1ヵ月でもいいので安全な場所に移るよう強く勧めたい:三田医師
2014-02-17
東京から避難するよう勧めている日本の医師 vice.com 翻訳「カレイドスコープ」から抜粋。
2014年2月13日 インタビュー/ネルソン・グル―ム)
2011年、日本で連鎖型地震が起こり、津波が襲いました。それは、世界でもっとも大きな被害を出した自然災害となったのです。
約20000人の命が奪われ、国際救援を必要とした災害は、あれから3年が経とうとしているのに、いまだに日本経済を苦しめています。
しかし、おそらく、今の日本が直面しているもっとも関係の深いものは、放射性降下物が放射能汚染をもたらした可能性です。
津波が襲ったその24時間後、福島第一原発が(水素)爆発を起こし、大量の放射性物質を撒き散らしたのです。
東電は、放射能レベルを知らせるために政府と協働しましたが、それらの数値が果たして正しいのか、議論を呼んでいます。
(海外の)多くの人々は、東電から出された報告を、英BP社の重大なメキシコ湾原油流出事故のときに出された(過少な)評価にたとえています。
これは、人々が放射線の影響が、当初、予想されていたより、はるかに大きいと考えていることを意味しているのです。
まるでこの問題を押し潰すかのように、日本政府と日本のメディア・コングロマリットは、さも当然であるかのように放射能汚染を無視しているのです。
私(vice.comのネルソン・グル―ム氏)は、自ら率先してこの問題に取り組んできた東京小平の三田茂医師と、このタブー視されている問題について議論をしてきました。
《インタビュー》
vice.com:
先生はどんなタイプの検査を行っているのですか?
三田医師:
私は、1,500人以上の人たちの検査を行ってきました。
このうちの多くが、福島第一原発がメルトダウンを起こしてから親御さんが心配になって連れてきた子供たちです。
まず、彼らの健康になんらかの異常がある場合、どんな具合なのかを検査を受けに来た人たちに問診を行いました。
それが済んでから、いくつかの検査を行ったのです。血液検査と甲状腺の検査です。
vice.com:
その結果はいかがでした?
三田医師:
東京(都内のあらゆる地域)で暮らしている人たちのほとんどを検査してきました。
その結果、子供たちの多くに有害な症状がみられました。特に、幼稚園児や小学生の子供たちに多かったのです。
また、高齢者にも、いくつか重大な症状がみられました。
異常は白血球の数に現れました。
血液は骨髄でつくられます。骨髄は、放射線にはもっとも弱い組織の一つです。
検査の結果、白血球の中の好中球の割合が減少していることを発見したのです。
最悪の場合、これは敗血症のような致命的な病態に結びつく場合があるのです。
vice.com:
こうした影響は、メルトダウン以降、良くなっているのでしょうか、それとももっと悪くなっているのでしょうか?
三田医師:
私が初めて検査をしたのが、2011年12月でしたから、メルトダウンの前とでは結果を比較できないのです。
しかし、メルトダウンが起こってから、東京にも脅威が広がっているように見える、と言ってもさしつかえないでしょう。
vice.com:
先生がご覧になった最悪の兆候とは、どんなものですか?
三田医師:
一人の重症の(女の)赤ちゃんがいました。
この赤ちゃんの血中の好中球の数は、健康な赤ちゃんのそれより、はるかに少なかったのです。
私が検査した後、大病院で別な検査を受けました。
そのときには、この赤ちゃんの血中には好中球がなかったのです。
それは、この赤ちゃんが、いとも簡単に重病になってしまったことを意味しているのです。
それは起こってしまったのです。
赤ちゃんは死の重大な危機に瀕していました。
ありがたいことに、この赤ちゃんは、九州地域へ引っ越した後に回復したのです。
vice.com:
先生は、このような例では、どのような処方をしますか?
三田医師:
こうした症状に効く薬剤はないので、何も処方できないのです。
この赤ちゃんの場合、またこうした様子を示していた他の人たちのケースのように、東日本から遠く離れることによって、回復していくように見受けられます。
ですから、私はそれをしっかりとお勧めしているのです。
vice.com:
こうした症状を持つ人たちが、危険性の高い地域から遠ざかることによって、その影響は消えていくものなのでしょうか?
三田医師:
はい。
悪い影響を受けている東京の患者さんを多く見ていますが、大阪、京都、四国のような遠い地域に転地することによって、その人たちは良くなっています。
しかし東京に戻ってくると、また悪くなってしまうのです。
vice.com:
先生と同じような検査をしている他の医師をご存知ですか?
三田医師:
こうした検査を行っている他の医師のグループはいません。
ただ、私と同じ検査をやっている「みたかの森クリニック」の一人の医師のことは知っています。
(知らないのか)彼の医院に行く人は、非常に少ないようです。
私は、他の医師たちにも、こうした検査をするように勧めていますが、彼らの誰一人としてやる人がいません。
本当の影響を知るためには、少なくとも20年間は、こうした検査を続ける必要があるのです。
メルトダウン以来、ほとんど十分と言えるような検査は行われていません。
vice.com:
先生は、確固たる調査を公表するのに十分な結果を持っている、と言えませんか?
もしそうでないから、公表するためには、どんなことをやる必要があるのでしょう?
三田医師:
私は、検査を受けに来た人たちが、どこにいたかを管理していません。
ですので、そうは思わないのです、
データは、ある特定の地域に住んでいる患者からのものばかりではありません。
埼玉、千葉、神奈川といった、さまざまな地域から来院しています。
さらに、検査を受けに来た何人かの人たちは、検査のために来院する前は、あちこち動き回っていたのです。
私は、同じ検査をやっている他の医師たちと協力関係を築く必要があると思っています。
今のところ、決定的な研究用の適切なデータを持っていないのです。
vice.com:
人々は、放射線について、東電が発表した報告は虚だったと主張しています。
これに関して先生のお考えはいかがでしょう?
三田医師:
私は、これらの報告が誤りであるに違いないと信じています。
すでに、このことは言いました。このことについて議論するのは時間の浪費です。
こうした発表が有効なのかについて議論するより、患者たちを助けるために時間を使うべきだと思っています。
それは、もっとも急がねばならない課題です。
vice.com:
食品の汚染について、何かお考えですか?
人々がやるべき食事の予防措置について、お考えがございましたら?
三田医師:
日本は、商品の流通が発達しています。放射能に汚染された食品のいくらかは、確実に東京に来ています。
多くの人々が、経済を維持するために地方で生産されたものを、みんなが食べなければならないと言っています。
しかし、それは、どんなものでも徹底的に検査されなくてはならないし、少なくとも、子供にだけは、どんな汚染のリスクのある食べ物も選り分けてから与えるべきです。
vice.com:
メディアが放射線の影響について、報道することを怠っていたと思いますか?
三田医師:
彼らは、この特殊な関心事に、それほど注目しているとは言えません。
私は、メディアが少数の権力を持っている人々の側についたと考えています。
政府は、なんとかして自分の身を守りたいと思っている人々を助ける責任があるのです。しかし、やっていません。
vice.com:
日本の市民は、放射線に関して、十分な懸念を持っているように見えますか?
三田医師:
東日本で暮らす人々は明らかに心配しています。
それゆえ、放射能の危険性から目をそらそうとしているのです。
市民は、問題を真面目に受けとめようとしていないようです。
一方、西日本に住んでいる人々は、東日本の人たちより合理的です。
西日本の人たちの多くは、東日本から移動してくる人たちを助けています。
vice.com:
日本で暮らしている人たちにとって、どんな計画が最善だと思いますか?
三田医師:
東京周辺地域についてだけは考えることができます。
私は、子供とその親御さん、そして、これから生まれてくる子供たちのことを心配しています。
そうした人たちが、より安全な場所に移ってくれることを願っていますが、ほとんどの人たちが移動したがらないのです。
東京で暮らしている人たちは、1年のうち1ヵ月でも2ヵ月でもいいので安全な場所に移るよう強く勧めたいと思います。
そして、東京で暮らしている人たちは、できるだけ頻繁に血液検査を受けるよう強くお勧めしたいのです。
とりあえず、私にできることは何もないのですが、民間レベルで、そうした人たちをサポートしていくことはできると思います。
2014年2月13日 インタビュー/ネルソン・グル―ム)
2011年、日本で連鎖型地震が起こり、津波が襲いました。それは、世界でもっとも大きな被害を出した自然災害となったのです。
約20000人の命が奪われ、国際救援を必要とした災害は、あれから3年が経とうとしているのに、いまだに日本経済を苦しめています。
しかし、おそらく、今の日本が直面しているもっとも関係の深いものは、放射性降下物が放射能汚染をもたらした可能性です。
津波が襲ったその24時間後、福島第一原発が(水素)爆発を起こし、大量の放射性物質を撒き散らしたのです。
東電は、放射能レベルを知らせるために政府と協働しましたが、それらの数値が果たして正しいのか、議論を呼んでいます。
(海外の)多くの人々は、東電から出された報告を、英BP社の重大なメキシコ湾原油流出事故のときに出された(過少な)評価にたとえています。
これは、人々が放射線の影響が、当初、予想されていたより、はるかに大きいと考えていることを意味しているのです。
まるでこの問題を押し潰すかのように、日本政府と日本のメディア・コングロマリットは、さも当然であるかのように放射能汚染を無視しているのです。
私(vice.comのネルソン・グル―ム氏)は、自ら率先してこの問題に取り組んできた東京小平の三田茂医師と、このタブー視されている問題について議論をしてきました。
《インタビュー》
vice.com:
先生はどんなタイプの検査を行っているのですか?
三田医師:
私は、1,500人以上の人たちの検査を行ってきました。
このうちの多くが、福島第一原発がメルトダウンを起こしてから親御さんが心配になって連れてきた子供たちです。
まず、彼らの健康になんらかの異常がある場合、どんな具合なのかを検査を受けに来た人たちに問診を行いました。
それが済んでから、いくつかの検査を行ったのです。血液検査と甲状腺の検査です。
vice.com:
その結果はいかがでした?
三田医師:
東京(都内のあらゆる地域)で暮らしている人たちのほとんどを検査してきました。
その結果、子供たちの多くに有害な症状がみられました。特に、幼稚園児や小学生の子供たちに多かったのです。
また、高齢者にも、いくつか重大な症状がみられました。
異常は白血球の数に現れました。
血液は骨髄でつくられます。骨髄は、放射線にはもっとも弱い組織の一つです。
検査の結果、白血球の中の好中球の割合が減少していることを発見したのです。
最悪の場合、これは敗血症のような致命的な病態に結びつく場合があるのです。
vice.com:
こうした影響は、メルトダウン以降、良くなっているのでしょうか、それとももっと悪くなっているのでしょうか?
三田医師:
私が初めて検査をしたのが、2011年12月でしたから、メルトダウンの前とでは結果を比較できないのです。
しかし、メルトダウンが起こってから、東京にも脅威が広がっているように見える、と言ってもさしつかえないでしょう。
vice.com:
先生がご覧になった最悪の兆候とは、どんなものですか?
三田医師:
一人の重症の(女の)赤ちゃんがいました。
この赤ちゃんの血中の好中球の数は、健康な赤ちゃんのそれより、はるかに少なかったのです。
私が検査した後、大病院で別な検査を受けました。
そのときには、この赤ちゃんの血中には好中球がなかったのです。
それは、この赤ちゃんが、いとも簡単に重病になってしまったことを意味しているのです。
それは起こってしまったのです。
赤ちゃんは死の重大な危機に瀕していました。
ありがたいことに、この赤ちゃんは、九州地域へ引っ越した後に回復したのです。
vice.com:
先生は、このような例では、どのような処方をしますか?
三田医師:
こうした症状に効く薬剤はないので、何も処方できないのです。
この赤ちゃんの場合、またこうした様子を示していた他の人たちのケースのように、東日本から遠く離れることによって、回復していくように見受けられます。
ですから、私はそれをしっかりとお勧めしているのです。
vice.com:
こうした症状を持つ人たちが、危険性の高い地域から遠ざかることによって、その影響は消えていくものなのでしょうか?
三田医師:
はい。
悪い影響を受けている東京の患者さんを多く見ていますが、大阪、京都、四国のような遠い地域に転地することによって、その人たちは良くなっています。
しかし東京に戻ってくると、また悪くなってしまうのです。
vice.com:
先生と同じような検査をしている他の医師をご存知ですか?
三田医師:
こうした検査を行っている他の医師のグループはいません。
ただ、私と同じ検査をやっている「みたかの森クリニック」の一人の医師のことは知っています。
(知らないのか)彼の医院に行く人は、非常に少ないようです。
私は、他の医師たちにも、こうした検査をするように勧めていますが、彼らの誰一人としてやる人がいません。
本当の影響を知るためには、少なくとも20年間は、こうした検査を続ける必要があるのです。
メルトダウン以来、ほとんど十分と言えるような検査は行われていません。
vice.com:
先生は、確固たる調査を公表するのに十分な結果を持っている、と言えませんか?
もしそうでないから、公表するためには、どんなことをやる必要があるのでしょう?
三田医師:
私は、検査を受けに来た人たちが、どこにいたかを管理していません。
ですので、そうは思わないのです、
データは、ある特定の地域に住んでいる患者からのものばかりではありません。
埼玉、千葉、神奈川といった、さまざまな地域から来院しています。
さらに、検査を受けに来た何人かの人たちは、検査のために来院する前は、あちこち動き回っていたのです。
私は、同じ検査をやっている他の医師たちと協力関係を築く必要があると思っています。
今のところ、決定的な研究用の適切なデータを持っていないのです。
vice.com:
人々は、放射線について、東電が発表した報告は虚だったと主張しています。
これに関して先生のお考えはいかがでしょう?
三田医師:
私は、これらの報告が誤りであるに違いないと信じています。
すでに、このことは言いました。このことについて議論するのは時間の浪費です。
こうした発表が有効なのかについて議論するより、患者たちを助けるために時間を使うべきだと思っています。
それは、もっとも急がねばならない課題です。
vice.com:
食品の汚染について、何かお考えですか?
人々がやるべき食事の予防措置について、お考えがございましたら?
三田医師:
日本は、商品の流通が発達しています。放射能に汚染された食品のいくらかは、確実に東京に来ています。
多くの人々が、経済を維持するために地方で生産されたものを、みんなが食べなければならないと言っています。
しかし、それは、どんなものでも徹底的に検査されなくてはならないし、少なくとも、子供にだけは、どんな汚染のリスクのある食べ物も選り分けてから与えるべきです。
vice.com:
メディアが放射線の影響について、報道することを怠っていたと思いますか?
三田医師:
彼らは、この特殊な関心事に、それほど注目しているとは言えません。
私は、メディアが少数の権力を持っている人々の側についたと考えています。
政府は、なんとかして自分の身を守りたいと思っている人々を助ける責任があるのです。しかし、やっていません。
vice.com:
日本の市民は、放射線に関して、十分な懸念を持っているように見えますか?
三田医師:
東日本で暮らす人々は明らかに心配しています。
それゆえ、放射能の危険性から目をそらそうとしているのです。
市民は、問題を真面目に受けとめようとしていないようです。
一方、西日本に住んでいる人々は、東日本の人たちより合理的です。
西日本の人たちの多くは、東日本から移動してくる人たちを助けています。
vice.com:
日本で暮らしている人たちにとって、どんな計画が最善だと思いますか?
三田医師:
東京周辺地域についてだけは考えることができます。
私は、子供とその親御さん、そして、これから生まれてくる子供たちのことを心配しています。
そうした人たちが、より安全な場所に移ってくれることを願っていますが、ほとんどの人たちが移動したがらないのです。
東京で暮らしている人たちは、1年のうち1ヵ月でも2ヵ月でもいいので安全な場所に移るよう強く勧めたいと思います。
そして、東京で暮らしている人たちは、できるだけ頻繁に血液検査を受けるよう強くお勧めしたいのです。
とりあえず、私にできることは何もないのですが、民間レベルで、そうした人たちをサポートしていくことはできると思います。
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コメント
Re: タイトルなし
> 東京都民にはあきれてなんの言葉もない。
・ まあまあ、東京都民が一心同体の一人の人間じゃないですから。
無関心のひとが多いけれども、少なくとも半分くらいは、あるいは超えるくらいは原発と放射能を気にしていますよ。
公然と口にできない雰囲気が困ったものでしたが、負けたとはいえ都知事選では公然と焦点化したのでかなり良くなったかと思います。
内心では気にしつつ、口に出していない都民は結構多いと思うのです。
・ まあまあ、東京都民が一心同体の一人の人間じゃないですから。
無関心のひとが多いけれども、少なくとも半分くらいは、あるいは超えるくらいは原発と放射能を気にしていますよ。
公然と口にできない雰囲気が困ったものでしたが、負けたとはいえ都知事選では公然と焦点化したのでかなり良くなったかと思います。
内心では気にしつつ、口に出していない都民は結構多いと思うのです。
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でも東京都民は、脱原発には強い関心はないようだ。
細川氏を当選させることができなかった。
なんとも情けない結果ではないか。
勝手にやれ、と言いたい。しかし同胞をそう簡単に見捨てることはできない。だから心配してるのだが、どうもこんな心配は余計なお節介でしかないのかもしれない。東京都民にはあきれてなんの言葉もない。