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もうすぐ北風が強くなる

中国は金の値決めに影響力を持ち始める

金

   世界の金市場で「大躍進」する中国  2/26  ロシアの声

中国は、金の値決め方式を変更する協議だけではなく、金の値決めにも参加する見込み。
「ロンドン・フィキシング」の代替となるロンドン貴金属市場協会(LBMA)の新たな電子システムが稼動する3月末にも、中国が金の値決めに参加するとみられる。

中国は、ロンドンにはじめて挑戦した9月29日からわずか半年間で、世界の金市場における「大躍進」を成し遂げた。ロンドンでは、約100年前から金の値決めが行われている。
金の値を決めているのは、ロンドン銀行間金市場を形成している5つの銀行。
中国は、この「ゴールデンファイブ」による統治への依存を克服しようとし、独自の「金市場における中国の値」を決める手段を開発した。
中国は、金の国際契約を国内市場と結びつけた。

相場アナリストのセルゲイ・ヘスタノフ氏は、これは、ロンドンの金取引所で設定された古いゲームのルールに対する中国の最初の挑戦だったとの見方を表し、次のように語っている。
「上海金取引所の決定は、中国国内の取引で設定されている価格をベンチマークとして確固なものとすることを可能とした。
独立したベンチマークがあることで、上海証券取引所の取引は、ロンドンの金の値決めから正式に独立することができた。」
3月から、取引の参加者が大幅に拡大する見込み。これによって、金の世界標準価格が設定される。
上海金取引所も参加者に含まれるとみられている。
なお値決めを行うLBMAには、中国の銀行3行が加わる予定。

中国が世界1位の金保有国であることを考慮した場合、中国は同市場で独自のゲームのルールを押し付ける現実的なメカニズムを手に入れるだろうとの見方を示し、次のように語っている。
「価格政策は、自由市場における商取引の結果、決定されるだろう。しかし少なくとも、このゲームへこの膨大な国の金保有が参加することで、もちろん、貴金属市場、金の国際価格、同分野の制度や作業工程に影響があるだろう。
上海は、ロンドンやニューヨークと並んで、金取引と金と関連した通貨取引の世界の中心地となる
これは、中国を金取引の世界の中心地、世界の金融中心に変える意図的な政策だ。」

中国が、金の価格設定の世界の中心地になるを早めるために昨年秋、世界の40のプレーヤーが、上海金取引所の取引に直接参加する権利を取得した。
中国は、外国人投資家に自国の金市場を開放したことで、自国の立場を強化した。

これには相乗効果も伴うだろう。
なぜなら金消費の世界の中心地は、アジア全体の金価格の指標が設定されている場所と一致したからだ。
 ーーーーーーーーーーーー
※北風 金は基軸通貨ドルに対しての反対通貨の位置を占めている。
 ドルは1972年に金準備を放棄して不換紙幣となっており、徐々に価値を下落させている。
 2008年以来の量的緩和策によって、さらに潜在的な信認低下の危険が迫っている。
 米国はドルの基軸通貨性を守るために、金価格を下げることが必要であり、先物市場を操作して安値を図っている。

 欧州各国とロシア、中国は長期には基軸通貨ドルの弱体化を見越して、金準備の増加を進めている。
 つまり、米国はドルの基軸通貨性を守るための金価格操作が、逆に各国の金準備増加策を助けている結果になっている。
 逃れようのない罠にはまったといって良いだろう。

 ・ 現在のロンドン・フィキシング。ロンドン銀行間金市場を形成している5つの銀行。

Scotia-Mocatta(スコシア・モカッタ)
Barclays Capital(バークレーズ・キャピタル)
Deutsche Bank(ドイツ銀行)
HSBC(香港上海銀行)
Societe Generale(ソシエテ・ジェネラル)
いずれも欧州金融寡頭勢力の主要なメンバーである。米国系は排除されている。

 ・ 金の産出量の多い国 (日本外務省) 2012年
順位   国名     産出量(kg)
1 中華人民共和国(中国)40万3,000
2 オーストラリア    25万
3 アメリカ合衆国(米国)23万5,000
4 ロシア       21万8,000
5 ペルー       16万1,000
6 南アフリカ共和国   16万
7 カナダ       10万4,000
8 メキシコ       9万7,000
9 ウズベキスタン    9万3,000
10 ガーナ        8万7,000
ペルー以外は各国ともに太古からの安定地塊(楯状地)の地域である。
国土の広いロシアが本格的に探査を行うなら、トップとなることは疑いないだろう。

 ・ ロシア、中国はドルを減らし、金準備を戦略的に増加させている。
プーチンのワナ

 ・ 2014年12月時点での中央銀行の金保有量の上位20ヶ国は以下のとおり。(括弧内は外貨準備に占める金の割合) World Gold Council

1:米国 8,133.5(73%)(米国の金準備については他国分の預かり金返還移送に応じないとこから疑われている)
2:ドイツ 3,384.2(68%)
3:IMF 2,814.0(-)
4:イタリア 2,451.8(67%)
5:フランス 2,435.4(66%)
6:ロシア 1,208.2(12%)
7:中国 1,054.1(1%)
8:スイス 1,040.0(8%)
9:日本 765.2(2%)
10:オランダ 612.5(55%)
11:インド 557.7(7%)
12:トルコ 529.1(16%)
13:ECB 503.2(27%)
14:台湾 423.6(4%)
15:ポルトガル 382.5(75%)
16:ベネズエラ 367.6(69%)
17:サウジアラビア 322.9(2%)
18:英国 310.3(11%)
19:レバノン 286.8(22%)
20:スペイン 281.6(22%)

 以下は資本主義と国際金融寡頭勢力に関連するページ。

世界通貨戦争(2)表向きの混乱
国際金融資本の成立
信用創造と言えば聞こえは良いが
信用創造とは
通貨、金利と信用創造の特殊な性質
信用創造(3)無政府的な過剰通貨
金(gold)のバブルは崩壊し始めた
動乱の2012年(3)通貨と国債、デ・レバレッジ:吉田
国際金融資本が仕掛けたヨーロッパの危機
通貨戦争(66)金の暴落…….! 
野村・モンテパスキ事件と国際金融寡頭勢力
英中銀がナチスに協力、チェコの金を売り払う
9.11の謎、ユダヤ人と国際金融資本
軍産複合体とは?国際金融資本の凶暴な片割れ
軍産複合体とは?アシュケナディムとシオニスト
通貨戦争(69)金貨価格の不正操作
SWISS LEAKS 国際金融資本と米国
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