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中国が国内原発の安全を厳しく自己批判:仏ルモンド紙

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 広東省深せんの原発

  中国政府、国内の原発安全体制を厳しく自己批判「最も老朽化した原発は廃炉」10/16 仏ルモンド紙 翻訳「フランスねこのNews Watching」から

中国の環境省は10月16日、国内の原発に関する安全体制を自ら強く批判する報告書を公表した。
今回の報告書は、昨年3月に日本で起きた福島原発事故を受けて実施された原発の安全性に関する調査結果をまとめたもの。
特に、原発の安全性を評価するための共通規則が存在していないことによる危険性を指摘している。

「楽観的な状況ではありません。」

環境大臣はこのように述べ、今後、安全体制強化に向けた施設・設備の改修を実施するにあたり、798億元(約1兆円)の予算が必要との見通しを示した。

中国国内にある稼働中の原発は現在16基。
これに加え26基が新たに建設中だが、中国政府は福島事故を受け新規建設事業の承認を停止している。
中国国内の電力は70%が石炭でまかなわれており原子力の占める割合はそれほど多くないが、産業界は政府の新規建設許可を心待ちにしている。
こうした状況にも関わらず、今回の報告書では将来の原発事業再開に向けた日程や増設が予定される原発の数については言及していない。

環境大臣はまた、最も老朽化した原発を予定通り廃炉にする必要があるだろうとの見通しを示した。
中国では原子力分野における技術者不足に加え、全電源喪失に備えた設備の改善等が必要と見られている。
中国政府は更に、一般市民が原子力の安全に関する情報を知る権利を守るための仕組みについても改善が必要と言及している。
 ーーーーーーーーーーーーーーー
 上の記事について、「只野親父」氏の意見。

(1)フクシマ3.11原発過酷事故への反省を意識しており、原発事業再開にも触れず予想以上に自己抑制的で冷静な報告書となった。肝心な日本は、野田総理の偽装フクシマ収束宣言や偽装ゼロ原発宣言などに見られるとおりであり、日本における<野田政権のチャランポラン対応>が恥ずかしくなるほどだ。

(2)中国は<自国原発が抱える問題点(詳細後述◆)>に関わる自画像をリアルかつ客観的に凝視していることが分かる。本来であれば、先ず日本こそが脱原発と廃炉技術研究等の原発終息技術(Termination Technology)の開発等に着手する共に再生可能エネルギーないしは同利用効率改善の提案などで新しいビジネスチャンス創造に取り組むべきである。
 参考 
・・・中国の原発計画の概要は次のとおりである(出典:郭 四志著『中国、原発大国への道』より抽出・転載)

2015年 稼働中の15基を含め、合計で40基(4000万kw)

2020年 計80基まで増やす(8000万kw)

2035年 2億3000万kw(200~400基?)まで増やす

・・・ところが、実際には<フクシマ3.11過酷原発事故の悲惨かつ危機的な状況は、何ら解決の目途が立たぬままであり、今も全世界への被害拡大の可能性を抱えたまま経過中であるという現実>を懸念しているというのが中国の原発計画に関わる実情だ。たしかに、経済成長に見合った安定的なエネルギー確保と環境保全への配慮、グローバル経済時代のビジネスチャンスの拡大など、いわゆる原子力ルネサンス的な観点からすれば、未だに中国政府が原発の拡大利用に大きな魅力を感じているという事実は否めないであろう。

・・・一方、80基~200基を遥かに超える(max400基?)という意味で人類史上の未体験ゾーンに踏み込まざるを得ない現実を目の前にする中国が、ホンネでは<フクシマ3.11の過酷な現況>を非常に懸念しているという側面があることも見逃すことはできない。
仮に、原発の大増設に見合った経済の果実を手に入れることができたとしても、同時にフクシマ型の超リスクを日常的に抱えることになれば、結局は負けだという計算も持っている筈である。
特に、中国における万が一の過酷原発事故が、中国自身の敗けどころか東アジア全域に放射性物質の汚染を拡大させた場合の甚大な被害の膨張は、中国自身の未来の発展可能性の芽そのものを摘むと共に過去の経済発展の果実の全てが帳消しになることは歴然としている。

・・・しかも、今や中国が地震大国であることは広く世界的にも認識されつつあるが、それに止まらず、中国には原子力研究系の技術者の決定的な人材不足という現実もある。従って、今のまま原発拡大路線を突っ走るのが果たして中国自身にとり損か得かをもう一度シッカリ根本から考え直すべきだという機運が漂い始めているという現実もあるようだ。

・・・だからこそ、フクシマの悲惨な現実と超リスクを抱える<事実上の原発大国、日本>のこれからの役割が重要なのだ。今こそ、日本は、<脱原発法の制定>を急ぐとともにドイツなど脱原発あるいは縮原発の方向性を決めた国々と共に正真正銘の脱原発計画を率先垂範して目標化し、それを実現すべきである。

・・・このように考えれば、自然・再生エネルギーでの新たな世界経済の大いなる発展、つまり人類史上における経済発展の未体験ゾーン実現のために、フクシマ3.11の過酷な経験を十分に生かしつつ、今まで世界で一流を自負してきた日本の原発系技術者らの優秀な頭脳が内外の新たなステージ、<原子力の真の平和利用>の分野で活躍する可能性(Withdrawal strategy)も無限に拡がるはずなのだ。

・・・従って、いま野田民主党政権に求められるのは、内外原子村の恫喝に屈服して一般国民の脱原発意思を無視したり、それを振り込め詐欺風の卑怯な詭弁でかわしたりして徒に時間稼ぎをすることではなく、フクシマと国民意思の現実に真正面から向き合いつつ原発ゼロ、廃炉、再生可能エネルギー利用、電力自由化などの計画の具体化を急ぐことである。

・・・逆に、これも見方しだいの問題(従って、高度な政治判断の問題)であるが、国際原子村連合の圧力に媚びつつ<米日中に跨る原発安全保障型のマクロ・エンクロージャー戦略(日本の安全保障を人質とする米中の挟み撃ち戦略に一方的に利用されることにさえなりかねない)>に取り込まれた視点から発想する“脱原発”である限り、日本の「革新的エネルギー・環境戦略」に類する新機軸戦略は何時まで経っても曖昧模糊とならざるを得ないだろう。

・・・そこで重要になるのは、矢張り、フクシマ3.11を直視し其れを徹底的に検証・反省しつつ原子力分野の先端研究に結びつけ関連情報を内外へ積極的に情報公開してゆくことである。因みに、種々の問題を抱えつつ曲がりなりにも発足したばかりの原子力規制委員会・委員長と野田総理が、再稼働の問題について以下★のような遣り取りをしていることは噴飯ものだ。ここに見られるのは、フクシマに対する無反省、そして原子力科学の審判者たるべき田中俊一委員長と政治の最高責任者である野田総理の無責任、傲慢、頽廃的精神環境(デカダンス)、そしてマニエリスム的な意味で(狂人同然)の倫理観崩壊ということだ。

★この<無責任原発による国民生殺しガバナンス>はフクシマ3.11以前と何も変わらぬ ⇒ 田中規制委員長:再稼働は政治判断で決まることで、同じく政治判断が決めた大飯は直ぐには止めぬ(朝日9/22)、野田総理:再稼働等は規制委(純粋な技術的判断に基づき)が決めることだ(日経9/22)
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