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日銀政策委員諸氏の予想、国民生活は好転せず

通勤地獄

   日銀の政策委員諸氏の予想からわかること  7/16  闇株新聞

 最近はGPIF(※ 年金積立金管理運用独立行政法人)に「市場が期待するNo1」を奪われている日銀ですが、本日(7月15日)政策決定会合がありました。

 結果はもちろん「現状維持」で、2%の「物価安定目標」を実現するために現在の「量的・質的金融緩和」を継続することになります。
 また日本経済は緩やかな回復基調を続け、消費者物価の前年比は消費増税分を除外して「暫くの間」1%台前半で推移するとも付け加えられています。

 つまり日銀は物価(消費者物価の前年比とは特定されていませんが)を安定的に毎年2%上昇させること「だけ」が金融政策の目標で、
 そのために国債の保有残高を年間50兆円に相当するペースで増加させ、しかも平均残存期間が7年程度となるよう買入れを続けることになります。

 昨年4月に「異次元」量的・質的金融緩和が導入されて以来、「なぜ平均残存7年程度の国債を、保有残高が年間50兆円も増えるように買い入れると物価が毎年2%上昇するのだろう?
 あるいは「仮にそうだとして、なぜそれで本当に景気が回復することにしてしまうのだろう?」、
 さらに最近は「なぜ消費増税分を除いて考えるのだろう?」などの疑問が残ったままです。

 それはそうとして本日公表された日銀の「当面の金融政策運営について」では、2014~2016年度の政策委員の大勢見通しが添付されています。
 別に政策委員諸氏の予想が大変頼りになるとは思っていませんが、日銀の金融政策を決定する「はずの」政策委員諸氏の予想とはどういうものなのかと「じっくり」と眺めてみました。

 政策委員諸氏の予想はレンジと中央値で示されていますが、中央値だけを使います。
 また消費税は現行の8%が2015年10月から10%に上昇することが「すでに」織り込まれており、
 消費増税の消費者物価に与える影響は、2014年度が2.0%、2015年度と2016年度はそれぞれ0.7%とされています。

 実質GDP(政策委員諸氏の予想の中央値です、以下同じ)は、2014年度が1.0%、2015年度が1.5%、2016年度が1.3%と「わりあい控え目」です。

 この「わりあい控え目」という意味は、政府予想のように高い成長率を予想すると「異次元」量的緩和が早く打ち切られてしまうと市場が心配するため、「遠慮」しているような気がするからです。

 消費者物価指数(除く生鮮食品)は消費増税分を含めた「国民の実感ベース」で、2014年度が3.3%、2015年度が2.6%、2016年度が2.8%と「大変に控え目」です。

 そもそも円安・エネルギー価格上昇による「悪い物価上昇」、便乗値上げ、それに最近の人材ミスマッチ等による人件費上昇分の価格転嫁、
 もちろん負担しなければならない消費増税分などを加えると、こんな数字で済むはずがありません

 しかも景気回復による「良い物価上昇」がほとんどありません

 消費増税分を除外した「国民の実感から遊離した意味のないベース」では、2014年度が1.3%、2015年度が1.9%、2016年度が2.1%となり、2%の物価安定目標がやっと2016年度に実現することになります。

 これもあまり早く実現させてしまうと「異次元」量的緩和が打ち切られてしまうと市場が心配するため、政策委員諸氏が「配慮」してくれているのでしょう。

 ここで実質GDPとは、名目GDPから消費増税分を除いた物価上昇分を控除して算出するはずです。
 そこで2014~2016年度の3年間の実質GDPは(単純に足し算すると)3.8%成長となります。

 同じように3年間の物価上昇(消費増税分を除く)は5.3%なので、3年間の名目GDPは9.1%成長でなければなりません

 これに対して消費増税分を含めた国民が実感するベースの物価上昇は、3年間で(大変控え目な数字だと思いますが)8.7%となり、3年間の名目GDPの9.1%成長が「大半」消えてしまうことになります。
 
 つまり政策委員諸氏の予想でも、3年間で実質的な国民生活がほとんど好転しないとなるのです。
 ーーーーーーーーーーーー
※ 天気予報ではありませんが。
 楽観的な、特に物価上昇については「大変に控え目」な予想ですから、国民生活はほとんど好転しないというより、大幅に悪化する可能性が極めて高いでしょう。
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