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もうすぐ北風が強くなる

同時に加速する消費デフレと輸入インフレ、株価も来年は崩壊、

 紙幣の山
 過剰ストックが交換価値を崩壊させるのは紙幣も同じ。

 アベノミクスとやらによる黒田日銀の「異次元追加緩和」は、米国の意向に従いFRBの量的緩和終了を引き継いだものだが、この日銀の過剰流動性供給には出口がない。
 実質賃金所得が減少を続ける中で、円安による原材料インフレが激しさを増している。
 大多数を占める中小企業は廃業、倒産が激増している。

 つまりは、消費デフレの縮小循環と追加緩和の円安インフレが、同時加速する事態となっている。
 いわゆる強烈なスタグフレーションである。
 国債の通貨化による長期金利の低下は、期待事業収益率の低下であり、こうした状況をさらに加速している。

 アベノミクスとやらの頼みとする「株価」も来年が臨界点だろう。
 なぜなら、来年が臨界点と推測するからこそ、無理矢理解散の総選挙を仕掛けたからである。
 ーーーーーーーーーーーーーーーー
    世界の株式市場は天井をつけたのか?  12/11  闇株新聞

 本日(12月10日)の日経平均は400円安の17412円となりました。

 今週月曜日(12月8日)早朝に18030円と2007年7月以来の18000円台となりましたが、同日発表の7~9月期GDPが年率マイナス1.9%に下方修正されたことや、翌9日に上海総合指数をはじめ欧米株式が下落したことなどから「かなりの急落」となりました。

 日経平均をはじめとする世界の株式市場は天井をつけたのでしょうか?

 為替も12月8日早朝に一時1ドル=121.84円、1ユーロ=149.76円の円安となりましたが、本日午後9時現在は1ドル=119.35円、1ユーロ=147.63円とやや「円高」となっています。

 また本日は10年国債利回りが一時0.395%まで低下し、原油価格も続落してWTIが62ドル台となっています。

 これらの中で最も注目しておくべきは長期金利(10年国債利回り)の低下です。
 日本の長期金利がここまで低下するということは、日本における期待投資収益率や期待事業収益率が低下していることに外なりません

 しかし長期金利の低下は世界的な傾向です。

 量的緩和が終了して景気が最も順調に回復していると考えられる米国でも、長期金利(10年国債利回り)が2.22%と本年初めの3.0%から大きく低下したままです。

 さらに本格的な量的緩和が行われておらず景気が低迷しているユーロ圏では、ドイツ10年国債利回りが0.69%、(以下「10年国債利回り」を省略します)フランスが0.97%、財政問題が再燃する可能性もあるイタリアが2.04%、同じくスペインが1.84%、実際に財政支援を受けたポルトガルでも2.79%と、大きく低下しています。

 つまり中央銀行の量的緩和や、景気の回復度合いや、財政問題が再燃する恐れや、また日本のように実際の格下げなどに関わらず、長期金利は世界的に低下していることになります。

 さらに長期金利が低下すること自体が期待投資収益率や期待事業収益率を押し下げ、結果としてますます長期金利が低下してさらに期待投資収益率や期待事業収益率を押し下げる「負のスパイラル」に陥ります。

 かくして世界的にデフレ圧力が増大することになります。
 原油価格をはじめとする資源価格の下落も、世界的なデフレ圧力の結果です。

 これはリーマンショック以降、世界的な金融緩和による景気回復効果を「過大評価」して、世界的な過剰設備・過剰生産・過剰資源開発を進めてしまった結果でもあります。

 今のところ世界の株式市場は、世界的な金融緩和・量的緩和の恩恵で投資資金が潤沢であり、世界的な期待投資収益率の低下で株式の価値が相対的に増大して「上昇」しています。

 そのうちどこかで世界的な期待事業収益率の低下と実際の景気低迷に影響される「臨界点」に達するはずです。

 しかしその「臨界点」が「すぐそこ」であると考える必要もありません。

 世界各国とも株式市場はその国を代表する優良銘柄のパッケージなので、その国全体の期待収益率以上の収益が上がるはずだからです。

 ただ先進国の中で日本(日銀)だけが「異次元」量的緩和をさらに「もっと異次元な」量的緩和(※ 追加緩和のこと。)にしてしまい、その結果は長期金利がますます低下して前述の「負のスパイラル」が加速され、ますますデフレ圧力が増大することになります。

 そうすると日本の株式市場だけが、世界でもっとも早く「臨界点」に到達してしまうことになります。

 繰り返しですが、日銀の「もっと異次元な」量的緩和はデフレ圧力を加速し、株式市場における「臨界点」を近づける「亡国の政策」となります。
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コメント

アベノミクスの破綻後は財政は持ちこたえられるのでしょうか・・・?財政も同時に破綻してしまうのではないかと思います。

Re: タイトルなし

破綻は信用破綻の略で債務を償還できない状態です。
財政破綻とは政府の債務が償還できない、金利負担もできないことです。
日本はその国債の殆どを国内の円建てです。ドルやユーロでの対外債務はありません。
国は通貨発行できるということと、まして新発債の7割を日銀引き受けさせています。
よって、財政破綻はありえません。
財政破綻はありえませんが、国債の日銀引受は通貨の増刷と金利ゼロなわけですから、通貨の減価すなわちインフレと、企業の期待収益率の低下に発展します。
国際金融的には円の信認暴落の危険(ドル、ユーロなどに対してハイパーインフレ)となり、企業と家計は破綻します。
政府財政は信用破綻はしませんが、政府権力は政治破綻へ向かうと思います。

それで私たちに出来る対策は?

それで私たちに出来る対策は具体的にどうすれば?

Re: それで私たちに出来る対策は?

社会的な対策は当然ながら、政治的な挽回の行動です。
個人的な対策は金持ちでなければありません。
現実には階級社会だということですね。
小売は窮乏化する消費で生きているので、目の前のスーパーの小売価格が急騰するわけではない。
中小企業の廃業、倒産、失業、非正規雇用の急激な増加という形ですでに始まっています。

残念だけど無理だと思います。

選挙民が皆、北風さんみたいに意識の高い訳では無い上に
反グローバリズム、反TTP、反原発、反消費税、格差是正
天下り禁止で受け皿になる政党(政権が取れる規模の)が無いじゃない。今回は嫌いだけど共産党に入れました。生活の党はうちの選挙区に候補者いなかったし。民主党には懲りたし。(思い出しても腹が立つ)

Re: 残念だけど無理だと思います。

私も投票する人がいなくて共産党に入れたことは何度かありますよ。
> 民主党には懲りたし。(思い出しても腹が立つ)
・ 私も同感です。でも今回は入れるところがなく、棄権や白票は白紙委任となり冗談ではないので、今の極右自民党への反対票として(仕方なく)民主に入れました。
 安倍政権に反対と言っても人はそれぞれだし、候補者の人格もあるので一概には言えませんが、要は戦略的な投票をするしか無いのが現実と思います。
 本土も、沖縄の野党共闘の力に学びたいものです。 

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