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もうすぐ北風が強くなる

カタルーニャに自由を!

カタラン1
 9/11 バルセロナ

 ユーロの危機は、ついにスペインのカタルーニャ州独立運動を燃え上がらせた。
 カタルーニャ地方は13世紀から独立のバルセロナ伯爵領が、後にアラゴン王国となりサルジニアも領土とするが、カスティラとレオンの統一によって16世紀スペイン帝国に併合された。
 併合されてからもカタルーニャ君主国の名は残ったが、18世紀に消滅する。
 近代に入ってから二度ほど独立宣言をしたことがある。

 分離独立運動は、半端な思いつきではない。
 この150万人のデモが「分離独立」を掲げていることである。(大衆の掲げている旗は独立旗。)
 実際、経済的にはスイス、デンマーク、ノルウェーなどと比較しても十分可能である。
 
 フランスなどを除くとヨーロッパ各国に分離独立の芽はあちこちにある。
 前から、ユーロを守ることは、「国民国家」の解体に結果する、と述べてきたが、各国にとって他人事ではないのである。
 主権の弱体化によって、国家の下に州であるつづけるメリットが無くなってゆくからである。
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 カタルーニャ独立デモ150万人 BBCトップニュースも国営放送は過小評価 9/13 田中龍作ジャーナル

 スペイン・バルセロナで、150万人のデモが沸き起こった。「カタルーニャに自由を!」「カタルーニャはヨーロッパの新しい国」……独立を願うプラカードが踊った。
 
 9月11日はカタルーニャが18世紀にスペイン軍にやぶれた「カタルーニャの日」だ。その日に合わせて、スペインからの独立を願う人々がバルセロナに駆けつけた。その数は150万人(警察発表、主催者発表は200万)にものぼった。

 各地からのチャーターバスは1,000台以上にも及んだ。この数字はカタルーニャ州史上初の規模だという。市内の中心にある「カタルーニャ広場」は、デモ開始2時間前から独立旗を掲げた人々で溢れた。間もなく大通りは人で埋め尽くされ交通は麻痺した。

 カタルーニャ自治州はスペインの東に位置する。4つの県から構成され独自の言語と文化を持つ。ジョージ・オーウェルの「カタロニア戦記」などでも有名な過酷な内戦を経験した。フランコ独裁政権時代には公共でのカタルーニャ語の使用を禁止されるなど、辛い過去を持つ。学校教育でカタルーニャ語を禁止されていた60~70代は、話すことは出来るが書く事に不自由を覚える人も多い。

 カタルーニャ州では以前から独立を訴える動きはあった。最近はさまざまなデモの場面で独立旗が目立つようになっていたが、今月に入り、世論調査で独立を願う人が初めて過半数を超えた。背景にあるのはユーロ危機の影響を受けたスペインの大不況と言われている。

 写真提供者のアルフォンソ・モンレアル氏は次のように強調する―

 「カタルーニャの納税額は国からの地方交付税を大きく上回っている。バスク自治州のように、州で徴収した分は地元で使えるようにすべきだ。中央政府がそれを受け入れないなら、独立するまで」。

 こうした世論を盾に、アルトゥール・マス州首相 は、今月20日にスペイン中央政府へ税徴収の裁量拡大を求めて交渉を行う予定だ。財政の柱を担っているカタルーニャ州が抜けるとなれば、スペインは窮地に立たされるだろう。

 中央政府の心情を見透かすかの様に、BBCはトップニュースでデモを取り上げた。だがスペイン国営放送では、5番目の扱いだった。国営放送はどこもデモを過小評価するようだ。 《文・諏訪都・京改メ》
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 スペインは分裂するかも知れない 9/24 ROCKWAY EXPRESSから  
 
 ヨーロッパの金融・債務問題は収束するには程遠く、ますます混迷を深めているが、スペインではこの問題がとうとう分離独立問題にまで発展している。

 スペインの中でも最もリッチな自治区がカタロニア(カタルーニャ)州であるところから、カタロニアは他の州に比べて裕福なため、中央政府に貢ぐ金額も大きい。従ってカタロニアの住民はそれが不服であり、独立を本気で考えているのだ。

 これは他人事ではない。そもそもユーロ圏自体が同じ理屈で分解の危機にあるのだ。従ってこのスペインのカタロニア分離独立問題は、EUそのものの矛盾の象徴的現象である。
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●スペインは分裂するかもしれない
http://www.testosteronepit.com/home/2012/9/21/catalonia-cries-for-independence-spain-might-break-apart-and.html
【9月21日 Testosterone Pit】

 スペインには問題が多い:債務危機、住宅バブルの後遺症、25%以上の失業率、50%以上の青年層の失業率、「構造改革」に反対する大規模デモ・・・そして今回新たな問題が生じた:国家の分裂の可能性だ。軍はそれぞれ加担する側を選択している。

 それは先週、バルセロナで始まった。ここはカタロニア州の首都である。カタロニアはスペインでも最も裕福なところである。750万人の住民の内、8%から20%になる60万人から150万人が、独立を叫んで大通りに出てデモに参加したのだ。

 カタロニアとスペインの間にある敵対関係は長期に渡るものだ。しかしスペインの金融問題がこの対立を深刻化させた。
 すっからかんのカタロニアは中央政府に救済を要請せざるを得なくなったのだ。カタロニア人は不満で爆発しそうなのだ。
 彼らは、現在の国庫の方針では、カタロニア人は年間1600万ドルを中央政府に上納しており、そのためにこの州は破産状態に陥ったのだ。今や、救済の代わりに、中央政府は医療、教育、その他のサービスを削減することになる緊縮策を強要してきた。

 20日、カタロニアの知事のアルトゥール・マスは当初、新しい税制について要請するためにマリアノ・ラホイ首相と面会した。
 しかし、バルセロナでの大規模デモのために独立をも話し合いの議題に入れたのである。ラホイ首相は、憲法がそのような独立は認めていないとして、彼の要請を切り捨てた。

 「憲法は改定することもあるが、人々の意思を服従させることはない」と、会合の後、マス知事は嘆いた。カタロニア民主統合党リーダーとして、また集中と統一(CiU)議長である彼は中流階級の代表であり、曖昧な表現ではあるが、カタロニアの独立を支持してきた。
 今までは。「カタロニアは自分の道を進むだろう」と彼は語った。議会は来週、「次のステップを話し合う為」に開かれる。

 ホセ・ガルシア・マルガヨ外務大臣は「不法で致命的だ」と怒鳴り、もしも独立すればEUから締め出されるとカタロニア側を脅した。
 どちらの国家がEUに加盟することを許されるかの決定は全会一致でなければならず、スペインの拒否権でカタロニアは「無期限に」加盟を阻止されるかもしれない、と彼は語った。

 それにもかかわらず、21日朝、集中と統一のスポークスマンのフランセス・ホムスはこの計画を推し進めた:11月25日に選挙が行われて、議会は独立に向けた動きを始めるかもしれない。それは国民投票かもしれない。
 しかし、違ったことも考えられる、と彼は語った。「例えば、議会は国家として宣言することを可決する」ということなどだ。

 CiUはまだ自分たちの選挙計画に国家としての要請をどう文章化するか決定していない。しかし、独立に向けた戦略は、「後戻りできない工程」にある、とホムスは語った。
 彼はスペインのことを、唯一の武器が「機敏さ」であるガゼルを襲っているライオンであると言っている。

 EUから追放されるという脅しはどうか?「カタロニアはヨーロッパ市民である」と彼は言う。そして彼らをどうやって追放することが可能なのか分からない、と語った。
 しかし彼は、重要なあらゆるビジネス業界のことは心配していなかった。「事態が民主的に表現されれば、投資を失うことはないだろう」と彼は語った。

 反応は早かった。カタロニアの独立はビジネス業界にとっては「非常に大きな問題」になるだろう、とスペイン雇い主同盟(CEOE)議長のヨアン・ロセルは語った。
 雇い主らは現在の経済混乱状況から抜け出る為に単一市場を支持している、という。

 国家であると宣言することに法的価値はない、とソラヤ・サエンズ・デ・サンタマリア副首相は閣僚会議の後の記者会見で語った。また政府は早期の選挙を望んでいない、と彼女は語った:「政治的不安定」は危機を悪化させかねない。
 しかし彼女は骨を投げてやった:政府は自治区の金融モデルを改革することにやぶさかではない、と。

 独立の核心についての議論が開始された:中央政府の債務の分配。カタロニアは20%あるいは16%か?あるいはゼロ、それは国債を発行したのはスペインであってカタロニアではないから。カタロニアはスペインの枠内に留まるほうがいいのか、それとも独立したほうがいいのか?それは金融的に可能なのか?噂が流れている。
 連立政府のメンバーが欧州委員会に、スペインは合法的にカタロニアの分離を止めることができるのかどうか、そして独立したカタロニアをEUから拒否権を行使することで追放することができるのかどうか、ということを尋ねたという噂だ。
 分離を許可する法は存在しないから、それを制する法もまた存在しない。従ってすべては不明なままである。
 しかし、この問題が深刻な注目を集めている、という事実は、事態が相当なところにまで進んでいることを示している。
 
 そして軍は自らの役割を注視している。フランシスコ・アラマン大佐は、もし彼らが独立を選択したならば、ハゲタカどもを捻り潰すと約束している。
 「カタロニアのための独立?私の屍を超えてだ」と彼は言う。「ライオンが眠っているとしても、ライオンにちょっかい出すな。何世紀にも渡って証明してきた残虐性を表すだろうから」これはクレイズド・フリンジの言葉なのか? 明らかに違う。
「軍隊の相当部分にある深く根ざした考え方である」と、退役陸軍中将のペドロ・ピタルクが説明する。そしてそれは欧州物語の中のまったく新しい章を開くことになる。正反対のことは起きないというあらゆる保証にも関わらず、事態は更に不明瞭になってきているのだ。

 ドイツの憲法裁判所が強張った笑いと共に、ESM救済ファンドと財政同盟条約について同意した時、政治家たちはほっとため息をついた。
 ドイツの反乱は終わった。しかし蒸気はユーロ圏の混乱したパイプから再び漏れ出している。
 今回はフランスだ。
 そこは財政同盟条約は口封じにされてきたところだ。
カタラン2
 9/11 バルセロナ
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 このブログ内での、ユーロの基本的で致命的な欠陥とリーマンショック以来の二極化と財政緊縮政策の危機についての、関連記事リンクです。

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コメント

民族の願い

もう35年以上も前の話ですが、バルセロナ旅行中に「私たちはスペイン人ではなく、カタロニア人です!」という人々が多かったのを思い出しました。スペインはカタロニア地方だけでなくバスク地方でも独立運動は強いですよねっ、

大きな領土国家には、たとえば中国が最たるものですが内部には民族間どおしの不満がいつの世代にも大きくあるもののようで、チベットも領土だとみなし、あの小さな島も領土だという国家にはいずれ近い将来に破綻はやってくることでしょう・・・


なにやら違った話になってしまったようですねぇ~・・・笑


Re: 民族の願い

ありがとうございます。
日本のような島国ではなかなか実感しませんが、大陸やら半島ではというか世界中では、古くから民族でも国境やら領土やら複雑に変遷しているので、分離独立とか領土紛争など探せばいたるところにあるのだろうと思いました。
日中対立なども、どうもこの辺のことが世界とずれている、島国日本のすごく子供っぽい行動が災いしてるように思えます。

でも、やはりバルセロナですね。スペインの人たちの小柄で真面目な表情、なにか思いつめたような目つきを思い出します。

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

コメントをありがとうございます

島国日本も無縁ではないと思えるのです。
沖縄は本土復帰して以来、観光産業などに資本投下されるものの、肝心の米軍撤去は何も進まないため、振興策も壁にあたっています。
米軍問題は日本政府が壁となり、メリットよりもデメリットの方が年々大きくなるばかりです。
分離あるいは自治権拡大が必要と思います。

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