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米国の異様さ、聞かない子も遅刻の子も逮捕

 以下はアメリカで保守色の強いテキサス州のことであるが、なんともアメリカの異様さと言う他ない。
 関連記事「5才児を警察に逮捕させる社会」はフロリダの例でした。
 米国の南部諸州と考えたいが、結構広範囲に適用されているようだ。
 幼児から未成年まで、すでにアメリカは監獄国家だ。
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  「ストレートA」生徒が拘留された理由  7/2  「CTBNL」から 

 テキサス州ウィリス市の高校3年生、ダイアン・トラン(17歳)が、法廷侮辱罪で拘留されたのは5月23日のことだった(ちなみに、米国の高校は4年制)。

 ベトナム系アメリカ人のトランは、いわゆる「ストレートA」の成績優秀生徒。通知票の成績欄に一列に「A」が並ぶことが「ストレートA」の謂われであるが、日本でいう「オール5」に相当すると思っていただいてよい。いったい、「ストレートA」の真面目な高校生が、なぜ法廷侮辱罪に問われる羽目に陥ったのだろうか?

 トランは、ただ成績が優秀なだけでなく、学業の傍ら複数の職場で働く勤労生徒だった。離婚した両親から見捨てられ、妹と二人で暮らすトランにとって、生きていくためには彼女が一所懸命働く以外になかったのである。

 複数の仕事を掛け持ちしながら高校に通い続けることは難しかったが、「将来は医学部に進んで医師になりたい」という夢を持つトランにとって、良い成績を維持することは重要だった。試験の時だけ頑張ればよい成績を取ることが可能な日本の高校と違って、米国の高校は、日々の宿題もきちんとこなさなければならず、息を抜く暇がない。宿題に取り掛かるのはいつも仕事が終わってからだったから、「徹夜」となることもしょっちゅうだった。

 と、恵まれない境遇にもめげず、17歳の少女は、一所懸命生きてきたのであるが、法廷侮辱罪で拘留されることになった理由は、「一所懸命生きてきた」こと自体にあったのだからこれほど皮肉なこともなかった。

 仕事と勉強、両方とも頑張れば体に無理が来ることは避け得ず、つい寝過ごして学校に遅れたり、休んだりすることを繰り返したのである。ところが、運の悪いことに、テキサス州は、州法で学校の「無断欠席」を厳しく取り締まることを決めていた。「4週の間で3日以上、あるいは、6ヶ月の間に10日以上」無断欠席した生徒は、裁判所で判事の裁きを受ける定めとなっていたのである。

 かくして「学校無断欠席」の罪に問われたトランは裁判所への出頭を命じられ、裁きを受けることとなった。その場は判事のお説教を受けた後、「今回は勘弁してやるが、次ぎに同じことをしたらただでは済まさないぞ」という「警告」で許してもらったのだが、ひと月後、仕事で疲れ果てたトランは、再度無断欠席の罪を犯してしまった。「寛大な警告で済ましてやったというのに、無視して『再犯』を繰り返すとはけしからん」と怒った判事が「法廷侮辱」の罪でトランを収監、留置場に送り込んだのだった。

 以上が、逆境に耐えつつストレートAの成績を維持してきた、感心な高校生が拘留された経緯であるが、テキサス州が無断欠席を初めとする生徒の不品行に「刑事罰」で対処するようになったのは1980年代末から90年代初めにかけてのことといわれている。「非行を防ぐためには、早いうちから警察・裁判等『世の中の仕組み』を実地体験させることで、その芽が小さいうちに摘んでしまう」ことがよいとする考えからだった。

 さらに、「非行の芽は小さいうちに摘む」とする考えは、「どんなに軽微な非行であっても例外なく取り締まる」という、いわゆる「ゼロ・トレランス」」の考えと表・裏の関係を為すので、トランのケースの場合同情すべき事情が多々あったにもかかわらず、「一つ例外を認めたら際限がない」と、判事は(他の「悪質」な例とまったく同じく)法廷侮辱罪を適用したのだった。

 というわけで、テキサスでは、学校で不品行を犯した生徒が次々に「軽犯罪法違反」等の罪状で裁判所に呼び立てられているのであるが、弱者救済を目的として結成された有志弁護士団体「テキサス・アップルシーズ」によると、同州では、「交通違反以外の軽犯罪法違反で裁判所への出頭命令を受ける未成年者」は、毎年27万5000人に上るといい、その大半は学校での不品行が占めているのである。

 さらに、「ゼロ・トレランス」の原則が徹底されてきたため、いまやどの学区でも高校に警察官が常駐することが普通となっているだけでなく、「上げられる」生徒の年齢が若年化(ここまで最低は5歳)するとともに、「犯行内容」もますます軽微化している。
*授業中アルファベットの歌を大声で歌った(歌った生徒は障害児だった)
*高校生が授業中紙飛行機を飛ばした
*女子中学生が授業中香水を使った
等の事例が、「犯罪を犯した」と裁判所への出頭を命じられるようになっているのである。

 しかも、これらのケースで「有罪」となった場合、「犯罪記録(日本でいうところの『前科』)」が残るため、将来、進学や就職に差し支える事態も懸念されている。中学生の時、授業中、香水をシュッ、シュッとスプレイしたがために、「前科持ち」となってしまうのだから「ゼロ・トレランス」は恐ろしいのである。

 幸い、トランの場合は、「一所懸命頑張っている高校生が頑張ったが故に留置場に叩き込まれた」ことが大きく報道されて判事に批判が集中。法廷侮辱罪に加えて、すべての犯罪記録が抹消されることとなった。さらに、報道されたおかげで、彼女と妹を支援するための募金も少なからず寄せられたというから「不幸中の幸い」となったのだった。

 それにしても、自分の高校時代を振り返ったとき、私はサボりの常習犯であった。もしあの時代の日本がいまのテキサスと同じシステムを採用していたら、今頃、「前科数十犯」の大悪人になっていた勘定である。
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コメント

コメントばかりでご迷惑かもしれませんが。

TPPに参加すれば日本もこうなる可能性があります。何かにつけて訴訟、そしてアメリカ側勝利。ちょっと話は違うかもしれませんがモンサントは隣の畑からGM作物の種が風や虫で飛ばされて自分の畑で育つと、モンサントは容赦なく農民を特許侵害で訴えまくっています。法廷はアメリカ側の味方です。
 それにしても酷い話です。

Re: コメントばかりでご迷惑かもしれませんが。

どうも最近気づいたのはアメリカは様々な点で「異常」な国のようですね。
建国以来ずうっと戦争を続けていることといい、人種差別や社会の成り立ちといい、欧米と一口に言いますが、アメリカ以外の欧米とはかなり異質で変わった体質のように思います。
モンサントの種子飛び賠償要求も、その他の欧米諸国ではあり得ない話のように思うのです。
TPPにしても、こんな国と「付き合う」事自体が危険なことかも知れません。
ヨーロッパが、欠陥だらけを承知のうえで無理やりユーロで通貨統合したの米国に牛耳られる危険からのがれるためだったようにも思えます。

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