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もうすぐ北風が強くなる

有害な検診、有害な前立腺摘出

 ローソンの検診強制、さすがは「食べて応援」のローソンだ。
 いまだに続く前立腺癌の根治的前立腺全摘術は何の有効性もない。
 患者にとっては副作用と術後障害を起こすだけ有害。 医療側(医薬、検査機器、医師)に金銭メリットがあるのみ。
 検診で被曝させ、病気も乱造し、無効で有害な治療でさらに大儲けする金銭亡者の医療システムはますます健在だ。
 医療保険が赤字になるわけである。
 「リー湘南クリニック」から
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  有害な健診を強要

 今朝の東京新聞から「コンビニエンスストアー大手のローソンが、健康診断を受けない社員の賞与を 15%減額する異例の制度を、来年度から導入することが 23日分かった。直属の上司も 10%カットする。多忙を理由に健診を受けず、健康を害して仕事を続けられなくなるケースを減らすのが狙いだ。・・・」

 健診や人間ドックが有用であるか否かは今だかつて大規模な臨床研究は行われていない。
 英国で、管理職を対象に「健診群」と「非健診群」を比較した中規模な無作為化試験では、非健診群の方が長生きした。
 肺癌健診(胸部 X線)の有害(過剰診断)無益(命をとる癌を早期に発見できない)性はすでに証明されている。
 大量の放射線を被爆する CT(8~16mSv、造影が加わるとこの倍)やバリウム造影(20mSv以上)は有害(発ガンを助長)無益である。
 健診村という利益集団に洗脳された「ローソンの幹部」、社員はまさに気の毒である。
 ただ、放射線を被爆しない、血液や尿検査は受けて、メリットがある可能性がある。

  局在性前立腺癌に対する根治的前立腺全摘術 対 無治療様子見

やはり前立腺癌の手術は無用。超一流誌に掲載された論文*の要旨です。≪≫内は僕の解説。
1994年 11月から 2002年 1月にかけて、局在性≪=早期:診断時に画像診断で転移が無いこと:これには、すでに微小転移がある患者(後に転移巣が出現する)と転移が無い(転移しない)患者が含まれる≫前立腺癌患者 731名を無作為に 2群に分け(手術 vs 無治療様子見)、2010年 1月まで経過を観察した(平均年齢 67歳、PSA中央値 7.8ng/ml)。

中央観察期間 10年の間、手術群 364人の内 171人(47.6%)が死亡、
無治療群では 367人の内 183人(49.9%)が死亡し、両群間に推計学的有意差を認めなかった。
前立腺癌関連死も両群間で有意差を認めなかった。

手術群で、術後 1ヶ月以内の副作用(尿漏れや性機能障害)は、死亡 1例を含め 21.4%に発生した≪無治療群では、当然ながら副作用はゼロ。≫。
*Wilt T.J. et al Radical Prostatectomy Versus Observation for Localized Prostate Cancer N Engl J Med 367:203, 2012

   僕が経過をみている高PSA血症者

 最も長く経過を診ているのは、元・(財)鉄道総合研究所・所長・尾関雅則さん(84歳)。
 彼は 1997年 3月、12年前に北里研究所病院、僕の外来を訪れた、検診で「PSA= 41ng/ml」を指摘されて。
 普通、PSAが 4.0以上だと、前立腺生検に誘われる。PSAが 41なら間違いなく癌。

 1990年頃から、早期前立腺癌に対する「根治的前立腺癌全的術」の有用性に疑問を挟む声が北欧を中心に上がり、間接的な証拠(疫学的調査)を基にJ. of Urology(泌尿器科の一流誌)誌上で大論争となった。
 僕は、利益を甘受する集団から利益を放棄する意見に「真実」があると直感した。
 それで、1997年から、根治的前立腺全的術を放棄し、だから手術の前提となる「前立腺生検」も行わず、全ての高 PSA血症者に「無治療様子見」を勧め、現在に至る。

 尾関さんは漂々と命を僕に託した。託された僕は、2002年に、かかる手術が「無用」と証明されるまで、5年間針のむしろに座らせられましたよ。
 経過中、約 1年間来院されず、2004年 7月、骨と皮になって現われた。何と胃袋を切り取られていたが、幸い、化学療法は受けていなかった。
 尾関さんの PSA値(2008年10月)は、7.4ng/ml。(2009年6月以来、来院されていませんが、2011年9月現在お元気とのこと)

 若森一三さん(75歳)は、2004年 9月に当院を受診された。他院で前立腺生検を受け、前立腺癌と診断され、4日後に国立国際東京医療センターで手術を控えていた。
 相談を受け「手術をキャンセルされたらいかがですか」と助言した。彼は、早速キャンセルしたが、後日「こんなものが来たのですが」と、拝見したら、キャンセル料の請求書、40万円。「捨ててください」と申し上げた。

 多数の高 PSA血症の方、そして前立腺癌患者さんを無治療で経過観察しています。
 PSA値は横ばい、上下、漸減、漸増と様々ですが、転移が出現した方は皆無です。
 死亡例を 2例経験しましたが、いずれも初診時に全身転移がみられました。

 プライバシーに関わることながら、続く高 PSA血症者のために、お二人には実名を快諾されました。それにしても、なぜ匿名が蔓延るのだろうか(梅田望夫「ウエブ時代 5つの定理」に詳しい)。
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