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もうすぐ北風が強くなる

国際金融秩序に挑む中国、アジアインフラ投資銀行に英国が参加

世界図

 昨日、アジアインフラ投資銀行についての山田厚史氏の記事を紹介したばかりです。
 「国際金融秩序に挑む中国、ためらう日本:山田」。
 即日、イギリスが参加を発表してしまいました。

 域外国の出資比率は合わせて25%までに制限されているわけだが、イギリスが参加するということは欧州の金融寡頭勢力が中国主導の開発資金に同調するという意味に他ならない。
 同時に、ドル基軸通貨制が不安定に向かって進みつつあることを、欧州金融寡頭勢力が世界に認めたという意味にもなる。
 ドイツ、フランス、その他欧州各国があとに続く可能性は高いだろう。

 米国を盟主としIMF、世銀などによる金融覇権から、世界は大きくまわり始めている。
 政治関係への影響は間接的にだが、当然あるだろう。
 米国の覇権はもはや金融から変わりつつある。
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   イギリス財務省、アジアインフラ投資銀行への出資を発表  3/13  FNN   

イギリス財務省は12日、アジアインフラ投資銀行に出資すると発表した。
中国が設立を主導する一方、日本やアメリカは距離を置くアジアインフラ銀への参加を表明したヨーロッパの主要国は、イギリスが初めて。

アジアインフラ銀は、途上国向けにインフラ整備の資金を貸し出す、新たな国際的な金融機関として、中国が主導し、これまでにアジアや中東など、27カ国が参加で合意している。
イギリスの参加表明には、中国との経済関係を強化し、国際金融サービスの分野で主要な地位を維持する狙いがあるとみられている。

一方、アメリカや日本は、世界銀行やアジア開発銀行など、既存の国際金融体制を揺るがしかねないとして、中国の動きに距離を置いている。
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   ウィリアム王子訪問の本当の「理由」  3/13  NEVADAブログ

先のイギリス王室のウィリアム王子の日本・中国訪問ですが、昨日イギリス財務省が発表しました声明を見て、これが日本・中国訪問の本当の理由だったのだと納得された方も多い筈です。

(報道省略)

中国とイギリスはこれで完全に関係が修復されたことになり、今後エリザベス女王の中国訪問や習近平国家主席のイギリス訪問への支障がなくなったことになります。

本来なら中国訪問だけだったはずですが、それでは見え見えであり、ならば日本訪問を入れて実の母の軌跡を辿るという話や被災地を訪問するという形で注目をそらし、本番の中国訪問を「軽く」見せた、イギリス外交の
したたかさを見せつけたことになります。

今回のウィリアム王子の日本・中国訪問前に、ロンドンでウィリアム王子が誰とどのような会話をしていたか、それを知るだけでも今回の訪問の本当の意味が分かります。

日本でも有名な「ジャッキーチェーン」氏と会談しており、ウィリアム王子は中国語で新年のお祝いを述べていたのです。
(勿論、露払い役として北京から”しかるべき要人”がロンドンに行っていたのは言うまでもありません)

中国とイギリスは今後あらゆる場面で緊密な関係を作りますが、これがEUからのイギリスの脱退や対ロシア金融制裁問題にも色々影響を与えることになります。
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   中国主導のアジアインフラ投資銀行に加盟希望国が続出=英国が表明、韓国・豪・独・伊・仏・加も追随か―迫られる日本の判断  3/14  レコードチャイナ

(抜粋)
英国に続いてドイツ、イタリア、フランスなどの欧州諸国やカナダ、オーストラリア、韓国なども追随する可能性がある。
米国も参加国増加は止められないと見てAIIBを容認する姿勢に転じている。
シーツ財務次官は、「国際通貨基金(IMF)など既存の国際金融機関を補完し、(1)透明性とガバナンス重視、(2)借金国の返済能力への配慮、(3)環境重視、(4)高水準の調達基準―などを順守すれば歓迎する用意がある」と表明している。
カート・トン米首席国務次官補代理(経済担当)も2月、アジア開発銀行研究所(東京・霞が関)で講演し、「米国はAIIB設立に反対していない。
中国が責任あるステークホルダーとなり、国際社会にさらに多くの公共財を提供することを望む」と踏み込んだ。

世界一の成長センターであるアジアのインフラ整備を商機とみてAIIBに関心を示す国が続出しているという。
AIIB構想が具体化するにつれ、新たな対応を迫られているのは日米の側」(日本の有力大教授)との指摘もある。
中国主導の構想にあえて関与し、「内側から日本の立場を反映すべきだ」との意見もあり、日本は難しい選択を迫られそうだ。
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  "安倍不安"のすべてを覆う「きのこ雲」  3/14  世相を斬る あいば達也

(アジアインフラ投資銀行関係のみを抜粋)
英国に続いて豪州も参加を検討すると表明した。
ウッカリすると、独仏も追随する可能性が高いので、置いてきぼりを食うのは、「日米の馬鹿ども」だけのようだ。
虚栄心の為に、歴史認識を誤り、アメリカ一国主義教を信じているのが、コテンパに叩きのめされた日本唯一とは、腹を抱えて笑いたくなるほど、時代の潮流を感じない連中である。

アメリカ様様時代は終わっているのだ。
英国は米国無視で動いたようだ。オバマは不快感を露わにしたようだが、もうアメリカの顔色見ているのは、日本だけになったようだ。
市井のブロガーでも理解出来る歴史観における、時代の潮流なのに、ポジショントークを続ける官僚や識者のお陰で、日本中のどいつもこいつも、ミスジャッジに陥っている。
鳩山由紀夫の動きも、そういう意味で、時代認識が正常なのである。
付和雷同して、鳩山を悪しざまに言い放った人間は、全員、自分の発言を記憶にとどめておくべきだ。
ロシアへの経済制裁で、痛い目に合っていないのは、経済関係希薄なアメリカ一国だと云う事実を見逃している。
中露同盟に楔を打ちたいアメリカの国益に不承不承つき合っている他国だが、日本人は国際社会の正義だと思っている(笑)。
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