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もうすぐ北風が強くなる

家計、企業、政府の共倒れ破綻

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 安倍政権が景気対策と称して
 物価上昇2%を達成するまでの金融緩和(流動性供給)。
 国債日銀引受で公共事業などの大型財政出動。
 などを主張してデフレ脱却を図るというが、消費増税の中で一体何を考えているのか。

 資本主義の経済体制は通貨、金利と信用創造の三点セットを活用することによって、資本の拡大する回転(循環)によって「成長」する。(「成長」しないと「信用不安」を招きそのまま放置すると循環恐慌と言う名の調整に至る。)
 
 拡大成長の基本的な「母体」はむろん「通貨」の「資金」などではない。消費と投資の「有効需要」である。
 需要があって供給があるのである。欲しい人がいてこそ売ることが出来るのである。
 現代社会では様々な広告や洗脳によって欲求が「作り出される」が、これはこの社会の異常な所作であり、基本的な経済原理ではない。書画骨董や詐欺まがいを経済分析はしない。
 需要が親で、その生み出す行為が供給(生産と輸送、販売)である。
 有効需要の核心は、極度に対外貿易に依存する国以外では、勤労階級の可処分所得すなわち「生活消費」に依存する。

 従って、現在先進諸国が陥っているデフレ的な不況、(日本の場合は本当の「デフレ」であるが)に対して、最も確実で有効な対策
 1 消費性向の高い貧困層の可処分所得を増やすこと≡法定最低賃金を大幅に上げること。積極的な再配分。
 2 中間下層階級の可処分所得を増やすこと≡これは減税、消費税の生活品無税化、下級公務員の賃金を上げて労働市場の純民間賃金上昇を図ること。

 これらによって消費を増加させることで、企業投資が拡大し、賃金総額に跳ね返ることで資本の循環は縮小基調から拡大基調へ転換することができる。
 最も有効で確実な対策であるが、この二つが政治的に困難な場合(ひどい政治ですが)は
 3 財政出動により「投資」する。概ね公共事業である

 公共による投資は企業の需要なのでその分有効なのだが、それが企業投資につながり、賃金総額と雇用の増加、そして消費という拡大基調に乗り、かつ「安定したことが確認されるま」で続けなければならない。
 なぜなら、上記1、2に比べて3の財政出動政策は間接的に投資を作ることで、さらに間接的に消費に結びつける過程を踏むために、しっかりとした拡大基調が揺り戻ししないことが必要条件となる。 
 目安は賃金総額の安定上昇である。
 この20年の経験では多少の財政出動では、10年以上かかる。

 そこで重大な問題は、「3」の財政出動の場合だが、財源は概ね中央銀行の国債引受、またオペ買いとなる。流動性の過剰供給である。
 資金需要が仮に高まれば当然金利上昇を招くので、長期金利は国債に跳ね返る。
 また、資金需要が高まらなければ失敗であるが、それだけでは済まない。現在の情勢は海外ファンドの円売り、国債売りが激化する。
 過剰流動性供給は世界通貨戦争への参戦を意味するが、この国の政治家と官僚が欧米の利害と闘えるかと言えばとてもそんな能力はない。

 つまり、「3」の方策は勤労家計の所得減少。消費増税による農林漁業、中小製造などの倒産、失業のなかで、物価上昇による窮乏化。
 一般企業と家計は消費の更なる落ち込みによる、デフレ縮小循環の激化であり、政府は税収減と債務の利払い激増。
 つまり、家計、企業、政府の共倒れ心中である。笑い話ではないのだ。

 正気の沙汰ではないのだが、仮に正気だとするならマスコミによる国民騙しに味をしめて悪乗りした経済ブレーンによる経済潰し=米国への納税作戦なのだろう。

 「景気対策ではない、消費増税を通すためのGDP操作だ

 資本主義経済は信用創造という危うい制度の上に乗っている。
 信用創造が機能しなくなった国民経済に、一般原則をバラバラに当てはめても効果があろうはずが無い。
 この通貨制度を続ける限りは、国内需要の成長以外に回復の道は無いのである。
 そして、国内需要の回復は、賃金、福祉、税制などにより、勤労家計への可処分所得の再配分を強行すること。
 最も確実で2、3年で効果のある経済対策である。
 
 政治家たちまでマスコミの御用経済学者に洗脳され、わざわざ自分でも訳の分からない事を口走っている現実である。あるいは多くが個人利害をマスコミか米国に掴まれているのか。

 マスコミ御用学者などはかつて「ダムの水が溢れるように下流にも行き渡る」などと言っていたようですが、今度は公共事業で儲けた企業が即労働者の賃金を上げるとか、また馬鹿話を始めるのでしょう。

 以下:英国留学中の経済部学生が、教授に日本のデフレ脱却について相談しました。

 賃金水準を上げることが一番効果的ではないか、との意見をもらいました。(中略)
 簡単に言えば、賃金が下がることで消費を抑える傾向が高まり、その結果商品の在庫がだぶつき、価格が下がる。そうするとさらに企業の業績が悪化するため、賃金カットが行われてさらに賃金が下がる。このスパイラルから脱却するためには、賃金を上げることが不可欠である、という話でした。
 このような意見をより詳しく説明されているサイトとして、幾つかご紹介します。
 もうすぐ北風が強くなる デフレ脱却には賃金上昇が不可欠
 RIETI - 「デフレの罠」?
 (中略)
 教授の意見は以下のとおりでした。
もちろん、民間企業に賃金水準を強制させることはできないが、政府がとりうる手段は二つある。
一つは最低賃金を上げることやサービス残業不払いを厳しく取り締まるなど、最低限のルールを作り守らせること。
もう一つは、公的部門の賃金を上げることによって、消費の拡大を図ると共に民間部門の賃金上昇を促すこと。


 中原圭介氏が勤労者所得とデフレスパイラルの因果関係を的確に指摘しています。
 ーーーーーーーーーーーーーーーー
  金融緩和のやりすぎは国民生活を苦しくする 12/4 中原圭介の「経済を読む」から 

日本経済は1999年より、物価が継続的に下落するデフレに陥っています。
消費者物価の推移を見ると、2007年から08年にかけて一度だけ物価が上昇に転じたものの、ほぼ一貫して物価が下がり続けている状況です。
日本の消費者物価は98年をピークに下落を続け、現在ではピーク時よりも4%も低い水準にあります。

デフレが続く過程では、経済は「物価の下落→所得の減少→消費の減少→物価の下落」という悪循環が起こると言われています。
これが「デフレ・スパイラル」と呼ばれるもので、日本が長期停滞から脱せない原因は、このデフレ・スパイラルを断ち切ることができないからだと解説されていることが多いようです。

しかし、私はこのデフレ・スパイラルの説明が経済の本質上、順序立てで大きく間違っていると考えています。
その理由として私は、日本をデフレに陥らせている最大の原因は、労働者の所得が下がり続けている点にあると見ているからです。

つまり、「物価の下落→所得の減少→消費の減少」という順番は誤りであり、「所得の減少→消費の減少→物価の下落」がデフレを説明する上での正しい順序なのです。
これは、「鶏が先か、卵が先か」といった問題と同列にはできません。あくまで原因が先で、結果は後に来なければならないからです。

国税庁の「民間給与統計実態調査」によれば、2011年の日本の給与所得者の平均年収は409万円です。
1997年の467万円をピークに翌98年から減少傾向が続き、現在では89年当時とほぼ同じ水準にまで下がってしまっています。
この十数年の間に日本人の平均年収は実に1割以上も減ってしまっています。

給与所得者の平均年収が下落し始めたのは98年、消費者物価指数が下落を始めたのが99年ですから、この二つの統計の時系列は、原因と結果の関係を見事に示していると思われます。

日本がデフレとなった原因については、これまでに、
①土地や株価の下落による資産デフレ、
②銀行の融資削減による信用収縮、
③資源高や円高などによる企業収益の悪化、
④新興国の台頭による競争激化、
⑤少子高齢化による需要の減少
など、さまざまな原因が指摘されてきました。いずれの原因も一面では正しく、デフレを助長させる一因になっているのは間違いありません。

内閣府の試算によると、90年以降、土地と株式の値下がりで生じた損失は1500兆円、銀行の融資削減による信用収縮が480兆円、資源高や円高などによる企業収益の悪化が160兆円になると見られています。
いずれの原因も景気回復の大きな足かせとなっているのは明らかです。

しかし、もっとも大切なのは、さまざまな原因の中から本質的な原因を見誤ってはならないということです。
本質を見誤ってしまうと、処方箋を間違い、デフレは解消されたとしても、国民生活をいっそう苦しくする結果になってしまうからです。

その間違った処方箋の代表格というのが、無制限の金融緩和や2%のインフレターゲットの設定などの「過剰な金融緩和」です。
これは、金融危機後の米国や韓国の例を見ても明らかです。政治家はもっと経済の本質や歴史を学ぶ必要があります。

デフレの本質を完全に見誤り、誤った処方箋を考えている政治家にこの国の経済運営を任せることは、国民にとってこの上ない不幸なことです。
新しい政権が間違った経済政策を実施しないために、できるだけ多くの日本国民に新刊を読んでほしいと思っております。
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 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 勤労者賃金、所得の再配分とデフレに関連するページ。

労働分配率の強制修正
世界で日本のみデフレ
日銀の金融緩和は誰のためか
信用創造と言えば聞こえは良いが
信用創造とは
公務員叩きとデフレ政策
通貨、金利と信用創造の特殊な性質
信用創造(3)無政府的な過剰通貨
デフレ脱却には賃金上昇が不可欠:根津
これからの経済生活はどうなるのか
なぜデフレなのか、なぜ放置するのか
ゆでガエル!
消費増税でデフレ強行を目指すかいらい政権
日本の労働は封建主義の農奴農民か 
窮乏化、3軒に1軒が貯金もなし
逆進課税とデフレ恐慌
消費増税を許すな!三党談合政権を倒そう
景気対策ではない、消費増税を通すためのGDP操作だ
安倍某の経済政策?恐怖のシナリオか
安倍の過激刺激策は過去のミス繰返し:人民網
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コメント

家計、企業、政府の共倒れ破綻

 こんばんは。
 税金上げるために税金ぶっ込むんだから、この国は「狂気」としか言いようがありません。本当にいっぺん破綻しないとわからないんじゃないかと思います。
 でもそれじゃこっちはいい迷惑ですから、そんな政治を行う政権と、糸を引く行政や経済団体(含むその他・(笑))だけが破綻、崩壊して欲しいですね。

 加えて、復興予算でまたぞろおかしな要求(ミサイルだの税務署の耐震工事だの…)でしょ?やってられませんよ、まったく。

 困ったから税金上げるなんて失政もいいとこですよ。それを是とする報道の姿勢も異常ですよ。まったくもう。ブツブツ…

Re: 家計、企業、政府の共倒れ破綻

>  困ったから税金上げるなんて失政もいいとこですよ。それを是とする報道の姿勢も異常ですよ。まったくもう。ブツブツ…
 私もブツブツ….
 正気の沙汰ではないのですが、正気で意図的かもしれない。
 やはり、彼らは普通の人間の感覚とか理性とか持っていないんじゃあないでしょうかね。「爬虫類」。
 現在も勤労者所得は減り続けているので、小売は少しでも安く売らないと生き残れない。消費税+値引をを実際に転嫁されているのは中小零細の製造、運輸と農家、漁師と思います。
 そんなことですから地方が貧乏になるのは当然で、周りはみーんな法定最低賃金かそれ以下ですが、それなりの縮小した経済が地方都市では回っています。
 破綻は、この先回りした窮乏状態が大都会や老舗企業、政府に波及するイメージかなと思います。
 もともと貧困階層や貧困家計がほとんどの地方よりも、政府や大企業、資産階級が恐ろしい打撃を喰らうでしょう。「新中間層」も巻き添えで貧困化する、というより既に貧困化し始めていますよね。
 「もともと貧困な庶民」にとっては、天地の終わりのような事態ではないようにも思っています。
 http://bator.blog14.fc2.com/blog-entry-906.html 
 
 

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