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もうすぐ北風が強くなる

小出:3号機300度超は異常な状態

「小出裕章非公式まとめ」から
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5月10日MBSラジオ小出裕章氏「警戒区域一時帰宅、3号機圧力容器温度上昇・プールの放射性濃度について
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メインキャスター(以下「MC」):水野晶子
コメンテーター:平野幸夫・毎日新聞「ほっと兵庫」編集長
 ( )は補足等。

MC:小出先生、こんばんは。

小出氏:こんばんは。

平野氏:こんばんは。

MC:よろしくお願い致します。

平野氏:よろしくお願いします。

小出氏:こんばんは、よろしくお願いします。

MC:まず、今日から福島第一原発から半径20km圏内の警戒区域への
  住民の方々の一時帰宅が始まりました。
  そして、今日一時帰宅した方々を、その後被曝量を調べた所、
  1μSvから10μSvという数字だったそうなのですが、
  これはどうご覧になりますか。

小出氏:2時間という事で、その程度で収まって良かったと思います。

MC:これだったら心配はないと思ってよろしいですね。

小出氏:私は、被曝に関して安全量は無いとずっと言って来ましたので、
  心配がないとも言いたくはありません。
  ただ、どうしても皆さんお帰りになりたかっただろうし、
  当然必要な行動だった訳ですから、やって頂けた訳で、
  その結果が、1μSvから10μSvで収まったという事であれば、
  私としては、少し安心したという事です。

MC:そうですか。
  また、ペットについてなのですが、何とかペットを連れ帰りたいという方々も多くて
  明日職員が連れ帰るのだそうです。
  基準値をもし上回った場合は、水で放射能を洗い流すらしいのですが、
  外部被曝というのは、ワンちゃんなどの毛並みの中も綺麗に洗えば
  取れるのかな、と素人ながら思うのですが、
  この間、そうした原発に近い区域で暮らしていた動物達が、
  内部被曝をしていないのかな、と思うのです。

小出氏:もちろん、してしまったのですね。

MC:そうしますと、これは、外側を洗っただけでは取れないのですか。

小出氏:ペットを連れて来た後に、そのペットに接する人間が
  どういう被曝をするかという事をもし気にされるのであれば、
  あまり大きな危険にはならないと思います。

MC:大きな危険にはならない。

小出氏:はい。
  ただ、ペット自身はこの間ずっと汚染区域に居た訳ですから、
  汚染した空気を吸い込んでしまっています。
  どうやって生き延びたか、私はよく解りませんが、
  なにがしかの、もちろん、水も飲んだでしょうし、食べ物も食べたでしょうから、
  きっと体の中に放射性物質を取り込んでしまっていると思います。
  ですから、そういう放射性物質を取り込んだペットの体から、
  今度は放射線が飛び出して来ていますので、
  そのペットを抱き締めたりすれば、抱き締めた人間が
  被曝をするという事はあると思います。

MC:しかしながら、それを非常に心配しなければいけないような濃度ではないだろう
  という事ですか。

小出氏:解りませんけれども、例えば、相手が人間だったとすれば、
  必ず連れ出したいと思うでしょうし、
  ペットであったって人間と同じように、きっと思っている方々でしょうから、
  自分の被曝位は我慢すると思われるのではないかと思います。
  当然生きるという事は、そういう事なのではないでしょうか。

MC:そして、今日は、3号機についてのご質問がリスナーの方から
  沢山寄せられておりまして、(ラジオネーム省略)という方の言葉ですが、
  「3号機の圧力容器の温度が毎日どんどん上がっているようなのですが、
  大丈夫でしょうか」というご質問です。
  これはいかがでしょう。

小出氏:私も、不思議だな、と思いながらデータを見て来ました。
  東京電力の発表する数値というのは、
  時々後から間違いでしたと言われてしまう事がこれまでにも度々あったので、
  今回の事も間違いであったと言って欲しいと私は思いながら見ていますが、
  既に300℃という温度を超えているのですね。

MC:圧力容器の上の方の部分ですか。

小出氏:上なのですか?
  私は下だというふうに聞いたのですが。

MC:そうですか。

平野氏:ニュースが二通りあるみたいですね。
  使用済み核燃料プールの過熱と、圧力容器の中の温度ですか。

MC:まず、今おっしゃった300℃というのは、圧力容器の話ですか。

小出氏:圧力容器の温度が333℃というふうに夕方聞きました。

MC:確か、4月の末には80℃台だったのですね。
  これは、100℃以下の方が良いと確か小出先生はおっしゃっていたので。

小出氏:もちろんです。

MC:80℃台で比較的安定をしているのではないか、と見られていたはずでしたね。
  これが今333℃に上がって来たというのは、何が要因だとお考えでしょう。

小出氏:よく解らないのですが、もしその測定値が正しいのだとすれば、
  冷却に失敗しているという証明になります。
  今は外から水を入れているのですが、外から入れている水を送っている
  配管のどこかに破れがあって、水が原子炉の中に正しく入っていない、
  という可能性はあると思います。
  東京電力もそれを心配しているようで、
  別の配管から入れようとしている作業を今している、
  というふうに報道されています。

MC:これが何度になるといけないのですか。

小出氏:何とになるといけないという事はありませんが、
  運転中であったとしても、圧力容器の温度は精々280℃とか
  300℃以下の温度になっているのです。
  それが、300℃を超えているという訳ですから、
  かなり異常な状態になっていると思わなければいけません。

MC:早急に温度を下げるために、新たな配管を考えて、
  冷やし続けなければいけないという事ですね。

小出氏:と、東京電力が言っているのですね。

平野氏:先生、停止した時に燃料棒そのものは2000℃位あったと
  聞いているのですけれども。

小出氏:そうです。

平野氏:これが、それだけ一端は停止した後に収まっていたのが、
  また熱を持って行って、また上がって来ているという判断でいいのですか。

小出氏:可能性があると思います。
  運転中の燃料ペレットというのは、一番高温の部分は2000℃近くなっています。
  核分裂の連鎖反応自体は止めたはずですので、
  かなり温度は下がったはずだと私は思うのですけれども、
  その後外部電源も所内電源も非常電源も無くなってしまって、
  冷却が全く出来なくなる、そういう事態に追い込まれたために
  燃料棒被覆管は壊れてしまいましたし、
  燃料ペレット自身も温度がたぶん2800℃近くになって溶けてしまった、
  と私は思っているし、今やもう東電も国も全てが認めているのですね。
  溶けた塊が、私は未だに、もともとウランのペレットがあった炉心という所に
  留まっているというふうに、想像して来たのですが、
  ひょっとするとそれが溶け落ちて、
  圧力容器という圧力釜の底に流れ落ちて、
  そのために圧力容器の温度が上がって来ているという可能性はあると思います。

MC:それは、メルトがダウンするという、メルトダウンの状況・・・

小出氏:なのですけれども、私が本当に恐れているメルトダウンとは違います。

MC:それではないのですか。

小出氏:まだ水が原子炉圧力容器の半分位まではありますので、
  その状態で溶け落ちたのであれば、水蒸気爆発は起きません。
  溶けたウランの塊が圧力容器の底に流れて行っただけですけれども、
  もちろん水がまだありますので、(溶けた燃料の)外側はまた固まると思います。
  一部溶けた状態でそこの場所にあって、
  圧力容器の温度を上げるという事になっている可能性があります。

平野氏:使用済み燃料のプールの方ですけれども、
  即発臨界説というのも何か最近出ているようなのですけれども、
  これとの因果関係というのは、直接ないのでしょうか。

小出氏:それは全く関係ないです。

MC:ただこの使用済み燃料プールの中の写真が公開されまして、
  瓦礫だらけで燃料棒が全く見えない状態だという事なのです。

小出氏:それは3号炉ですか。

MC:はい。

小出氏:この3号炉の使用済み燃料プールのあったフロアは、
  物凄い爆発がありましたので、きっと使用済み燃料プールそのものも
  かなりの破損を受けているはずですし、
  使用済み燃料も大きな破損を受けているのではないかな、
  と私は心配して来ました。
  もし出来るならば、きちっと写真を撮って状態を調べて欲しいと思います。

MC:燃料棒の状態を知りたいですよね。

小出氏:はい、知りたいです。

MC:それから、このプールの中で通常は検出されない放射性物質が
  出ているという話があります。
  これが、通常の原子炉内の水と比べると1000倍程度の濃度で
  検出されているという話があるのですが、
  これはどうお感じになりますか。

小出氏:それは何という放射性核種でしょうか。

MC:セシウム137。
  このセシウム137が1㎤当たり15万Bq、またセシウム134が14万Bq、
  またヨウ素131が11000Bq、という情報があるのです。

小出氏:それは使用済み燃料プールの中の水の事ですか。

MC:はい。

小出氏:その水を採取出来たという事ですか。

MC:そうですね。
  注水のコンクリートポンプ車で採取したようです。

小出氏:そうなのですか。
  それは、今伺った限りは、たぶん使用済み燃料プールの中にあった使用済み燃料が
  かなりの程度破損をしていて、既に使用済み燃料の中に溜まっていた
  放射性物質がプールの水の中に漏れて来たという事だと思います。

MC:そういう事ですか。

小出氏:当然あるべきものです。

MC:燃料棒が損傷していれば、こうした高い濃度でこうした物質が出るのは
  当然の事なのですか。

小出氏:はい。
  当然の事ですけれども、今ちょっと私は不信に思っているのは、
  ヨウ素131という放射性核種の事をおっしゃいましたね。

MC:はい。

小出氏:それが、セシウム137、セシウム134に比べて、
  10分の1位の数字をおっしゃったでしょうか。

MC:そうです。

小出氏:多すぎると思います。

MC:ヨウ素の方が多すぎる。

小出氏:はい。
  ヨウ素131というのは、半減期が8日ですので、資料を採取した時がいつなのか
  私はよく解りませんが、既に2カ月経っていますので、
  随分無くなって100分の1以下になっているはずで、
  ちょっと多すぎると思います。

MC:プールの水を採取したのは(5月)8日の事でして、
  東京電力が分析結果を明らかにしたのが、今日なのです。

小出氏:なるほど、8日ですか。
  ほぼ二月ですね、60日ですから。

MC:そうするとヨウ素の量が多いという事は何を示している
  可能性があるのでしょうか。

小出氏:ちょっと難しいけど、若干私は多いように思いますけれども、
  もし多いとすると、途中で核分裂の連鎖反応があったという事です。
  もともとは3月11日に核分裂の連鎖反応自身は
  全て終わったはずという事になっている訳ですから、
  もしヨウ素という寿命の短い核分裂生成物がそこに、
  私が予想しているよりも多くあるとすれば、
  どこか途中の段階でまた核分裂反応が起きたという事を示します。
  ちょっと今正確にはお答え出来ませんが。

MC:こうした新しい情報を今申し上げている所ですので、
  突然の事で分析して頂くお時間もなく申し訳ないのですが、
  リスナーの方々も非常に注目している所でもございますし、
  また是非詳しく分析をして頂いて、また明日以降教えて頂ければと思います。

小出氏:承知しました。

MC:ただ東電は、プールの高い放射能濃度について、
  燃料棒の損傷を否定しているとの情報も入っています。

小出氏:(失笑)それは面白いですね。
  だって、使用済み燃料プールの水が高い放射性濃度を示している訳ですよね。
  それで燃料棒の損傷はないとしたら、一体どこから来たというふうに
  東京電力は言っているのですか。

MC:原子炉損傷による核分裂生成物の落下という事、
  あるいは瓦礫に付着した放射性物質がプールに落ちて溶けたのではないか、
  という話をしているようです。

小出氏:(かなり爆笑)正気かどうか訊いてみて下さい、
  東京電力に。
  そんな事では到底説明出来ない量だと、私は思います。

MC:そうです。
  例えば瓦礫に付着した放射性物質がプールに落ちて溶けたというような事では、
  今申し上げた高い数字にはなり得ないという・・・

小出氏:その瓦礫というのは、どこから来たのですか。

MC:そうですね~。(溜息交じりに)
  周りに沢山あるのでしょうかね~。

小出氏:爆発をしたのですよね(失笑しつつ)、3号機というのは。
  巨大な爆発をしましたけれど、
  それは使用済み燃料プールがあったフロアで爆発をしました。
  沢山の瓦礫が飛び散ったと思いますが、
  その瓦礫はもともとそのフロアにあったはずの瓦礫です。
  その瓦礫で一番放射能濃度の高いのは、使用済み燃料そのものです。
  それが壊れていないというなら、他にどういう説明が出来るのか、
  東京電力に訊いてみたいです。

MC:写真で、この燃料棒の損傷の度合いを確かめたい、という思いですよね。

小出氏:はい、そう思います。

MC:どうもありがとうございました。

平野氏:ありがとうございました。

小出氏:ありがとうございました。

MC:京都大学原子炉実験所助教の小出裕章先生に伺いました。

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詳細な写真、図面、熱分布と分析
http://www.houseoffoust.com/fukushima/fukushima.html
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