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もうすぐ北風が強くなる

自由シリア軍とアサド政府が対話を開始

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 自由シリア軍(FSA)の兵士

 プーチンの攻勢によって米国のシリア攻撃は不可能となった。
 烏合の反政府軍は敏感なもので、欧米とサウジの支援がなくなるのは時間の問題と判断し、直ちに対立分解を開始している。
 国外で募集されたテロリストではない、シリア政府軍からの離脱兵を中心とする唯一まともな(?)反政府軍である「自由シリア軍」が政府にの和平交渉を申し入れた。

 出処は中東報道に定評のあるR・フィスクである。
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   シリア:自由シリア軍とアサド政府が対話を開始  10/2   ROCKWAY EXPRESS

 シリア政府軍を離脱した兵士らで構成されている自由シリア軍が、自分達の反政府革命運動が外国人でイスラム主義の過激派グループによって乗っ取られたことに幻滅し、今、政府との和解の道を探っている。

 これで実際にFSAと政府軍とが和解し統合し、FSAがシリア政府軍の別働隊のような形で共闘して、イスラム主義過激派グループとの戦闘を始めたら、欧米や湾岸アラブ諸国は、あるいはトルコやイスラエルはどうするつもりなのであろうか? 

 イスラム主義過激派がシリアを乗っ取れば、シリア内のスンニー派以外の、キリスト教徒、アラウィ派、ドゥルーズ教徒、クルド人etcは抹殺されるか、殺される前に難民となってシリア国外に逃れるしかなくなるであろう。また残されたスンニー派教徒であっても、イスラム主義の頑迷固陋な生活を余儀なくされ、特に女性たちは今までのシリアで味わえたような自由は一切剥奪され、厳格な生活様式を押し付けられることで、苦悩が深まるであろう。

 シリアの「反政府勢力」を支援してきたアメリカやフランス、イギリスなどは、それでもアルカイダ系のグループを「反政府勢力」として支援し続けるのか? しかも彼等はシリア外相に言わせれば、83カ国からシリアに密入国した、殆どが外国人の傭兵達なのだ。だからそれは自分達で「テロリスト・グループ」として断罪したグループを支援する愚行となるが、どうするのか?その非論理性、非合理性、非整合性をどう説明するつもりなのか?

 このように、もともと陰謀で始まったこのシリア紛争で、早い時期からアルカイダ系過激派が反政府勢力に加わって、シリア政府軍と戦っていることは分かっていたのだから、今更欧米も、湾岸アラブ諸国も、トルコも引くに引けないはずだ。こうして、自分達の非論理性の罠に自らががんじがらめにとらわれて自滅していくのである。愚かで哀れな者たちがみにくい姿で、右往左往するのが見えるようである。

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●シリア:自由シリア軍とアサド政府が対話を開始  9/30 R・フィスク  英インデペンデント紙
http://www.independent.co.uk/voices/comment/a-syrian-solution-to-civil-conflict-the-free-syrian-army-is-holding-talks-with-assads-senior-staff-8847615.html


 6週間前、ダマスカスに二人の代表団員が秘密裏に到着した:アレッポからきた市民で自由シリア軍(FSA)を代表しているものだった。
 自由シリア軍は大まかに紛争の最初の年にアサド政府軍から逃亡した戦闘員で構成されている、反政府グループである。
 彼等は安全が保証されている中やってきたもので、アサド大統領のスタッフの一人の有力高官と面会した。彼等は驚くべき計画を持ってやってきた。戦争に対する「シリア的な解決方があると考える」FSAの将校とシリア政府との話し合いである。

 この代表団は四点を示した:

●シリア内部の対話
●公私共の適切な時期
●市民、宗派、少数派の軋轢を非難し終わらせること
●法が支配する民主的シリアのために働くこと

 そこにはこの段階では、アサド大統領の辞任への要求は無かった

 この回答はすばやくなされた。

●「シリア内部での対話」はまさに必要である
●条件無しでの対話
●FSAの会談参加者に対する安全の保証

 そして現在は、更に注目すべき動きが進んでいるようだ:
 アレッポの7つの反政府勢力側が支配する地域、その多くはFSAが支配しているのだが、一般市民の雇用者は自分達の仕事場に戻り仕事をする事ができるようになる、そして政府機関と学校は再開すること、である。過去2年間で戦闘員であった学生たちは武装を解き、学生に戻ることになる。 

 FSAのメンバーの中には、「シリア救済国民連合」と呼ばれるものを組織した者たちがいる。
 政府の支配の及ばない地域にある反政府グループのメンバー達であるが、政府軍を非難し、またこの連合に属するメンバーらによれば、宗派的なコメントを語り、シーア派とイランを非難して会合を妨害してきた者たちだ。
 先週、FSAからアルカイダ系のアル・ヌスラ戦線に鞍替えした者たちが出た。これは事態をより一層複雑にした。もしFSAが政府と会談を目指しているのなら、両者の間での合意に参加する者たちはどれくらい残っているのだろうか?

 既に数ヶ月になるが、親政権の将校たちは離反した軍人たちをどう呼び戻せるか、探っていた。
 またアル・ヌスラ戦線の成長とその他のイスラム主義グループはFSAの何千人ものメンバー達を幻滅させてきたことは確かなことである。
 このメンバー達は自分達のシリア政府に対する革命運動がこういったイスラム主義グループによって奪われてしまったと感じているのだ。
 そしてホムス地域では、FSAと政府軍との戦闘は事実上停止状態になっているというのは本当だ。政府が掌握している村落や町では、FSAのメンバーらが何の問題もなく存在している。 

 アサド側に有利になることははっきりしている。
 もしもFSAメンバー達が政府軍に戻ることを納得すれば、反政府側が支配している地域は政府が支配する地域に変わることになる。
 一度は離脱した兵士らが戻った政府軍はアル・ヌスラとそのアルカイダ系グループに対し、国民連合軍として立ち向かうことになるだろう。

 イスラム主義の戦士達は、この戦争に関わる全ての者たちにとって深い憂慮の源泉となっている。
 それは、反政府勢力側に武器を供給すべきか、ためらい続けているアメリカ人も同じである。例えばアメリカがジョン・マケインのアドバイスに従ったとしたら、FSAの中の三つの部隊がイスラム主義グループ側に寝返ったのだから、FSAに渡った武器のいくつかは既にアル・ヌスラ側に渡ったかも知れないのだ。(※ 渡らないと考える者はいないだろう。)

 イスラム主義の戦士達はシリアのキリスト教徒にとってはその存在そのものが脅かされる深刻な脅威となっている。
 シリア全土からカトリックの司教や東方正教会の総主教などが27日、レバノンのベイルートで、中東のキリスト教徒のエクソダス(出エジプト=大量脱出)を嘆く集会を持った;レバノンのカトリック・マロン派の枢機卿であるベチャラ・ライは、キリスト教徒にとっては「アラブの春」は冬に変わり、鉄と炎に変わったと語った。

 高位聖職者らはとりわけ、今はアル・ヌスラ・グループが支配しているラッカの教会の大規模な破壊を目の当たりにして、またマアルラに対するアル・ヌスラの攻撃を目にして狼狽した。
 私自身、先週、ダマスカス北方のシリアのキリスト教徒のこの町に対するひどい攻撃の様子を目撃した。キリスト教徒の家では十字架刑で蹂躙されたが、アル・ヌスラの侵略者らは、家庭を破滅する中で邪悪な喜びを感じているようであった。
 ある地下室では冷蔵庫の食料を空にしてそこに靴を詰め込んであった。

 今こそ心を集中するべきだ。

■おかしなことが国連レポートに

 さて、世界はアサド政権は8月21日にサリンガス攻撃を行ったと確信したのだが、今こそ、国連化学兵器調査団のシリアからのレポート全体を読む時である。
 ダマスカスのゴウタ地区の無垢な人々の苦しみと死の詳細は恐ろしいものである。同じ建物の中に住んでいた40人の大家族で、生き残ったのはたった二人の兄弟であった。しかし一つか二つの段落は再読する必要がある。

 「反政府勢力の当地の傑出しているとされる指導者は・・・国連使節団の受け入れをするよう要請され指名された」とある。
 とすれば、国連の調査団は安全を確保したいと願ったであろうが、実際は彼等は、反政府グループの中にいた事になるのだ。生き残った者たちに対する質問リストもまた、「反政府側の者たちに知らされていた」のだ

 更に不安なのは、22ページの短い段落である。
 サリンガスのミサイルが落下した場所で、調査団は、「この場所は国連調査団が到着する前に、他の人々によって訪問されてきている・・・・これらの場所で過ごしたこの期間、怪しげな弾薬を運ぶ人々がやってきていた、ということは証拠となるようなものは移動したり操作されたことを示している」ことを発見したのだ。

 操作された? おかしい、しかし、調査団のレポートの件でメディアがそこを引用したことがあるのかどうか、思い出せない。(※ メディアはこの部分を封殺している。)
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