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もうすぐ北風が強くなる

反政府闘争はムバラク追放で終わらない

 デモ

 治安警察部隊が前面から退き、配備された国軍は民衆との衝突を避けている。
 空軍が上空から威嚇行為をしている。
 国軍のみが機能していることは、権力は既に国軍が掌握できることを示している。

 アルジャジーラの報道活動を禁止し、放送を停止させた。(誰が、国軍が)
 親欧米のエルバラダイが公然と大衆的に登場している(国軍が黙認)。
 イスラエル大使館職員はヘリとエジプト空軍基地を使って脱出した。

 今のところイスラエル、アメリカへの反対スローガンが出ていない。
 アメリカ大使館なども襲撃されていない。
 大衆闘争のスローガンがムバラク打倒に集約されすぎている。

 はっきりさせておこう。
 反米・反シオニズムのナセルの後、サダト、ムバラク共に親欧米・親イスラエルの独裁政権である。
 主としてアメリカの操り人形政権であったことは、米軍基地こそ無いが、日本の空き缶政権と同様である。

 アラブ国家が、国民の意思でイスラエルと国交を結ぶわけもない。
 エジプトは中東最大の「アメリカの傀儡国家」なのである。
 
 農業は叩き潰され、対米利権屋は肥え太り、格差は拡大し、大衆は失業と極度の貧困にたたき落とされて、異論を唱えるものは逮捕・拷問・処刑で根絶やしにされてきた。
 チリのビノチェット政権と同様である(日本の悪しき未来かも知れない)。

 このエジプトの大衆闘争の根底にあるのは、自主独立のアラブ国家の再生であるはず、と考える。
 穏健な親欧米路線 ?
 エジプト、そしてアラブのたどってきた歴史を考慮するなら、穏健な新欧米政権なるものが長続きすると考える者はいない。

 まして、経済的には欧米には穏健な政権を支える力など既に無い。無いからムバラクを支えきれなかったのである。
 穏健な親欧米政権などいうものはアラブの自主独立を遅らせる分だけ、パレスチナの死者を、アラブの貧困を増大させることになる。

 ムバラク打倒の闘いとしては勝利しそうである。

 だが、操り人形の追放のみでは終了しない。

 闘いの流れ方は予断を許さないが、少なくとも、欧米の利権ではなく、勇気ある大衆が流した尊い血が、報われることを願う。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 「マスコミに載らない海外記事」から一部引用です。

エジプト国内の抗議運動: "独裁者"は命令はせず、命令に従っている

Michel Chossudovsky
Global Research、2011年1月29日

全国的な抗議運動に直面した、ムバラク政権は崩壊しかねない... エジプやアラブ世界はどうなるのだろう?

"独裁者達"は命令はせず、命令に従っているのだ。これはチュニジアにも、アルジェリアにも、エジプトにも当てはまる。

独裁者というものは、決まって政治的傀儡だ。独裁者は決断しない。

ホスニ・ムバラク大統領は西欧経済権益の忠実な使用人だ。ベン・アリもそうだ。

抗議運動の対象はエジプト政府だ。目的は、傀儡師ではなく、傀儡を追放することだ。エジプトでスローガンは"ムバラクを倒せ、政権を倒せ"だ。反米ポスターは皆無だ... エジプトや全中東で最も重要で破壊的なアメリカの影響は、ほとんど報道されぬままだ。

舞台裏で動いている外国勢力は抗議運動から免れている。

抗議運動によって、外国による介入の問題が十分に取り上げられない限り、本格的な政治的変革は起こるまい。

エジプト政府に常に暗い影を投げ掛けてきた、重要な政治的存在である、カイロのアメリカ大使館は、抗議運動の標的になってはいない。


1991年、湾岸戦争の真っ最中、エジプトに破壊的なIMFプログラムが押しつけられた。これはアメリカに対する、数十億ドルというエジプトの軍事債務の取り消しと、参戦とを引き換えに実現したものだ。それによって生じた食料品価格の規制緩和、見境の無い民営化と、大規模緊縮政策は、エジプト国民の窮乏化と、エジプト経済の不安定化をもたらした。エジプトは模範の"IMFの弟子"として称賛されていた。

チュニジアのベン・アリ政権の役割は、20年以上もの間にわたり、国家経済を不安定化させ、チュニジア国民を窮乏化させたIMFの経済的劇薬を実施することだった。過去23年間、チュニジアの経済・社会政策はワシントン・コンセンサスによって決定されていた。

ホスニ・ムバラクもベン・アリも権力の座に留まれたのは、彼等の政権が、IMFの絶対的命令に服従し、命令を効率的に執行していたからだ。

チリのピノチェトや、アルゼンチンのビデラ、ハイチのベビー・ドクから、ベン・アリやムバラクに至るまで、独裁者達はワシントンの手で就任してきたのだ。歴史的に中南米では、独裁者達はアメリカが支援する一連の軍事クーデターのおかげで就任してきた。

今日、彼等は国際社会による監視下での"自由で公正な選挙"で就任する。

抗議運動への我々のメッセージ:

実際の決定は、ワシントン DCで、アメリカ国務省で、ペンタゴンで、ラングレーのCIA本部で、H Street NWにある世界銀行とIMFの本部で行われている。

"独裁者"の外国権益との関係こそ取り上げられるべきだ。傀儡政治家は追放すべきだが、"本当の独裁者"を標的にすることを忘れてはならない。

抗議運動は、政治権力を本当に握っている連中に取り組むべきなのだ。運動はアメリカ大使館、欧州連合代表団、IMFや世界銀行の派遣団を的にすべきだ。

ネオリベラル経済政策という計略が捨て去られることによってのみ、意味ある政治的変革が確保される。

政権取り換え

万一、抗議運動が"投資家"、国外債権者や国際金融機関によって行使される圧力を含め、外国勢力の役割に取り組み損ねれば、国家主権という目的は実現不可能だ。その場合、起こるであろうことは"政権取り換え"という矮小なプロセスであり、それは政治的連続性を確実にする。

"独裁者"は、権力の座に据えられ、権力の座から追われるのだ。彼等が政治的に信用を失い、もはやアメリカのスポンサーの権益に役立たなくなると、多くの場合、政治的な敵対勢力連中から登用した新たな指導者によって置き換えられる。

チュニジアで、オバマ政権は既に態勢を整えている。"民主化プログラム"(つまり、いわゆる公正選挙の実施)で主要な役割を演じるつもりなのだ。政治危機を、フランスの役割を弱め、北アフリカにおける自らの立場を強化するための手段として利用することも狙っている。

"チュニジア街頭における抗議運動の高まりを素早く判断したアメリカ合州国は、チュニジアやその他の国々で、自分の有利な立場を押しつけようとして、民主的改革を強く求めている。

中東担当のトップ、アメリカ特使ジェフリー・フェルトマンは、アザイン・アル・アービディーン・ベン・アリ大統領が1月14日にその地位を追われた後、チュニジに入国した最初の外国人官僚だが、彼は速やかに改革を呼びかけた。火曜日に、自由で公正な選挙だけが、北アフリカの国家の追い詰められた指導部の信頼性を強化し、高めることができると彼は語った。

他のアラブ政府との対話において、"我々はチュニジアの教訓を必ずや活用できるだろうと私は期待している"と、国務次官補代理フェルトマンは補足した。

騒然とした権力移行時にアメリカの支援を申し出るため、彼はこの北アフリカの国に派遣され、チュニジア閣僚や市民社会団体幹部と会談した。

水曜日にフェルトマンはパリに出張し、フランスの首脳と危機について議論し、新チュニジアに対する国際的な支援をアメリカが主導しているという印象を強め、旧宗主国フランスに損害を与え...

西欧諸国は、北アフリカ地域におけるイスラム過激派に対する防壁と見なし、失脚したチュニジア指導者を長らく支持していた。

2006年、当時のアメリカ国防長官ドナルド・ラムズフェルドは、チュニスで演説し、チュニジアの進展を称賛した。

アメリカ国務長官ヒラリー・クリントンは、1月13日ドーハでの演説で、アラブの指導者達に対し、国民により大きな自由を認めるか、それとも過激派が状況につけこむ危険を冒すのかと警告して、素早く介入した。

"アメリカ合州国が、極めて迅速に、勝ち馬に乗ろうとしていることは明らかだ..." " AFP:チュニジア暴動の結果が具現化するのをアメリカが支援(強調は筆者による)

ワシントンは新たな傀儡政権を見事に就任させられるだろうか?

それは、チュニジアの内政問題におけるアメリカの陰険な役割に取り組む、抗議運動の能力に大いに依存している。

帝国の決定的な力は言及されていない。辛辣な皮肉だが、オバマ大統領は抗議運動支持を表明した。

オバマ大統領は民主主義と人権に献身しており、そもそもアメリカのおかげで就任した独裁者を追放するという反対派の決意を支援しているものだと、抗議運動をしている多くの人々が信じこまされるだろう。

野党指導者達の協力

独裁主義的傀儡政権の崩壊を見越して、主要野党や市民活動団体の指導者達と協力しておくことは、ワシントンの計画の一部であり、世界の様々な地域で行われている。この協力作業は、全米民主主義基金(NED)やフリーダム・ハウス(FH)を含む、アメリカを本拠とする財団によって、実施され、提供を受けている。FHもNEDも、アメリカ議会、外交問題評議会 (CFR)やアメリカ財界と結びついている。NEDもFHもCIAとのつながりがあることが知られている。

NEDはチュニジア、エジプトとアルジェリアに積極的に関与している。フリーダム・ハウスはエジプト国内のいくつかの市民社会団体を支援している。

"外国の政権を転覆させるための秘密資金援助工作におけるCIAの役割が発覚し、CIAから財政的支援を受けている、政党、運動、雑誌、書籍、新聞や個人が信用を失う結果となった後、レーガン政権によってNEDが設立された. ... 超党派の寄付として、二大政党も、AFL-CIOやアメリカ商工会議所も参加し、“民主主義の推進”という旗印の下、海外における政権打倒運動への公然とした資金援助を、NEDが引き継いだ。(Stephen Gowans、一月 ≪ 2011 "What's left"

アメリカがムバラク政権を過去30年間支持する一方、アメリカ国務省やペンタゴンとつながりを持ったアメリカの財団が、市民社会運動を含む敵対的政治勢力を積極的に支援してきた。フリーダム・ハウスによれば"エジプトの市民社会は、活気があると同時に、抑圧されてもいる。極めて規制された環境下で活動しながら、エジプトにおける市民的、政治的権利拡大に専念する何百もの非政府組織が存在している。" (フリーダム・ハウスのプレス・リリース)。

辛辣な皮肉だが、ワシントンは、残虐行為を含めムバラク独裁政権を支持しながら、とりわけFH、NED等の活動を通じ、政権を非難する連中を支援し、資金提供しているのだ。

若い世代の賛同者達を力づけるためのフリーダム・ハウスの活動は具体的な成果を生み出しており、エジプトにおける新世代プログラムは、現地でも、国際的にも注目を集めている。あらゆる市民社会団体からのエジプト人客員研修生は[2008年5月]、アメリカ国務長官、国家安全保障顧問や、議会の著名議員との会談を含め、ワシントンで前代未聞の注目を浴び、認められている。コンドリーザ・ライスの言葉によれば、研修生は"エジプトの未来の希望"だ。

フリーダム・ハウス http://www.freedomhouse.org/template.cfm?page=66&program=84 (強調は筆者による)

政治的はぐらかし。"独裁者"とおしゃべりし、"反体制派"ともお話しする

フリーダム・ハウスによる援助の下、エジプト人反体制派やホスニ・ムバラクに反対する連中が、2008年5月、国務省と米議会で、コンドリーザ・ライスに迎えられた。

2009年5月、フリーダム・ハウスの後援でワシントンを訪問したエジプト人反体制派の代表団のいくつかとヒラリー・クリントンは会見した。こうした高官レベルの会談はオバマのエジプト訪問前に行われた。

アメリカ国務長官ヒラリー・クリントンは、今日会見したエジプトの市民社会活動家団体の仕事ぶりを称賛し、民主主義に向かい、人権の尊重を一層示すことが、エジプトにとって有益だと語った。

フリーダム・ハウスの新世代プログラムが組織した二カ月研修の終了後、16人の活動家が、ワシントンで、クリントン国務長官と、中東担当国務次官補代理ジェフリー・フェルトマンに会見した。

研修生達は、アメリカ合州国政府が、エジプトの市民社会運動からは距離をおいているように感じていることの懸念をあげ、オバマ大統領に、来週のカイロ訪問時には、若い無党派の市民社会活動家と会見するよう求めた。彼等はまた、オバマ政権に、エジプトの市民社会活動に対する政治的、経済的支援の提供を継続し、エジプトの長年にわたる非常事態法の下で、厳しく制限されている非政府組織の活動の余地を拡げることを支援するよう要請した。

研修生達は、クリントン国務長官に、エジプトでは、市民権と人権を強化するためのはずみは既についており、現時点で、アメリカの支援が至急必要だと語った。彼等は市民社会運動が、エジプトにおいては、穏健で、平和的な“第三の道”であり、政権内の独裁主義的分子や、神権政治的支配を信奉する人々に取って代わるものであると強調した。(フリーダム・ハウス、2009年5月)

研修期間中、活動家達は、ワシントンで一週間過ごし、主張の唱導方法について研修を受け、アメリカ民主主義の機能の仕方を見学した。研修後、研修生はアメリカ中の市民社会活動団体と引き合わされ、アメリカ側の同様団体の人々と経験を分かち合った。活動家達は、研修プログラムを... アメリカ政府の役人、国会議員、マスコミや、シンク・タンク訪問で締めくくる" (フリーダム・ハウス、2009年5月、強調は筆者による)

抗議運動で重要な役割を果たしているこれら反政府団体は、アメリカの権益に役立つことになっている。国務省と米議会への反体制派招待は、アメリカ民主主義という価値観に対する献身と忠誠の感情を植え付けるものだとされる。アメリカが自由と正義の模範として紹介される。オバマは"模範的人物"として、支持される。

 (後半略引用終わり)

2/2 重要な追記
 反政府デモの中で結構「反米」「反イスラエル」のスローガンが叫ばれているらしい。
 特に1/28からムスリム同胞団と支持者が大量に参加し、反対闘争は一気に底辺までに拡大したが、2/1の大デモはさらに拡大した。反米・反イスラエルのスローガンも拡大しているようである。

 我々の目に触れるのは現地の先進国マスコミなので、アメリカ・イスラエルに「遠慮」して、そのことを報じていないことが分かった。

 唯一エジプトで取材していたアルジャジーラが1/28から禁止されたので、国軍幹部の目標は「穏健な民主制」であることがはっきりした。
 だが、同時にムスリム同胞団と支持層を始めとする自主独立派も公然と闘い、かつ拡大していることが判明した。
 (2/2朝)


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コメント

日本の近未来

ネオコン前原やネオリベ渡辺喜美、アメリカのロボット菅直人等が目指しているのは、このような国作り。
1部の特権階級とその取り巻きだけ、裕福になり、ほとんどの国民は奴隷階級に固定されてしまう。
さて、我々はどのように戦うべきか?知恵を絞らねばなりません。

かず23さん

コメントをありがとうございます。
まさしく、放置すれば日本の近未来と思っています。
エジプト治安部隊の暴力を「信じられない」感じのブログが多いようで、平和呆けと内向きは相当蔓延しています。
日本の暴力装置も現実にはムバラク政権と同じと思っています。

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