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もうすぐ北風が強くなる

小沢、堀茂樹対談4/5(4)対等な同盟、志とは

 米中
 記事と直接の関係はありません。

 小沢、堀茂樹対談4/5(3)からの続きです。
 ーーーーーーーーーーーーーーー
   ちょっと硬派な対談 Live Talk【6】 <未定稿> 文字起こし「銅のはしご」氏から

4月15日追記◇ 重要な参照
堀茂樹のブログ、あるいは不敬の義務
2010年12月31日(金)
「日本・中国・米国 ー E・トッドの見解、私の見解」
http://irrespect.txt-nifty.com/blog/2010/12/post-3670.html
以上に限らず,ド・ヴィルパン氏の発言の翻訳など貴重な論考が揃っています。

 2013年4月5日 (金)17:00~ 
小沢一郎の超硬派対談「政治とは生活である」

生活の党代表・小沢一郎 衆議院議員 と堀茂樹 慶應義塾大学教授 対談

   第2部 ⑤堀茂樹vs.小沢一郎

小沢一郎 ; そう,そう。民主党政権の失敗,もの凄く,皆さんに申し訳なく思っているんですけどね。
 自民党政権では,時代の変化に対応できない。官僚支配では,本当に国民の暮らしに目を向けた政治ができない,と言って,多分,民主党を選んだんですね。あの時は。3年半前は。

堀 茂樹 ; そうですね。 はい。

小沢一郎 ; それが何で,民主党ダメだったから自民党になるのか。気持ちは分かるけれども,自民党に返したっちゃったんじゃあ,同じこっちゃないですか。また元の木阿弥で。そこが僕はちょっとねえ。

堀 茂樹 ; だから政治主導ってのをやる筈だったのが,実際には出来なかったんでしょうけども,民主党の政権運営ってものが,あれが政治主導だというふうに思われてしまったんじゃないですか。

小沢一郎 ; いや。政治主導だと思っている国民の皆さんは,いないんじゃないですか。

堀 茂樹 ; はああ。

小沢一郎 ; やっぱりあれは,自民党以上に官僚の言う通りだと。

堀 茂樹 ; それは,そうですね。

小沢一郎 ; (そう)思った所に,何だと,民主党はこんなもんかと言う意識に国民皆さんなっちゃって。ですから(昨年の衆院選)10%以上棄権ですね。

堀 茂樹 ; はい,そうですね。

小沢一郎 ; それで我々の責任なんだけど,自民党と新たなのと,勢力が分かれちゃったと言うような事もあったりして。まあ,僕等の責任大きいんですけれども。 
 しかし,僕はもう,1回民主党に任せたけど,ダメだったから,まあ元でいいんだというのは,ちょっとあまりにもね,情けない。

堀 茂樹 ; だからなんかねえ,私は市民としてはね......周りには(いらっしゃる)。 雰囲気として,政治家に任せても,何かスッタモンダでゴタゴタ,ゴタゴタするから,優秀な官僚かなんかに任せといた方が“おまかせ”の方が結果は良いんじゃないかって言うね......

小沢一郎 ; そこに行っちゃうんですよ。日本人って。

堀 茂樹 ; うん。そこに行っちゃってますよ。

小沢一郎 ; だからいつまで経っても,同じ繰り返しになっちゃうんです。一回失敗したから,これでもうダメだと。元のあれで以って(元の木阿弥で)役人に任してりゃ良いんじゃないかっちゅう議論は......
 僕はね,これは,自立した国民,自立した民主国家とはちょっと思えないですね。

堀 茂樹 ; 私ね,何故こうなのかって言う事を,ほんと,ずうっと考えてて。ちょっと私の大胆な説なんですけどね。これ,日本はやっぱり「いざ」という時に自分が直面しようと言う気概がないんじゃないかと。
 つまり簡単に言えば,安全保障ですね。国防ですね。勿論アメリカと同盟を組んで安保条約で,私は良いと思うんですけど,基本はね。
 しかし,日本人が自ら腕まくりして,自分達の,その国民の生活の安定・安心を守るためには国家を守るしかない訳ですから,それに踏み出そうとしないって言うんですかね。
 勿論アメリカとの関係,色々難しい事がありまして,アメリカもどうなんだ,あのジャパン・ハンドラーとか言われている,ああいう連中は何を言ってるんだと,私は腹立てますけれども。
 しかし一方で,日本人の方が,こう「まあ,アメリカに任せときゃいいや」とか,戦後これで平和にやって来たんだから官僚に任せ,アメリカに任せ「何とかなるんじゃないの」 非常に怠惰な依頼心って言うんですかね。それも問題ですよ。

小沢一郎 ; 自立してないんですよ。だから僕(の見るところで)は,ある程度,日本の国家と日本民族の形成の歴史を見ますとね,ほとんど争いがなく平和なんですね。

堀 茂樹 ; 確かにおっしゃる通りです。

小沢一郎 ; 蒙古襲来があったくらいで。

堀 茂樹 ; それは大陸や(他国との争い)?

小沢一郎 ; 大陸や他国では,ちょっと油断すりゃあ皆な殺されちゃうわけですから。

堀 茂樹 ; はい。

小沢一郎 ; そういう事は全くなしに,しかも日本の弥生時代からずっと,大陸や朝鮮半島からいっぱい人が渡って来てる訳ですね。現実,これは立証されてる訳ですから。

堀 茂樹 ; はい。

小沢一郎 ; だけども,ほとんど国内で争いがないんですね。普通だったら外国の物が入って来たら,血みどろの戦(いくさ)になる話しで。

堀 茂樹 ; そうです。

小沢一郎 ; (戦に)ならずに仲良く暮らしてんですね。ですから,それほど平和でね,日本は大陸なんかより遥かに非常に豊かだったと言われていますね,古代は。
 そういう自然の恵みと,たまたま海に囲まれた日本列島と言う事で,僕は非常に幸せな,平和な国家を作って来たんだと思うんです。

堀 茂樹 ; 甘やかされたボンボンみたいなもんですか?(笑)

小沢一郎 ; 幕末,黒船が来るとね「たった四杯で夜も眠れず」っつう話しになっちゃう。そして交渉も出来ないから,不平等条約でみんなアメリカの言う通りになっちゃう。それをダメだと言って明治維新が起きて,本当に自立した独立国家を目指して頑張ったんだけど,
 また何時の間にかダメんなっちゃって,戦争・敗戦っちゅう事に......

 結局もうダメだ,お上に任せとけと。外国は,もうアメリカの言う通りにしてりゃあ良いと。何か言われたときゃあカネ出しゃあ良いと。いうような意識がやっぱり国民の皆さんの中に,どっかにあるんだと思うんですよ。

堀 茂樹 ; うーん。私それ,いわゆる親米右翼とかだけじゃなくてね,いわゆる平和主義とか左翼のほうにもね,あると思うんですよ。

小沢一郎 ; 両方そうですよ。だから,その意識を捨てないと,アメリカでも「安保ただ乗り論」というのありますよね。日本人は自分で国を守ろうとしない,平和を守ろうとしないで,アメリカに全部任せてカネだけ出しゃあいいやと言う事に対して物凄くアメリカ人も日本に対して「信用」してないですね。 
 日米同盟なんて言いますけど,日米「同盟」なんて言うような関係じゃないですよ,日本とアメリカは。同盟というのはね,対等な国同士でしょ。それが同盟者でしょ。

堀 茂樹 ; はい。契約関係ですからね。

小沢一郎 ; 何もアメリカと同じ軍事力・経済力を持てと言う意味じゃなくて。人間と人間が対等であるように,独立国家である以上,国と国が対等でなきゃならない。

堀 茂樹 ; はい。

小沢一郎 ; だから,その同盟者として,同盟国として,きちんと日本は主張し責任を負わなきゃならない。ところが,主張し責任を負うっつうのは辛いから,アメリカの言う通りにすりゃあ良いと,こうなっちゃってますから。
 絶対アメリカは日本の事なんか全然頭の隅にもない位ですよ。彼等は日本人は言う通りすると,何でも言えばついて来ると。そう思ってるから(日本を飛び越して),もう全部中国とですよ。これは本当,大変ですよ。

堀 茂樹 ; そうなんですよ。イラク戦争の始まる時にね,安保理で,ドイツ・フランス・ロシアが,まだ査察を続けるべきだと言いました。私は自分のサイトにも翻訳をして載せてるんですが,当時のフランス外相ドミニク・ドゥ・ヴィルパンって,こんな(腕を上げ天を指差し)背の高い男なんですが,安保理で有名な演説をしてね,しかも礼儀正しく,しかし非常に厳しくアメリカに対抗したと。
 あん時に一時はね,アメリカでも「フランスけしからん」と「全部ボイコットだ」と言うような事が起こったんですが,フランスは人口から言うと日本よりずっと小さい国ですよね。

 しかし振り返って見ると,今私は推測するんですが,アメリカの政権が「この国は,自分達の方針に対してどういう態度を取るか」と。この時に,気にするのはフランスじゃないかと思うんですよ。日本は,何を言っても付いて来てくれますね。

小沢一郎 ; はい。

堀 茂樹 ; それじゃあ尊重される訳がない。だからこれ何とか自分達の自立のための,貢献って言うか,代償も払いつつ,もう少し一国としての見識を以ってアメリカとも対応して,そして友好関係やれば良い訳なんですねえ。

小沢一郎 ; そう思います。ですから今アメリカはひたすら中国の事ばっかりですね,注意を払ってるのは。

堀 茂樹 ; はい。そんな感じがします。日本と中国とのイザコザなんかについても,オバマさん(オバマ 第44代・米大統領)も。そんな感じですね,気がしますね。

小沢一郎 ; そうアメリカの態度も非情なんですよ。

堀 茂樹 ; 安倍(晋三首相)さんに,どっちかって言うとヨシヨシじゃないですね。

小沢一郎 ; だから,ドンパチされても困るし,だと言って日中仲良くされても困るし,っちゅう,まあ,アメリカのエゴですけどね。

堀 茂樹 ; はい。まあ,それは当たり前ですよね,外交関係なんだから。

小沢一郎 ; そう,そう。自分の国の利益を守るっつう意味では当たり前なんです,アメリカの態度はね。それに対して,日本はきちっと言やあ良いんですよ。

堀 茂樹 ; はい。

小沢一郎 ; ただ,言うと,責任を取らなくちゃいけないから,言わないっちゅう事ですね。(笑)

堀 茂樹 ; ちょっと時間も(迫って来た)ので,1度,民主党政権の時に,鳩山さん(鳩山由紀夫 第93代・内閣総理大臣)の外交方針があって,それを,一国の首相がある外交方針を持っている時に,外務省の高級官僚は,アメリカに「鳩山さんの言う事は聞かなくて良い」というふうな事を言ったと,ウィキリークスで暴露されておったりするんですね。
 これ,日本の高級官僚のね,まったくの背信行為だと思うんですね。
 その官僚が,鳩山さんの外交方針を正しいと思っていようと間違っていると思っていようと,仕えるべきは日本国の首相なんだから。 そして日本国の首相は,民主的正当性を担っている訳ですから。これは,仕えなきゃいけないと思うんですね。
 たとえ百歩譲って,鳩山さんの方針が何かまずい選択であったとしても,そういう事が平気で行なわれておって,ウィキリークスで暴露されてもですね,何か日本ではあまり問題にならないという,
 何か当たり前のような事で済んでいるって言う,こういう,これ本当に大変な話しだと思うんですね。

小沢一郎 ; ですから,官僚もそういう体質というか,意識で以って仕事をしてますし。
 そして,そういう事(官僚が政治を牛耳る事があったりする事)なんだよって言っても,国民から批判が起きないんですよ。これが,問題なんですよ。
 けしからんと言う大きな声が起きて良い筈だけど,起きないですよ。やっぱね,お上の言う事を殆ど批判しないですよ。蔭ではゴチョゴチョ言うけども。
 だから結局これが正に彼等の跳梁跋扈を,支配を許してる元だと,僕は思いますよ。

堀 茂樹 ; そうです。この話しになって来ると,宮内庁の話しも本当はしたいんですけれども。

小沢一郎 ; え?

堀 茂樹 ; この間,宮内庁長官が......ありましたでしょ。

小沢一郎 ; ああ!!

堀 茂樹 ; それをやり出すと長くなるので。あれもね,私は腹立ったんですけどもね。それはいいんですが。

小沢一郎 ; ああ,あははは。 習近平の......

堀 茂樹 ; で,今うかがって来てですね「政治という営みを人々の生活のためにやる」という事で,非常に「国民の生活に対して政治的リーダーは責任を負う」という考え方を出しておられて,抽象的な正義を追及するのでもなく,
 それから,国民から切り離された国家を,なんか盛んにすれば良いとか言うのではなくてですね,非常に新しい考え。非常に,実は,新しい考え。
 日本独特なんじゃないかって仰ったけれども。話しが長くなるので控えますけれども,ヨーロッパ辺りではですね,新たなそう言う考え方が出て来てるんですね。新たな,批判を経た,ヒューマニズム。

小沢一郎 ; はああ。(感心したように)

堀 茂樹 ; 新たな,批判を経た,ヒューマニズム。いっときのヒューマニズムに対する批判を越える,ヒューマニズムというものが出て来ておるんですね。

◇ 参考

総務省(2012年12月17日午前)発表  衆院選の確定投票率
小選挙区 59・32%  比例代表59・31%

以下Wikipedia などより
元寇(げんこう)
文永の役1274年11月4日―19日 (文永11年10月5日―20日:至元11年10月5日―20日)  場所:九州北部
日本の鎌倉時代中期に、当時大陸を支配していたモンゴル帝国(元)及びその服属政権となった高麗王国によって二度に亘り行われた対日本侵攻の呼称である。一度目を文永の役(ぶんえいのえき・1274年)、二度目を弘安の役(こうあんのえき・1281年)という。蒙古襲来とも。主に九州北部が戦場となった。
弘安の役1281年6月9日―8月21日(弘安4年5月21日―閏7月7日:至元18年5月21日―8月7日   場所:九州北部

蒸気船たった四杯で夜も眠れず
江戸時代の狂歌(滑稽,ユーモアなどを旨とし,風刺的にトピックなどを詠み込んだ短歌や和歌)

安保理UNSC=国際連合安全保障理事会 United Nations Security Council
「常任理事国Permanent members」が5か国=米・英・中・仏・露 & 国連加盟国の中から総会で選挙(任期2年)される「非常任理事国(non-Permanent members)」10か国の計15か国。
日本が,非常任理事国だった年(10回選出され計20年)
1958~1959,1966~1967,1971~1972,1975~1976,1981~1982,1987~1988,1992~1993,1997~1998,2005~2006,2009~2010年

イラク戦争  2003年3月20日開―2011年12月
ドミニク・ドゥ・ヴィルパンDominique Marie François René Galouzeau de Villepin  1953年11月14日~   日本ではドビルパン氏という表記が多い。
Wikipediaより
 2002年フランスのラファラン内閣の外務大臣に就任。イラク戦争開戦を強行しようとしたアメリカに対して強く反対した。アメリカの国防長官ドナルド・ラムズフェルドから「(開戦反対の)フランスとドイツは古いヨーロッパだ」と皮肉られると、国連安保理で「フランスは古い国だからあえて反対する」と切り返した。その外交姿勢はド・ゴール主義にとても近いといわれている。折から高まっていたイラク反戦の世界的な世論に、ド・ビルパンの国連での演説は強くアピールし、シラクの側近官僚というイメージから、一躍大統領候補として注目されていくようになった。

習近平 中華人民共和国 第7代国家主席 〔 任期 2013年3月14日~〕
2009年11月26日天皇陛下との会見を中国政府が外務省を通じ打診。だが宮内庁長官が「天皇陛下と外国要人の会見は,1か月前までに申請を行うという政府のルールがある」と「応じかねる」と回答した。

   堀 茂樹vs.小沢一郎 Live Talk【7】/小沢を発見せよ  <未定稿> 文字起こし「銅のはしご」氏から

   第2部 ⑥  堀茂樹 vs. 小沢一郎

堀 茂樹 ; で,今伺って来てですね「政治という営みを人々の生活のためにやる」という事で,非常に「国民の生活に対して,政治的リーダーは責任を負う」という考え方を出して来て頂いて,抽象的な正義を追及するのでもなく,それから,国民から切り離された国家を,なんか盛んにすれば良いとかじゃあなくてですね。
 非常に,実は,新しい考え。日本独特なんじゃないかって仰ったけれども。
 話しが長くなるので控えますけれども,ヨーロッパ辺りではですね,新たなそう言う考え方が出て来てるんですね。

堀 茂樹 ; 新たな,批判を経た,ヒューマニズム。いっときのヒューマにズムに対する批判を越えるヒューマニズムというものが出て来ておるんですね。
 それはまた,次の機会と致しますが,最後に「志を持て,日本人」と言う事でね,これは若い人に向けてのメッセージになってるんですね。
 で“ Boys, be ambitious ! ”
これを,「野心」じゃなくて「志」と「大志」と訳すと。

小沢一郎 ; ガールズでも良いんですけどね。(笑)(会場・拍手・笑)

堀 茂樹 ; ガールズでも良いです。そうです。(笑)

小沢一郎 ; 最近はガールズの方が,ボーイズはちょっと頼りないから,(笑)(会場・拍手・笑)

堀 茂樹 ; おんなの人は根性入ってますからね。

小沢一郎 ; 日本は女性で成り立ってんですね。そう思いますね。神代の昔から。(笑)

堀 茂樹 ; 私も,これぞと思って翻訳した文学の作家は全部中年の女性なんです,ほとんど。(笑)

小沢一郎 ; ああ,そうですか(感心して) (両氏・笑)

堀 茂樹 ; なんかね,こう,防御姿勢がないんですね。信じたら命を懸けて来る,自分の命を懸けて,やって来る。

小沢一郎 ; ですからね,自分の今の仕事の事になりますが,選挙で候補者を選ぶ時もね,女性には色々な日本社会での社会的制約がありますから,色々色々考えるの当たり前なんですけれども,考えて結論出したら男より遥かにビシッとしてますね。

堀 茂樹 ; そうなんですか?(笑)。

小沢一郎 ; 男は一度良いって言ってからまたダメだと,何だかんだ(手を左右に揺らして)言うんですけどね。
 女性は,それは決めるまでは考えると思いますけども。国会議員も女性のクォーター制を作んなきゃならないと言う人がいますけどね,本当にそういう意味で僕は,実力から言って,もっともっと増えて来ると思いますよ。

堀 茂樹 ; 増えて当然。(議員の)50%は(女性で)当然なんですが,社会的な環境がね,日本ではなかなか整っていないので。そういう問題もあると思います。

小沢一郎 ; はい。

堀 茂樹 ; 「志」というのは「野心」と違うんではないかと,私思ってますけどね,これについて何かちょっとお伺いしたい。

小沢一郎 ; “ ambitious ”を「野心的」というような訳し方を
する場合多いんですけど,“ Be ambitious ! ”を「大志を抱け」と言う訳は,とても良い訳だと僕は思います。
 それで「志」は,何でも良いんですけれども,その根底にいわゆる仏教用語で言うと「利他の心」ですか。他人のために,人のためにと言う。

堀 茂樹 ; はい。「利他の心」です。

小沢一郎 ; 仁徳天皇の逸話にあるような,そう言う前提の意識を持ちながら「志」を大きく持つ事が,僕は大事だと思います。
 何も社会的地位や,色んな,経済的地位(成功)や,大きい,小さいの話しじゃなくて,自分自身として人生を志を持って,利他の精神を秘めながら生きて行くのが大事じゃないか。。

堀 茂樹 ; はい。それは社会階層を問わず総ての人に,可能性として開かれているものですよね。

小沢一郎 ; はい。(頷きながら)

堀 茂樹 ; 今,端的に「利他」と仰ったけれども,「利他」を売り物にするのはあまり虚栄っぽくて好きじゃないですけれども,しかし,良く考えると,かつては国というものが,国家というものがを命をかけて守るべきものだったかも知れない。
 或いは或る人々にとっては革命だったかもしれない。或いは自分の思う処の正義だったかも知れない。

 色々あると思うんですが,やや抽象化された観念化された「愛国心」ではなくて,具体的な掛け替えのない人生を送っている,具体的な人々が大勢いる,その国民を目的とする政治を行なうという愛国的な政治って言うんですかね。
 そういう処がね。私は感じまして。

小沢一郎 ; はい。僕は本当に仰る通りだと思います。国家って個人じゃないですね。
 さっき,国家の成り立ち・社会の成り立ちは,それぞれの人達が,人それぞれの個人が,お互いのために社会を作り,国家を作って,やろうと。
 それがより自分達のためだ
と言う事で,社会・国家と言うのは出来て来たと。
 いう事が自然な人類社会の成り立ちだと,僕は思います。

堀 茂樹 ; はい。

小沢一郎 ; もう一ついいですか?

堀 茂樹 ; はい。まだ時間あります。

小沢一郎 ; ものすごく良い映画があるんです。ずっと前の映画ですが『戦場に架ける橋』って。(テーマ音楽が)「クワイ河マーチ」。戦争(第2次大戦)中にビルマで日本人が橋を作る能力もない事を揶揄してやった事だと言う人もいますが,そんな事はどうでもいいんですが。
 あの中で英国人の捕虜が「クワイ河マーチ」を口笛で吹きながら,整然として,捕虜になりながらも整然としてやって来るんですね。日本軍の司令官が(英国)将校にも苦役労働をさせるとしたんですね。
 そうしたら将校は「絶対これはジュネーヴ協定違反だ」将校は労働に絶対使わないという事で決まってあると。「ふざけんな,お前は捕虜じゃないか」っつてね,小さな暑い所でトタンの所に閉じ込めて1週間も置いてあるんだけど,将校は絶対それはダメだと「ジュネーヴ協定,皆で決めた協定の違反だ。俺は絶対それは受けられない」と言って1週間か10日経って出て来る。そうすると,全員が拍手して迎えるんですね,兵隊さんが
 これ,本になってますがね,日本の敗戦の時に,世界に軍規を誇った皇軍が敗戦と同時にメチャクチャになっちゃってね。捕虜になればもう,秘密も何もベラベラ喋る。

堀 茂樹 ; はい。会田雄次さんの本です。

小沢一郎 ; そういうことは何故か? イギリス人が捕虜になっても階級をきちっと守る,ジュネーヴ協定も守れと言って抵抗する。何故かと言うと彼等は,自分で自分達の契約で,自分達の議論の中で約束で作った軍隊なんですね。組織なんですね。それで自分達がちゃんと認めている女王陛下なんですね。
 だから,どんな状況になろうとも,自分達で作ったルールは守って行く。捕虜になっても。イギリスっていうのは民主主義の最大の先進国。僕は非常にもう......

堀 茂樹 ; (笑)なるほど。(笑)

小沢一郎 ; そういう所は本当に偉いと思う。日本人はそこをきちっと分かんなきゃだめなんです。

堀 茂樹 ; それねえ,私はそれ,近代精神だと思いますね。

小沢一郎 ; ああ,ああ。

堀 茂樹 ; つまりねえ,階級があるのが良いか悪いかと言うその問題ではなくて,階級や社会制度というものも,人間が組織するものであると。
 自然に与えられていて,自然に「身分」が違うんだって言うんじゃなくてね。いったん同じ人間という立場に立った所で作った人為的な制度であると。

小沢一郎 ; 自分達が約束した(人為的なもので)組織であれ,ルールであれ。だから,それは尊重しないと,もはや民主主義の国の一員じゃないっちゅう事になるんじゃないですか。

堀 茂樹 ; ええ,ええ。だから,原則ですよね。原則を尊重すると。まあ,それは非常に小沢さんらしいって言うかね。

小沢一郎 ; 僕は今でも(映画を)覚えてますね。やっぱこうじゃなきゃいかんと。

堀 茂樹 ; ええ,そうですね。そういう強さっていうものを,そういう意味の強さっていうものを日本人が,ちょっと温和な温室の中でずっと歴史をやって来たけれども,ここで身に付けないと今後は危ないんじゃないかと言う。

小沢一郎 ; もう少し人間として強くなんないとだめだという事ですね。自分自身がしっかりとしないと,と僕は思いますね。

堀 茂樹 ; しかし小沢さんは非常に強いから(笑)

小沢一郎 ; いえ,いえ(笑)

堀 茂樹 ; 大分長くなりましたが,最後に「志」っていうのは利他である。
 つまり自分の外部に存在するものに対して,それのために生きてるんだって言うような所が必ずあるんだと,私思うんですね。
 どんなささやかなレヴェルであっても。それに対して敢えて比較すれば「野心」の方は自分が偉くなりたいと言う事ですので,

小沢一郎 ; 「利己」の方ですね。

堀 茂樹 ; で,そこで私思うに,先ほど言ったパフォーマンス(=偶然的結果をもとめるような演技)の政治。
 権力を握れば良いと,そして技術的に政略的に成功すれば,新聞や何かの解説記事で「見事にやった!」とか言って報道され,どっちの方向へ,左へ行くのでも右へ行くのでも,兎に角,成功する事に政治の成功があるのかと。
 政治の成功は,そうではなくて,やはり政治行為の外に目的があって,その目的を如何に何処まで達成するか,という事だと思うんですね。

小沢一郎 ; そうだと思います。だから,政治の権力というのは,どんなに強大な物であっても何でも,それは国民の皆なの命と生活を守るために,国民から与えられた権力です。
 その意識を持たないで,ただポジションだけを占めていたっつうんでは,これは政治になんないですね。

堀 茂樹 ; はい。ですから,そういうパフォーマンス(政治)に憧れるような風潮に,私は非常に反発を覚えてですね,そういう意味で敢えて名前を出せば,小泉純一郎さん,まあすごい,5年間も政権を維持した人だったけれども。それからまあ今日人気になっている橋下徹さんもですね。どうも,言ってる事がコロコロ,コロコロ変わってね。
 「政策守らなくても良いじゃないか」って小泉さん言った事ありますけども。(両氏・笑)

小沢一郎 ; ええ,「公約を守らなくても良い」っつってね。(両氏・笑)

堀 茂樹 ; はい。そういうね,これ1つの技術のための技術。難しい事言うと,ハイデガーが「技術の世界」っていう事を言ったんです。道具的理性とフランクフルト学派が言ったりした事があるんですが。
 そういう自己目的化した技術としての政治というものが台頭し始めておって,
 これに対して,それをちゃんと見極めて,そして自己目的化しない,自らの外に目的を持っている政治というものを尊重して行かなければいけないと,私は思うんですね。

小沢一郎 ; はい。そうです。

堀 茂樹 ; で,そういう意味で今,もうハッキリしたと思うんですが,本当に訳分かんないんですが,逆にね,世間では小沢さんが政略の人だと。

小沢一郎 ; ははは。(笑)

堀 茂樹 ; もうね,政局のための政略をやってるのが小沢さんだと......
 もうね,全然(腹立たしそうに)違うだろうって,私思うんですね。(小沢氏・礼をする)ですので,これを我々きちっと見極めて,政局のための政治家と,政策のための或いは政治目標のための政策,そして政策のため政局と。政局が悪い訳じゃないんですから。

小沢一郎 ; そうです。そうですね。

堀 茂樹 ; そういう姿勢を持ってらっしゃる小沢さんを,国民皆なに,発見してもらいたい,と。
 こう私は呼びかけまして(会場・大きな拍手が湧き上がる)(小沢氏・礼)
 そして,こういう姿勢を持った若い政治家の方々が続々と,小沢さんに続いて出て行く事を祈念します。
 念願して,きょうの対談のお仕舞いにしようと思います。
 どうも本当に有り難うございました。

小沢一郎 ; 有り難うございました。(立ち上がり深く礼)どうも有り難うございました。

(会場・拍手。両氏,ステージで両手で握手。拍手大きくなり,続く)
 ーーーーーーーーーーーーー
 小沢、堀茂樹対談4/5(5)へ続く。
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Re: 重要な追加のお知らせ

考え方としては重要ではないと考え、その部分削除しました。
ただ、小沢氏の考え方として、ほとんど重要ではない部分ですが、堀茂樹との対談の雰囲気を表す点では良いものとも思います。
でもたしかに、イタリア人スペイン人などに比べてあまり性格的には好まれないようですね。中間階級以上と労働階級のアジア人に対する応対も違うようですね。

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