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もうすぐ北風が強くなる

総括できない国

 ナチス共産
 
●「総括」出来ない国 明治維新、一・二次大戦、琉球処分、原発事故   5/4  「世相を斬る あいば達也」氏から

見出しに書き切れなかったが、イラク戦争に参加したトンデモナイ誤りを、英国ですらしているのに、していない。
これは民主主義国家では珍しいわけで、政治家は、誤ったら、選挙で落とされるだけだから、それで禊が済んだと解釈される。
疑惑の渦中にある人物でも、選挙で当選すれば、禊は終わったなんて話にもなり、最終的に政治家も政党も、重大な過ちを犯しても、罪に問われることは滅多にない。
この理屈は、多数決で意志を決めたのだから、責任があるとすれば、それは賛成票を投じた政治家全体に及ぶ。
とどのつまり、誰も責任を取らなくて済むように出来ている。

それでは、現実に法案を作ったり、誘導したり、洗脳して、自らの省庁の権益に沿う方向で動いている官僚組織は責任を取るのかと言えば、立法府の陰に隠れて実体が見えないようになっており、且つ、人事異動と云う贖罪装置が働くので、官僚と云う人々も、過ちだらけの行動をしていても、立法府の作った法律に沿って、粛々と行政装置を動かしているだけですと、言い逃れることが可能だ。
イカサマな戦争で、他国の大統領を殺害しても、ブッシュもチェイニーもラムズフェルドも、逮捕されたなんて話は聞いたことがない
北朝鮮や中国の役人は、命を張っている分、勇気がいるかもしれない(笑)。

マスメディアにしても、言論人や有識者にしても、またコメンテータにしても、政治や外交防衛関連の言動に誤りがあったとしても、刑務所にはいることもないし、懺悔する必要もない。
上述の話は極端だが、民主主義と云うものは、そういう無責任体質を醸成するリスクが非常に多い。
アダムスミスの資本論においても、この経済システムの胆は、「道徳」だと念を押しているが、民主主義が機能する「肝」も、「道徳」と同義な「熟議」が欠かせないと云うことになるだろう。
つまり、日米韓などの国では、到底成立できない社会システムなのだなと、納得する。
なにせ、立憲主義の意味すら知らない政治家が憲法改正なんて言い出すのだから、こちらの気がふれそうになる(笑)。

ドイツのメルケル首相が、ドイツの歴史家との対話を通じて、「われわれドイツ人はナチスの時代に引き起こしたことに対し大きな責任を負っている。歴史に終止符はない」、
「思想や外見が異なる人間が、人種差別や過激派の危険にさらされるのは正常ではない
」、
「われわれドイツ人はナチスの時代に引き起こしたことに対し、注意深く、敏感に対処するという大きな責任を負っている。歴史に終止符はない」、「われわれが過ちを繰り返して、未来の世代が身動きが取れなくなってしまわないよう注意しなければならない」等と述べている。
安倍への、当てこすり対談のように思えてきた(笑)。

特に最後の部分が印象的だ。
われわれが過ちを繰り返して、未来の世代が、身動き取れなくなってしまわないよう注意しなければならない”この言葉は印象的だ。
口惜しいが、ドイツ人は日本人より数段歴史を重視しているし、道徳の心もあるようだ。おそらく、安倍晋三の歴史修正主義的な言動は、将来の日本人の言動を窮屈なものにしてしまうだろう。
祖先に、自分の感情の趣くままの発露で大きなツケを回したことになる。

日本人が価値観を語る時、明治以降の脱亜入欧価値からしか出発しない、驚くべき歴史観があり、多くの人が、それを異様だと思わないのだから、異様だろう(笑)。
みんなで渡れば怖くない”が唯一の価値観だとすれば、たしかに物事を「総括」する観念が欠落していると云う事だ。
 ーーーーーーーーーーーーー
※ 以下に、朝日新聞の「総括」をテーマにした田原総一朗と若宮啓文の対談があるが、あいば氏の論調とあまり関係がない話ネタのような対談なので省略する。
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コメント

『歴史修正主義』の『怨念史観』

『歴史修正主義』は『怨念史観』であり、『サンフランシスコ講和』も『日中平和条約』も『御破算』にしたい事を彼ら自体が理解していない(笑)

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