小沢氏2/3会見:政権に擦り寄るのは野党ではない
2014-02-07

衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表定例記者会見 2014年 2月 3日(月) 18:30
【 記者質疑 】
NHK ; 先ほど大阪の橋本市長が大阪都構想を進めるために民意を問いたいとして,辞職をして出直し市長選挙をやることを正式表明した。これについての率直な受け止めと,それに関連して,維新の会は結いの党と政策協議を進めているが,今回の件が今後の野党再編にどのような影響を与えるとお考えになるか。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
大阪都構想というのは橋下さんが当初からずっと主張し続けてきたことなので,その構想についての執着が非常に強いということは間違いのないことだと思いますし,それを...来年だっけ? 来年までに一本化して纏めたいというんだっけな。
NHK ; 4月から。秋に住民投票をして...
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
一本化して,来年には具体的にやって行きたいということなんでしょう。
そういう時期的なことを睨んだ上での,政治家としての判断ですから,とやかく言う話しではないと思います。それはそれで彼なりに,もう一度,市民・府民の声を聞こうということなんだろうと思います。
ただ,いわゆる行政,統治の機構・仕組みを変えていくためには,それは,国政で,地方自治法を始め,色々大改革をしなくちゃいけないことなわけですから,そういう視点から,維新の会の代表でもあるんで,また取り組んでいかれることと思いますけれども,現時点で本人が「何としても」ということであろうということを忖度(そんたく)しながら見守る以外にないだろうと思います。
それから,このことが即(野党)再編云々ちゅうことではないと思いますけれども。
維新の会の代表を辞めるとか,或いは何とかかんとか,ということになれば,維新の会の中での,どういう考え方が出てくるのか。それも,もう,他の政党のことですから,私には分かりませんけれども,国政と直接繋がるということになれば,それは維新の会という国政政党のポジション(が)どうなるかっていうことにもなるわけで,大阪市長の身分がどうこうという問題と国政は,関係ないだろうと思います。
朝日新聞 ; 民主党が,かつて掲げた看板政策についてゼロベースで見直しを始めると言っている。まだ正式に決まっていないが,俎上には,高速道路の無料化,年金の一元化,最低保障年金,16.8兆円の無駄削減による捻出など幾つかあるようだが,完全に旗を降ろすということではなくて現実的なロードマップを示すということかも知れないが,こうした見直しを今やることについて,民主党としては現実路線への転換ということのようだ。2009年の(民主党)マニフェストを掲げた当事者として,代表はどのようにお考えか。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
これも,もう民主党を離れてますから,党内でどういうような議論がなされ,どういうふうな結果が出るのか,私には全く分かりませんけれども,少なくても,民主党が政権についたのは,あのマニフェストを掲げて選挙戦に臨み,それを国民が支持してくれたから,民主党政権というのはできたんだと思います。
そして,政権に就いたのちには,それが今言ったように現実的でないという考え方なのか何かは,分かりませんけれども,民主党政権の中でマニフェストで訴えたことについて,充分な努力を怠ったということが,政権を失った理由じゃないかと,私は思っております。
私共としては,民主党がどうするかは別問題ですけれども,あのマニフェストで訴えたことは,たいへん画期的なことであり,また,非常に現実的に可能なことであろうと思っております。
民主党の歴代内閣でも「お金がない,お金がない。だから,マニフェストの実行はできない」 簡単に言うと,そういうことだったんじゃないでしょうか。 しかし自民党政権になりましたら,どんどん,どんどんお金は出てきております。
私は,最初から,お金については,無駄を省く,改革を実行するということによって,財源は充分ある,という主張でしたので,あとは賢明な記者諸君で判断していただければいいと思います。
岩手日報 ; 来週の民主党大会には(小沢代表は)出席されるか。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
お招きを受けたので,出席しようと思っておりますけれども。ただ,ちょうど政治塾の開催中でありますので,その辺の日程とも重なっておりまして,まだ最終決定はしておりません。
僕がもし仮に日程がやり繰りできなかった場合は,(衆議院議員 鈴木 克昌)幹事長に行っていただくということになると思いますが,いずれにしても現時点ではまだ最終決定しておりません。
NHK ; 補正予算が,明日にも衆議院を通過,与党側としては今週中に成立させたいという意向だが,生活の党として,この補正予算の賛否など,扱いをどのようにされるか。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
政策会議で色々と皆で議論したと聞いております。補正予算の中身については,色んな問題点があるということも指摘されたようです。
明日ですか,野党の幹事長,国対委員長会談かなんかがあるんじゃないかといってましたんで,そこで最終結論を出すと思いますけれども。補正予算そのものの中身については賛成できないという意見が多いんじゃないかと思います。
産経新聞 ; 山口県知事選挙について,高邑 勉(たかむらつとむ)さんからの推薦願いが来ていると思うが,対応はどのようにお考えか。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
それは此間,高邑(たかむら)さん自身もいらして,何としても知事選で自分の主張を貫いて頑張りたいということでしたので,以前の議員仲間ということも,之あり,推薦して頑張ろうということになったと思います。
共同通信 ; 東京都知事選挙に関して新たにまた世論調査をやったが,なかなか細川(護煕 )さんが伸びてこない状況 。どのように思われるか。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
共同は,終わったのか?
共同通信 ; 終わったと言うのは...?
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
その調査は(終わったのか)。
共同通信 ; ええ,調査は,この週末に...2回。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
ああ,終わったの。 もう発表したの?
共同通信 ; はい。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
(調査結果は)どんなんだったんだ?
共同通信 ; ええと(言いにくそうに)あの...舛添さんが...ブッチギリで...
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
発表したんなら,何言ったって構わないじゃない。発表したんだろ,もう?
共同通信 ; はい。あのう。その細かい数字までは出してないですけれども。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
遥かに舛添氏が引き離して,断然有利だと言う結果だったということ?
共同通信 ; そうです...
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
ふうん。まあ,世論調査がストレートに選挙結果ということではないとは思いますけれども,傾向として,そういうことだろうなあということは,おおよそ予想はついてことなんですけれども。
やはり,私共としては「各党の手伝いは要らない」と言うことだったんで。 どの党 もそうでしょうけれど,自発的にやれるだけのことはやろう,ということでして,ビラ貼りからハガキやらパンフレットやらその他そういった運動については我々は最大限の協力はして行きたいと,そう思っております。
朝日新聞 ; (都知事選)の関連で,明日(4日)から細川(護煕)候補が,朝の街頭演説を始めるそうだ。ちょっと遅かったような気もするが,1日2~3回ぐらいしか街頭演説がなかったようだ。舛添さんの方がはるかに数をこなしていた。この選挙活動のあり方についてどのように御覧になるか。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
朝日は,どう御覧になってるんだ? (少し 笑)
朝日新聞 ; やっぱり(街頭演説の回数を)沢山やった方が良いと思います。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
(少し笑) はああ。俺も,そう思う。(会場・爆笑) ははは(小沢氏も笑)
朝日新聞 ; 何故かなと思って。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
分かんないなあ,ちょっと。 本人に聞いてみないと。ははは(笑)
朝の街頭(演説)をやるというの?明日(4日)から? はああ。舛添さんは毎日5回10回とやってるんだろ。
東京は広いしねえ。そうとうやんないと廻りきれんよねえ。(頷く)
東京新聞 ; 最近,総理が施政方針演説で「責任野党論」というのを入れたり,野党側からも「責任野党として是々非々で」というような応答が予算委員会であったりする。今日(3日) 畑こうじ先生も,少し皮肉交じりに引用されていたが,改めて代表のお考えになる責任野党論を。
衆議院議員 小沢一郎 生活の党 ・代表
責任野党というのはねえ,皆が勝手に自分の思いで使ってますけれども,要は,本来の議会制民主主義における与党と野党のあり方ということでしょ。
ですから,民主主義は,政権を持っている政党と,そうでない野党の立場の政党と,お互いに基本理念,或いはそれから派生する政策,それが違うから与党と野党になってるんでしょ。一緒だったら,一つの政党になりゃあいいんで。
基本的な考え方が違うから,与党・野党という政党が存在するし,そういう意味において,今,数の上で自民党が圧倒的だから,もう何やってもムダだとか,或いは,与党に擦り寄った方がいいとか,与党と談合するのが野党の役目でそれが健全野党だというような考え方があるとすれば,それは全く,議会制民主主義を理解していない輩の言うことだと,私は思います。
私は,議席数にかかわらず,野党は,与党の基本的な理念・政治姿勢,そして基本政策,これと(は違う)自分たちの考えているそのものを,はっきりと,議会活動 或いは日常一般活動でもいいですけども,それで明確に主張していくことが,健全野党だと思います。
今,自民党が大きな数を得て,そしてなおかつ野党と与党とが一緒にネゴ negotiate(合意目的での協議をする)することが健全野党だというような発想は,何か,大政翼賛会的なイメージを抱いているのかなあ,という疑念を持つくらいに,ちょっとおかしな話しだと思います。
与党は何もそんな野党に諂(へつら)うこともないし,媚びることもないし。それで,野党はまた,権力に擦り寄ったんでは,何の野党の存在の意味も無いわけですから。
そこは,しっかりと,毅然として,自らの主張を貫いて,そして次の総選挙で判断してもらうということが,本来の民主主義のあり方だと思います。
はい,有り難う。
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