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近藤誠:放射線被曝 CT検査で癌になる

   近藤誠 放射線被曝 CT検査で癌になる  ラジオ日本 菅原明子のエッジトークから

今夜のゲストは、医師の近藤誠さんです。亜紀書房から出版された「放射線被ばく CT検査でがんになる」を中心にお話を伺いました。

「放射線被ばく CT検査でがんになる」

菅原:
こんばんは、菅原明子です。今週お届けする本は、「放射線被ばく CT検査でがんになる」。この本をお書きになりましたのは、近藤誠先生です。出版社は亜紀書房です。よろしくお願いいたします。

近藤:
よろしくお願いします。

菅原:
がんもどきっていうことは、見かけ上は転移するがんと、顕微鏡でのぞいてもあんまり区別はできないものなんですか。

近藤:
そうですね。まったく同じに見えるんで、取りあえず区別はできないんですけれども、ただ、がんができた部位、あるいはがんの大きさとか進行度によって、ほとんどががんもどきであるっていえる場合もありますし、逆にほとんどが本物のがんといえる場合もあるし、その比率は大体決まってくるんです。

菅原:
臓器によって決まってくるんですか。

近藤:
そうですね。例えば膵臓(すいぞう)がん。これは昭和天皇が亡くなられた原因になってますけども、こういうものは本物のがんが非常に多いんですね。
あるいは肺がんも、症状があって、せきやたんなんかがあって見つかってくるものは本物のがんが多いし、検診なんかで見つかるものは、ほとんどといってもいいか、まあ十中八九ぐらいはがんもどきになってきます。

菅原:
そうすると、そのときに付随する症状を見ていると、どちらのがんかある程度勘で見分けはつくといってよろしいんでしょうか。

近藤:
正確には見分けはつかないんですけれども、あなたのがんは十中八九がんもどきですよって患者さんに伝えることはよくあります。

菅原:
そうすると、がんということで、ほとんどの人は早期発見されても、ステージが幾つであっても非常にショックを受けて、これで自分は余命1年ぐらいなのかっていう、非常に大きなショックを受けるわけですけど、そういう意味で、もしかしてもどきかもしれないということであれば、すごく安心な状態ではあるわけですね。

近藤:
そうでしょうね。1つ覚えておいてほしいのは、特に症状がなくて、痛い、苦しいとか、日常生活に不便するような症状がなくって、検査、あるいは人間ドックとか会社の検診なんかで見つかったがんっていうのは、そのほとんどががんもどきなんですね。

菅原:
先生の本の中で、早期発見するのが世界的な風潮になってきたけれども、すごく見つかる率は高くなってるけど、死亡率は昔と変わらないじゃないかというのがありますね。
これがその証拠でもあるわけですか。

近藤:
それは大きな証拠になってますね。
結局がんっていうのは、発見されたときに転移、リンパ節転移ではなくて、ほかの臓器への転移があるかないかで、その後の運命が決まってしまうんですね。
残念ながら肺がんとか胃がんとか、健康診断で問題とするようながんっていうのは、転移があればもう治らないので、これを治したという報告は実はないんですね。
1例たりとも治らないといってもいいぐらいです。

結局昔から今日に至るまで、例えば胃がんでは、死亡者数っていうのはほとんど変わってないんですね。
それに対して、検診が進んだことによって、発見数っていうのは2倍にも3倍もなってる。その差ががんもどきになっているということなんですね。

菅原:
先生が最初にがんもどき理論を構築される原因になったのは、やはりがん死亡率が1960年から今日に至るまで、数字上ほとんど変わらないと。
それに対して、発見数がどんどん飛躍的に伸びている。このギャップから、そういうことを考えつかれたんですか。

近藤:
1つはそうですね。あとは、乳がんでの経験がすごく役に立っているんですけども、がんっていうのは治療した後、治療した付近に再発が出てきますよね。昔は、それが臓器転移の原因であると。
だから、局所、がんが最初見つかった部位を大きく手術するというのががんを治すこつだみたいにいわれて、実際にものすごく大きな手術が行われてきたわけですけれども、ところがそういう手術をしても、転移というのは減らないんですね。
もう転移というのは最初から起きてるというふうに考えられる。

それからもう一つは、局所に再発しても、転移が出てこない人たちがたくさん居て、やっぱり臓器転移の率は変わらないと。
そうすると、局所でいくら大きくなっていっても、転移しないがんっていうのがあるだろう。それががんもどきの考えにつながったわけです。

菅原:
がんもどき理論が出て、私もその当時その本が、とてもびっくりするほどよく皆さんが注目してたので、すぐ買って読みましたけれども、確かにこれは正しいんじゃないかというふうに思ったんですが、その後の時間を経過して、その理論っていうのは一般のお医者さまの中にもだんだん理解されるようになってきたわけですか。

近藤:
それはかなり理解されてると思いますね。ただ、これをいってしまうと、がんの治療に当たっている人たちは、その存在意義がほとんど失われてしまうんですね。
だから、公になかなか認めるということにはならないわけです。

菅原:
その辺が、自分の個人としてはそのとおりと思っても、治療の現場でそれを発言するということになると、なかなか勇気がないといえないと?

近藤:
そうですね。自分の仕事がかかってますからね。

菅原:
結局、転移っていうのは見えないレベルで、早期発見っていうレベルでも、見えないほど小さいところで、既に転移する場合はしてるっていうふうに考えられるわけですか。

近藤:
がんの細胞というのは非常に小さいものでして、1つの細胞っていうのは大体1ミリメーターの100分の1ぐらいの大きさなんですね。
例えば1センチのがんを見つけると早期発見といわれますけども、1センチのがんの中には10億からの細胞が含まれてると。がん細胞の面から見ると、全然早期じゃないわけですね。
最近は、がん細胞っていうのは、できた当初から転移する能力があるだろうっていうのは、これは分子生物学の分野の研究結果で明らかになってきて、ますますがんが大きくなってから転移するっていうのは間違いだという方向に来ています。

菅原:
そうすると、早期発見という形で、例えば先生のとこに患者さんが来られて、まだ転移してない状態だったとして、放射線治療というもの、方向性はあるんですか。

近藤:
手術と放射線治療が可能な場合に、手術をすると臓器を失いますから、放射線治療の方がいいと思うんですね。
ただ、本当に治療する必要があるのかっていうと、これはまた臓器ごとに、あるいは進行度ごとに考えなきゃいけないと。
例えば乳房のマンモグラフィー検診っていうのがありますけども、乳がんを発見するための。本人も医者も、しこりを触れないで、レントゲン検査だけで乳がんが分かったっていうような人たちには、私は、今は、検査でがんが発見されたことは忘れて帰りなさいと、もう二度とマンモグラフィー検診を受けないようにといっていますけど。

菅原:
手に触れるようになったら、また来なさいみたいな感じですか。

近藤:
そうですね。そっからスタートすれば十分だと思いますけども。手に触れるようになっても、実はでも、その大部分はやっぱりがんもどきなんですね。

菅原:
大きくなっても、それでも転移しないタイプのがんっていうのはすごく多いわけですね。大きくなるけれども。

近藤:
そうですね。乳がんで、例えば2センチぐらいの乳がんがあって、リンパ節が手で触らない場合、その大体8割はがんもどきだと思います。
ただ、乳房の中でそのがんが大きくなってくということはあるんですね。
大きくなるけれども、別に転移はしないというがんがとっても多いんです。

菅原:
答えとしては、放置が一番正しい答えっていうことになるわけですか。

近藤:
そうですね、そう思います。これも部位的にまた少し考えなければいけないんですけども、例えば胃袋ですと、内視鏡で胃を残して手術するならともかく、胃袋を切るというと、やっぱり人体に与える影響が大き過ぎますよね。食べ物がストンと落ちて、ものすごく調子が悪くなったり、あるいは逆に食べにくくなったりというようなこともあるし。
そういうことを考えると、手術はなるべくしない方がいいと。そうするとほうっておくのが一番っていうことになりますね。

乳房のがんっていうと、今度は実際にがんといわれたものを自分で触ってるっていうのはかなりストレスになるし、今は手術といっても乳房を残す方法があるから、それだったら手術しても、温存療法であれば仕方がないかなというような判断になるわけです。

菅原:
乳がんで死ぬっていうのは、転移した場合に死んでいかれるわけですか。

近藤:
そうです。乳がんで、例えば乳房全体をがんが占めて、10センチ、15センチのような大きさになる人もいるんですけれども、これでは絶対に死なないんですね。
乳がんで死ぬ原因っていうのは、99.9%は転移によるものなんです。

菅原:
転移すると、やっぱり栄養が途絶えてしまうからですか。

近藤:
いや、栄養とは関係がなくて、転移先の臓器の機能が不全状態に陥る。それによる死亡ですね。
結局例えば肺に転移すると呼吸困難が来て、息ができなくなれば死ぬしかないっていうことになりますし、肝臓に転移すると、肝臓の機能が不全状態になって、黄疸(おうだん)が出てきて亡くなると。
ですから、あんまり生命現象に関係のない臓器に転移しても、死亡には結び付かないんですね。

菅原:
一番重要な臓器に転移して、そこの臓器が不全になると。じゃあ、多臓器不全とかよく言葉がいわれるようなものがそうっていう?

近藤:
多臓器不全っていうのは、これまた意味が違いまして、よく有名人ががんで亡くなると、多臓器不全で亡くなりましたっていってますよね。あれはほとんどの場合、抗がん剤の副作用なんですね。
それを言い換えているだけなんです。

抗がん剤の副作用っていうのはいろんな臓器に出ますから、それでいろんな臓器が一度に不全状態になって、多臓器不全と。
抗がん剤の副作用で亡くなりましたってアナウンスしてくれれば分かりやすいんですけども、そうはいいたくないわけで、多臓器不全っていうような言い方をする。
何もしない場合の乳がんの死に方っていう場合は、そんな苦しいものではないんですね。抗がん剤の副作用みたいに苦しいものではないと。

菅原:
つまり転移した場合でも、抗がん剤を使わないで、そのままにしておいた方がまだしも楽ということですか。

近藤:
転移して苦しい症状が出たときに、それを取ることは必要だし、取ることができると思うんですれども、それを抗がん剤によって取ろうとするのは間違いだと思うんです。

菅原:
痛みが来たら痛み止めとか。

近藤:
そうですね。あとは、痛みの原因は骨への転移とか、がんが大きくなることによる場合が多いんで、問題になっている場所だけに放射線をかけるというのも1つですね。
これは順番を間違えるといけない。放射線も効かない場合がありますから、まず痛み止めで何とかしようとして、それから、それがうまく行きそうなら、今度は薬をやめられるかもしれないんで、放射線をかけれるという考え方が正しいと思います。

菅原:
ここに、101ページのところに、胃がんを手術しなかった患者の生存率っていうのが出ていて、何もしなかった人の方がはるかに長生き、5年生存率が50%で、いろんな抗がん剤とか免疫療法、その他をやった人は20%を切って、ほとんど生きている人が5年になると居ないと。こんなデータですけれど、これも、海外ではこういうデータは結構見受けられるんですか。

近藤:
いや。やっぱり現代医学というか現代医療というのは、何でも治療するっていう方向に向かっていますから、なかなか無治療のデータっていうのは見つけるのは難しいんですね。
それでも皆無ではないし、そこに挙げたデータはその1つですけども。例えば胃がんで手術をしない患者さんっていうのを何人も診てきましたけれども、世の中の人が思っているほど進行は速くないんですね。
例えば有名な方では、逸見政孝さんっていうテレビ司会者の方が胃がんで2度も手術して、発見から1年以内に亡くなられましたけども、それはスキルスがんっていうたちの悪い胃がんだということだったんですが、スキルス胃がんでも手術をしないと比較的楽に長く、20年も30年もは無理なんですけども、数年間は生きることができる。
中には10年間生きた人も居ますから、やっぱり逸見さんの場合、手術が寿命を縮めたと考えざるを得ないわけです。

菅原:
今、医学が進歩して、情報も増えて、病院のランキングとかいろいろ、ここでメーンにあたればみたいな希望的な特集が非常に多いですよね。
それで、そういうもので、たまたま縁故のある人、つまり社会的有名人の人とか、お金持ちの人っていうのはそういうとこに行くチャンスが多いんですけど、結果としてはいろんな治療を受け過ぎるということになるんでしょうか。

近藤:
その傾向が多いですね、皮肉なことですけれども。大きな病院ほど、僕の目から見ると、治療が過剰になってる。
手術も放射線も抗がん剤もやろうみたいな形になって、結局どれも必要なかったんじゃないか、患者さんが苦しんだだけじゃないかっていうことになってることがすごく多いので、ランキングというはあんまり信用しない方がいいんですね。
結局患者の数が多くなって有名になるほど、一人一人の患者に対しては、扱いがどうしてもぞんざいになるし、流れ作業的になりますから。
僕は治療の必要があるときも、大学病院とかがんセンター、がん研究所みたいなところには紹介しませんけど。

菅原:
私の友達で有名人の人がいっぱい居て、その人たちはがん研とか、今いわれたようなとこに行かれて、慶應大学もよく行かれますし、非常に有名な大学に紹介状を持って行かれる人がすごく多いんです。
それで、だから自分はそれだけの社会的ステータスがあるから、最高の治療を受ける権利があるみたいな考え方の人が多いんですけど、そういう人は過剰治療の標的ということにピッタリになっちゃうわけですね。

近藤:
そう思いますね。社会的に成功している人たちというのは、専門家をあんまり疑わないという傾向があるようなんですね。任せとけばうまいことやってくれんじゃないかっていう。
それは自分のこれまでやってきた経験に照らしてそう思うのかもしれないけど、医療の世界というのは非常に特殊で、とにかく大きく切るほど有名になるとか、必要もないことで有名になった外科医なんかも多いですし。
それから抗がん剤も、僕の目から見ると、胃がん、肺がん、肝臓がん、大腸がん、乳がん、どの抗がん剤も全然必要ないんですけれども。

菅原:
抗がん剤っていうのは、効く臓器が徹底して限られてるってお話があります。

近藤:
そうです。固まりを作るがんっていうのは固形がんというんですけれども、胃がん、肺がん、大腸がん、そういうものを固形がんっていいますけど、これは抗がん剤で治ることはないし、延命効果も実はないんですね。
そうすると副作用しか得ないと。
しかし、一部のがんは治る。どういうものが治るかというと、急性白血病、悪性リンパ腫、それから子どものがん、それから睾丸(こうがん)の腫瘍(しゅよう)です。
たまたまのがんですけれども。それからあと子宮の絨毛(じゅうもう)がんというのがあって、これは普通の子宮がんではなくて、妊娠をきっかけに胎盤からできるがんですけれども、こういうものは一応治る可能性があると。
それに抗がん剤をやるというのはいいと思うんですけど、ただ、例えば急性白血病になりますと、若い人ほど治りやすくて、年齢が上がるにつれてだんだん難しくなっていく。
60以上はまず治らないというようなことで、やっぱり高齢になると、むしろ受けない方がいいだろうっていう話になってくるわけです。

菅原:
抗がん剤は年を取ってからだと、今の4つのがんであっても、やれば副作用の方が強くなるという可能性は高いわけですか。

近藤:
そうですね。こういうがんに、例えば子宮絨毛がんなんかは、年齢的に高齢者は出ませんし、それから他のがんでも、治る率というのは明らかに下がるんですね。
それはかなり強い抗がん剤をやるんで、抗がん剤による体力の喪失とか、それによって亡くなってしまうとか、そういうことも1つ影響していると思います。

菅原:
抗がん剤が効く効かないっていうのは、結構短い期間にがん細胞数がいったん減れば効くというふうに判断するんですかね。

近藤:
そうですね。こういうがんでは、何サイクルか抗がん剤を繰り返すことになってますけども、大体1回目でほとんどがん細胞が消失しなければ、その後は何回やってもあんまり効かないと、治らないっていうことがあります。それから、1回目でがん細胞がそういうふうに消失した人の中でも、後から再発してくることは少なくないわけです。

菅原:
すると、抗がん剤に関しては、基本的にはさっきおっしゃった4つ以外に関して、あまり積極的に治療する意味はないだろうということになるわけですか。

近藤:
そうですね。僕のところに来る患者さんには、もう抗がん剤はやめときなさいっていって、お話ししますけれども。

菅原:
結局最後は、そうやって先生に正しいお話を伺った後の判断力っていうのは、その人の人間としての信念みたいなものになるんでしょうか。

近藤:
信念というか、科学的なデータというか、これまでの治療データっていうのは知らないわけですから、結局直感力みたいなものが結構大事だと思うんですね。
合理的な人が必ずしもいい判断をするとも限らないんですね。
例えば、現代の手術、抗がん剤、そういうものは意味がないことが分かったといって、転移のある方が今度は食事療法を始めたりする。食事療法で体重を減らすものが多いんですけれども、そうすると体力が失われて、逆にがんが爆発的に増殖したりするんですね。
だけども、そういう判断する人は往々にして一生懸命やる傾向があって、あんまり一生懸命やると体重が本当に減ってしまって、僕の患者さんでも何人かががんが逆ウワッと増えて、こんな勢いで大きくなるはずがないのにというような増殖の仕方をして、亡くなったというのがおられますけども。
本当にどういうふうに対処していくかっていうのは難しいことで、平常心というか、あまりがんを過大視もしないし、これまでの日常を保ってくぐらいのつもりで、がんと付き合ってくぐらいのつもりでいかれるのが一番かなと思いますけど。

菅原:
それって、生まれ持ったその人の気質、性格みたいなものが大きいんでしょうかね。

近藤:
それは大きいと思いますね。

菅原:
何しろ私の親族でも、若い子で肺がんだったりすると、本人が何もしなくていいっていっても、親族一同が大反対で、だから、一流の病院に行きなさいとか、抗がん剤やりなさいとか、それ以外認めないとか外野がうるさいんですよ。

近藤:
よく分かります。それはすごく大問題で、周りの圧力に耐えかねて治療を受ける人っていうのは私もよく見受けます。だけども、それはあんまり幸せにはならない。
何しろ本人があんまり納得してないで、嫌々受けてるわけですから。だから、周りの方々もよく考えて、それでアドバイスをしてほしいです。
本人はよく勉強してるんだけど、周りの人たちはこれまでの社会通念に従って、手術だ、抗がん剤だと単に唱えてるだけのことが多いわけですから、もしアドバイスするなら、周りの人たちもきちんと勉強してから物をいってほしいというふうに思います。

菅原:
周りの人たちは、やっぱり社会的な意味での権威主義ですか、権威主義的な考え方に染まってて、その中で、今やってる抗がん剤とかの治療が標準治療といわれているから、そういうことから逸脱してるあんたはおかしいみたいな感じになって、それで、そちらの人たちが情緒不安定になっちゃうんですね。

近藤:
そうですね。

菅原:
周りが。だから、ひどい電話かけてきて、本人がノイローゼになっちゃうって。がんの人にそんなにワーワーいってどうするの? と思うんですけど、だから、そういうことがよくありますね。

近藤:
あります。

菅原:
だから本人が、この道、ずっとこれで行くっていった場合には、まず夫婦とか家族は仲良しで、本人のいうことを、ああ、それでやりたんならいいよっていえるだけのキャパが周りにないと、なかなか。

近藤:
本当にそうだと思います。結局がんを背負って、亡くなっていくのは本人ですから、本人が納得できるような形で周りが支えてあげるという方向性が正しいんじゃないかと思いますけど。

菅原:
先生のとこに来られる人でも、途中から来なくなるような人っていうのは、やっぱり親族とか友達とかいろんな人が何かいって来なくなるとかあります?

近藤:
そういうことはありますよ。少なくないですね。それはそれで仕方がないかなと思って見てますけど。

菅原:
でも抗がん剤っていうのは非常に体に対して毒性が強いし、最初使った抗がん剤がどんどん効かなくなって、最後、一番強いのをやったら、こっから先はないよっていいながら、それでもそこへ行くまではまるで治るかのような話をしながら、これが駄目ならこれをやりましょう、これが駄目ならこれをやりましょうっていった直に、次、ないですみたいなね。そっから先はホスピスへ行きますかみたいにいきなりいわれちゃって、そのショックが非常に大きいんですけどね。

近藤:
これは、そういう医者たちが何考えてるんだろうとよく思うところですけどね。

菅原:
実際でもそうなんですよね。がん難民といわれるような人たちは、最初から任してくださいみたいな感じで治療を受け続けたあげくに、ある日突然、ごめんなさいみたいな感じになっちゃうんですよね。

近藤:
まあそういうこともあって、もう少し抗がん剤の問題を広く知ってもらいたいなと思って、最近、別の本で、『抗がん剤は効かない』っていうのを文藝春秋から出したのは、それが大きな理由なんですけど。

菅原:
本当にいろんな問題ががんに関してはありますけど、これだけ巨大な産業になって、後ろにやっぱり製薬会社っていう、
もっと大きな巨大な産業が背景にあるとなると、なかなか正しい意見が正しく定着するのには、本当に一般大衆のレベルが上がることと同時に、こういう情報がどんどんと勉強されることが大事ですね、一般の人たちに。

近藤:
お言葉ですけれども、結局今おっしゃった製薬会社と抗がん剤を使う医者と、それから厚生労働省の官界、政界を巻き込んで、抗がん剤利権というものがありますから、抗がん剤治療が今後下火になる見込みというのはないと思うんです。
いくら正しい意見をみんなが勉強したとしても、病院に行けば抗がん剤を勧められてしまうという現実は今後もずっと続いていくと思うんです。
でも、そういう中で本当に残された余生をどう生きるか真剣に考える人たちというのは、ちゃんと自分で勉強する必要があるという、何とも厳しい状況があると思いますね。

菅原:
この本が出たのはタイムリーっていったら、原発事故の直後にこの本が出まして、この中で、私も文春の記事を読んだんですけれども、100ミリ以下でがんにならないのか、それともがんになるのかというところが、テレビメディアその他で非常に大きな注目点になってたわけですね。そのときも放射線の先生が出てきて、100ミリ以下はデータがこの世に存在しないから、絶対がんにならないんですっていうことをテレビで断言されたわけですけれども、それに対して先生が、そうじゃないということをデータに基づいてお話しされたんですけれども、その辺のデータっていうのはいつごろからあったんですか。

近藤:
これは、一番有名なデータというのは、広島・長崎に落とされた原爆被爆者のその後を追跡したデータなんですけれども、何万人っていう方をずっと亡くなるまで追跡しようという壮大な試みで、時々報告書が出されるんですね。
アップデートにした報告書が出されるんですけれども、最初は白血病の増加が認められて、しかもかなり高い線量で白血病が出てくるというのが分かったんですけども、経過を10年、20年、30年と見てくと、だんだん低い線量でも発がんと、それによる死亡の増加が分かってきたんですね。
大体2000年代に入って、今問題になってる100ミリシーベルト以下でも発がん死亡、あるいは発がん率、そういうものが有意に増加するというのが分かってきてるんです。

それからもう一つのデータは、これは最近発表されたデータですけども、原発、原子力産業の従事者、これ、15カ国の40万人という人たちを追跡調査した報告があるんですね。
これ、最初の報告では、被ばく線量が少ないこともあって、あんまり発がん率の増加っていうのがはっきりしなかったんですけれども、2000年代になっての報告では、かなり低い線量、平均で20ミリシーベルト程度しか被爆してないんですけれども、それで発がん率と発がん死亡率、これ、両方とも上がるということがはっきりしてきたわけです。
この調査なんかはこれからも継続されていくと思うので、予想としては、将来発がん率っていうのは、今、報告されてるよりももう少し上がってくるんだろうというふうに思います。

菅原:
ということは、この2つのデータで、片方は1回限りの原爆を浴びた人、そして、その後、数十年を経過して、最初よりはだんだん低い線量しか浴びてない、つまり直下型の近くに居た人じゃなくて、ちょっと離れたところに居た人とか、一定期間だけ広島なんかにちょこっと入った人とか、そういうふうな人でも長い時間たつと、低線、低い線量だけど、それが死亡に結び付いていくことが分かってきたということですか。

近藤:
そうですね。このデータの問題点は、今お話にあった、原爆が落とされた後に広島・長崎に入った人たちは実は省いてあるんですね。

菅原:
このデータには入ってないんですか。

近藤:
その人たちもかなり影響があると思うんですけれども、これは調べてないから分からないんです。
原爆が爆発したときにその付近に居た人たちのデータということなんですね。
線量が推定になってるのが一番大きな問題で、結局爆心から何メートル、あるいは何キロメートル離れたかで被ばく線量を推定してるんですけど、物陰に居たりした人たちも推定するわけですから、じゃあ、途中にある家でどのぐらい線量が吸収されちゃったのかというのがかなり推測になってるんで、若干不確かな面はあるんです。

菅原:
この1回限りの被爆の中でも、結構線量は低い人たちが多かったんですね。

近藤:
そうですね。100ミリシーベルト以下っていうのは65%ぐらいを占めてますから。

菅原:
その方々が全員亡くなるまで調査を続けるということなんですけれども、それで、亡くなった人たちは、発がんで亡くなる方が非常に多いわけですね。

近藤:
もともと日本人の死因では、被爆してなくても発がん死亡が多いですから、ここで問題にしてるのは、被爆によってどのぐらい発がんが増えるか、発がん死亡が増えるかということで、これを過剰死亡というんですね。余計に死亡が来るということで、それがだんだん増えていることが分かってきたということです。

菅原:
こういうデータは疫学データですけれども、お医者さんというと意外と疫学データを見る能力に欠ける部分というか、何十万人レベルとかいうとちょっと理解、1対1対応で、自分の患者さんがどうかとか、動物実験で10匹でどうかとか、そういうことを中心に考え方をまとめる方、多いですよね。

近藤:
そうですね。そう思いますが、関心がないのか、あるいは教育が悪いのか、よく分かりませんけど。

菅原:
そういう意味で、これだけのマスのデータをパッと示されても、だからどうした? みたいな反応みたいなのが出やすいんじゃないですかね。

近藤:
ただ、いろいろ、100ミリシーベルト以下は安全だみたいなことをいってた放射線科医も居たんですけどね、当初。
でも最近何をいってるか見てると、だんだん言い方が変わってきて、安全だとはいわなくなったし、100ミリシーベルト以下でもどうも危ないらしいとか、すごく低い線量のことを、例えばレントゲン検査で浴びる数ミリシーベルトが問題だなんていってますから、実際には発がん死亡率が増えるということを、内心では認めてるように思いますけど。

菅原:
でも先生が文春で書かれて、かなりショックを受けられたかもしれない、その件に関してはね。でも、良かったと思います。

今回のこの本なんですけど、CT検査っていうのは私たち日本人が世界で一番たくさん受けている。
どこの病院でもCTがないと一流の病院じゃないというか、あるひとかどの、みんなが行くような病院とは認められ難いということで、どこでもCTが受けられて、それで、そういう機材が世界一たくさん入っている国。
それで、割と安易に、私たちの日中の言葉遣いでも、ちょっとお金出したら、人間ドックでCTも受けた方がいいんじゃない? とかっていうね、すごく安易な言葉遣いを友達、家族、ある年に来たんだから、毎年受ける人もたくさん居たりとか、それこそ会社じゃなくて勧誘が、あなたはこの年齢だから、どうか毎年受けられたらどうですかみたいなダイレクトメールが来たりするんですけど、そういう安易な国であるということの告発に近いと思うんですが、これは本当に大変問題なんですか。

近藤:
そうですね。CTって線量がどのぐらいかかっているか、皆さん、知らなかったと思うんですけれども、結構な量なんですね。
それで、今回の福島原発の事故に際して、みんなを安心させようかと思ってか、政府関係者とか報道でよく。

菅原:
一覧表ですね。

近藤:
表みたいなのが出て、そこに胸部CTが6.9ミリシーベルトとかって書いてましたけども、まずそこから間違いがあるんですね。
6.9っていうのは本当に最低値で、ぼやぼやしてると、胸部CTでも10ミリ、20ミリシーベルトとか浴びたりして、それで、それをまったく医者自身も把握してなかったりするんですね。まして一般人は分からない。

菅原:
ちょっとショックなデータですね。20ミリっていうと、それこそ原発の労働する人たちが1年間の許容、マックスで20ぐらいですよね。それに近いのを1回で浴びてしまうわけですか。

近藤:
20ミリならまだ少ない方で、これは、CTスキャンって受けた方、分かると思いますけど、1回ザッと上から下まで撮るわけですね。
そのときに、まず胸部だけ撮れば例えば10ミリシーベルトとしても、おなかまで撮る、骨盤まで撮ると。
そうすると、その倍の20ミリシーベルトになったりするわけですね。
それから次に、造影剤といって、静脈に注射して、臓器の映り方を良くしようという、こういう薬を注射すると、もう一回ザッとスキャンする。そうすると2倍になりますから、最初ので20ミリ浴びてれば、次にやったときは40ミリになると。
場合によっては繰り返し何回も、3回も4回もスキャンするものもありますから、そうすると、数は少なくなりますけど、1回で100ミリシーベルト浴びることもあり得るんですね。

菅原:
そこまで行ってしまったら、それこそ大変な、がんになる誘発因子としてはナンバー1になっちゃいますよね。

近藤:
そうです。これはアメリカでの推定ですけども、例えば心臓の検査で、二十歳ぐらいの女性が胸部の検査をすると、それ、ものすごく線量が多いんで、百数人に1人ががんになるだろうと。
1回でですよ。

菅原:
1回で? じゃあ、行かない行くっていうことの選択肢が私たちにあるならば、行ったことによって、何もがんにならなくて済む人が、百何十人に1人がんになるっていうことになっちゃうわけですね。

近藤:
そうです。

菅原:
これ、アメリカのデータで既に出てるわけですか。

近藤:
これはアメリカ人で推定したっていうだけで、基本的に日本人でも同じ検査をすれば同じだろうというふうに思いますけども。
それから、アメリカのデータというよりは、それも結局は広島・長崎のデータから計算して出してるわけですね。

菅原:
特に女性はがんになりやすいということはないんですか。

近藤:
あります。例えば今、発がん率を推定してるのは、実は男女の平均なんですね。ところが、例えば乳がんの発症率を考えてみると、男性の乳がんっていうのは被爆しようとしまいとほぼないわけで、もっぱら女性だけに起きますから、そうすると、乳がんに関する発がん死亡率というのは、女性の場合は倍にして考えないといけないだろうと、男性の分を吸収して。というようなことを考えると、女性の方が発がんしやすいというふうに考えられます。

菅原:
それで、マンモグラフィーが、ピンクリボンなんかの運動も含めて、非常に昨今、女性にとって予防的にマンモグラフィーをかけて、それで早期発見しようという運動が盛んになってるんですよね。
このことは逆に乳がんを増殖する因子になるというふうに、ここに書いてあったような気がするんですけど。

近藤:
はい、そうです。これははっきり乳がんを増加させます。
どのぐらいの率になるかというのは、それぞれのマンモグラフィー装置でどのぐらいの線量が出てるかっていうのは違いますから、それによって左右されますけども、乳がんを増やすことは間違いない。

一方、マンモグラフィーのもう一つの問題は、じゃあ、マンモグラフィー検診をやったら、乳がん死亡が減るかっていうことなんですけど、これはまったくデータがないといっていいですね。
結局50歳以下は乳がん死亡は減らない、それで、全体としての死亡数も減らないということになって、アメリカでは、2009年だったか、それまで推奨してた50歳以下の乳がん検診の推薦を取り消したんですね。
今後は推奨しませんと。ただ、それでも実際に行われてるのは、これは検診業界の生活がかかってるわけで、それによる、とにかく何としてもやめないぞという姿勢で居るのは日本もアメリカも同じなんで、まだ続いていますけど。

菅原:
でも、最近の若い女性たちの、本当に定着してきた意識としては、テレビで宣伝もやってますから、だから、マンモグラフィー、受けた方がいいんじゃないかみたいに思う人は年々増えているような気がするんですけどね。

近藤:
それは、だから検診業界っていうのが罪深いところでね、意味がないのに、患者を増やしていこうという意思に貫かれてるんですね。
結局、乳がんに限らず、がん検診とか、あるいは一般の病気の健康診断もそうですけど、症状があって、痛い、苦しいっていって病院に来る人だけ診てたんでは商売にならないっていうところがあるわけです。
だから症状もなくて、健康に暮らしている人の中から病気を掘り起こして、病気といわれるものを掘り起こして、治療して、それで業界の繁栄を図ろうということになってるわけですね。
だから、医者不足っていうのはつくられた面があって、そういう意味はない人間ドックだとか健診をいっぱいやってるから、そっちに人手が取られて、本当に大事なところの医療分野に医者が回らないという面が1つ大きいんです。

菅原:
でも、発見されたときに第3期とか、もっと早くに発見されてればみたいに後悔する人も居ますよね。それは後悔する必要はなかったわけですね。

近藤:
これは残念ながら、がんで亡くなったり、あるいは他のいわゆる成人病で亡くなるっていうのは、人間の運命みたいなとこですから。
だから、それを早く見つけても、実際には役には立たないんですね。
早く見つけて、治ったと思われてる方たちっていうのは、実は治療の必要がなかったといえるわけです。

菅原:
むしろそこに至るまで発見されなかったいうのは、日常的に普通の暮らしが何年も何年もできていたっていうことは、悩まないで、それだけ快適に暮らしてきた結果だと思えばいいわけですかね。

近藤:
そうですね。だから私は最近は、がんは末期に発見するのがいいっていうふうにいってますけども、なるべく、特に高齢者の方は医療行為に対して非常に弱いので、医療検査には近づかないで、何か本当に日常生活、困る症状があったときだけ病院に行くというようなことを心掛けると、人生が有意義に過ごせるようになると思いますけど。

菅原:
こういう意味で、今、がんの方向では、転移がんは治せないと。
転移がんは誰が転移しても、今の西洋医学では絶対不可能なんだよっていうコンセンサスがあるわけですか。

近藤:
それはあります。ただ、医者が患者にいわないだけです。

菅原:
専門医の方々は、転移がんで再度入院してきた人は、この人は数カ月とか、長くて半年とかそのぐらいで、再入院された場合はちょっと治しようがないから、抗がん剤か何かで治療してる様子をつくるという、そんな感じですか。

近藤:
大ざっぱにいうとそんな感じです。
ただ、今の寿命の点は、実は転移があっても、結構長生きする人が居るんです。
よく診察室で患者さんにいうんですけれども、あなた、今元気なんだから、このまま何もしなくても3カ月、半年、死ぬことは絶対といっていいほどありませんと。
もし1年以内に亡くなることがあったら、それは必ずといっていいほど抗がん剤をやった場合ですというふうにお話ししますけどね。

ですから、よく生存曲線といってグラフが出てて、治療開始からすぐ亡くなる人が出てきて、どんどん死んでいくっていうグラフがいろんながんでありますけども、ああいうふうに治療スタートからすぐ亡くなるっていうことは実際にはないんですね、治療しない限り。

菅原:
治療したから早く死ぬ?

近藤:
だから、抗がん剤の場合には、生存曲線っていうより毒性曲線になっていると思うんですけど。

菅原:
じゃあ、抗がん剤の副作用として、それに弱い人から順番に亡くなるということで、それをしなかったらもうちょっと長く?

近藤:
そうだと思いますね。だから、前回も話したように、よくがんで亡くなった人が多臓器不全なんていう言葉で説明されてるのは、ほとんどは抗がん剤の毒性によって亡くなったもんだと思いますけど。

菅原:
あと、最近ではオーダーメイド医療とか、高度先端医療とか、いろんな形ですごく新しい言葉が出てきて、今までは駄目だったけど、がん細胞に直接的に働きかける抗がん剤だから、これは素晴らしいんだとか、そういう新しいタイプのがん治療に対して、夢のような話が出てきてるんですけど、これはどうなんでしょうか。

近藤:
今のお話にあったのは分子標的薬という、がん細胞の中にある特殊な分子をターゲットにする治療というのが出てきて、随分、1回の治療費が300万円とか、400万円とかべらぼうな話なんですけども。
ただ、これも本当に有効なのはごく一部に限られて、やっぱり血液のがん白血病なんですね。
これは確かに延命効果があると僕も認めてますけれども。
それから、じゃあ他のがんにもいいんじゃないかということで開発されたんですが、実際には延命効果もないし、それから何か意味があるっていってるデータっていうのは、よく分析すると大体データが意識的にか無意識的にか、でっち上げられてるという、そういう論文しかないんですね。
だから、本当に意味のない治療、だけども副作用はしっかりあるんです。
かなり生活レベルが落ちますから、そういう治療を受けさせられて、日常生活の質、QOLっていいますけど、これが悪くなって、それで、しかも高いお金を取られてるという、そういう図式で、これも本当にひどいがん治療業界の実態を示す1つだなと思ってますけど。

菅原:
それでは、今、大人になってからでは間に合わないっていうことで、ますます若い人たちに早期発見の意識を持ってもらいたいというふうな、そういうハンドブックを抗がん協会とかが作ったりして、中学校、高校なんかにそれを広めようとしてますけれども。
生活法としてたばこを吸っちゃいけないとか、栄養バランスを良くしようとか、よく運動しようとかっていうのはいいんですけれども、それ以上に、やっぱりレントゲン、どんどん撮りに行っちゃおうみたいなこともそこの中にちゃんと入ってるんですが、それって毎年毎年レントゲンを撮ったりすることが早期発見につながるから、素晴らしいからどんどんやりなさいっていうのは、やっぱり良くないわけですよね。

近藤:
それは問題ですね。繰り返しになるかしれませんけど、がん、早期発見したら寿命が延びるということは一切ないんです。
それはデータ的に明らかなんで。
その一方で、放射線というのは必ず細胞の中のDNAをなにがしか傷つけるんですね。
遺伝子を傷つける。
この遺伝子、かなりの部分は回復、修復されるんですけれども、必ず修復されないで遺伝子情報が残ってしまう。それが線量が多ければたくさん残るし。
ということで、発がんに向かって一歩進めるっていうことは間違いないんですね。
ただ、放射線浴びた量によって1歩になるのか、100歩になるのかっていうことが違ってくるだけで。
だから、健康な人たちが放射線検査を受けるっていうのは、これは絶対といっていいほどやめた方がいいと思いますね。

菅原:
これは普通の会社に行ってると、みんなやらなくちゃいけないんですかね。

近藤:
会社で一応法律みたいなものがあって、受けるっていうのはあるんですけども、こんなことをやっているのは日本だけなんですね。
会社での健診が義務付けられてるっていうのは世界中どこもなくて、日本だけで、変な国なんです。
そういう中で生きているっていうことを知らなきゃいけない。

ただ、義務付けられているのは健康診断やれっていうことで、どういう項目をやれっていうまではいってないわけですから、なるべく放射線検査を避ける、やめてもらうっていうのが大事だと思います。

菅原:
この辺は、やっぱり海外なんかでは、意味のないことをやめていこうっていう動きがお医者さんたちの中にあるみたいですね。

近藤:
そうだし、そもそも意味が証明されてから何かやろうという意識が強いので、日本のように何もデータも証明もないのに、いきなり始めるっていうことはないんですね。

菅原:
そういう意味では、人間ドックだとか定期健診みたいなものも、昔はあったものまでやめていくという流れがヨーロッパなんかではあるんですか。

近藤:
ヨーロッパには、そもそも定期健診っていう概念がないですから。
だから、誰も受けてなかったっていう。
ただ、日本の悪影響で、一部で健診やるともうかりそうだからやるかみたいな、そういう話はあるんです。

菅原:
あるんですか。それは困ってしまいますね。でも、日本の特殊事情として、私たちの周りにそれこそMRIだとかCT、PET、マンモグラフィー、すごく大型の機械がどんどん入ってきて、それを受ける方が何か自分の健康度がね、予防的に守られてるという、そういう意識が非常に洗脳されつつあるので、それ、もう一回、考えるべきですね。

近藤:
そうですね。おっしゃるとおりだと思います。

菅原:
それと、先生の2冊の本ですけど、本当に意思が強くないと、こういう本は書けないんじゃないかと思うんですけども、CTっていうのは今、大学病院にはなくてはならないし、ある意味お金を稼いでくれる機械でもあるわけですよね。

近藤:
そうですね。だから、CTとかMRI、PETとか、本当に必要な人っていうのは居るんですね。
でも、それは今、検査を受けてる人たちのごく一部で、慶應病院なんかでも数台のCTがフル回転して、予約入れようと思っても4カ月先なんていうことになってるわけですけども、その大部分は必要ない検査です。
本当に必要な検査っていうのは、その日に検査したりっていうね、ことでしかないから、基本的にがんの患者さんの定期検診は、検査はしないで、症状があったとき。
だけどもその日に検査して、結果出すっていうか、そういう方針にしてますけど。

菅原:
本当にいろいろ私たちが知らないことだとか、間違った常識にあるところで洗脳されつつあったこととか、そういうことは自分を守る、家族を守るためにもちゃんと勉強しながら、自分なりの、何が健康に役立つのか、そういうことをちゃんと普段から考えとかないといけないっていう感じですね。

近藤:
そうだと思います。

菅原:
抗がん剤に関して普段から知識を得てれば、いざというときやらない方向を選べるけれども、いざとなったらベルトコンベアで、考える暇なくて、気が付いたらすごいたくさんやってたっていう感じになりますよね。

近藤:
そうですね。

菅原:
皆さん、いかがだったでしょうか。大変私には勉強になりましたが、この新しく出た本は、亜紀書房から出ております『放射線被ばくCT検査でがんになる』。
こういう勉強を普段時間のあるときにされておくと、いざというときにきちっとした考え方を自分で持つことができる人間になるんではないかと思います。
ぜひお読みいただければありがたいと思います。どうも先生、ありがとうございました。

近藤:
ありがとうございました。
-------------------
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胃癌と抗がん剤治療
癌の縮小(奏効率)で患者は延命しない
乱用されている医療放射線機器
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抗ガン治療

私は太極拳気功家です。ある日気がついたら、人の周りに3つのエネルギー層が存在することを発見しました。
そして、そのエネルギー層に触れている内に、デコボコがある人がいる事を発見しました。このデコボコを修正すると乳がんのしこりが消えていく現象を経験したり、ポリープは消えないが良性に変わり徐々に消えて行ったり、人によって違った好転反応がでます。しかし、抗ガン治療している人は、全身のエネルギー層が乱れまるで激しい炎症を起こしている状態になります。苦しいので何とかして欲しいと訪ねて来られる。全身のエネルギー層が炎症を起こすと凹みが見えなくなります。炎症を取り除いてから凹みを見つけ修復するとみんな元気になります。しかし、元気になるともう一度抗ガン治療に挑戦すうる元気が出てきたと人は言います。これを繰り返し最後は癌ではなく肺炎などで亡くなります。抗ガン治療が効果ないかどうかは1,2回してみればわかる筈なのに更に強くしたり、回数を重ねることは殺人行為だと思います。

Re: 抗ガン治療

> しかし、元気になるともう一度抗ガン治療に挑戦すうる元気が出てきたと人は言います。これを繰り返し最後は癌ではなく肺炎などで亡くなります。抗ガン治療が効果ないかどうかは1,2回してみればわかる筈なのに更に強くしたり、回数を重ねることは殺人行為だと思います。
 抗がん剤治療は、要は毒物を「限りなく致死量に近く」投与することだと最近知りました。
 抗癌剤の投与によって転移せずということになっていますが、代償は重篤な薬物障害が各臓器に残ってしまいます。
 元々転移性ではない腫瘍を削除し、抗癌剤で甚大な健康被害を与えている可能性があると思います。
 転移性であった場合は、精密検診で発見できない小さな腫瘍が既に転移している可能性が高いので、これまた削除も抗がん剤もほとんど無意味となります。
 国際的な製薬、医療資本が、甚大な苦痛と多臓器障害を引き起こしているように思われます。
 

肺治療がん

肺がん腫瘍、5.5cmが右下葉に発見され切除、胸膜浸潤やリンパ節に一部転移がありⅢa期と診断され、術後に抗がん剤を2クールしました。また3回目をする予定です。術後、3ヶ月後にPET CTを撮り、腫瘍マーカーも調べても病巣は見付からないとのことでした。これ以上抗がん剤をするのは誠に気が進みません。2回目をしてから1ヶ月以上たってかなり体力も回復、」体重も(-8kg→-5kg)も戻ってきたところです。
薬剤の量を減らすか、副作用の軽いタイプに切り替えるか、投与を止めるかの希望を主治医にしようとか考えてます。
近藤先生の言われる様に投与は「百害あって一利なし」なら中止するべきかと明日の投与開始を迷っています。主治医の抗がん剤投与首相と、免疫ワクチン(投与中)の投与推奨と言うのが両方ですがどうしたものか迷いに迷ってますのが現状です。

Re: 肺治療がん

> 薬剤の量を減らすか、副作用の軽いタイプに切り替えるか、投与を止めるか
・ 私は医師でもなければ、某の専問家でもありませんので、直接「回答」はできないのですが、
ご自分でそのように感じているならば、そのようにするべきだと、「私」は思います。
つまり、貴方の心のなかでは、薬の減量とか軽いタイプとかの問題ではないのでは。
投与を一切やめるかどうかのことなのだと思うのですが。
どうでしょう?

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