fc2ブログ

もうすぐ北風が強くなる

「黙つて働き笑つて納税しませう」妄想狂気の戦時動員スローガン

黙って働き笑って納税

 戦争狂国家。国民を戦争奴隷にしていた社会。
 乱発された妄想のスローガンは国民の心を縛り、体を縛っていった。

 今も「ニッポンを取り戻す!」など叫ぶ、狂った妄想性の男がいる。
 ーーーーーーーーーーーーーーーー
    黙つて働き 笑つて納税しませう (泣)  2013/8/20  現代書館 「編集部便り」から 
  
この度、『黙つて働き 笑つて納税――戦時国策スローガン 傑作100選』(定価1700円+税)という書籍を出版致しました。
本書は、昭和戦時下につくられた国策標語を収録し、解説・コメントとイラストを加えた内容です。

戦争中、日本では戦意高揚のための数多くのスローガンがつくられました。
欲しがりません 勝までは」「撃ちてし止まむ」などです。
当時の日本では、職場・学校・街頭・商店街・はては家庭内まで生活のいたる所にこんな標語が貼り出され、日々、日本人を叱り続けていました。
贅沢は敵だ」「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」など有名なものもありますが、実はさらにとんでもない標語も流布したのです。

任務は重く 命は軽く
金は政府へ 身は大君へ
国のためなら 愛児も金も
日の丸持つ手に 金持つな」など、思わず絶句してしまうものや、
りつぱな戦死とゑがほ(笑顔)の老母
空へ この子も捧げよう
子も馬も 捧げて次は 鉄と銅」など聞いただけで凍りついてしまうようなスローガンもありました。

酒を飲むことを止めさせる「酒呑みは 瑞穂の国の寄生虫」とか、ぎりぎりまで国民の食事量を減らさせようとする
「節米は 毎日出来る 御奉公
」などの標語もあり、今でいうところの「ムチャぶり」のオンパレードです。
おしゃれや化粧を糾弾する標語(「飾る体に 汚れる心」)もあれば、プライバシーや家族団らんなど一切無視する標語(「家庭は小さな翼賛会」)、
さらには、団結一致を求める一方で相互監視や相互不信を煽る標語
(「護る軍機は 妻子も他人」「買溜に 行くな行かすな 隣組」)もありました。

禁酒禁煙節食を強要され空腹と勤労動員でフラフラの国民に、何と米英本土を占領せよと気宇壮大な無理難題まで吹っかけます
(「米英を 消して明るい 世界地図」「日の丸で 埋めよ倫敦(ロンドン) 紐育(ニューヨーク)」)。
野望というより妄想に近い標語です。
当時の日本はもしかしたら「中二病」に罹っていたのかも知れません。

揚げ句のはてには
人並と 思ふ心が 奢りの心
権利は捨てても 義務は捨てるな」と叱られる始末です。
当時の国民の苦労がしみじみと偲ばれます。
こんなトホホ感山盛りの、壮絶コピー集が本書です。
本書のタイトル『黙つて働き 笑つて納税』もそんな標語の一つです。

それにしてもコピーとか、ワンフレーズ政治というのは恐ろしいものです。
今も「ニッポンを取り戻す!」と連呼しているオジサンがおられますが、国民は取り上げられる一方です。
ダイジョウブでしょうか?
関連記事

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://bator.blog14.fc2.com/tb.php/2598-2a1b694e

 | HOME | 

 

プロフィール

もうすぐ北風

Author:もうすぐ北風
こんにちは。
いろんな旅を続けています。
ゆきさきを決めてないなら、しばらく一緒に歩きましょうか。

最新記事(引用転載フリー)

カテゴリ

経済一般 (118)
経済一般~2012冬まで (161)
日本の経済 (224)
通貨戦争 (70)
ショック・ドクトリン (12)
震災関係 (23)
原発事故発生 (112)
事故と放射能2011 (165)
放射能汚染2012 (192)
汚染列島2013-14 (146)
汚染列島2015-16 (13)
福島の声 (127)
チェリノブイリからの声 (27)
政治 (413)
沖縄 (93)
社会 (316)
小沢一郎と「生活の党」 (232)
健康と食 (88)
環境と地球の歴史 (28)
未分類 (175)
脳卒中と入院 (7)

カウンター

最新コメント

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

リンク

このブログをリンクに追加する

カレンダー

05 | 2023/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

最新トラックバック

月別アーカイブ

RSSリンクの表示

Template by たけやん