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日本の最低賃金は生存基準を下回る:国連

 小銭
 
 このブログではこれまでも日本の労働力市場の特殊性として、職種別労組、産業別労組ががなく、企業内労組で占められていることを指摘してきました。
 そのために労働力市場が社会的な市場として機能していない特殊性をもつこと。
 企業内労組であるがゆえに争議を前提にして成り立つ交渉力がないことと、非正規社員を組織に取り込む力がないこと、また、非正規社員との同一労働同一賃金を要求する力がないこと、などを指摘してきました。

 争議権を前提としない交渉などは、使用者にとっては譲歩する余地さえありません。
 法的な労働保護規制があっても、摘発告発する労働組織がなければ守られません。
 法定最低賃金を決定するための労働者委員が企業内労組の連合体の代表では、所詮は大企業の企業労組幹部であり、未組織、非正規労働者の利害には腰が入るわけもありません。

 先進資本主義国としては特殊に歪な労働力市場が形成されています。
 このことが90年代冷戦崩壊以来の今に至る労働条件の悪化を招いています。
 労働条件とは安全衛生、労働時間、賃金、採用、昇給などを主な内容とします。

 こうしたなかで賃金と雇用の質についても、社会的には崩壊寸前の立ち遅れた実態になってしまっています。 
 ーーーーーーーーーーーーーーー
   国連が衝撃発表!「日本の最低賃金は先進国最低。生存基準を下回っている」
   フランスの最低賃金は9.43ユーロ(1,311円)    1/13 「真実を探すブログ」から

国連が衝撃的な発表をしました。国連によると、日本の最低賃金は生存のために必要な最低金額を下回っており、先進国の中では最悪の水準との事です。
私もこの情報を知らなかったため、ビックリして日本と各国の最低賃金などを調べてみたのですが、パートの給料も各国の中ではダントツのワースト一位ということが判明しました。

日本は海外よりもやや物価が高いわけで、それも考慮すると更にこの差は広がることになるでしょう。
「アベノミクス」とか言って、浮かれている場合ではありません。このままでは、最低賃金が私達の命に関わる問題となるかもしれないのです。
フランスの最低賃金は1300円もあるわけで、日本も1000円くらいの最低賃金を保証するべきだと私は思います。


☆Youhei Kabasawa‏@ykabasawa
URL https://twitter.com/ykabasawa/status/422162147695550464/photo/1

引用:
日本の最低賃金は先進国最低水準

国連が衝撃の指摘!
日本の最賃は「最低生存を下回っている」
pic.twitter.com/LHFZtPf2la
最賃

☆非正規労働者の賃金はぶっちぎりのワースト1位
URL http://finalrich.com/sos/sos-economy-world-bad-work.html
引用:
パート賃金

世界最低のレベルなのは最低賃金だけではありません。
上の図は主要なOECD参加国の、パートタイム労働者の賃金水準がフルタイム労働者と比較して時給ベースでどのような水準にあるのかの国際比較を掲げたデータです。
この図を見て驚愕したパートの人もいるのではないでしょうか?

なんと日本のパートの人の賃金は正社員の賃金の半分にも満たないのです。
しかし他の先進国では正社員の60%以上、高い水準の北欧諸国(スウェーデン)やスイスでは90%にも到達します。
日本のパート人たちはとんでもなく賃金を低く抑えられてコキ使われているのです。
最低賃金は、あくまで世界最低レベルだったのですが、非正規労働者の場合では文句なしのブッチギリの世界ワースト1なのです!

☆日本の最低賃金、国際的には高い?低い?
URL http://thepage.jp/detail/20131202-00000002-wordleaf

引用:
最賃相対水準

日本の現在の最低賃金は都道府県によって異なりますが、平均すると764円となります。
海外と比較すると日本の最低賃金はかなり低い水準にあります。

 欧米の最低賃金より低い

 例えばフランスの最低賃金は9.43ユーロ(約1311円)、
英国は6.31ポンド(約1055円)と日本よりも遙かに高い水準です。
 弱肉強食のイメージが強い米国ですが、各州を平均するとだいたい8ドル(約818円)程度になります。
 ドイツではこれまで最低賃金がなかったのですが、総選挙の結果を受けた連立政権の樹立によって最低賃金の導入に舵を切ることになりました。
 今のところ8.5ユーロ(1181円)という金額で検討が進められています。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーー
 ※ 以下は勤労者賃金、労働力市場に関連するページ。

労働分配率の強制修正
なぜデフレなのか、なぜ放置するのか
日本の労働は封建主義の農奴農民か 
逆進課税とデフレ恐慌
勤労者の地獄と国際金融資本の高笑い
賃上げが無ければ経済成長は無い
アベノミクス、勤労者窮乏化の効果だけは必ずある 
企業内労組連合の腐敗とブラック企業、アベノミクスの茶番
限定正社員「欧米では一般的」?の大ウソ!:冷泉
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コメント

いつのまにか韓国をも下回っていたんですか??
日本はこのあとどんどんジリ貧になっていくんでしょうか。
放射能問題が解決どころかこれからが正念場になるはずで、
(それでも再稼動などとばかげたことをほざいているが)
どんどんやばくなっていくような気がします。
まずは放射能問題をきれいに、皆がわかるように、
解決すべきですね。

Re: タイトルなし

> いつのまにか韓国をも下回っていたんですか??
・ 日本のマスコミに外国の労働条件、賃金、雇用形態などが報道されることは全くありません。
と同時に書籍などの場合も著者はまず概ね労働問題に関心はないようですので、例えば同一労働同一賃金の原則など一般庶民はほとんどが知りません。
 例えば時間外割り増し賃金制度は労働者保護のために時間外労働を禁止するためなのですが、刑罰化を妥協して割増制度にしているのですが、日本では本末転倒して労働者が時間外労働を望む時代が続いていました。
 それが、近年サービス残業化し、ブラック企業へと発展する始末です。
 最低賃金がついに中央値との相対で30%半ばになっていることは、企業内労組幹部の腐敗を表すものです。
 日本ではまさしく労働階級の下に、「新プロレタリア」的な新階級が発生してしまったわけですね。
> まずは放射能問題をきれいに、皆がわかるように、 解決すべきですね。
・ そのとおりです。
 様々な面で崩壊へ向かっているわけですが、目下の最大のポイントとなるのは原発の問題です。
 放射能を封じ込めて収束させること。万が一にも再稼働など許さないこと。
 国民が原発問題を真っ当に焦点として乗り切れるなら、他のいろいろな問題課題も乗り切れるはずです。

こちらのほうも最悪です。
平均2.0が日本は0.6.。。

国民のみんなが稼いだお金を、税金として集めた国が、その集めたお金の内、どの程度の割合で仕事ができないような状態の人たちを援助しているかという世界比較のグラフ図です。日本を見てください。
http://linkis.com/tr.twipple.jp/p/18/JdFBQ

Re: タイトルなし

> 平均2.0が日本は0.6.。。
・ 激しいグラフですね。でも生活保護の受給率の差はもっと激しかった、と記憶していますよ。
 日本のような窓口申請の規制などどこの国もしていないはず、怒って暴動になりますよね。
 昔から日本のマスコミ、出版は欧米の生活など紹介しても、肝心の労働条件や労使関係、社会保障の実態などはほとんど知らせません。
 国民はみな日本語しかわからないので、欧米の勤労者庶民の生活実態は知らされません。
 (欧米では英語、スペイン語ならずとも大体は他国の実態が分かっているようですね。)
 つんぼ桟敷に入れられて、階級のない総中流社会などと騙されていますが、貧乏人はテレビに出てこないだけです。
 戦前の労働運動家堺利彦でしたか、ニュージーランドを見て「社会主義国家」と完全に勘違いしてしまったという話が残っています。
 日本の賃金もさることながら、社会保障が近代国家以前で、とても国民国家とはいえない水準であることを暴露してゆきたいですね。

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