井戸川氏:知らされなくても身体は放射能と戦っている
2013-02-24

元双葉町町長 井戸川克隆氏「子供たちの精神状態が悪化している。福島県内の心療内科は満員」 2/23 「まっちゃんのブログ」から
堤未果 x 井戸川克隆「震災からの復興をどう考えているのか」2013.02.20
きょうお迎えするのは、福島県双葉町の前町長、井戸川克隆さんです。
町長を辞職されたばかりの井戸川さんは、日本を元気にする上で欠かせない「震災からの復興」についてどう考えているのか?
なかなか伝えられない被災地のいま、そして町長辞職をめぐる経緯について、ご本人に直接伺います。
堤氏 : おやめになられた中で大きく出てきた中間処理施設の問題ですけれども、これはちょうど除染の効果が議論になり始めた頃に中間貯蔵施設の話が出てきましたよね。
これについては国から福島県内の自治体に話があったんでしょうか?
どういった経緯で国は提案してきたのでしょう。
井戸川氏 : 除染の話の時も私は政府に申し上げました。
「ちょっとこのやり方では効果が出ないんじゃないか。それよりもかえって汚染を広げてしまうのではないか」ということを申し上げたんですね。
だんだんその除染、除染といって住みながら除染をするという政策を福島県がとってますね。
ところが効果が上がらない。仮置場が決まらない。
そしたら一気に中間貯蔵施設に問題をすり替えてきたんですね。
注目させるようにして、中間貯蔵施設ができないから除染が進まない。仮置き場も決まらないという所に問題をすり替えてきたんですね。
(中間貯蔵処理について)
堤氏 : 住民の理解ですとか地権者の同意というのは?
井戸川氏 : まだまだですね。進め方が非常にナンセンスなのは国が国で決めているんですね。
管総理最後のころ福島県庁に来て、県知事が受けちゃったんですよ。
県知事が受ける前に県知事としては我々の街並び、地権者の同意を得て知事として受けたのかというと、それはまったくないんですね。
知事だけが受けちゃったんですよ。
ここの受け方は非常に問題があると思うんですよ。
30年ということの県外に持ち出すということも知事の発言ですから、我々と県とで話し合って30年を決めたのではなく、一方的な決め方をずっと上から下に向かってやってきてるんですね。
堤氏 : たとえば県に対して質問したとして答えはなかったんですか?
井戸川氏 : 辞める前に私は1月17日ぐらいに回答をもらっています。
相当項目を入れて、30年で本当に持っていくのかということと、中間貯蔵施設作るに当たっては県も契約書を作りなさいですね。
国ももちろん契約書を作りなさい。
そういうことでいろいろ質問を出したんですけど具体的な回答はありませんでした。」
堤氏 : 今ですね実際に4割の方が戻られたということなんですが
現地の状況というのはどういった状況になっているんでしょうか?
放射線管理区域どこまでかですとか、そういうことは東京まで入ってこないですよ。
井戸川氏 : 正に戦争状態だと私は思うんですね。
だけど多くの県民は戦争していることを知らされてないんですね。
本当は県民の意識じゃなくて、肉体は放射能と戦っていると思います。
そういう状況ですね。非常に危険な状態だと私は思っています。
管理区域という電離放射線障害防止規則にのっとれば、とてもじゃないが福島県内のほとんどの所が人が住めない所
なんですけど、
なんか20ミリシーベルト以内は大丈夫という、政府のねわけわからない話がまかり通って、自分たちは大丈夫なんだと思わされてますけど、
自分が気がつかない肉体の方はどんどん障害が起きているのではないかと怖れがあります。」
福島の新聞とかを見ますと、みんながこうお祭り騒ぎの部分が多く報じられてますけど、実情は、皆さんが入ってはいけない場所です。
管理区域ですから。
堤氏 : ボランティアの方も入ってますよね?
井戸川氏 : もう危険ですよね。十分危険だということをわかって入っていただけるといいんですけど、管理区域ですからね。
管理区域は、10時間以上いちゃダメ。管理区域で飲食しちゃダメ。子供がいちゃダメ。ということが決まっているんですよ。
なのに生活していますね。子供たちが。
堤氏 : 子供達はそれでも安全だということを大人から言われているのでしょうか
井戸川氏 :子供達も分かっている子供は精神的におかしくなってますね。
福島県内の心療内科は満員で、もう入りきれないぐらい。心を痛めている人がいるそうですよ。
堤氏 : 福島県内のお医者様というのは、そういった形の健康症状を診察した時にどんなふうに?
井戸川氏 : 福島県立医大の影響なんでしょうかね。
他人行儀な感じがしますね。
まあ県外で甲状腺検査をすると、ちゃんとフィルムくれますよ。ここに出てますとマークして大きさとかいろんな所を教えてくれます。渡してくれます。
県内ではそれはしません。
「なんかあるみたいですね。大丈夫ですよ」で終わりですね。
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