小沢氏6/9:庶民を痛めつける安倍政権、格差是正を
2013-06-10

「今後の政界の動きの基盤となるような政党」 書き起こし6/9「銅のはしご」氏から
6月9日(日)NHK 総合テレビ&ラジオ第1『日曜討論』
「参院選へ 政治はどう動く。安倍首相と与野党党首に問う。」
(カッコ)の中は,このメモ用の個人的な補足です。
NHK 島田 解説委員 ; 続いて,生活の党の小沢代表です。日程の関係で,事前に話を聞きました。よろしくお願いします。
生活の党・代表 小沢 一郎
よろしく,どうぞ。
NHK 島田 解説委員 ; 参議院選挙での党勢の拡大,そこに向けて選挙の攻略というのはどういう柱建てで,臨むか。
生活の党・代表 小沢 一郎
はい。具体的には,もう少ししたら世間に打ち出したいと思ってますが,いま現在,我々は「いのち」と「暮らし」と「地域社会」を守るというキャッチフレーズで闘いたいと思っております。
そういう中で,これは4年前の(民主党)政権交代の時にも皆さんに申し上げた「国民の生活が第一」。
政治は国民の生活を守ることがその責任だという事を基本にして,訴えて行きたいと思っています。
NHK 島田 解説委員 ; 安倍内閣発足してから半年。これまでの自民・公明両党の政権運営,特に経済政策中心に,どう見るか。
生活の党・代表 小沢 一郎
「アベノミクス」という言葉で何かメディアも持て囃して,何となく国民も「良い事があるのかなあ?」という気分に,当初なったんじゃないかと思います。
その実際の具体的中身はほとんどなくて,ただ日銀で,今までに比べれば無制限に国債を買い入れて金融緩和政策を取るという事がですね,
結局,株が上がったり為替が安くなったりという事になってんだと思いますけれど。
金融緩和というのが,本当にお金を必要としている・資金を必要としている,中小・零細の企業の人たちや,一般の人に貸し出されるならば,
それはそれで,たいへん良い事なんですけれども,現実には,銀行は貸しません。
NHK 島田 解説委員 ; ええ。
生活の党・代表 小沢 一郎
結局は,金融機関の中でジャブジャブお金が余ってるという状況に過ぎない。
それが結局はマネーゲームを招いちゃってるんですね。
ですから株が一時どんどん上がりましたけど,今度はもう,どんどん下がると。上がったり下がったりの大変な投機的な株価形成になってる。
為替も安くなって,一般庶民はそれによって何か利益を得たかと言うと,正に反対でして,油(石油価格)は上がる。(暖房などの)燃油,漁業も農業も燃油は上がる。
電力料金は上がる。ガスも上がる。
すべて食料も飼料も,化学製品も,みんな円安で上がるという事になりますんで,収入が増えないのに,物価だけが上がるという,
正に庶民生活を非常に痛めつけるような結果になっているし,これから,どんどんそうなって行くんじゃないかと思います。
NHK 島田 解説委員 ; そうすると,ますます,経済成長の一方での「格差の是正」の問題。これが大きくなって来る。
生活の党・代表 小沢 一郎
そうです,そうです。ひとつは,今の格差は「地域の格差」「所得の格差」
それから「雇用の格差」色んな面での格差があります。
「地域の格差」については,私たちは最初から言ってる事ですが,中央の官庁が全てをコントロールするという「中央集権」の仕組みは,もう時代にそぐわない。
地方分権・地域主権。身の回りの事は,お金も権限も地方自治体にあげて,そしてその地域の創意工夫で地域の振興を図って行くというやり方にすべきだ。
「雇用」の問題は,非正規雇用が今もう34~35%でしょうか。これは結局,個人の収入の低下にもつながってるんですね。
そして今「限定正規社員」ですか?
何かヘンチクリンな名前でですね,いつでも首切れるような,そういう(政策を政府・与党が打ち出し)雇用が非常に不安定になっている。
これが収入減と同時に,将来設計・将来の生活に(不安を与えている。)国民に,非常に不安を与えている。
そういう事ですので,「終身雇用」と昔は日本は,言いましたね。これが全て良いという事ではないですけれども,やっぱり一定の雇用・生活を保障してあげないと,国民の生活は安定しないという事がありますので,
そういうような形で以って,やって行きたいと思っております。
NHK 島田 解説委員 ; はい。
一方で,政治の側にも国民の側から大きな期待がかかっている「衆議院の定数是正」「定数削減」。
生活の党は,この問題の出口をどう考えるか。
生活の党・代表 小沢 一郎
これはもう思い切って,約束した事ですから,定数は削減すべきだと思います。
NHK 島田 解説委員 ; 取り敢えずね,「0増5減」の緊急是正。
生活の党・代表 小沢 一郎
はい。それが悪いって否定するわけじゃないですけれども,それだけではちょっと余りにも,小手先じゃないですかって事ですね。
ただ,これにはね,衆参の両院の議会制度の問題が絡んで来るんですよ。
だから,これを解決しないと,定数の問題も解決できない。まあ,大きな問題ですけどね。
NHK 島田 解説委員 ; はい。
そして参議院選挙に向けて野党の連携・共闘という問題もある。例えば衆議院選挙の時にも大きく浮上した「原発政策」。
こういうテーマでの野党の連携の可能性はいかがか。
生活の党・代表 小沢 一郎
原発については,福島の事故の対応も,政府の言い方とは正反対で,まだ全く,できおりません。
ですから,これをしっかり根本的にやることと同時に,原発はやめて,新しいエネルギーに変えて行くという事を,我々は主張したいと思いますし,同じ考えの人との協力関係はやって行きたいと思っています。
NHK 島田 解説委員 ; 小沢さんは,今度の参議院選挙では“憲法改正”を巡る問題というのは争点になると考えるか。
生活の党・代表 小沢 一郎
あまり,国民が「今すぐ“憲法改正”? どうして?」というふうな感じの方が強いんじゃないかと,僕は思います。
ただ自民党は「憲法変えて,9条変えて,国防軍だけ」っちゅう,あの話だけですから,それは,ちょっとどうかと思います。
憲法でも,時代にそぐわない所がありますから,それは直して行く事に,わたくしはやぶさかではありません。
NHK 島田 解説委員 ; そうしたいくつかのテーマの訴えを掲げて,参議院選で,生活の党はどういう目標を置くか。
生活の党・代表 小沢 一郎
基本的に大同団結ができておりませんので,独自で戦う以外ないと思います。
参議院でも,最少10人の単位で国会活動をやって行きますので,二桁の当選は,ぜひ期したいと,そう思っております。
NHK 島田 解説委員 ; やはり,国会での存在感?
生活の党・代表 小沢 一郎
はい。
それが(国会活動が),今後の政界の色々な動きの基盤となるような政党でありたいと思っております。
NHK 島田 解説委員 ; 有り難うございました。
生活の党・代表 小沢 一郎
有り難うございました。
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