船長は直ちに船に戻れ!状況を報告せよ、今すぐ!
2014-04-22

かつて軍事独裁政権の下でも、報道の自由を闘い続けてきた朝鮮日報の記事。
どこかの国の新聞の婉曲話法とは大違いの真っ当な報道だ。
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旅客船沈没:逃げる船長にイタリア海警はき然、韓国は… 4/22 朝鮮日報
イタリア沿岸警備隊「船長は直ちに船に戻って女性・子ども救え」
韓国海上警察「我々はそちらの状況が分からない」
「船長はすぐに船に戻れ。女性や子ども、救助が必要な乗客がいれば正確な数字を伝えろ」(2012年1月13日、イタリア沿岸警備隊)
「セウォル号、脱出は船長が自分で判断して決定してください」(14年4月16日、珍島海上交通管制センター)
今回の旅客船「セウォル号」沈没事件で、同号と最後の交信をした西海(黄海)地方海洋警察庁の珍島海上交通管制センター(珍島VTS)の言葉や姿勢は、2012年1月にイタリアで起こったクルーズ客船「コスタ・コンコルディア号」座礁事件でイタリア・リボルノ地域の沿岸警備隊が見せた断固とした指揮姿勢とは明らかに違っていた。
イタリア沿岸警備隊は船長が船を脱出した時に指揮権を発動、「すぐに船に戻れ」としかり付け、まだ脱出できていなかった乗客数を確認しようとしたが、珍島VTSは「我々はそちらの状況が分からないので…」と言って、「ゴールデンタイム」と呼ばれる貴重な救助時間(事故発生後30分間)を無駄にした。
コスタ・コンコルディア号が座礁した時、沿岸警備隊のグレゴリー・デ・ファルコ隊長(48)はフランチェスコ・スケッティーノ船長(54)に無線で「船長は救命ボートに乗って右舷へ行け。そこに縄はしごがある。船に戻ってどれだけ多くの人々が閉じ込められていか報告せよ。今すぐ!」と指示した。
船長が船に戻るのをためらっていると、「今逃げようとしているのか。ほかの言い訳はするな。今、乗客が船の中に何人いて、何が必要か把握せよ」と指示した。
さらに、「君は助かったが、必ず罪を償うことになる」と警告した。船長がおろおろしていたため、警備隊長がすぐに事故現場の状況を察し、救助するよう指揮したのだ。
だが、珍島VTSはセウォル号が事故の状況を伝えてきた時に「今、沈没しそうなのか?」「今乗員は救命胴衣を着て救助艇に乗っているのですか?」「現在、乗客は脱出可能ですか?」などと質問ばかりしていた。
セウォル号が「本船が乗客を脱出させたらすぐに救助できますか?」と聞いた時も「我々はそちらの状況が分からないので船長が最終的に判断して迅速に(脱出命令)決定を下してください」と、判断を船長に押し付けた。
第一の責任は正確に状況を把握せずに先に逃げようとした船長をはじめとする乗員たちにあるが、珍島VTSも緊迫した状況で本来の自分たちの役割を果たしていなかったと言えるだろう。
4229人が乗船していたコスタ・コンコルディア号の事故で死亡したのは32人、行方不明者は2人だった。
スケッティーノ船長は真っ先に脱出したが、残った乗員たちがきちんと対処して乗客の99%以上が助かった。
それでもイタリア検察当局はスケッティーノ船長が逃げた時、船の中に約300人が取り残されていたとして乗客1人あたり懲役8年と計算して懲役2400年、死者・行方不明者34人に対して懲役8年ずつ合計272年、ずさんな操船による座礁の責任として懲役10年、それに伴う過失致死責任として懲役15年、
合計2697年を同船長に求刑した。
崔燕真(チェ・ヨンジン)記者 , チョン・サンヒョク記者
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※ イタリア沿岸警備隊は担当者がその職責を自覚し、実行したのです。
だからこそ、船長にも船長の職責(乗客の安全)実行を命令したのです。
一人ひとりのそれぞれの責任。社会の成り立ちを考えます。
他所に責任を転嫁したい。そうなったら終わりですね!
JR北海道の狩勝トンネル特急全焼事故を思い出します(司令センターに責任転嫁しようとした車掌(61)が乗客の脱出を30分以上妨害した)。

2012/1/13 コンコルディア号
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