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もうすぐ北風が強くなる

加来氏インタビュー/Democracy Now

http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-2656.htmlからDemocracy Nowによる加来教授のインタビュー。
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日本の状況を議論するために、日系アメリカ人の物理学者であり、ベストセラーの作家でもあり、ニューヨーク市立大学シティカレッジの理論物理学部教授である加來道雄氏をお招きしました。彼の新書は、『物理学の未来:2100年までに科学はどのように毎日の生活を変えるのか』です。

ようこそ、「Democracy Now!」へ。また、お会いできて光栄です。

加來道雄博士: エイミー、ショーにお招きいただきましてありがとうございます。

エイミー・グッドマン:まず、福島第一原発がチェルノブイリと同じカテゴリーの「レベル7」になったことについてお話しいただけますでしょうか。

加來道雄博士: さて、この原子力事故の大きな衝撃を控え目に扱おうとして、東京電力は最初は「レベル7」になったことを否定していました。
しかしながら、この事故がどんなレベルであるかを決定づける公式、数式があります。 この事故は、すでに5京ベクレルの放射能を放出しました。計算してみて下さい。原子事故評価のレベル7に当たります。まだ、チェルノブイリ以下です。
しかしながら、放射能は、原子炉から漏れ続けています。状況は全く安定していません。 つまり、福島第一原発は、カチカチと音を立てる時限爆弾を抱えているようなものです。
それは安定しているように見えますが、本の小さな引き金(たとえば、二次地震、パイプ破損事故、福島の作業員の避難など)で、3基の原子炉で完全な炉心溶解を起こして、チェルノブイリを超える規模になる可能性もあるのです。

エイミー・グッドマン:物理学者として、実際に日本のこれらの原子力発電所で何が起きているのかみんながわかるように説明して下さいませんか。

加來道雄博士: 自動車の運転を思い浮かべてください。もし、車が突然暴走しだしたら、まずは、ブレーキを踏みますね。でも、ブレーキは利きません。地震と津波で、安全制御装置が破壊されてしまったからです。
そのとき、ラジエータが加熱されて爆発します。それが、水素ガス爆発です。それから、もっと最悪なことに、ガソリンタンクが熱くなって、突然車全体が炎に包まれます。それが、完全なメルトダウンです。

そうしたら、何をしますか。車を川まで運転します。これが、炉心より上に水を保つために太平洋の海水を注入するといった、施設で行われた破れかぶれの方法です。
しかし、海水には塩が含まれているため、車のラジエーターをだめにします。そうなったら、何をしますか。地元の消防士を呼びます。そして、
日本人のサムライ戦士たちが来ました。彼らは、これが決死隊の任務であることをうすうす気づいています。溶融した炉心の上からホースで水を注水し続けます。
ですから、当局が全て安定していると言うときは、崖っぷちに爪だけでぶら下がっている状態が安定しているという意味で、時間がたつにつれて、爪が一枚一枚剥がれていくのです。現在は、そんな状況です。

エイミー・グッドマン: 食物の汚染レベルについてはどうですか。これから、徐々に輸出が禁止されていくのでしょうか。

加來道雄博士: 悲劇はこの事故が、チェルノブイリの約10%にあたる多量の放射性物質であるヨウ素-131を放出したということです。ヨウ素は水溶性です。 雨が降ると、土に吸収されます。 牛は植物を食べて、ミルクを作ります。
そして、次に、ミルクの中で濃縮されます。 ミルクに含まれる放射性物質濃度が高過ぎるので、農家では、今、その場でミルクを全て捨てています。食物はその地域で囲い込まれなければなりません。

そして、率直に言って、「チェルノブイリ製」と表示された食物を買いますか。そして、日本人もまた、「福島産と表示された食物を買うべきですか?」と、言っています。
私たちは地域経済の崩壊に関して話しています。 ただ、政府がすべての数を故意に低く見積もろうとし、事故の厳しい状態を控えめに扱っているため、事態をさらに悪化させています。

エイミー・グッドマン:それでは、今、何をするべきですか。つまり、大きな問題の一つは、福島原発を経営する東京電力と事故当初から常に事故の重大さを控えめに報告してきた政府の隠蔽体質です。しかし、補償を要求しながら批難している多くの人々がいます。仕事もなく、お金もない福島の避難民たちが、「私たちは補償を要求します。」と言って、東京電力に強く抗議したところでした。

加來道雄博士: さて、TEPCOは*小さなオランダ人の少年に似ています。 突然、堤防にひびが入りました。一人がこの穴を指でふさぎ、もう1人は、あそこを指でふさぎます。すると、突然新しい漏出が始りまって、そして、みんなくたくたになります。

東京電力や政府は、リーダーシップから完全に外されて、監査役の地位に置かれるべきです。
世界でトップの物理学者や技術者からなるチームに日本の自衛隊を利用する権限を与え、彼らの後を引き継がせるべきです。日本の自衛隊こそが、この大掛かりな事故を抑制できる唯一の組織であると考えています。
そして、それは、1986年にゴルバチョフがやったことです。彼はチェルノブイリでこの燃える原子力発電所を見たとき、レッド・エア・フォースと呼ばれる空軍を呼び出しました。
同時にゴルバチョフは、ヘリコプター、タンク、装甲兵員輸送車を呼び出して、5,000トンのセメント、砂、およびホウ酸でチェルノブイリ原子炉を埋めました。 それはもちろん決死の努力でした。
しかし、私は、日本の自衛隊が呼び出されるべきであると思います。

エイミー・グッドマン: 何のために...?

加來道雄博士: 放射線レベルがとても高いため、作業員たちは多分、1度に10分か15分作業しただけで、1年間の放射線量に達してしまう。
もし、そこに1時間もいたら、放射線病にかかってしまうでしょう。吐き気をもよおし、白血球が減少し、髪の毛は抜け落ちる。そこに1日いたら、致死量の放射線をあびるでしょう。
チェルノブイリでは、60万人が動員されました。それぞれが約数分だけ砂やコンクリートやホウ酸を原子炉の現場に運ぶ作業をしました。作業をした一人ひとりがメダルをもらいました。
こうしてやっと、一つの大きな原子力事故が収まったのです。それに比べ、日本側は、単に圧倒されてしまっています。

エイミー・グッドマン: でも、作業員たちは、これからもずっと長い間作業し続けなければならないのでしょう。

加來道雄博士: その通りです。それに、現場にモニターがないため、作業員たちがどのくらいの放射線をあびているのかさえわからないのです。
だから、自衛隊へのアクセスがあれば、原子炉を砂袋で埋めるか、コンクリートで封じるか、少なくとも、自衛隊を短期間だけでも現場に送るという選択がもて、この怪物のように危険な原子炉を制御することができるのです。

エイミー・グッドマン:避難範囲についてはどうですか。それは、十分でしょうか。

加來道雄博士: 哀れなものです。
米国政府は、米国人の原発からの避難地域を80キロに定めました。フランス政府は、フランス人に日本から脱出することを勧めました。
ところが、日本政府は、避難区域は10キロとか15キロとか20キロなどと言っています。 だから、日本人たちは、「政府は大丈夫か。なぜ、真実を伝えないのか?」と疑問を抱いています。
放射能濃度は今、日本政府が指定した避難区域をとっくに超えて原発から40キロの区域まで上昇しています。 そして、覚えておいてください。
いまに、白血病や甲状腺癌の増加が見えてくるでしょう。それは多量のヨウ素を環境に放出した結果です。

エイミー・グッドマン: 福島原発は最終的にどのような結末を迎えますか。

加來道雄博士: さて、これが東京電力自体によって考案されたシナリオの中でベストのケースでは、今年中に原子炉を制御可能とすることです。 年末までには、ポンプを復旧させ、最終的に原子炉を安定させることを望んでいます。

エイミー・グッドマン:なんだか、メキシコ湾に原油を流出させてしまったBP(British Petroleum)が原油流出の穴を塞ごうとしていた時に言っていたようなことに似てきましたね。

加來道雄博士: 確かに。

エイミー・グッドマン:そうなるでしょうか。そうなるでしょう。

加來道雄博士:事態が進行するにつれて、文字通り、新しい章を作っています。
私たちは完全に地図に載っていない領域にいます。例えば、原子力工学の本を手に入れるとします。最後の章を見てください。
すると、このシナリオは地球のどんな原子力工学の教科書の最後の章にも載っていません。つまり、事態が進行するにつれて、新しい章を作っているのです。
そして、私たちは、今行われているこの科学実験のためのモルモットです。
そして、最終的に原子炉を解体するには最大10年かかるでしょう。最終段階は石棺です。
現在これは東芝によって公式に推薦された方法であり、何十年もの期間にわたって原子炉を石棺するという、チェルノブイリで起こった方法と同様のものです。

エイミー・グッドマン: どうやって石棺するのですか...?

加來道雄博士: 巨大なコンクリートの建造物でです。炉心が地面に溶け出さないように原子炉の地下を掘らなければなりません。そして、5000トンのコンクリートと砂を燃える原子炉の上から被せるのです。

エイミー・グッドマン: 私たちは「日本から」の食物に関して心配するべきですか。

加來道雄博士: その必要はないと思います。でも、その地域の海から規制値を何百万倍も超えるレベルの放射性物質が検出されたことを覚えておいてください。しかし、最初にエイミーさんが話されたとおり、放射線量は、かなり下がっています。

エイミー・グッドマン: 米国の政策について話したかったのですが、つまり、日本のこの恐ろしい事故が起きているのを目のあたりにしているわけです。日本は原子力時代の夜明けを目標としていました。

加來道雄博士: ええ。

エイミー・グッドマン:米国は、広島と長崎に原子爆弾を落としました。加來教授のご家族は、原子力時代の歴史を体験していらっしゃいます。現在の米国の政策を話す前に、少しそのお話をしてくださいませんか。

加來道雄博士: はい。まず、わたしの親戚は東京に住んでいます。彼らは避難するべきかどうか迷っています。実は、親戚の何人かはすでに東京から避難しました。彼らには小さな子供たちがいるのです。そして、放射線物質はすでに東京の飲料水からも見つかっています。だから、人々は、特に小さな子供がいる人たちや妊婦の方たちは、避難するべきかどうか迷っています。多くの人々は積極的に東京から避難しています。なぜなら、放射線が与える全ての影響を低く見積もる東京電力の発表を単に信じていないからです。

エイミー・グッドマン:そして、加來教授のご家族の歴史についてですが、ご両親は、過去に日系アメリカ人の捕虜収容所に抑留されていましたか。

加來道雄博士: その通りです。カリフォルニアで、米軍の監視の下、1942年から1946年の4年間、私の両親は実際、有刺鉄線と機関銃の後ろに置かれた強制収容所で抑留されました。

エイミー・グッドマン: しかも、加來教授は、原子力物理学者になられ、興味深いことに、日本に原子爆弾を落とした人々と一緒に働いていました。

加來道雄博士: ええ、実は、私の高校のアドバイザーが、水素爆弾の父と言われたエドワード・テラー氏だったのです。
そして、彼は実際、私が奨学金をもらうようにハーバードに手配してくれました。そして、そこから私の原子物理学者としての経歴が始まりました。
そして、エドワード・テラー氏は、もちろん私にスターウォーズ計画で働いて欲しかったのです。 彼は、多くの圧力をかけて、「ほら、特別研究員の地位や奨学金をあげるから、ロスアラモス国立研究所、リバーモア国立研究所に行きなさい。水素爆弾を設計してください。」と言いました。
しかし、私は断りました。「私の専門的技術を戦争を促進するために使用されたくありません。」と、私は言ったのです。

エイミー・グッドマン:そして、米国での原子力の話になると、とてもはっきりとモノをおっしゃられますね。今回の福島原発事故は、もちろん世界中の原子力発電所に大変な問題提起をしました。
多くの国が、これ以上原発をつくるのに反対しました。ところが、オバマ大統領は反対の立場を取っています。 彼は実にヌークリア・ルネッサンス男です。
彼は、ガソリンの値段を上げたり、温室効果ガスの排出規制についての会議を開いたりして、原子力産業を再び促進させるヌークリア・ルネッサンスについて語っており、今回の事故が起こっても引き返すこともなく、それどころか、10年以内に最初の原子力発電所を建設すると実際に繰り返しました。

加來道雄博士: さて、ファウスト的契約と呼ばれることがあります。
ファウストは、無制限なパワーを手に入れるために悪魔に魂を売り渡した神話上の人物でした。
今、日本の政府はファウスト的契約でさいころを振りました。 日本には非常に少ない化石燃料の蓄えしかなく、水力発電も話すに及ばないほど少ないので、原子力発電を取り入れました。
しかしながら、米国では、歴史のこの重要な節目に立って、政府が次世代の原子炉に行くかどうか決定するのを見守っています。次世代の原子炉は、ガスで冷却される礫岩盤原子炉と呼ばれ、現在の原子炉より安全性は高いですが、それでも、メルトダウンするのです。この新しいルネッサンスの提案者は、原子炉がメルトダウンしている最中でも、外へ食事に出かけて悠長な会話ができるとしています。
しかし、それでも、メルトダウンは避けられないのです。それが結論です。

エイミー・グッドマン:それでは、何が起こるべきだと思いますか。 米国で新しい原子力発電所が建設されるべきだと思いますか。

加來道雄博士: 私は、国民的な議論、つまり、潜在的モラトリアムに関しての国民的な議論が交わされるべきだと思います。 アメリカ国民に真実の全貌は与えられていません。例えば、まさしくニューヨーク市の北、ちょうど私たちが今いるところから約50キロ北に行ったところに、インディアン・ポイント原子力発電所がありますが、原子力規制委員会は、その原発の全ての原子炉が地震に遭いやすいことを認めました。まさにニューヨーク市のすぐ隣りの原発が、地震が起こりやすい原発のリストの一番最初に載っているのです。そして、政府が、1980年に見積もったインディアン・ポイント原子力発電所で事故が起きた場合の物的損害額は、約2000億ドル(16.6兆円)でした。

エイミー・グッドマン: 民間企業では原子力発電所を建設するのは無理ですね。納税者に勘定を払わせなければなりませんね。

加來道雄博士: 米国政府に保険を保証させる、いわゆる「プライスアンダーソン法」が必要となります。だれも保険証を原子力発電所に保証したり、販売したりしないでしょう。
いったい、だれが2000億ドルの事故のために支払う余裕があるというのですか。それが、米国政府があらゆる原子力発電所に保険を契約した理由です。
それで、プライスアンダーソン法は米国政府や納税者が保険に契約するのを強制する議会の行為です、なぜなら、原子力発電所は、保険が保障されないからです。

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