米英軍産複合体がネオナチを使った破壊工作
2014-03-04

UNA-UNSO
2月中旬には米政府も露政府と協力し、話し合いで解決する意向だったが、ネオコンが暴力で妨害 3/4 「櫻井ジャーナル」氏から
反政府派と停戦で合意したとビクトル・ヤヌコビッチ大統領が発表したのは2月19日のこと。
流血を終わらせ、国に安定をもたらすための話し合いを始めるという内容だったようだが、その直後にネオ・ナチ、つまり「スボボダ」や「UNA-UNSO」などのメンバーが破壊活動を活発化、石や火炎瓶を投げるだけでなく、ピストルやライフルを撃ち始めて死傷者が急増、合意を実行に移すことは困難な状況になった。
合意が成立した段階では、アメリカのバラク・オバマ大統領はロシアのウラジミール・プーチン大統領と同じように外交的な解決を目指すつもりだったようだが、こうした方針を「ソフト」だと考えていたのがビクトリア・ヌランド国務次官補。
ジェオフリー・パイアット駐ウクライナ米国大使と次期政権の閣僚人事を話し合っている際、ヌランドはEUが事態を外交的に解決しようとしていることに怒り、「EUなんかくそくらえ(F*ck the EU)」という言葉を口にしたわけである。
暴力行為のエスカレートは外交的な解決を破綻させる有効な手段だった。
「西側」のメディアは「平和的な市民」を「凶暴な警察隊」が弾圧したというストーリーで報道していたが、実際は、棍棒やナイフで武装した反ヤヌコビッチ派が石や火炎瓶を投げ、ピストルやライフルを撃ち始めて血と火の海になったのである。
ウクライナの警官隊は、アメリカや日本に比べておとなしかった。
話し合いでウクライナの問題を解決させたくないため、ネオコンはネオ・ナチに暴力のエスカレートを求めたのだろう。
そのためにネオ・ナチの立場は強くなり、暫定ファシスト政権で多くの主要ポスト、特に治安関係を手に入れることにつながったと見ることができる。
ネオコンは状況を格段に悪化させた。
ウクライナのネオ・ナチは単に暴力的だということに止まらない。
2004年からウクライナのファシストはバルト諸国にいくつもあるNATOをスポンサーとする施設で軍事訓練を受けているが、それだけでなく、チェチェンでロシア軍と戦い、その残虐さで名前を知られるようになったアレキサンダー・ムージチコ(別名サーシャ・ビリー)のような人物、あるいはシリアからウクライナ入りした約350名の戦闘員もいる。
リビアやシリアでも戦闘が本格化する際、正体不明の狙撃手が反政府派と治安部隊、両方に向かって銃撃している。
ウクライナでも同じことがあったと言われている。
リビアやシリアでは狙撃が事態悪化の引き金になっているわけで、ウクライナ政府が反政府派と話し合いを進めている段階で狙撃するメリットはない。
ウクライナのネオ・ナチは軍事訓練を受けていたり、実戦の経験のあるメンバーがいるほか、シリアから入った戦闘員もいるのだが、UNA-UNSOのメンバーがやったと言う人もいる。
UNA-UNSOは、政府の反腐敗委員会委員長や青少年スポーツ相にメンバーが就任しているネオ・ナチ団体だ。
何度も書いていることだが、ウクライナのナショナリストは歴史的にアメリカやイギリスの情報機関、そしてナチとの関係が深い。
戦後、アメリカはCIAの外部にOPCという破壊活動(テロ)機関を設置、後にCIAへ潜り込んで計画局(後に作戦局へ名称変更)の母体になるのだが、この機関はファシストのほか、マフィアやイスラム教スンニ派の武装集団(アル・カイダ)を手下として使っている。
OPCの元になったのは、第2次世界大戦でイギリスの秘密機関で心理戦、暗殺、破壊活動を担当していたSOEとアメリカの戦時情報機関OSSが共同で設立したゲリラ戦部隊のジェドバラ。
戦後も活動を秘密裏に継続した。1949年にNATOが創設されるとその内部に秘密部隊が設置されるが、そのベースもジェドバラ。
ジャーナリストのフィリップ・ウィランらによると、NATOへ加盟するためには秘密の反共議定書に署名する必要があり、「右翼過激派を守る」ことを義務づけていると言われている。
こうした秘密機関の存在が公的に認められたのは1990年10月のこと。
ジュリオ・アンドレオッチ首相が「いわゆるパラレルSID - グラディオ作戦」という報告書を発表したのだ。より正確に言うならば、発表せざるを得ないところまで追い詰められたのである。(詳しくは拙著『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』を)
この報告書のタイトルにもなっているが、イタリアでは秘密部隊をグラディオと呼ぶ。「極左」を装って爆弾攻撃を繰り返し、左翼攻撃の環境を作り上げた「緊張戦略」の一環だった。
他の国では名称が違い、例えばデンマークはアブサロン、ノルウェーはROC、ベルギーはSDRA8。ジョン・F・ケネディ米大統領暗殺やシャルル・ド・ゴール仏大統領暗殺未遂でもこの組織の名前が出てきた。
ウクライナのネオ・ナチがバルト諸国にある施設で軍事訓練を受けている背景はここにある。
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ウクライナ政変とロシアの状況(いずれもロシアの声から)。
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プーチン大統領 ウクライナに関するロシアの措置は適切 3/3 ロシアの声
ロシアのプーチン大統領とドイツのメルケル首相が2日、電話会談した。ロシア大統領府報道部が伝えた。
メルケル首相は、ウクライナ情勢およびクリミア自治共和国の状況に懸念を表明した。
プーチン大統領は、ウクライナの過激な国粋主義者の暴力による脅威に注意を向け、ウクライナに在住しているロシア人とロシア語を話す市民の生命が危険に脅かされていると指摘した。またプーチン大統領は、ロシアの措置は、緊急事態に適切に対処するためのものだと強調した。
プーチン大統領とメルケル首相は、ウクライナの社会・政治情勢の正常化を促進するために、2国間協議(外務省を通じて)ならびに多国間協議を継続することも決定した。ロシア大統領府が発表した。
プーチン大統領とメルケル首相の電話会談は、事前合意によって実施されたという。
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ウクライナ軍人3000人、クリミアの民への忠誠を誓う 3/3 ロシアの声
クリミアの民衆に忠誠を誓うウクライナ軍人の数が、この一昼夜でほぼ倍増し、3000人を超えた。クリミア自治共和国政府の情報による。
それによれば、「クリミア半島に配備されているウクライナ軍人1500人およびウクライナ国境警備隊員1700人が忠誠を誓った」。「立場の転換は徹頭徹尾、平和裡に行われた」。また、クリミア政府はウクライナの軍高官らの一部と交渉を続けており、彼らも立場を転換してクリミア側につくことが期待されているという。
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ロシア外務省:「マイダン政府」は実質的な国内政策に取り組む必要がある 3/3 ロシアの声
ロシアとウクライナの関係正常化は、「マイダン政府」と呼ばれるウクライナの新政府が、国際的な基準に合致した適切な政治を行った場合にのみ可能となる。ロシアのカラシン外務省次官が2日夜、ロシアのテレビに出演して述べた。
外務次官は、これは絶対的な条件だと強調した。またカラシン外務次官は、ウクライナにおけるロシア軍の活動がロシア議会で承認されたことにより、ロシアは、ウクライナの多くの国民が正気に返ることに期待していると指摘した。
カラシン外務次官によると、ロシアはまず、市民の安全確保の必要性を指針としている。また外務次官は、ウクライナの国境地域からロシアへ避難する人が増えていることに懸念を表明した。
カラシン外務次官は、ロシアはウクライナとの戦争を望んではおらず、ロシアとウクライナの関係強化に同調するウクライナのあらゆる勢力を支持する用意があると述べた。
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米国政府とeBayの創設者 「ユーロ・マイダン」の準備に資金を提供 3/3 ロシアの声
米国のマスコミは、米国とオークションサイト「eBay」の創設者と所有者を含む大手スポンサー企業が、数年間にわたってウクライナのクーデターを準備していたことを裏付ける文書をインターネットで公開した。
サイトThe Pando Dailyの記者たちは、ウクライナの首都キエフで抗議デモを組織したグループが、アメリカ合衆国国際開発庁を含む米国の政府慈善組織から何度か資金援助を受けていたことを裏付ける文書を発見した。
伝えられたところによると、2011年10月から2012年12月にかけて、「ツェントルUA」、「ノーヴィー・グラジダニン」、「チェースノーフィリトルイ・ラドゥ」などの組織は、補助金として約50万ドルを受け取っていた。
これらの組織や別の運動を管理しているのは、ウクライナのヴィクトル・ユーシェンコ元大統領の同僚で近しい友人のオレグ・ルィバチュク氏。
文書によると、最も大規模な資金援助を行った団体の一つは、eBay の創設者で取締役会長のピエール・オミダイア氏が設立したオミダイア・ネットワーク・ファンドだったという。 外国の各マスコミより
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ウクライナ新政府は勝利の果実を人権と基本的自由を攻撃するために利用する構えだ―露外相 3/3 ロシアの声
ウクライナの新政府は、勝利の果実を、人権と基本的自由を攻撃するために利用する構えだ。ロシアのラヴロフ外相が3日、国連人権理事会で述べた。
ラヴロフ外相は、ウクライナの野党は2月21日の合意を一つも履行しなかったと指摘したほか、政府は非常事態宣言の発令を断念し、治安機関を撤退させたと述べた。
ラヴロフ外相によると、ウクライナでは、約束された国民統一政府の代わりに、「勝利者の政府」が樹立された。ラヴロフ外相は、西側のパトナー諸国に対し、ウクライナ情勢では地政学的な打算は脇に置き、ウクライナ国民の関心を考慮するよう呼びかけた。
ラヴロフ外相は、2月21日の合意で定められた義務の履行が保障される必要があると述べた。
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※(もうすぐ北風)
時事通信などによるとロシア軍とクリミア自治政府軍警は、半島をほぼ完全に掌握した。唯一態度不鮮明な部隊に対して、4日午前5時(日本時間同日正午)までに降伏しなければ攻撃すると最後通告した。
続いてロシア軍当局がこれを否定し、ウクライナ側による情報操作との見方を示唆している。
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「真実を探すブログ」氏から抜粋。
ウクライナはソ連崩壊後に誕生した新しい国で、主な兵装はソ連から引き継いだ古い兵器ばかりとなっています。しかも、元は同じ国ということもあり、ロシアと戦う意欲のある兵士は数が少ないです。
全面戦争に突入した場合、直ぐにロシア側がウクライナ全土を制圧することが出来ると予想されるため、諸外国の介入が無ければ、比較的短い期間で戦いは終わると考えられます。
ただし、アメリカ側の動きが読み難いので、欧米の動き次第ではとんでも無い事態になってしまうかもしれません・・・。
*ロシア軍はクリミア半島に6000人以上の部隊を展開し、国境沿いには15万の兵力を待機させています。
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