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ロシア5万人世論調査、圧倒的なクリミア編入支持!

ロシア

   【統計】クリミアのロシア編入をロシア国民はどう考える?  3/18  「ロシアぶろぐ」氏から

16日、クリミアではロシアへの編入をめぐる住民投票が行われました。
結果は96.8%がロシア支持という驚異的な数字を叩き出しました。

この結果を受け、欧米各国はロシアを制裁するようです。この住民投票の結果は、欧米的には「偽の民主主義」なのだそうです
じゃあ、ロシアはクリミアについてどう思っているんでしょうか。

火曜日15時からプーチン大統領がコメントを出すそうですが、その前に一般のロシア国民に対して行った世論調査が興味深かったので紹介します。

  「私たちは驚くべき数字を目にしている」

 社会学者の調査によれば、90%以上のロシア国民がクリミア編入に賛成

10人に9人のロシア国民が、クリミアがロシアの一部になることに賛成していると、『世論基金(ФОМ)』と『全ロシア世論調査センター(ВЦИОМ)』の共同調査の結果が示している。

この結果に関して、通常、反体制的気運の高いモスクワの住民を含めたロシア全国の住民が一致した見解を持っているということを、社会学者たちは驚きとともに指摘している。
圧倒的多数のロシア国民が、クリミアは「わが国固有の領土」だと考えており、90%以上のロシア国民が、連邦構成主体としてクリミアをロシアに編入することに賛成していると、『全ロシア世論調査センター』と『世論基金』の共同調査の結果が示している。

私たちは驚くべき数字を目にしています。ある問題に関して、これほどの意見の一致を私たちは見たことがありません。これはユニークで、これは経験的事実でもあります」―このように、世論基金のアレクサンドル・オスロン会長は月曜日、共同世論調査の結果を示し発言した。

本紙が伝えているように、『全ロシア世論調査センター』と『世論基金』は、2014年3月14日から16日に、ロシア国民に対し、クリミア情勢に関する共同電話調査を行った。
調査には国内の全地域の4万8590人が参加し、4つの質問に回答した。

ロシア連邦構成主体として、クリミアがわが国に編入することに、あなたは賛成ですか、反対ですか?
という質問に対し、91.4%が「はい、賛成です」と答えたと、オスロン会長は伝えた。

彼はまた、「クリミアのロシア系住民やその他の民族の利益を、ロシアは守るべきだと思いますか
という質問に対し、94%の回答者が「守るべき」、3%が「守るべきではない」、3%が「回答困難」と答えたと付け加えた。
また、83%の回答者が、「他国との関係が困難になったとしても、ロシアはクリミアのロシア系住民やその他の民族の住民の利益を守るべき
と考えている。

その他、86%の回答者が「クリミアはロシア」との見解に賛成しており、9%が反対、5%は回答困難だったと、オスロン会長は述べた。
彼の発言によれば、社会学者たちはこれまで「これほどの意見の一致を見たことがない」という。
しかし、このような結果は予期されていたという。
なぜなら、先行する調査では、注目の度合い、共に体験するという度合い、クリミアというテーマへの関心の度合いが際立っていたからだ。

「例えば、『先週、どんな出来事が印象に残っていますか?』との質問に対し、五輪ピーク時に、五輪と答えた人がおよそ50%だったのに対し、クリミアと答えた人は75%でした」―このようにオスロン会長は伝えている。

調査結果によれば、ロシア平均でクリミアのロシア連邦編入に反対している回答者は4.1%である。モスクワに関してはどうかというと、88.8%のモスクワ市民が編入に賛成しており、クリミア編入に反対しているモスクワ市民は8.1%であった。
ロシア平均との違いは非常に小さいと「全ロシア世論調査センター」のヴァレリー・フョードロフ会長は「世論基金」側と共に指摘した。

「つまり、わが国で最も反体制的な考えを持つ人が集まっているモスクワでさえ、クリミアのロシア編入・再編入が正しく、不可欠であるとの見解が絶対的に優勢であるということです」―このように、彼は説明した。

今どきロシア国民の見解がこれほど一致しているということは稀なことです。このような驚くべき結果や、これほどの意見の一致はもうずっとありませんでした
―このように、本紙の取材に対し、コンスタンチン・シモノフ政府付属財政大学「応用政治学」講座主任は語った。

「今回多くの点で、プーチンの政策は国民投票での問題提起を促進し、彼の行動はウクライナからのクリミア分離を可能性のあるものとしました」。
クリミアの住民もまた、極めて高い水準で賛成を示しているため、いかなる議論もないだろうと専門家は確信している。
「この世論調査の結果も、クリミアでの住民投票も、ロシア国民やクリミアの住民が考えていることに何ら疑問はありません。圧倒的多数のロシア国民が、これはわが国固有の領土だと考えており、結果が明らかなので数字も誤差とはいえません」―このように、専門家は補足した。

クリミアのロシアへの編入の返答として西欧は経済制裁を行う可能性があると、政治学者は考えている。
「しかし、おそらく、住民の保護が経済損失の可能性よりも優先事項であると、わが国の国民は考えています
いずれにせよ私たちがクリミアに経済支援をする必要があり、それには損失は不可欠であることをロシア国民は理解しています
国民はそれらの支出の実現を大統領に委任し、意識的にその方向に進んでいるのです。
ロシア国民にある『血縁感情』が経済損失を明らかに上回っているのです」―このように専門家は説明した。

ロシアの社会学者たちがこのような大規模な調査を行ったのは、この専門家の記憶によれば初めてのことだという。
調査はИСЭПИ(「社会経済・政治調査研究所基金」、人民戦線「シンクタンク」で知られる)によって依頼されたものだ。
「ロシア国民5万人に対する電話調査、社会調査が行われました。私はこれほどの規模のサンプル数は久しく記憶にありません」―このようにシモノフ主任は補足した。

政治学者たちもまた、モスクワ市民と全国の住民との意見の一致を指摘している。
ロシア国民の大多数がクリミアのロシア連邦編入を支持しているということについて、社会学者たちの結論は予想通りであった。
なぜなら、クリミア半島はロシアの多くの人にとって母国であるからだと、政治学者のオレグ・マトヴェイチェフ氏は考えている。

「異なる結果は予想されていませんでした。クリミアは多くのロシア国民にとって母国なのです。ですから、現在の状況は、ロシアでは再編入と受け取られています」―このように、マトヴェイチェフ氏は「インタファクス通信」に語った。

また、専門家の見解によれば、モスクワでの調査結果は特徴的である。「マイダンに共感する人が多いモスクワは、クリミア支持という質問に関しては、ロシア全国の結果とあまり大きな違いはありません」―このように、専門家は語った。

周知の通り、ウクライナでは2月22日にクーデターの特徴をもつ政権交代があった。
最高会議がヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領を政権から遠ざけ、憲法を変更し、選挙を5月25日に行うとした。
ロシア連邦は、最高会議による決定の合法性は疑念を引き起こしていると考えている。

ウクライナ東部、南部の一連の州は、クリミアと同様、最高会議の合法性を認めておらず、住民投票に関する決定を採択した。
日曜日、クリミアの地位に関する住民投票が行われた。
投票所から回収された投票用紙を100%開票した結果、投票に参加した人の96.77%がクリミアのロシア連邦編入に賛成票を投じた
本紙が伝えているように、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、火曜日15:00にクレムリンにおいて、下院議員、上院議員、ロシア連邦地方首長、民間団体の代表の前で、クリミア共和国とセヴァストーポリ市のロシア連邦への編入に関し、メッセージを発する。
ロシア連邦大統領広報が伝えている。

<ポイント>

・ロシア国民の9割以上がクリミアのロシア編入に賛成

・ロシア国民の8割以上が、「他国との関係が悪化しても、クリミアの住民の利益をロシアが守るべき」と考えている

・ロシア国民の8割以上が、「クリミアはロシアである」と考えている

・クリミアはもともとロシアなのだから、今回は編入というより「再」編入

・ロシア国民的には、クリミア住民の保護>>>>経済損失

・なぜなら、クリミアとロシアは血縁だから

西側の発言では、ロシアによるウクライナ侵略だとされているけれど、ロシア国民的には「クリミアはそもそもロシアの一部だから」という意見が圧倒的に多いらしい。

クリミア半島は、場所柄、いろんな民族が出たり入ったりしてきた地域。
古代のキンメリア人から始まり、ギリシャの植民地が建設され、13世紀にはモンゴルに占領され、その後トルコとロシアの争いの地となり、1783年にロシア領。
1921年にクリミア・タタール人(テュルク系ムスリム)により、クリミア自治共和国が形成されるも、1944年にスターリンにより強制移動。

1954年にロシアから同じソ連の一部だったウクライナに帰属替えが行われ、1991年にウクライナ内のクリミア自治共和国となるも、ウクライナがソ連から独立すると、クリミアのロシア系住民がウクライナからの自立とロシアへの接近を主張。
1944年に強制移動させられたクリミア・タタールの帰還もあり、かなり複雑な状態になっている。
歴史的には、クリミア・タタールよりギリシャの方が古いので、たとえばここでギリシャが「クリミアはもともとうちの植民地だから」とか言い出したらどうなるだろうか、などと考えるのはナンセンスだろうなあ。

ウクライナびいきであったフルシチョフが、クリミアをウクライナへの帰属替えをしていなければ、これほどややこしいことにはならなかっただろうに。
ロシアの詩人たちがクリミアの詩をたくさん書いているように、ロシア人にとってのクリミアは昔から愛着のある土地なのかもしれない。

それゆえに、経済制裁を受けようと、犠牲を払おうと、身内を守らなければという思いがあるのかもしれない。
当事者のロシア国民の世論では、欧米メディアによる「悪のロシアによるウクライナ侵略の構図」とは違う印象を受けますね。
クリミア
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