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もうすぐ北風が強くなる

尊敬される日本へ:対米従属を絶つことは戦争責任の国内追及から始まる 白井聡

白井聡

対米従属を断つことが尊敬される日本への道                 白井聡
白井聡氏のこのインタビューは「戦後70年の戦争責任編」として週刊ダイヤモンド2015年7月25日号に掲載されたものである。編集部によるインタビューのスタイルをとっており、編集されたものである。白井氏の論旨はいままでと変わらない。

いったい、ぜんたい、せめて東アジアの中だけでも、「尊敬される日本」になりたいと思わないのか
むずかしいことではない。素直に敗戦を認め、今からでも遅くはない、戦争の責任を明らかにすることだ。という主張である。勝手な主張ではない具体的事実から発する歴史展望である。 以下に引用する。

―アジア諸国と安定した関係を作り上げることが日本のメリットになるはずですが、中国、韓国との関係は悪化したままです。
今何がおきているかというと、特に第2次阿部内閣になってから、もはやアジアの中で生きていくことを放棄したのかと思われる--------------------------------。 そうとしか受け取れない言動が繰り返されている。
 一体そこを政権中枢や財界はどう考えているのか、今、やっていることの方向性を見ると、これは中国との戦争準備、非常に危険な火遊びをやっていると思う。
なぜ、それを誰もストップさせないのか。財界もチキン野郎{臆病者}ばかりになったということなのか。
今の政権には歴史問題に関して和解を導くという意思がみえない。
なぜ、信頼関係が築けないか、中国や韓国からみれば問題の核心はなにかというと、戦後の日本は米国という「強いお兄ちゃんがバックにいるんだぜ。」という状況を抜きに「自分自身裸一貫で、俺たちと一度でもはなそうとしたことがあるのか、一度もないだろう。」ということ。

だから、日本の異常な対米従属が続いている限り、真の信頼関係は絶対に築けない。
――日本の歴史認識はそういう構造の中で作り上げられた。
 日本の場合は敗戦した事はわかっているけれども、その意味するところを認めない、そんな都合のよい状態は、米国をバックにする事で可能になった。
米国は日本を反共のとりでにするために占領政策を転換して、戦前のファシスト勢力を温存するという決断を下した。
 だから、日本の支配層は米国に対しては無制限対米追従になるわけだが。
 その引き換えにアジアおよび国内に対しては敗戦を否認することを続けてきた。
――――太平洋戦争ではアジア諸国は日本の被害者、あの戦争が自衛戦争だったと正当性を主張するのであればそれは当時植民地をもっていた欧米諸国に言うべきですが米国には何も言えませんね。
 そういう構造すら実は米国によって意図的につくられたという側面もある。
http://mariyoshihara.blogspot.jp/2011_02_01_archive.html
松田武さんがお書きになった「対米依存の起源」という本の中で、米国の国務長官を務めたアレン・ダレスが戦後日本の運営手法について赤裸々に」語っているが紹介されている
 日本人のレイシズム(人種主義)を利用する
欧米に対するコンプレックスとアジアにおいては自分たちだけが「近代人
なんだという差別感情を利用する、と見事にその戦略にハマり続けて、戦後70年が過ぎた。


 日本人の手による戦争総括
どうすればこれを解消できるのかと考えると、やはり戦争責任の問題に行きつく。戦争責任については対内的な問題と対外的な問題とのどちらかが優越するかが盛んに論争されてきた。ただ、今となってははっきりしてきたことは、対内的な責任と対外的な責任というものは一体的なものだということだ。
 結局のところ庶民感情のレベルでなぜ日本人が対外的な戦争責任に向き合えないかというと、「私たちだって、戦争被害者だ。」という意識があるからだと思う。
 例えば、従軍慰安婦問題でもなにがことの発端かといえば、要は日本軍による強姦が焼結を極めたからそれを防止するために軍が慰安所作ったことから問題が生じている。では
、なぜひどい軍紀の乱れが生じたのかというと、あの戦争の訳の解らなさに起因している。
世界恐慌が波及して国内がボロボロになり。、「もう、戦争しかない」と海外侵略に活路を見出して、それで庶民は有無を言わさず戦地に送られた。
 大変な苦労をして帰国し、戦後の焼け野原から再出発し、復興して経済発展すると、今度は「お前らはあんなひどいことをした。」と言われる。「これは不条理だ、受け入れがた」という感情がずっとあるのだろう
 蛮行の責任に向き合えないのは東条英機など一部の人を除けば、責任を取るべき人がほとんど責任をとらなかったから。
 極東国際軍事裁判の問題点は、裁く主体が日本国民でなかったということにある。
あそこで裁かれた指導者は国内法のレベルでは裁判になっていない。
我々は自分の手で責任者を裁いていない。
 そう考えてみると対内的にあの戦争の責任、間違った国家指導に対する責任追及をやらない限り、 そう考えてみると対内的にあの戦争の責任、間違った国家指導に対する責任追及をやらない限り、対外的な責任にも絶対に向き合えない。
 対内的な責任に向き合えない政府が対外的な責任をきっちり取れるわけもない。
逆にいえば、日本の社会が対内的な責任にきっちりむきあうようになったときは対外的な責任の問題を前向きに解決してゆく糸口がはっきりと見えてくると思う。
 具体的には、もう一度我々も日本国民としてあの戦争に対する責任を国内的に総括する一種の儀式をやらなければ駄目だ。
 死者に鞭打つことになったとしても。
ーーーーーーーーーー歴史認識を考える場合、実は米国との関係が鍵ですね。
 問題はなにかというと、世界に類を見ない日本の対米従属の特殊性にある。
 その特殊性の核心とは、「米国は日本を愛してくれている」という妄想。
 対米従属と言う国策もあらゆる国家の方針を比較した上で選択されるのあれば、それは健全だ。
 しかし、そうではなくて「妄想」の上に成り立っている。
 そう考えると日本の対米従属は国際問題ではなくて、国内問題だという事が分かる。
 特殊な対米従属によって、形成されたメンタリティは本当に根深い。
 それを断つことができた日には、米国からも、日本がかつて侵略した相手からもそれ相応の敬意を受けることができると思う。今のような形でやっている限りは、絶対に尊敬なんかされない。 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
国際金融資本と明治維新、戦争責任と天皇制に関するページ。

「屈辱の日」、三日後「血のメーデー」
終戦からの米国依存と昭和天皇
日本の秘密:鬼塚
A級戦犯の代わりに罪を問われなかった最高責任者
永続敗戦論からの展望:白井聡
永続敗戦論、白井氏インタビュー
琉球処分から中国侵略戦へ、そして今
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戦争責任も戦後責任も曖昧にした「昭和天皇実録」なる代物」
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民意を無視、琉球処分からの戦争と侵略への戦前回帰
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コメント

日本の立場

今の中国は尖閣諸島に於いても南シナ海に於いても太平洋はおろか隙きあれば世界中を自国の領土にしようとしている。日米安保体制が崩れるとかっての朝貢貿易を理由に沖縄を始め日本全土の領有権を主張するだろう。
 日本はかって中国を侵略したが清国が欧州列強の進出を許したから日本の生命線維持の為対抗したまでです。

尊敬される日本に一言

 対米従属を解き日本が米国から離れると尊敬どころか最低にバカにされ中国は手を叩いて喜ぶだろう。次の日に難題を突きつけられその次の日に攻撃されます。

まあ、この人は 苦労しらずのアホボンだから。
えらい学者とか、教育者の子供にはろくな奴がおらん。世襲政治家と同じだ。左か右かの相違だけ。
雨に、湯に洗脳されすぎ。
日本は悪くない。あれは予防的自衛戦争だ。強くなったシナは今でも侵略戦争をしている。
当時として、強い日本は当たり前のことをしただけ。しかし
負ける戦争はしてはいけない。かてるまで、我慢することだ。
今度まけたら、日本民族は終わる。今でも
雨と朝鮮族にええようにされてる。

しかし、日本人として戦争責任者は確定すべきだ。

だが、岸のようなものが、総理になったくらいだから、戦争責任など追及できたはずがない。泥棒に警察やらせたんだから。過去の罪が追求できるはずがない。
日本人はすぐに忘れる。なんでも水に流す。まあ良いところもあるのだが。世界では生きにくい。日本人は根は性格が良いのだ。日本人は実利的なのだ。思想では動かない。
命が一番大事なのだ。酒と女とおいしい食べ物、家、最近では男?
と金をもらえたら、おとなしい。なんでもゆうことを聞く。
キリスト教徒と違う。かんがえたら、宗教持たない世界でも唯一の民族になった。シナ人は子孫繁栄と言う宗教を持つ。
道教?シナ人は仏教徒ではない。儒教もあんまり好きでない。女に選挙権がもってから、日本がだめになった。
戦後違法入国した朝鮮人の子孫、帰化人を国会議員にならせてはいけない。

日本の立場

岸首相は民主的に選ばれたのだから変な目で非難される事はない。それより靖国神社のA級戦犯合祀は理解出来ない。一般の日本軍は武器も食糧も無く命を落とした現実を憐れんだ現地人の日本軍忠霊塔に対する清掃活動等には頭が下がります。

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