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もうすぐ北風が強くなる

小沢、堀茂樹対談PART2(6)堀茂樹後説

After Session 堀茂樹 教授

 皆さんそれぞれの方が感想をお持ちだと思いますし,私にも私なりの感想がございますが,(小沢一郎 生活の党代表が)良く信念を持って良く今日は語って頂いて,私は納得するところが大きかったですね。
 色々と細かい部分で,凡そ小沢さんの考え方の筋道ってのは予め知っているんですけれども,細かい部分の,強調される所とかですね,そういう所で色々と学ぶ面も,ありました。

 もしかしたら,憲法そのものについて憲法改正とか,その事のみについて言えば,日本国憲法・現行憲法の基本原則と言うものと――先ほど上がっていた四大原則(=国民主権,基本的人権の尊重,平和主義,国際協調)。スピリット=精神と四大原則

 これと,今日はもう時間がなくて話して頂けませんでしたけども,人権の考え方の若干の修正だとか,よく問題にされるのは,私学助成を現実にはやってるんだけども憲法上問題があるんではないかということだったり。
 それから,参議院をどうするか。二院制。衆議院と参議院が今やもう,同じような選挙で,役割もどう区別するのかというのが明らかでないとか。

 そういった様々な制度的な所の改正というのは,やるべきものがあるとしたら,それの改正に非常に困難な条件を突き付ける96条が,そういう意味で,やや壁になってるとしたら,そういう事柄の改正と,
 それから基本原則つまり改正と言う以上は,明らかに別のものに置き換えるというのは改正じゃないので,基本原則は一種聖域化する,と。

 もっと堅くして,何かの堅い守りで守ってもいいぐらいの聖域化をする,というような切り分けができれば,本当は良いのかなというふうに,私は思いますね。
 特に,今日,小沢さんの意見も聞いてですね,「憲法はとにかく守らなきゃ」タブーのように憲法の事に手を着けてはいけないという姿勢では,小沢さんはまったくないわけですから。
 しかもその憲法に手を付けてはいけないと言うような憲法の守り方って言うか,今の護憲の在り方,私は本当はヤバいんじゃないかなと思いますね。
 つまり,負けるんじゃないかと。どうしようもない“改憲派”の連中に対して闘えないんじゃないかと。

 本当は,小沢さん的な,ちゃんとリーズナブル(=理性的な)姿勢を取った方が,暴走するような“改憲”に対して立派な議論ができるんじゃないかと,私は思うんですよね。
 何かその...いわゆる平和憲法と呼んで,平和憲法にしがみ付くって言うんでは,今や国民世論も改正のほうに何か賛成の雰囲気が濃厚のようですし。
 それでは,早い話しが負けるんじゃないかと非常に心配ですし。

 私は個人的には,いわゆる9条を守るとか,先ほど(触れた)尊敬していると言った,本当に尊敬しているんですけれども,護憲派と言われるけれども,深い考えから憲法論をやっていらっしゃる樋口陽一先生も関与しておられるようだけれども,9条を聖なるものとして,世界に冠たるどうとかって言って,守り抜くって,それだとジリ貧にならないかなあと言うのが,まず思います。

 それから,加えて私個人として,意見として,基本的に国連への武力供与・貢献も含めた国連に架けて行く,と。そこで日本が日本として,世界の中の日本として,真っ当な国として世界に関与して行くと。
 こういうヴィジョンが本当は一番良いんだけどなあ,と。(少し笑う)これはまあ,私の意見ですけれども,思いますね。

 その意味で,そもそも切り分けること自体が難しい事かも知れないんですけれども,願わくば,基本原則というものを,言わばプリンシプルを聖域化して,変えることのできる条文はもう少し変え易くするというのが,本当は良いんじゃないかと思いますね。
 尤も,政治は現場での闘いであり,その時その時の闘いなので,政治的な力関係が今のような情勢では,うっかりした事をやると,付け込まれてですね...

 ほんとに今日,私あまり詳しく細かい所まで言及する時間がなかったですが,
 自民党の「憲法改正案」って,これ,ホントに細かく現行憲法と対照表(になったもの)を見て行くと,かなりのものです。
 これを,しかも,この改正案自体を,選挙の争点にしないで,96条だけ取り敢えず国民が決められるものにしようと言う,そういう言い訳で,理由付でですね,96条だけを柔らかくしてしまうと。
 これは(つくづくと)姑息なやり方でね。こういう,そもそも目的に問題があるので,そこを一見,口当たりの良い手段で,その目的を達しようというのは,政権与党に悖(もと)る,責任に悖るんじゃないかなと,私はそんな事も思います。

 憲法の議論を皆で論じること自体は,今の小沢さんの話しでもありましたように,正に国家像を語る事になる。
 だから世界の中の日本というもののいき方を語る事になりますし,ひいては,じゃあ日本が世界に示せると言うか,貢献する,もたらすことのできる一つの精神的な価値の貢献,というようなものにも話が及ぶ事だと思うんですね。

 小沢さんと「人間中心主義論争」と言うかヒューマニズム論争の所では,ちょっと私は違う考えを持ってるので,もし機会があれば「いや,小沢さん,こうですよ」と,こう,色々と言ってみたいと思いますが。

 ただ,言える事は,日本が何か,一方的に西欧的な価値を真似して行かなければいけないというのでは,まったく,ないんですよね。
 私,西欧カブレですけども,そういう事では全くないし,
 少なくとも今の私の知っているヨーロッパの知識人達は,そんな事は日本に求めていないですね。
 寧ろ,日本に独特のものがあると。自分達と違う物の見方があり,価値観があり,暮らし方がある。
 という事をかなり彼等も,色々な経験を経て,謙虚に見て来るようになったし。

 よく西洋から,フランスは文化ミッションで,使節がいっぱい来て講演とかあるんですが,最近のフランスの知識人で「オレが教えてやる」そんなのは,ほとんど(いない)。
 私の付き合う人だからなのかも知れません,それは。だけど,ほとんどいないですね。 
 だから堂々と対等に議論ができるし,こちらが示せるものもあり,で,本当に,良く知られている友人のエマニエル・トッドに限らず,他の人達もですね,
 日本の人びとの共生の在り方,社会的連帯の在り方,とても学ぶべきものがあると思ってるんですね。

 だからそういう意味でも,小沢さんのような人が,国際舞台に出てですね,今の演説,いっぺん,やってもらいたいですね。

 しかし現状の日本はこれなので,まあ情けないなと思いますけども,一歩一歩考えを進めて,市民も立ち上がって,ですね,
 市民の我々自身も,より一層民主主義的に成熟することが大事で,なんか自己満足的にウワアーッと騒いでればいいもんでは,全然ないですね。

 もし,これを聞いてらっしゃる方,或いはここに会場に来て下さっている方々に,比較的,私もそうなんですけれども,生活の党を応援し期待をかけている,或いは参加している,という方が多いとしたら,
 この生活の党,小沢さん系統の政治家,若い方にもそういう方いっぱいいらっしゃるので,政権の受け皿になれるような政党になる路線を歩むべきじゃないかと。

 だから,私よくツイートで言ってるんですけど,総合政策の政党でなきゃいけないだろう,と。
 たとえ今,小粒になってしまっていてもですね,志を持って,その路線を目指したら...
 僕にはその経験がないので何とも言えませんが,経験のある小沢さんに言わせれば参議院選挙後,次の衆議院選挙にかけての時期には「情勢は分からんよ」と。「また,展開がある」と。

 まだ日本の民主主義は定着・安定に入ってないんで,まだまだ日本人の模索は続く,という事だと思うんで,そこに我々一人ひとりが,自分なりの信念を持って。

 で,私もよく(笑いながら)橋下徹とか,クソミソにツイートする事がある。実際クソミソなんでね,まあ,しょうがないんだけど。(ツイートする事)ありますけど,
 まあ,あんまりそういう事にのめり込むんじゃなくて,悪口のほうに,のめり込むんじゃなくて,(ただこれは)悪口じゃないんですけどね,批判なんですけどね。

 そういう事よりも,より大きい策を見出して,それを強化して行くべきじゃないかなと。こう申し上げたい。
 私お喋りだからね、喋り出すといくらでもポロポロ喋りますから,この辺にしまして,何かディベートと言うか,ご質問,私はこう思うと言うか,ご意見とかあったら。
 時間あるかな?喋り過ぎたかな?(7時)半まででしたっけ。どうしようかな。
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