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もうすぐ北風が強くなる

小出:メルトダウンと国会報告

 「小出裕章非公式まとめ」から
 1~3号機メルトダウンと5/23参議院行政監視委員会での発言に関して。
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2011年5月24日(火)、MBS(毎日放送)ラジオの「たね蒔きジャーナル」
京大・小出さんの国会報告
 今夜は昨日、参議院の委員会で参考人として、原発について意見を話してきた京大の小出裕章さんにその感想を伺います。
 15分ほどの持ち時間の中で、小出さんは、日本の原子力施策の歴史や、これまでの行政の過失などについて、思いを語りました。
 この委員会に出席するにあたり、小出さんが何を思い、何を感じてきたか、率直に話を聞きます。
 また、この委員会の取材にあたっていたMBS・東京支社の松井宏文記者が、その後の議員の反応などについて報告します。

要約

・(リスナーから行政監視委員会の感想。先生の想いがよく伝わったと。まず今日のニュースから。2号機と3号機でもメルトダウンが起きていたと東電がやっと認めた。東電は、原子炉の冷却は安定的に進められており今後放射性物質が大量に放出されることはないとしているが?)
いいところと悪いところがある。私の考える最悪のシナリオは、メルトダウンが起きたときに水蒸気爆発が起こること。それが起こると圧力容器も格納容器も破壊され放射性物質が大量に放出される。
まだ水蒸気爆発は起きていないが、東電が言う通りメルトダウンが既に起っていたとしたら、私の最悪のシナリオは回避された。
ただし一つ困難がある。既にメルトダウンが起きたということは、炉心に水がないということで、それは圧力容器に水が貯まらないということを意味している。
穴が空いていたらそこから漏水する。溶けたウランもそこから流れ出て、格納容器に落ちる。そこには水があって、何らかの冷却は出来ているだろう。
だが、格納容器にも穴が空いていると思うようになった。東電がやろうとした水棺も、だから不可能。実際に水棺は出来なかった。
最近になって原子炉建屋の地下に大量の水が溜まっていると言い出した。これは格納容器が破損していて、そこから原子炉建屋に流れ込んだということ。外から水を入れてそれが汚染されて溢れてはいけないから循環式冷却回路を作るべきと私は言ってきたが、破損がひどくてそれも不可能と思うようになった。

・(新しい何かが必要?)冷却をあきらめて全体を覆って放出を抑えるということしか手段はないと思うようになった。

・(国会で福島県の土壌汚染について議員から質問があった。今後福島ではどういう生活になるのかという質問。このことについて再度お願いしたい。)伝えにくいことだ。現在の福島の汚染は大変なもの。被曝はあらゆる意味で危険であり汚染地域から逃げてほしいと思う。だがチェルノブイリ事故のときの強制避難の基準を適用すると、800平方キロメートルという広大な面積から避難することになる。日本の現在の法律(年間1ミリ)を適用すると、福島県全域に匹敵するような地域を無人にしないといけない。それを考えると途方にくれる。

・(国会議員から手応えのある反応はあったか?)昨日は特にそうは思わなかったが、30人の委員がいたし、私をその場に招いたという事実もある。なぜ招いたのかということについては、それなりのいきがかりがあったのだろう。行政監視委員会の関係者の努力もあったのだろう。委員長も考えてそれなりの判断をした。ここまで来た以上はそれなりに受け止めてほしい。

・(昨日文科省で子どもに対する20ミリという基準に対する抗議行動があったが、疎開をどう考えるか?)真剣に考えないといけない。汚染地帯からの全員避難が難しければ、こどもだけは守らないといけない。どろんこになって遊べる場所を確保してほしい。こどもたちが苦痛に思わず楽しく過ごせるサマーキャンプのような場所も作らないといけない。

・(国会の委員会のあと院内集会に参加されたと聞いたが?)行った。発言しにいったのではなく、元気をもらいたいと思って行った。半分はこんなことを招いてしまって申し訳ないと思った。沢山の人が集まっているわけで、知恵を集めてこどもを守ることを実現したいと思った。

・(昨日ガンジーの言葉を紹介されたが、どういう思いで?)7つの社会的罪だ。理念なき政治、人間性のない科学、道徳なき商業といった言葉を紹介したのは、原発を進めてきた日本の形を反省してほしいという想い。

・(原発への警告を早くから続けてきた先生の声はこれまで国に届いていなかったが、長年の思いは伝えられたか?)割り当ての15分では言いたいことは言えなかった。が、周到に準備をしてくださった方たちがいる。こんな機会はもうないかもしれない。これまで政治の場に出ないようにしてきた。絶望してきたからだ。でも政治を動かさないとだめだと皆から言われたこともあり、一度はということで行ってきた。

・(事故調査委員会には先生のような人がふさわしいと思うが、声がかかったら出かける?)行かない。

・(なぜか?)政治は、私が経験した限りでは、すべて予め決まっている。学者の発言では国家の根本は変えられない。国に対する学者の従属、協力が続いてきた。だから私は足を踏みいれるのはやめていた。

・(今回の事故は政治の形も変えつつあると言えるが?)マスコミに期待したい。

・(マスコミの付け焼刃の知識では限界があり、先生のような人が中から声をあげてほしいと思うが?)いままで感じてきた絶望を伝えるにはあまりにも時間が足りない。

・(一日ゆっくりいつか聞きたい)機会があれば。

・(国会議員が原発事故について知らなすぎることに絶望した。どうか?)私が呼ばれたのは行政監視委員会。行政がどういうことをしてきたのかを話した。間違いは行政だけでなく、立法府もおかしてきた。立法機関に属する議員ひとりひとりにも考えてほしい。そういう機会があればそちらでも話したい。

・(法律を変えたいという意欲を昨日議員に感じたか?)感じなかった。

・(リスナーからの意見。国会は先生の声をきいたという事実がほしかっただけでは?)それはこれまでも常にそうだった。声を聞いてやったという形で責任逃れをずっとしてきた。それが絶望の一つの理由でもある。
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