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レイバー・デイに:Paul Craig Roberts

米労働

   労働者の日に思う。労働の消滅はアメリカの消滅  8/31  Paul Craig ROBERTS 9/2 「マスコミに載らない海外記事」

労働者の日は、本来の寿命より長生きしてしまった祝日だ。クリスマス同様、労働者の日も、休憩時間になったのだ。
クリスマスが買い物騒ぎと化しているのと同様、労働者の日は、最後の夏休みとなったのだ。

この祝日は、1887年に、アメリカ合州国の力と繁栄に対するアメリカ人労働者の貢献を祝うために始まった。
5月の日付にして、8時間労働制を求めてストライキをしていた労働者が、シカゴ警察に射殺された前年のヘイマーケット事件を記憶に留めてしまうのを避ける為、グローバー・クリーブランド大統領が、9月の第一月曜日を選んだのだ。

時間の経過と共に、労組幹部は、大義の為の運動というより、一種の職業になってしまったが、初期の労働運動は改良主義だった。
労働運動は、産業、製造業に、より安全な労働条件をもたらした。
労働組合は、拮抗力として機能し、資本の搾取的な権力を抑制した

産業、製造部門の雇用は、アメリカを、機会に満ちた社会にした出世階段であり、大きな中流階級がある社会政治体制を安定化させたのだ。
大規模で盛んな、産業、製造部門には、管理者、技術者、研究者や設計者といった、多くのホワイト・カラー中流階級の職があり、アメリカの大学も、卒業生達も繁栄した。

労働組合は、民主党に、労働者という財政基盤を提供し、それは、製造業と金融業という共和党の基盤に対する拮抗力として機能した
そういう策略だったのか、意図しない結果だったのかは別として、雇用の海外移転は、産業別労働組合や、製造業労働組合を壊滅し、民主党独自の財政基盤を破壊した。

妥当な均衡を維持していた二大政党制度は、二大政党が、同一の金持ちの権益に依拠するようになり、かくして、同じご主人に役立つようになった一党制度へと変貌した

その結果が、中流階級の崩壊と1パーセントの勃興だ。
現在アメリカは、所得と富が全ての先進国中で最も不平等に分配されており、全世界でも最悪の一つだ。1パーセント以外、ほとんどのアメリカ人は、アメリカの経済と政治制度の中で利益を享受していない

所得と富の配分の不均衡は、税制度で補正することは不可能だ。
不均衡は、中流階級の経済基盤となっていた雇用の喪失によるところが大きいのだ。
是正する為には、グローバリズムから撤退し、栄華の数十年間、アメリカ経済がそうだった、ほぼ自給自足の経済に立ち戻ることが必要だ。
グローバリズムは、先進国の労働力を貧窮化し、権力と影響力を、多くの人々から奪い、ごく少数の人々の手中に収める為の策謀だ。
グローバリズムの旗手連中は、アメリカ破壊の旗手連中でもある。

現在、共和党は、公共部門の労働組合を解体しつつある
こうした雇用は、外注にはできないが、公立校はチャーター・スクールで置き換えることが可能で、刑務所は民営化が可能であり、多くの公共サービスは、民間企業に外注することができる。

公共部門の労働組合には、自らの存在理由について、製造業、産業別労働組合の様な確固たる論拠は、決してなかった。
更に、消防士、警官、教師やごみ収集人によるストライキが、州や地方政府部門の許認可担当役人達との、数々の不愉快な経験と同様に、公共部門の労働組合に対する、一般市民の支持を徐々に弱めた。
それでもなお、公共部門の労働組合は、貪欲な行政府と司法府の権力に対する抑止力として機能しうるだろう。

労働組合についての意見が好意的であれ、批判的であれ、労働組合の消滅は、拮抗力の消滅でもある。
拮抗力が存在しない体制は、権力が制約を受けず、責任を負わない専制政治だ

アメリカ国民は制圧され、羊の群へと変えられている。
再び立ち上がることがあるのだろうか?

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでい る。
記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2014/08/31/labors-demise-americas-demise-paul-craig-roberts/
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