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もうすぐ北風が強くなる

原発事故をニュース・ショウにする日本のマスコミ

 このブログでは、3/11の当初から、読者に冷静な報道を伝えるべく努力してきました。
 3/12からは一貫して第一原発からの100km自主避難を呼びかけてきました。
 避難は「最悪を想定すること」。そして事態の把握は「冷静に具体的に」をモットーにしてきたつもりです。

 何故なら、東電、政府の発表は常に5、6時間遅れで、しかもことさら抽象的な言葉使いをするので、一般国民が判断するのには、完全に時期を逸してしまうと言う事実です。
 
 画面では1.6m厚さのコンクリート建屋が粉々に吹き飛んでいるのに、「爆発的な事象」などと言葉を抽象化するのは、もはや、正常な感覚の人とは思えません。

 片や、こうした隠蔽と抽象語の濫発。そしてまた、片や主観的で感情的な物の言い方。
 こちらは、インタビューや、民放テレビアナウンサーも解説者も、主観的な惚けた質問と情緒的な説明。まるでニュース・ショウのつもりです。
 これでは、とても事態の冷静な把握には、役に立ちません。

 こんなことでは、一般国民は、事態が解らず、ただ、感情的な雰囲気におぼれるだけです。
 一部の人は想像パニックを引き起こし、東京を脱出しようかと悩んでいるようです。

 チェリノビリは黒鉛炉が稼働中の圧力大爆発です。
 第一原発は軽水炉の停止後の冷却水不足です。津波による電源喪失のためです。
 原子炉の位置とか、構造もまるっきり異なります。
 
 従って、チェリノビリ型の大爆発(高空へ吹き飛んだ)の可能性は非常に低く、逆に最悪の場合を想定するなら、狭い範囲に高濃度の放射能汚染という形です。
 (縁起でもない話では在りますが)その想定される立ち入り禁止範囲が20~30kmです。
 最悪想定は事態進展のクリアランスと、気象条件のクリアランスもとり、多めにみて100kmと考えます。
 
 様子が落ち着いたら、帰宅できます(30km圏内は長くかかると思います)。
 それと、Net上に流れている放射能シミュレーションは、チェリノビリ型の大爆発の想定です。最初対流圏であちことさまよい、偏西風でアメリカ西岸へすっ飛ぶという訳ですが、このパターンの可能性はほぼ無いと言ってよいでしょう。

 東京の住民が関西とかに避難する必要は、限りなく低いのです。
 東京の住民が避難する必要は、ありません。
 テレビの感情的な雰囲気作りに注意してください。

 下の欄に紹介した方は、マスコミの感情的ニュース・ショウと、政府の隠蔽抽象説明に、よって想像パニックに陥った様子ですが、外国通信などによって安心したようです。
 しかし、意識的に心がけていれば、騙されることはありません。

 チェリノビリ型の可能性は極めて低いとは言いながらも、今回の軽水炉の停止後事故でも、未体験の状況対応と未体験の汚染。そして、メルトダウンがどこまで拡大するか。とプルトニウム汚染。

 決して楽観はできません。
 現に、原発現地は微量の汚染どころではないのです。
 毎日毎日が最悪の事態(再臨界)を回避するため、綱渡りが続いています。
 
 なにしろ、作ってはならない原発を日本中に作ってしまったのです。

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 頼れるどころか、もはや「有害」な日本の震災報道(3/18 JBプレスから一部分の引用)

原発から東京都心までは200~250キロメートルである。もし、朝日が言うように東京に放射能物質が降り注ぐなら(「東京は雨」とまで、ご丁寧に天気予報まで掲載してくれているのだ!)、政府はもっと避難指示の範囲を拡大するはずではないのか? 政府は事故の被害を少なめにしか公表していないのではないか? それとも朝日が重大なミスリードを犯したのか?

 ここで読者は混乱する。どこまで信用できて、どこからは信用できないのか、さっぱり分からない。これがまさに、疑心暗鬼の始まりなのだ。

 この猜疑は、他の報道も含め「東京電力の不手際」「政府の危機管理の甘さ」といった批判によって増幅される。つまり、「政府・東電は何か深刻なことを隠しているのではないか」という疑いが膨らみに膨らむのだ。

 さらに「米軍空母ロナルド・レーガンが基準以上の放射線を検知し移動した」などと「状況は悪化している」と示唆する報道だけはどんどん届いてくる。

 結局、私は日本の報道を信頼することをあきらめた。どれも似ているので、多様性がないから判断材料がないのだ(この問題はまた次回以降検証する)。

 そして、思い詰めたあげく、アメリカ海軍に勤務する友人がフェイスブックで連絡が取れることを思い出し、「ロナルド・レーガンに何が起きたのか、情報がないか」と聞いてみた。

 すると、そのスレッドに、別のフレンドが「心配しないでください。状況は大丈夫です。アメリカの報道はどれも誇張しすぎです。ウォールストリート・ジャーナルのこの記事は信用できます」とリンクを教えてくれた。

 この人はフレンドのフレンド、面識はない。かつてフレンドリクエストが来て、よく確かめずに承認したスノーボーダーの兄ちゃんである。だが、よくプロフィールを見たら「アメリカ海軍情報部」とあるではないか!

 続いて同じスレッドに海軍勤務のアメリカ人が続々と投稿し始め、そこからアメリカはじめ、英語のリンクを回った結果「今のところ東京は心配しなくていい」という感触ができてきた。

 16日になって、東京にいるアメリカ人の音楽仲間がフェイスブックに投稿したポストに「東京のイギリス大使館が発表した首都圏への放射線の影響」という英語のリンクを偶然見つけた。

 結論は、「チェルノブイリ級の事故になることはまずない。なっても汚染物質が降るのは半径30キロメートル程度」とあるではないか。あまつさえ「首都圏のブリティッシュスクールは休校すべきか」という問いに「地震や津波を別として、被曝の心配なら、その必要はない」とまで言い切っている。「今回の事故をチェルノブイリに例えるのは、完全に間違っている、と強調した」(イギリス政府主席科学顧問のジョン・ベディントン氏)。

 ここから、芋づる式に東京の被曝の恐れについて、アメリカ政府の見解、オーストラリア政府の見解がネットで見つかった。

 見解はどれもほぼ同じ。「チェルノブイリみたいな事故にはならない。なっても首都圏は安全だろう」という話だ。しかも、よく見ると「チェルノブイリ事故でも、人間が住めなくなるような危険レベルに達したのは半径30キロ以内」とあるではないか。朝日の記事は一体何だったのだろう。

 私はこの情報を日本語でツイッターに書いておいた。すると、みなさんよほどこの種の正確な情報に飢えていたのだろう、たちまち200以上リツイートされて「ありがとう」メッセージが洪水のように押し寄せた。「英語原文」を投稿したら、これまたボランティアで翻訳してくれる人が次々に現れ、あっという間に日本語版が流れ始めた。

 こうして、フェイスブック~ツイッター~英語ニュースサイトと渡り歩くうちに「まだ東京脱出の必要はなさそうだ」という感触だけは掴めた。やれやれである。

 しかし、大迷惑なのは「チェルノブイリに備えよ」みたいな朝日の報道だ(他の新聞やテレビも不正確という意味では大同小異)。こうなると「読まないでもいい」などという苦笑ものの失敗談ではない。「読むだけパニックが起きるので有害」ではないか。

 要は、竹内編集委員はじめ、朝日にいる社員記者の人材のレベルでは、今回の事故が首都圏ではどの程度の危険を想定すべきなのか、正確に評価することができないのだ(朝日新聞の編集委員だと言われても、この人物の記事がどの程度信頼できるのか、まったく読者には分からないという事実が、また分かりにくさに拍車をかける)。

 私をはじめ市民は「最悪の事態に備えよ」と書かれた時点で「チェルノブイリ」を思い浮かべる(「あるいはそれよりもっと悪いのかもしれない」という「最悪の到達点」さえ見えないのでもっと不安だ)。

 もし、チェルノブイリを指標にしたいのなら(イギリス政府はそれも「完全に間違い」と完全否定している)「チェルノブイリと同じだ、同じだ」と叫び回るだけではなく「チェルノブイリとは何が違うのか」を取材して併記すればよいのだ。それを同じ紙面に載せて「ここは同じ」「ここは違う」と書いて読者に判断してもらえばいいではないか。

 ちなみに、東京のイギリス大使館は皇居のそば、半蔵門にある。どの新聞社も、取材に行くのにクルマで30分かからない。ご覧のとおり、私でも自宅でデスクに座ってネットをたどるだけで、3つの政府の公式見解を取材できた。「チェルノブイリとはここが違う」という対論を取材するのは、ばかばかしいほど簡単なのだ。つまり、これは「発想」と「意志」の問題なのだ。

 たとえみっともない誤解でも、朝日が「福島第一=チェルノブイリ」と信じるのは勝手と百歩譲っても「両論併記」は報道の鉄則ではないのか。

 ここに、日本の記者クラブ系メディアが抱える宿痾の腐臭がまた漂ってくる。彼らはあまりに「日本政府発の情報偏重」であり「国内情報偏重」である。外国の「政府公式情報」ですら「チェルノブイリはありえない」と断定しているのに、視界から落ちてしまう。

 日本政府や東電の発表を押しのけて、外国政府の見解が1面トップでもいいではないか。自分で判断できず、公式情報に頼る手法でも、それくらいはできる。なぜそれほど日本政府情報を世界の公式情報の中でも偏重するのか。

 この生死がかかったクライシスに、何という劣悪な報道だろう。平時なら「ミスリードでしたね」とへらへら笑って許しているかもしれないが、これは戦争並みのクライシスなのだ。生死がかかっているのだ。この愚劣な報道は有害ですらある。

 もう一度言う。クライシスに市民のために役立たない報道など、何の存在価値があるのだ。
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