政府も認めた…「米輸送艦による邦人退避」はあり得ない
2014-06-16

強襲揚陸艦。ヘリ空母でもあり、自衛隊は輸送艦と呼ぶ。
政府も認めた…「米輸送艦による邦人退避」はあり得ない事例 6/15 日刊ゲンダイ
米国総務が「軍は関与せず」と明言
公明党が集団的自衛権の行使を“限定的”に認めそうな気配になっている。
彼らが「国民の生命が覆される事態」ともっともらしく主張しそうなのが、安倍首相が先月の“紙芝居会見”で、真っ先に提示した「戦争時に日本人が乗った米輸送艦を護衛する」事例だ。
しかし、そんな事例があり得ないことは、多くの専門家が指摘してきた。
そしてついに、政府関係者も認めたのである。
11日の衆院外務委員会。民主党の辻元清美議員が、「米輸送艦による邦人輸送」について、過去に例があるのか質問したところ、外務省領事局長は「海外における邦人の退避の事例については、過去の戦争時に米輸送艦によって輸送された例は承知しておりません」と明言した。
さらに驚いたのは、辻元議員がこう質問した時のこと。
「米国政府は、すべての外国政府は自国民の避難についての計画を立て、米国政府の手段に依存しないことを求めている。
防護の要請どころか、米輸送艦による日本人の避難は想定していない。
この米国の方針を知った上で、米輸送艦護衛の事例を提示したのか」
これについて、官房長官の代理で出席した加藤官房副長官は「米国の方針はその通りだ」とアッサリ認めたのである。
元外務省国際情報局長の孫崎享氏が言う。
「ちょっと調べれば分かることですが、米国務省領事部は、米国民に対してさえ、民間人の輸送に米軍は関わらないと宣言しています。
『米軍運搬手段や軍事エスコートがついた輸送手段は現実というよりハリウッドの脚本である』『多くは商業的輸送手段や地域のインフラに依存する』と公式見解をHPで示しているのです。
自国民も輸送しないのに、外国人の救出など考えられません。この事実を政府が認めた意味は大きい。
集団的自衛権の行使を容認するために国民をだますにはどうしたらいいか。
日本人の命を前面に出せば、反対できないだろう。
じゃあ、それと米艦船を結びつけたらどうか……と逆算して作り出したストーリーと思われても仕方がないでしょう」
安倍首相の思惑通り、輸送艦護衛の事例は国民受けバツグンだった。
世論調査を見ても、解釈改憲には半数以上が反対でも、日本人が乗った米艦船を防護することについては、多くが「認めるべき」と答えている。
だが、米国の方針や見解によって、安倍首相の掲げる事例はハリウッド映画の世界にしかない“フィクション”だということがハッキリした。
国民は目を覚ますべきだ。
ーーーーーーーーーーー
戦時に軍艦が一般人を乗せるのは通常はあり得ない話だ。
一般人を戦争に巻き込み、極めて危険な状態に晒すからである。
国際法上は人質の盾と看做される。
「小沢氏6/9定例会見:米艦が日本人を乗せることも、それを攻撃することもあり得ない話」
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しかもこのときは陸上輸送禁止の時代なのに
空自C130輸送機で邦人記者をクウェートに移送
ttp://www.asahi.com/special/jieitai/TKY200404150358.html
>政府は15日、イラク・サマワで陸上自衛隊派遣部隊の取材にあたっていた邦人記者を国外に退避させるため、
>クウェートで活動中の空自のC130輸送機をイラク南部タリル飛行場に派遣。報道関係者10人をクウェートまで空輸した。
>サマワから同飛行場までは、陸自部隊が輸送と護衛にあたった。自衛隊が、自衛隊法に基づく邦人輸送をしたのは初めて。
>防衛庁などによると、邦人記者らは現地時間の15日午後0時半ごろ宿営地を出発。
>陸自車両で約100キロ南東のタリル飛行場まで移動した後、C130に乗り込み、午後4時ごろ、クウェートのムバラク空軍基地に到着した。
>陸自派遣部隊は、邦人人質事件が明らかになった8日、邦人記者らに宿営地への避難を要請。当初は現地スタッフも含め約20人が避難した。
>今回、退避したのは外務省の呼びかけに応じた4社の記者。
>朝日新聞は、事前に記者をサマワから引き揚げていた。 (04/16 00:00)