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もうすぐ北風が強くなる

カミロ・シンフェゴス

 Cienfuegos.jpg

 1958年から1959年1月1日のハバナ制圧に至るキューバ革命。
 その後の米国による封鎖と武力侵攻の撃退、ソ連のミサイル誘致によるキューバ危機と続いたキューバ革命政権はソ連崩壊で孤立無援となりながらも餓死者も出さず乗り切った。
 その間もキューバは長期に渡る教育重視政策により文盲の絶滅と医学の振興、医師の養成を図ってきた。
 今はラテンアメリカ各地に大量の医師を派遣支援している。

 米国帝国主義のグローバリズムによる悲惨をなめたラテンアメリカは次々と左派または中道左派政権が蘇り、現在キューバは友好国を増加させている。

 今も全国民が公務員のキューバ革命社会が、何か私達にとても魅力的な側面を見せるのはスターリン主義的な共産党政治でないというのもひとつだろうし、ラテン的な許容さとかペロニスタ的なおおっぴらさなどもあるだろう。
 また、革命自体がとても魅力的な人間たちを創りだしてきたのも事実であるだろう。
 フィデル・カストロ、チェ・ゲバラは世界各国で保守派の中にも支持者がいる。

 そして、三番目の男、人によってはキューバ革命軍の最高司令官であったこの男が一番目と言うかもしれない。
 カミロ・シンフェゴス(Camilo Cienfuegos Gorriarán)

 カミロ・シンフェゴスの両親はスペイン内戦でフランコ政権から亡命し、キューバに移住した。
 1932年ハバナでカミロが生まれる。
 カミロは画家を目指していたが、反バチスタの活動に参加するようになり、1953年チェ・ゲバラと共にモンカダ兵営襲撃に参加、フィデルやチェは囚われたが、カミロは脱出してシエラ・マエストラ山中に拠点を作る。
 その後メキシコに亡命したフィデル、チェらが1956年グランマ号でキューバ再上陸を果たす。
 カミロの部隊はこれと合流し、山中の拠点を拡大強化してゆくこととなった。
 明るく闊達なカミロは司令官としては、戦闘員たちにずいぶん人気があったという。

 カミロ。フィデル0

 1958年の12月末チェの部隊はサンタ・クララを制圧、カミロの部隊が途上のバチスタ軍を撃破して ハバナの軍要塞を制圧する。
 1959年1月1日バチスタが国外に脱出亡命し、革命は勝利した。

 カミロ3

 勝利した革命政権には膨大な業務が待ち構えていたが、その最も重要な一つが大地主制を解体し、耕作者に農地を解放することであった。
 革命軍の最高司令となったカミロは反革命暴動の鎮圧と農地改革を推し進めた。

 1959年10月28日カミロは搭乗していたセスナ機の墜落により亡くなった。
 27歳の英雄だった。

 カミロ一周忌切手
 カミロの一周忌記念切手

 カミロ紙幣チェサイン
 20ペソ紙幣。チェのサインがある。

 フィデル、チェは富裕層の出身だったが、カミロは庶民の出身だった。
 また彼は共産主義ではなく、「無政府主義者」を自称していた。
 両親が亡命したスペイン内戦では、フランコ軍に立ち向かった共和国派の中核が当初CNT(労働連合:アナルコ・サンディカリズム)であった。現在もラテン諸国では無政府主義(アナーキズム)は労働運動などに一定の影響を持っている。 

 セスナ機の墜落はソ連派共産党の勢力によるとの説が一部にあるが、確証はもちろんない。
 チェ・ゲバラは息子にカミロと名付けた。

 カミロ・革命広場 
 ハバナ革命広場
 カミロ・フィデル カミロ・ハバナ2
 ハバナの街角

 なぜ、いま唐突にカミロ・シンフェゴスなのか?と聞かれるかも知れませんが、実は半年くらいまえからカミロについて何か書き記したい気がしていたのです。
 年の変わりでまた書いておきたい気が舞い戻った次第です。 

 そうなのです。別に命日ではないのですが。
 英雄カミロ・シンフェゴスの功績を讃えます。
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コメント

あけまして・・・・ございます。
今年も時々お邪魔いたします。

でも、キューバ、と聞くと ウーゴー・チャベとベネズエラの事が心配です。 

Re: タイトルなし

ウーゴ・チャベスも魅力的な人物ですね。
危険を顧みず発言する、歯に衣を着せないブッシュ批判は英雄的ですらありました。
ラテンアメリカ、イベリア半島、アフリカ各地などのスペイン・ポルトガル語圏においては、すでに大きな影響力を持っていると思います。
よくあるパターンは米国かいらいの軍警によって転覆させられる例が多いのですが、彼は空挺部隊という少数でも最強武装力を基盤に持っているのがおおきな強みと思います。
歴史現実として「武力なき予言者」は政権を維持するのが困難な場合が多い。
キューバの革命軍、プーチンのKGB(シロヴィキ)、エジプトの若手将校団、あるいはアルゼンチンのペロニスタ労働ピケ部隊、など。
我が国の「自主自立派」はまったくそうした後ろ盾が無いわけで、先進国だから大丈夫かと言いつつところが民主主義が根付いていない暴力強制的な国家であること。このことが物事を困難にしていると思います。

シンフェゴス

ピート・ハミルのハードボイルド小説「マンハッタン・ブルース」では、
シンフェゴスはCIAの手先の亡命キューバ人に、カストロの身代わりに、
搭乗機を撃墜され、暗殺されたことになっていましたね。

Re: シンフェゴス

> ピート・ハミルのハードボイルド小説「マンハッタン・ブルース」
は読んでいませんが、政権奪取の後一年くらいの間は軍も警察も創設中の過渡期ですから、米国カイライ派の様々な暴動、謀略があっただろうし、カミロは農地解放も担当していたので狙われたかも知れません。
また、当時のことですから、単に整備不良だった可能性も大いに有りかと思います。
それにしても、皆非常に若かったことに今更ながら驚きます。

カミロ

カミロを取り上げてくれるブログは稀なので楽しみながら読ませていただきました。

カミロの経歴についてですが、カミロはモンカダには参加しておらず、グランマ号でフィデルらと一緒に上陸しました。チェも同様です(チェもモンカダには参加していません)。また革命軍における「最高司令」官はフィデルただひとりで、カミロもチェもその配下の司令官(隊長)でした。

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