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日銀追加緩和は円の切り下げ、インフレ&恐慌への道

   日銀が「通貨切り下げ」開始、ドル120円も視野  11/1  佐々木融  ロイター

日銀は10月31日、予想外の追加金融緩和を発表した。
黒田東彦総裁は記者会見で「これまで着実に進んできたデフレマインドの転換が遅延するリスクがある。日銀としては、こうしたリスクの顕現化を未然に防ぐ」ために、追加緩和を実施したと説明した。
つまり、何が何でも2%のインフレ率を達成することを考えての緩和ということだろう。

ここで、今回の追加緩和の主な内容をまとめておきたい。

●マネタリーベースが年間約80兆円程度(これまでは60―70兆円)増加するように金融市場調節を行う。

●長期国債について、保有残高が年間約80兆円(これまでは50兆円)程度増加するように買い入れを行う。

●買い入れる長期国債の残存期間を7―10年程度に延長する(これまでは7年程度)。

●指数連動型上場投資信託(ETF)および不動産投資信託(J─REIT)について、保有残高がそれぞれ年間約3兆円(これまでは約1兆円)、同約900億円(これまでは約300億円)増加するよう買い入れを行う


円という通貨は日銀が発行しており、日銀のバランスシートの負債サイドにある。
そして、今回の決定は、その発行したお金でこれからもさらに残存期間の長い国債や、株式、J─REITを購入していくと決めたということだ。

極端な言い方をすれば、日銀は資産側に価値が毀損しやすい、質の悪い資産を購入していけば、負債側にある円の価値を簡単に下げることができる。

何も為替レートのことだけを言っているのではない。
通貨の価値を下げるということは、様々な物(不動産、車、コップ、食べ物、飲み物など全ての物)に対する通貨の価値を下げるという意味だ。
これは円建てでみた物価が上昇することに他ならない

日銀が「その気」になれば、自ら発行している円の価値を下げるのは容易だ。
今回の追加緩和は、日銀が「その気」になってしまっているような印象を与えた可能性がある。
そうなると、人々は円という通貨を保有したくなくなる
何しろ発行している本人が価値を下げようとしているのだから当然だろう。

ある人は円という通貨を様々な物と交換しようとするだろう。
また、ある人は外国の通貨と交換しようとするだろう。
後者の行為を行う人が増えれば、為替市場で円安が進む。
実際、そうした人々はすでに出てきている。

  <来年9月までにドル120円到達も>

日銀の追加緩和と「合わせ技」で発表された感もあるが、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は10月31日、外貨建て資産の比率を40%へ大幅に引き上げると発表した。
様々な前提により異なるが、大まかに言って、10兆円程度の追加的な外貨建て資産の購入が行われる可能性がある。
(※ 北風:外貨建て資産とは言うまでもないが米国債などの米国債券、株式である。)

意図的か否かは別にして、現在GPIFが保有している日本国債を日銀が買い取り、自らの資産とし、日銀がGPIFに支払った(発行した)お金で、GPIFは外貨建て資産を購入する構図が演出されている。

ドル円相場はさら円安が進むだろう。
何しろ、米連邦準備理事会(FRB)は10月29日に、これ以上自らのバランスシートを拡大すると、自分たちが発行しているドルという通貨の価値が毀損してしまうからと、国債などの資産をさらに購入するのを止めたばかりだ
自分が発行している通貨の価値が下がるのを心配している国と、下がって欲しいと考えている国の、どちらの通貨を保有していたほうが安心かは明白だ。

日銀が今回発表したようなペースで国債などを購入し続けると、1年後には日銀のバランスシートの規模は対国内総生産(GDP)比で70%を超える
FRBは対GDP比25%のところで量的緩和(QE)を終了している。
経済規模に比べてそれほど大量に発行された通貨の価値は長期的に見て本当に維持できるのだろうか

少なくとも、日銀がこれだけ本気度を示せば、世の中の期待インフレ率は高まりそうだ。
2012年11月から始まったアベノミクスも、インフレターゲット導入による期待インフレ率の上昇が日本の実質金利を急速に押し下げた結果、急速な円安につながった。

仮に日本の期待インフレ率が今後1年間で50ベーシスポイント(bp)程度上昇するとして、米国の利上げ開始により予想される名目金利の上昇を考慮して日米実質金利差を算出すると、同金利差はドル円相場が来年9月頃までに118円程度に上昇する可能性を示唆している。

これに、我々が今後受け取る年金の原資が、価値を維持する意思がある他国の中央銀行が発行する別の通貨にさらに投資される可能性も若干考慮して、JPモルガンはドル円相場の予想レートを大幅に変更した。
具体的には、来年9月までに120円に上昇すると予想している。

(※ デフレ循環のままで異次元金融緩和し、消費増税を行う以上は当然に予想された結果である。
 実質賃金が減少を続け、消費需要も後退、設備投資も増えない中で、過剰流動性は金融投機市場と米国に向かう。
 通貨価値の下落によって、コメ以外は燃料、原料、食糧の殆どを輸入に頼るこの国で、おおまかに言えば原材料コストが50%増になる。
 50%の値上げはできないから、中小企業は破たん、倒産。勤労者はインフレ窮乏化と雇用の悪化、失業が待っていることになる。
 その一方で大金持ちと大企業、国際金融資本と米国は笑いが止まらないほど喜んでいることだろう。)
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コメント

強烈なインフレと強烈な不況、つまり強烈なスタグフレーションが進むのでしょうか。
財政破綻する前に国民生活が破綻してしまいますね・・・。

Re: タイトルなし

1973年のオイルショックを受けて74年には実質GDPがマイナス0.5となり、マイナス「成長」というか縮小循環の中でインフレの時期があり、スタグフレーションと呼んでいました。
インフレ率は74年が20.9%%、75年が10.4%でしたが、当時は賃金総額の伸びが74年27%、75年15%と高買ったのです。
その後80年代なかばまで、低成長を上回るインフレ率ではありましたが、賃金総額の伸びはインフレを上回っていました。
つまり、当時の「スタグフレーション」とはかなり様相が異なります。
労働運動は壊滅し、雇用主の資本は労働分配率を下げ放題となり、18年にわたって賃金は下がり続け、消費需要は底なし沼に落下を続けています。
賃金減少、消費減少、縮小スパイラルの経済循環のなかで、インフレ(通貨の下落)が起こされています。
インフレ>GDP>賃金(消費需要)のパターンに、すでに入っています。
大資本と大富豪の利益資産を防衛するために、中小企業と勤労者の犠牲によって、バランスをとる仕掛け、システムが発動されている、と言えると思います。
> 財政破綻する前に国民生活が破綻してしまいますね・・・。
政府は実質「破綻」しても、国民に強制統治する機構なので、税制、軍警、不正選挙からマスコミまでいくらでも「破綻」を防ぐことができます。
国債という国民への債務など、インフレと金融資本の操作でチャラにできます。その過程は現在すでに進行しています。
国民生活が凄まじく窮乏化するでしょうが、それは貧しく力のない弱い階層から、先に追い詰められることは、幾多の先例からも明らかと思います。

当時は現金・預金資産は大きく目減りしたものの、
実質賃金は上がっていたということですね。
インフレ率はその時ほどじゃないにしても、
このまま4~5%程度のインフレが続くと、
4~5年で、2割程度資産も賃金も目減りしてしまいますよね。円安もどんどん進む。でももはや海外生産が当たり前ですから、メリットが少ないと。
しかし金融緩和はやめられないんですよね。
国債の買い支えのために。
しかし外圧などで金融緩和を続けられなくなったら、国債の買い手が付かなくなり、預金封鎖などが起きるんじゃないかと。
その前に貧困層(あるいは中間層も)は生きていけなくなりそうですが・・・。
そうなるまでにもう時間があまりないのでしょうか・・・?

Re: タイトルなし

> しかし外圧などで金融緩和を続けられなくなったら、国債の買い手が付かなくなり、預金封鎖などが起きるんじゃないかと。
・ 預金封鎖はないでしょう。
何故なら銀行は日銀当座にブタ積み資金を馬に食わせるほど抱えていますから。
ただ、通貨価値は下がり続ける。
後から、過剰な流動性(通貨)を吸い上げようにもその時には誰も日銀から国債を買いません。だから暴落が怖くて公募などできませんから、出口はないのです。
> その前に貧困層(あるいは中間層も)は生きていけなくなりそうですが・・・。
・ 貧困層はすでに生活が困難になっているはず。中間層はすでに生活水準が下がってきているはず。
> そうなるまでにもう時間があまりないのでしょうか・・・?
・ 大資本も大富豪も、貧困層から収奪して利益を蓄積しているので、貧困層が滅亡しては困るでしょうね。
ただ、この先10年と考えると、放射能汚染と健康被害がその前に重大化するのでは、と思いますね。

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