プーチン:3/4報道声明と質疑応答全文
2014-03-06

プーチン氏3/5記者会見と質疑応答全文 翻訳「ロシアぶろぐ」氏から
ウクライナ情勢に関するプーチン大統領の声明
(ウラジーミル・プーチン大統領は火曜日、マスコミの代表たちと会見した。
記者会見の主題となったのはウクライナ情勢であった。NTV局がロシア大統領の主な声明を伝える。)
ウクライナ、キエフで起きたことの全体的な評価について。
その評価とは、きっとたった一つしかありません。
これは法に反するクーデターであり、武力による権力奪取だということです…
私の視点では、この革命的状況はずっと以前から、ウクライナ独立の初期から形成されてきたものです。
一般のウクライナ国民、一般のウクライナ人は、ニコライ二世の時代も、クラフチュクの時代も、クチマの時代も、ユーシチェンコの時代も、ヤヌコーヴィチの時代も苦しんできました。
何も良い方向に行っていない、あるいはほとんど変わっていないのです。
汚職は限界点に到達しました。
私たちがここロシアでは想像できないほどの限界点です。
社会が豊かになり、分化すること―わが国でもこういった問題は非常に多いですし、わが国でもそれは非常に激しい性格を有していますが、ウクライナではそれはさらに激しく、さらに酷く、3乗4乗になっています。
お分かりでしょう、ウクライナではそれは本当に限度を超えた規模なのです。
基本的には民衆は、もちろん、変化を望んでいました。
しかし不法な変化は奨励することはできません。
まだ非常に脆弱な政治構造を有し、経済が非常に弱いポスト・ソビエト地域では、極めて合法的な手段で行動しなければなりません。
最も根本的な間違いは、いつも法の枠外に出ることなのです…
私はというと…私自身はこのような形での権力交替の事実を歓迎しないけれども、マイダンの人々のことは理解しています。
彼らがこれまで求めてきたのは政権の表舞台の修復ではなく、根本的な変化を求めているのです。
なぜ彼らは求めているのか?
それは、ある詐欺師を別の詐欺師やペテン師に変えることに、彼らがもう慣れきってしまっているからです。
それどころか、地域の人々は自分の地域政権の形成にすら参加できていない。
わが国では、大統領が地域のリーダーたちを推薦する方法で、彼らを権力に導いた時期がありました。地方議会は彼らを認めなかったけれども。
ですが、彼の地では直接指名です。
現在、私たちは選挙に移行しました。
彼の地ではそんな気配はありません。
東部の地域でもオリガルヒや億万長者を知事に指名し始めています。もちろん、人々はそれを受け入れません。
もちろん、不誠実な民営化の結果、厳密に言えば、わが国の多くの人が思っているのと同じように、彼らが思っているのは、人々が豊かになって今度は権力にまで引き寄せられたということなのです…
今のこの政権は合法的なものでしょうか?
議会は、部分的には正しいけれども、残りの全てはそうではないのです。
大統領代行が合法であるとは、もはや完全に言えません。いかなる合法性もないのです。
法的にただ一人合法的な大統領が存在しています。
はっきりしているのは、彼にはいかなる権力もないことです。
しかし、私はすでに発言したように、繰り返し言いたいのです。
その法に照らして純粋に合法といえる大統領は、ヤヌコーヴィチだけなのです…
ウクライナの法律では、大統領が免職されるためには3つの手段があります。
第一に死亡した場合、第二に自ら辞職を表明する場合、第三に弾劾される場合です。
弾劾は定められていることであって、合法的な規範です。
弾劾には憲法裁判所、最高裁判所、国会が参加することになっています。それは複雑で長い手続き必要とします。
この手続は行われていません。
ですから、法的な観点から見ると、これは議論の余地のない事実なのです。
その他に私が思うのは、きっとそれゆえに、いわゆる現政権は、憲法裁判所の解散の決定を下したのでしょう。
このことはウクライナ自体の立法の枠内にも記されていないし、欧州の立法の枠内にも記されていないことなのです。
不法な形で裁判所を解散させただけでなく、さらに―この言葉をよく考えて欲しいのですが―憲法裁判所メンバーに対する刑事事件の立件を、検事総長に委任したのです。
これは一体どういうことなのでしょうか?これが自由な司法と言えますか?
どうして刑事事件の立件を委任することができるのでしょうか?
もし何らかの違法行為や犯罪行為があるのなら、司法機関が自ら見て、自ら反応すべきです。
しかし、刑事事件の立件を委任するというのはナンセンスですし、愚かなことです。
(※ もうすぐ北風:政治権力を握った者が、おおっぴらに反対派の立件起訴を命じることである。)
派兵、軍の使用について。
今のところその必要はありません。
しかし、その可能性はあります。
ところで、最近行われたわが国の訓練は、ウクライナでの出来事とは何ら関係ないと言えます。この行事は早い時期から計画されていたものです。
しかし、これは該当する軍隊の戦備の抜き打ち検査なので、公表されてはいませんでした。
どういう場合に軍隊使用が行われるか?
それは、もちろん、最終手段です。極めて最終の手段なのです。
第一に、合法性について。
ご存知の通り、私がすでに述べたように、我々はウクライナ国民の生命、自由、健康を守るための武力行使について、現行の、合法的なウクライナ大統領であるヤヌコーヴィチ氏から直接要請を受けたのです。
最も我々を心配させていることは何か?
私たちはキエフを含むウクライナのいくつかの地域で今起きている、ネオナチ、ナショナリスト、ユダヤ人排斥者たちの横行を目にしています。
あなた方マスコミの皆さんは、おそらく、広場で現行の知事の一人を鎖で、手枷で何かの施設に繋いだのをご覧になったでしょう。冬の寒い時期、水をかけられたのをね。
ところで、その後、彼は地下室に囚われ、そこでさらに拷問を加えられました。これは一体何なのでしょうか?
これが民主主義なのでしょうか?
これが民主主義の発露なのでしょうか?
ところで、私の記憶によれば、彼はほんの最近、12月に指名されたばかりです。
現地では全ての権力が買収されたものだと仮定すれば、彼は何も盗むことすらできなかったと思うのです。
地域党の建物が占拠されたのはいつのことか?
現地で何が起こったかご存知でしょう?
あそこには党の誰一人いませんでした。2、3人の職員、技術スタッフが出てきました。
あるエンジニアが攻撃者に「君たち、私たちを解放してくれ、女性たちを解放してくれ、お願いだ。私はエンジニアだ。政治には何の関係もない」と言うのです。
彼は群衆の目の前で撃たれました。
もう一人の技術スタッフは地下室に追われ、「モロトフ・カクテル」の入った瓶(火炎瓶)を投げつけられました。そして生きたまま焼かれたのです。
これもまた民主主義の発露なのでしょうか?
私たちがそれを目にする時、何がウクライナ国民を―ロシア人もウクライナ人も、ウクライナの東部や南部に居住するロシア語話者たちを苦しめているのか理解できるでしょう。
何が彼らを苦しめているのでしょうか?
彼らを苦しめているのは、こういった残虐な行為なのです。
この残虐な行為が東部地域で始まっていることを我々が目にする時、人々が我々に助けを求める時、現行の合法な大統領からの直接の要請がすでにあるのですから、我々はこれらの国民を保護するため、持ちうるあらゆる手段を行使する権利があります。
これは完全に合法的であると我々は考えています。それは最終手段です。
(クリミアでは)おかげさまで、広場での混雑以外には一発の発砲もないし、一人の犠牲もありません…何がその場で起こったのでしょうか?
人々が来て、武装した部隊や軍隊を封鎖していました。そして彼らはこの地域に住む民衆の要求と意志に沿うべきであると、我々と話をまとめていたのです。
一つの戦闘もありませんでしたし、誰も一度も撃っていませんし、発砲は一つもありませんでした。
このように、軍事力の行使の可能性があったクリミアでの緊張した状況は収束しました。
何の必要もありませんでした。
唯一、必要性があり、行ったのは、我々の軍事拠点の警備強化でした。
なぜなら、それらはずっと危険にさらされていたからで、ナショナリスト組織の戦闘員たちがすでにクリミアへ集結しつつあるのを目にしたからです。
我々は警備の強化を行いました。正しく、適切な時期にそれを行ったのです。
ですから、ウクライナ東部で我々が同様のことを行う理由は何もないのです。
しかし、再度強調したいことがあります。
もちろん、全く私の領分ではありませんし、我々は干渉をするつもりはないということを言いたいのです。
しかし、ウクライナの全ての国民に、繰り返します、
彼らがどこに暮らしていようと、等しく国の運命に参加する権利があるし、この国の将来を決定する権利があるのだと、我々は考えているのです…
市場について。
市場について言えば、ご存知の通り、ウクライナでの出来事が起こる以前に、一定の過敏な反応をしています。
それはまず、一定の決定を下した米FRBの政策と関連しています。これはアメリカの経済への投資を十分魅力的なものにしました。
(※ もうすぐ北風:米国FRBによる大規模金融緩和の緩やかな縮小いわゆるテーパリングの開始声明のこと。)
新興国市場から投資家たちは、とりわけアメリカの市場にマネーを引き出します。これは全体的な傾向で、ウクライナとは一切関係がありません。
私が思うに、一番被害を受けているのはインドです。BRICsのその他の国々もそうです。ロシアもそうです。
インドよりは被害はやや少ないですが、同じく被害を受けています。
これが根底にある理由です。ウクライナ情勢について言えば、たしかに、政治はいずれにせよ常に市場に影響します。
マネーは静寂、平安、安定を好みます。しかし、これは戦術的なもので、一時的な現象であり、一時的な影響だと私は思います…
以下質疑応答
質問:ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ、確認してもよろしいでしょうか? クリミアでウクライナ軍の一部を封鎖した人々は、ロシアの軍服に非常に似た制服を着ています。あれはロシアの兵士だったのでしょうか。あれはロシアの軍人たちですか?
ウラジーミル・プーチン:ポスト・ソビエト地域を見てください。似た制服があふれていますよ…わが国の店に行ってごらんなさい。そこであらゆる制服を買うことができるでしょう。
質問:しかし、あれはロシアの兵士だったのですか?それとも違うのですか?
ウラジーミル・プーチン:あれは地方の自警団でした。
質問:あれだけの訓練された人たちが?キエフの自警団と比べてみると…
ウラジーミル・プーチン:親愛なる同僚よ、御覧なさい、キエフで活動していた人たちは周到に準備されていたでしょう。
周知の通り、彼らは隣接するリトアニア、ポーランド、当のウクライナのしかるべき基地で訓練を受けた人々です。
教官が訓練し、長い時間をかけて養成してきたのです。
彼らはすでに数十、数百に分かれており、良く連携して組織的に動いています。全てが時計のごとく機能しています。
彼らの働きを見たでしょう?スペツナズのように、完全にプロフェッショナルです。
あなたはクリミアの状況が悪化するはずだと、なぜ思うのでしょうか?
質問:では質問を確認してもよろしいでしょうか?わが国はクリミア自警団の訓練に参加していたのでしょうか?
ウラジーミル・プーチン:いいえ、していません。
質問:では、あなたはクリミアの将来をどうイメージしていますか?ロシアへの併合という選択肢を検討されましたか?
ウラジーミル・プーチン:いいえ、検討していません。
全体として、私が思うに、そういった地域に居住する国民だけが、自由に意志表示ができるという条件のもと、安全であるという条件のもとで、自らの将来を決めることができるし、またそうでなければならないのです。
それは、例えば、コソボの住民、コソボのアルバニア人にそうすることが許され、世界の多くの地域でそうすることが許されたのなら、私が知る限り、国連のしかるべき文書で保証されている民族自決の権利は、誰も無効にしてはいないのです。
しかし、我々はいかなる場合もそうしろと煽るつもりはないし、いかなる場合もそのような気分を煽るつもりはありません…
私が強調したいのは、一定の地域に居住する国民だけが、自己の運命を決定する権利を持つのだということです。
質問:あなたはウクライナ領への軍の投入の可能性は、最終手段であると言いました。しかし、やはりその可能性は完全には排除していません。しかし、この場合、軍が投入されたら戦争が始まるかもしれません。それは心配ではありませんか?
2つ目の質問です。あなたはヤヌコーヴィチが人々を撃てという命令を出していないと言いました。しかし、誰かがデモ参加者を撃ちました。それがスナイパーであったことはわかります。訓練されたスナイパーでした。
ウラジーミル・プーチン:あなたはご存知でしょうが、今は、長くデモを行っている人々を含めて、これがある野党の扇動者であったという意見が存在します。
あなたはそれを聞いたことがありますか?
応答:いいえ、私は聞いたことがありません。
ウラジーミル・プーチン:この資料を見て下さい。
これらはオープン・ソースのものなので、今十分に検討するのは非常に困難です。しかし、「ベルクート(ウクライナ特殊部隊)」(※ ウクライナ内務省治安部隊のこと。日本で言えば機動隊に相当。)の兵士が盾を持って立っていたとき、彼らが空気銃ではなく戦闘用の武器で撃たれたのを、私たちははっきりと目にしました。
彼らを貫くように撃たれたのをね。それを私たちは確かに見たのです。
誰が命令を出したか、私はそれを知りません。私が知っているのは、ヤヌコーヴィチが私に話したことだけです。
彼は私に言いました。彼はそんな命令は出していないし、むしろ、しかるべき合意に署名した後、首都からあらゆる警察部隊を撤退させるようにとすら指示したということです。
もしお望みなら、私はあなた方により多くを語ることさえできます。
彼は私に電話してきましたが、彼がそういうことをしないように、私は彼に言ったのです。私はこう言いました。「あなたの国に無政府状態が訪れます。カオスが首都に訪れます。人々を守って下さい」と。
しかし、彼はいずれにしてもそれをしました。彼が行動するやいなや、彼のオフィスも、政府も占拠され、ちょうど私が警告したようなカオスが始まったのです。
そのカオスは今に至るまで続いています。
質問:では、最初の質問にお答え下さい。戦争が起こるかもしれませんが、そのことは心配ではありませんか?
ウラジーミル・プーチン:私は心配していません。
なぜなら、我々はウクライナの人々と戦うつもりも、戦うこともないからです。
質問:しかし、ウクライナの軍隊は存在しているし、軍はウクライナの所属ですが。
ウラジーミル・プーチン:よく聞いて下さい。あなた方に私の言うことを一義的に理解して欲しいのです。
もし我々がそのような決定を下すとすれば、それはウクライナ国民を守るためだけです。
我々がバックに立とうとしている、前面ではなくバックに立とうとしている人々を、軍人の誰かに撃たせるというのか。
彼らに女性や子どもを撃たせるというのか!
ウクライナでそんな命令を出すような者は誰なのかを考えてみましょう。
質問:ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ、西側の反応に戻りましょう。米国務長官の厳しい表明への返答として、アメリカからわが国の大使を呼び戻すよう、上院はあなたに提案しました。それを行うつもりはありますか?
ウラジーミル・プーチン:もちろん、国務長官は重要人物です。
しかし、これはアメリカの外交政策を決定する最終判断というわけではありません。
私たちは様々な政治家や、政治勢力の代表者たちの表明を目にしています。
これは最終手段です。もし、求められるのであれば、その手段が取られるでしょう。
しかし、私はそれをあまりしたくないのです。
なぜなら、経済、政治、国際安全保障の分野での国際レベルでの協力において、ロシア側だけが自らのパートナーに関心を持っているわけではなく、わが国のパートナーもまた我々との協力に関心を持っているからです。
これらの協力手段を破壊するのはとても簡単です。
しかし、一から作り上げるのはとても難しいでしょう。
質問:ロシアはヤヌコーヴィチの運命に参加しました。彼の今後の役割は、あなたにはどう見えますか。彼の今後の運命はどうなるのでしょうか?
ウラジーミル・プーチン:それについて発言するのは、私にとってはとても難しいことはおわかりでしょう。
私は非常に気をつけて、分析しないようにしています。
私が思うに、彼の政治家としての将来はありません。私は彼にそのことを言いました。
「運命に参加した」とは一体どういうことなのでしょう。我々はやはり専ら人道的な理由から、それをしたのです。
私が思うに、死が合法的な大統領を排除するための最も単純な方法であることを考慮すれば、そういうことが起こるかもしれない。
私が思うに、彼はきっと殺されていたかもしれない。
ところで、「何のために?」という疑問がわきます。
注目してみてください。この騒ぎが何から始まったのか。
何が引き金となったのか。形式的には彼がEUとの協力についての合意に署名しなかったことでしょう。
今、それは何だかナンセンスなものに思われ、口にだすのも可笑しいぐらいです。
私はあなた方に何を見て欲しいのか?
だって、彼はEUとの合意に署名するのを拒否したわけではないのですよ。
彼は言いました。
「我々はしかるべくそれを分析したが、我々の国益に一致しない内容だった。我々は住民に対し、エネルギー価格の大幅な上昇をすることはできない。なぜなら、わが国の国民は、かなり辛い状況にあるからだ。我々はあれやこれやすることはできないし、わが国とロシアとの経済関係を断ち切ることもできない。なぜなら、非常に大きな協力関係があるからだ…」
と言ったのです。
彼は署名を拒否したのではありません。
彼はこの文書についてさらに議論する機会を願い出たのです。そしてすぐにこの大騒動が始まったのです。
本当に彼は自分の権限を越えて行動したのでしょうか?
彼は完全に自分の権限の範囲で行動したのであり、何も犯していないのです。
これは野党勢力が政権争いの口実にしたのです。全体として、何ら特別なことはありません。
しかし、国を現在置かれているようなカオスに陥れるために、無政府状態に、憲法に反する政変に、力による政権奪取に至らせて本当によかったのでしょうか。
私が思うに、それは許されないことです。
わが国の西側のパートナーたちがそれをウクライナで行うのは初めてではありません。
アメリカのどこかで大きな水たまりの向こうで、何かの研究所のスタッフが、結果がどうなるかわからないのにマウスに何かの実験をやっているような印象を私は時々持つのです…
質問:「ガスプロム」が4月からガスの価格を戻すとすでに発言しましたが。
ウラジーミル・プーチン:「ガスプロム」がそんなことを言うはずはありません。あなたが聞き違えたのか、ガスプロムが正確な表現をしなかったのでしょう。
「ガスプロム」は価格を戻したりはしていません。
合意していた現在の割引価格の延長を望んでいないのです。割引を導入するか、導入しないかは四半期ごとに決まります。
この一連の出来事以前、この出来事の差し迫った局面以前はね。
私は「ガスプロム」とそのパートナーたちとの交渉について知っています。
「ガスプロム」は1000立米あたり268.5ドル以内の割引をすることで、ロシア連邦政府とも合意しています。
ロシア政府は第1クレジット・トランシュ(形式上クレジットではなく、債権の購入―擬似クレジット)をしています。最初の段階では30億ドルです。
一方、ウクライナ側は昨年下半期から生じた借金を完全に返済し、消費されている原料―消費されているガスの現在の支払いを順調に行う義務があります。
借金は返済されていません。現在の支払いは完全に支払われていません。
さらに、もしウクライナ側が2月分の支払いをしないなら、借金は膨らみさえするでしょう。
今、ウクライナ側は15~16億(ドル)のあたりです。もし2月分を完全に支払わなければ、20億ドル近くになります。
当然、「ガスプロム」はそういう状況の中で言っているのです。
「皆さん、聞いて下さい。もしあなた方がいずれにしても支払いを行わないのなら、私たちは増える借金だけをフィックスしていますが、値下げ価格よりも通常価格でフィックスする方が良いのです」と言っているのですよ。
これは「ガスプロム」の純粋な営業活動です。
「ガスプロム」はあらゆる大企業と同様に、投資プランに収益と支出の項目を持っていて、計画が立てられているのです。
もし、彼らが期限内にウクライナ側から収益を上げられないなら、彼らは自らの投資プログラムを見直すのです。彼らにとってはそれが現実問題なのです。
ちなみに、これはウクライナ情勢とは無関係ですし、政治とも無関係です。
こういう合意がありました。
私たちはあなた方に金銭とガス価格の引き下げをしましょう。あなた方は支払いを行うのです。
遅滞なく。金銭は与えられ、ガス価格は引き下げられましたが、支払いはありません。
当然、「ガスプロム」は「みなさん、そうは行かないですよ」と言うでしょう…
質問:ウクライナで行われる予定の大統領選挙をロシアは認めていますか?
ウラジーミル・プーチン:選挙がどのように行われるのかを見て、もし私たちが今キエフで目にしているようなテロ行為の中で行われるのであれば、我々はそれを認めません。
質問:ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ、もしクリミアで住民投票が行われ、住民が分離を決めたら、住民自らが、多数票によって決めたのなら、あなたはそれを支持しますか?
ウラジーミル・プーチン:政治では仮定は用いられません。私はそのルールに従おうと思います。
質問:ヤヌコーヴィチは生きているのですか?彼が死んだという情報が出回っていますが。
ウラジーミル・プーチン:彼がロシア連邦国内にいると判明した後、私は1度彼と会いました。それは文字通り2日前です。
彼は生きており、元気で、あなた方にも同じことを願っていました。彼は死亡説を広めている人たちの葬式で風邪を引くでしょうね。

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