16か月連続実収入減少、10か月連続実消費減少でも「持ち直している」との発表
2015-02-28

16ヶ月連続で減少した実収入(サラリーマン) 2/27 NEVADAブログから
総務省が発表しました1月の家計調査では実質消費支出は一年前に比べ<-5.1%>と大きく減少しており、専門家の予想である<-4.1%>を大きく下振れしています。
これで10ヶ月連続マイナスとなっており、2000年以降では3番目に長い落ち込みとなっています。
具体的な数字では2人以上の世帯では28万9847円の支出となっており、12月の-3.4%減少から減少幅が拡大してきています。
「株が高い」、「中国の爆買い」等々の報道されていますが、大方の日本人は徐々に消費が出来ない状況になりつつあるのです。
ところで、この数字の発表と同時に総務省は以下のような発表を行っています。
『消費増税の影響は緩和されつつあり、消費支出の基調判断は『このところ持ち直している』
どの数字を読めばそうなるのかですが、官僚の考えは考えであり、数字を読んで「自由に」判断してください、となっているのです。
10ヶ月連続減少で、「持ち直している」と言える官僚もすごいですが、それも官僚であり後は各自がその数字を判断すれば良いだけなのです。
また、勤労者(サラリーマン)世帯の1世帯当たりの消費支出は32万674円で、一年前に比べ<-4.3%>と10カ月連続で減少しており、更に問題は実収入であり<-2.3%>の44万226円と、こちらは<16カ月連続のマイナス>となっています。
16ヶ月連続減少となっていることなど、大きくは報道されませんので大方のサラリーマンは知りませんが、
ちゃんと発表されています。
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※ 「持ち直している」とコメントを付けて発表する行政。
そのまま「持ち直している」と報道するマスコミ。
大多数の人々はなんとなく「持ち直している」と感じて、「刷り込まれる」。
10月連続減少でも、16月連続減少でも「持ち直しているつもり」の社会が作られる。
せめて、あなたや私は騙されないようにしたい。
見出し小見出しに騙されないように、中身の数字をよくよく見る習慣をつけることが大切だ。
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