をするか、市のサービスをばっさりと切るかして資金を捻出しなければならない。
現役の市職員は、現在掛け金を払っている年金が退職することには破綻して無くなっているかもしれない。

そのため、このPrichard市はアメリカ全土の破産弁護士、労組指導者、地方自治体の与信調査アナリスト、地方公務員らの関心を集めている。
彼らは、カルフォルニア州の破産自治体のバレ-ホ市同様に、Prichardが年金支払いを停止、減額していることが合法として認められる前例となるかに注目している。
合法となれば、サンディエゴ市は破産宣告し、その莫大な年金支払義務を減額することを要求すると目されている。

「我々は、皆同じコンベヤーベルトに乗っかっている。Prichardはベルトの先頭にいるだけだ」と。多くの市と州が年金基金に十分な資金を提供するために苦しんでいるが、効果の度合いはまちまちである。
ニューヨーク市は83億ドル(約6500億円)を来年年金基金に投入する。これは5年前に投入した資金の倍にあたる。
壊滅的なイリノイ州は借金をして年金基金に資金注入している。基金の一部を投資にまわし投資益から借金と利子を返済するギャンブルである。
ニュージャージー州は今年年金基金に必要な31億ドルを支払うのをやめた。
コロラド、ミネソタ、サウスダコタの各州は物価変動分を増額しないことで年金支払いを減額するという尋常でない処置を取った。
これらの三つの州の年金受給者は州政府に対し訴訟を起こしている。Prichard市のようになりたい州や市はどこにもいない。

米国で次々引き起こされている年金騒動。まだベビ-ブ-マ-はごく一部しか年金受給者に変わっていないというのに、このような有様。年金基金にもいろいろあるが、その運用はリスキ-なものも多い。
イリノイ州は借金をして年金基金に資金を注いでいるのだから、持続不能なことは目に見えている。連邦政府も借金、州政府も借金、自治体も個人も・・・。
関連記事

コメント

年金制度は『キリギリス』制度→『廃止』するべきだ!

 年金制度は、掛け金よりも受給金額の方が多いからうま味がある。
 しかし、その差額はどこから来たのだろうか?
 年金制度加入者が稼いだ金ではない。
 後の世代からの「横領」だ。
 それでも不足して税金で補填しているのだ。
 それでも不足するから、いずれは年金資金が枯渇して、制度は「破綻」を迎える。
 年金の支払い金額合計が税収と肩を並べるのだから、無理はないのだ。
 そろそろ年金制度は廃止を検討するべき時期。
 そもそも、「『年金』を貰わなければ生活が出来ない。」という事自体に問題の第一原因がある。
 金はあるだけ若い内に全て使い切ってしまって、老後生活のための貯金がさっぱり無い事自体が間違っていたのだ。
 アリとキリギリスの物語と同じ問題なのだ。
 年金は、一種の臨時収入のようなもの、と考えて、普段から支出を抑制し、残りのお金を老後の生活のために貯金しておくべきだったのだ。
 年金受給開始年齢が60歳で、80歳まで生きると仮定したならば、20~60歳までの40年間で稼いだ金は、老後の20年間を過ごすための金の分を使わないで貯金しておかなくてはならない。
 20~60歳の期間は収入の2/3以下で生活して残りを貯金に回すべきだ。

Re: 年金制度は『キリギリス』制度→『廃止』するべきだ!

>  年金は、一種の臨時収入のようなもの、と考えて、普段から支出を抑制し、残りのお金を老後の生活のために貯金しておくべきだったのだ。
>  年金受給開始年齢が60歳で、80歳まで生きると仮定したならば、20~60歳までの40年間で稼いだ金は、老後の20年間を過ごすための金の分を使わないで貯金しておかなくてはならない。
………………………..
 ろくな労働運動も社会契約もない国で年金を廃止しても、年金保険料の事業主負担分がそっくり賃金に増額されるでしょうか。事業主の儲けになるでしょう。
 事業主負担分を税金など他の形で取り、それを丸ごと勤労者の老後生活に支給する?可能でしょうか?
 つまり、老後の生活原資は半額になるでしょう。
>  20~60歳の期間は収入の2/3以下で生活して残りを貯金に回すべきだ。
 恐ろしい需給ギャップが生じて、国民経済の破綻です。失業と窮乏化でしょう。
 アリと違って資本の搾取には限界がありません。
 …………………….
 年金会計の問題は一国内の賃金総額が増えることで解消されます。
 つまり、税制と金融、財政をまともな経済成長政策に転換することで解消されます。
 

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://bator.blog14.fc2.com/tb.php/496-3250c039

 | HOME | 

 

プロフィール

もうすぐ北風

Author:もうすぐ北風
こんにちは。
いろんな旅を続けています。
ゆきさきを決めてないなら、しばらく一緒に歩きましょうか。

最新記事(引用転載フリー)

カテゴリ

経済一般 (118)
経済一般~2012冬まで (161)
日本の経済 (224)
通貨戦争 (70)
ショック・ドクトリン (12)
震災関係 (23)
原発事故発生 (112)
事故と放射能2011 (165)
放射能汚染2012 (192)
汚染列島2013-14 (146)
汚染列島2015-16 (13)
福島の声 (127)
チェリノブイリからの声 (27)
政治 (413)
沖縄 (93)
社会 (316)
小沢一郎と「生活の党」 (232)
健康と食 (88)
環境と地球の歴史 (28)
未分類 (175)
脳卒中と入院 (7)

カウンター

最新コメント

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

リンク

このブログをリンクに追加する

カレンダー

01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -

最新トラックバック

月別アーカイブ

RSSリンクの表示

Template by たけやん