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もうすぐ北風が強くなる

科学的価値は文学芸術とは違う、著作権も盗用もない

 マスコミの異様な久保方氏総叩きが理化学研究所叩きに発展し、IPS細胞の山中氏が自主記者会見で自分の論文を釈明させるところまで拡大してきた。
 この事の関連「マスコミの異様な「STAP細胞総叩き」報道」。
 マスコミの動機は概ね明らかになってきた。
 日本のマスコミは米国軍産複合体のかいらいである。そして軍産複合体にとっては細胞学の根幹に関わる意味で、彼らの利権からは「先端技術開発」なのである。

 なぜ、日本のマスコミが足並みそろえて総叩きに全力をあげているのか?
 近いところでは、小沢一郎、日中対立、原発事故と放射能、消費増税とマスコミが足並みそろえて全力でキャンペーンを張るのは日本の財界とか国際金融資本の意向というよりは、米国軍産複合体の要求に従っているからであり、当然だが軍産複合体の利害に一致することのみである。

 発見という名の先端技術開発をつぶして、我が物にしようとするのは今に始まったことではない。
 古くはダーウィン派がウォーレスを、エジソン派(米英)がテスラをつぶしたように。
 形式上の瑕疵をあげつらい、当時なりにマスコミや学会を使って相手の発見ではなく評判をつぶして、結果的には成果を盗用してきたのである。
 
 今回もまったく同じパターンであり、マスコミは著作権、コピー、盗用、などの驚かし言葉を並べたてている。
 これらはその科学としての学問価値とは大きくずれた論議にそらすためにほかならない。
 お陰様で国内では、STAP細胞論はどうでもよいことになり、理化学研究所は世界の恥さらしになったかのように捏造されてしまったようだ。
 従ってSTAP細胞事件は前半である。後半は米国による成果の簒奪である。

 マスコミを中心とする批判が如何に学問的価値とは無関係なものであるかは、以下の武田氏が「冴えた解説」をしている。
 ーーーーーーーーーーーーーー
    学問とコピペの3:科学には盗用はない  4/25  武田

STAP事件が起こってから、経験の浅い「学者」と自称する人が「論文はそれを見たらだれでも再現できるようになっていなければならない」とか、「仮説が論文にならないのは常識」などと間違ったことを連発している。

そして日本中が騙されたのが「科学論文でコピペは許されない」というのがあった。なにしろ文章がダメな学生が先生から「コピペはいけない」と言われるものだから、それが自分がいたらないから教育を受けていることを棚に上げて、「大人もコピペはいけない」と言いだしたからややこしくなった。

先回と先々回、アインシュタインの業績を例にとって、大切なのは「概念=相対性原理」と「式(データ)」であって、説明の文章は極端に言えば頭脳明晰な人にとっては「カス」であることを明らかにした。

次に、もともと価値のある論文と言うのはどういうものか、20世紀の最大の科学的発見(着想)と言われているワトソンとクリックの論文を示したい。
これはノーベル賞を受賞した論文だから、まさか20世紀の科学の最高峰と言われる論文を「ダメな論文だ」と言う豪の人はいないだろう。

論文


ネイチャーに投稿されたこの論文は実質1ページで(2ページめは数行なのでここでは示していない)、実験結果も理論式もなにもない。わずかな文章とDNAの構造(仮説)が示されているだけだ。

しかも、この論文のもとになったのは、「ワトソンとクリックのデータ」は一つもなく、現代の理研とマスコミが言うなら「盗用したデータ」だった。
このことは後に問題になるが、「科学のデータは公園のベンチと同じように人類共通の財産である」=公知 であることで、結局、ワトソンとクリックがノーベル賞を受賞した。

科学で大切なのは、一に「概念」、二に「理論式やデータ」、そして三にほとんど意味はないけれど「文章」だ。概念が画期的なら、理論式やデータはいらないし、DNAのようにデータが「盗用」でもOKである。

科学には所有権がないから、もともと「盗む」という行為がない。それを知らない専門家が間違ったことを言っただけだが、もし仮に科学的事実に所有権があって、人のデータを使うことが「盗用」としても、科学は人間の所有権を超えるものだから、「盗用でも新しい概念の価値は変わらない」のである。

もう少し具体的に考えてみたい。
データを取った人は近くの研究室の女性研究員だったが、その人はDNAのX線のデータを取ったが、それから「DNAは二重らせん構造であり、生命は化学物質である」という極めて重要な結論を導き出すことができなかった。

もし彼女のデータに所有権があり、他の人が使えなければ(もし、彼女に断ったとしても、彼女がデータの使用を断ることがある)、人類はDNAの構造を明らかにすることができず、自然を解明することが不可能になる。

科学がすべての結果を「人類共通の財産」としているのは、一つは争いをもたらさないためだが、もう一つは「科学的財産を公知にしておかないと人類の叡智を発揮することができない」からである。

「他人のデータを使ってはいけない」、「引用しなければならない」、「文章をコピペしてはいけない」などは「人間の発展をどう考えるか」について良く考察していないからと思う。

そして、自然科学者は「人間の所有権、個人の名誉」などは「自然を明らかにすること」に比べてとても小さいという感覚を持っている。
自然が嫌いで、名誉やお金が欲しい人が自然科学をするから、ややこしい。
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コメント

著作権も私的な権利の請求

著作権は18世紀末くらいから欧米社会で私的権利の一つとして認められてました。
民事上の権利ですから公に主張したり、相手に請求したりという行為によってその結果を得ます。
主張も請求もしなければ、他の私的権利と同様に権利は発生しません。

法律で細かい規定をあれこれと定めていますが、すべての権利は公に主張、あるいは特定の相手に請求することで効力を持ちます。
著作権も同様で、法に定めたことによってに公に主張していなくとも、侵害された相手に請求できるということです。(回収、削除、賠償、謝罪表示その他)
もちろん、「著作権者」の「請求」行為がなければ何の問題も発生しません。

一般的には軽微な犯罪(例えば傷害を伴わない単純暴行)では、被害届を出さないと警察は動かないのも同じ原理です。
私的民事関係の「請求」は、なおさら重要な行為で、請求行為がなければそこに紛議も権利の侵害もありません。

そんなわけで、著作権が侵害されたと思う人は、自分でその侵害の是正を請求し、紛議、協議の成果をもって和解するための著作権法です。
刑事法ではないので、私人の間で紛議が起こった場合に和解の目安となり、裁判の法理となるのが民事法です。
私たち素人が著作権を主張しその侵害是正を請求して争う際はこの法律によります。

ところがプロの芸術、文章家等の場合は、「〇〇センター」、「〇〇協会」などのの委託代行団体が著作権者の委託により代行するために、過剰な規制であるかのように装います。
保険屋さんがメリットを明解に説明して、デメリットはろくな説明もしないのと同じです。彼らは自分らの利益ですから、あたかも刑法か何かのようにつまり規定に反するものは世に存在してはならないかのように説明します。

私的な法律関係の判例運用事例などは当然ですが、紛議があって請求があっての法を目安とする和解です。
それもインターネットの普及と共に年々急速にゆるくなって、つまり著作権は主張請求されなくなってきています。

長々の説明になってしまいましたが、「センター」とやらの指摘については、
先ずは「センター」の指摘はその「主張」ですから、その主張に実効性があるのか?
貴方をきちんと特定できているのか?など、あいまいだったらそれだけで最初から無視してよいでしょう。
内容証明郵便ででも来て、面倒なら「削除しました」でもいいのでしょうが、

いつ、どこに掲載した特定の文章なり画像なりの指摘があれば、その部分の削除で良いでしょう。
また、包括的な範囲指摘であれば、その「センター」が当該著作権者の委託を受けているのか?受任しているなら削除もやむなしかもしれません。
それ以外は「請求なければ権利なし」です。


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そうなんですか・・

ちょっと 安心しましたが・・

でも、「法律違反」といわれれば 悪意を持った人にかかれば、と思うし・・問いあわせた所は、厳しく感じました。


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