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もうすぐ北風が強くなる

ファッションはステートメントで人の権利

 大阪市長の橋下某は日の丸君が代の強要から、労組叩きから、刺青、タトゥー狩りまで暴れまくっているが、こんな者を市長に選んだ大阪市民が恥さらしだ。
 思想信条と法に触れない好み趣味は、人たる者の権利(人権)である。

 橋下某にとって、職員は人でなく家畜かなにかなのだろう。
 こういう者は自分より立場の弱い人を家畜のように考えている点で東の某慎太郎と同じだ。
 大阪市民は気ぃつけなはれ。

 下記はボストン在住の医師で医事評論家。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  小学生のファッション・ステートメント   5/28  「CTBNL」から

 娘がまだ小学生だったとき、「保護者代表」の役を仰せつかって同級生数人とともに映画館に引率したことがあった。

 ザック君はそのとき映画館に連れて行った子供の一人だったが、彼と会ったのは、後にも先にもそのとき一度きりである。
 しかし、たった一回しか会ったことがないというのに、彼は、その「ファッション・ステートメント」で、私の脳裏に生涯消えることのない鮮烈な印象を焼き付けた。

 上下ともジーンズ(デニム)でコーディネートした上で、あちこちのポケットやベルトからチェインを吊してアクセントをつけた服装もユニークだったが、極めつけはその髪型だった。
 モヒカン刈りにした中央部をジェルで練り固めて鋸歯状のギザギザをつけ、まるでステゴザウルスの背中に生えた骨板の様な形状にしていたのである。

 小学生が、あたかも、パンク・ロッカーのような出で立ちをしていたのであるが、言葉で説明しただけではわかってもらえないと思うので、そのときのザック君とイメージが一番よく似ている写真をリンクした
 この写真、世界的ベストセラー兼ヒット映画となった『ミレニアム』三部作の主人公、リスベット・サレンデルが法廷に向かうシーンから取ったものである。

 普通、刑事事件の被告は、陪審の印象を少しでもよくしようと、「まともな」スーツ姿になるものだが、リスベットがあえて選んだのがこの出で立ちだった。
 リスベットのこの姿から、「権力におもねらない反骨精神」や、「逆境に置かれてもへこたれない不屈さ」や、「他者からどう見られようとも気にかけない旺盛な独立心」、・・・等の「ファッション・ステートメント」を読み取るのは私だけだろうか?

 私がたった一度だけ会ったザック君は、小学生にしてリスベットに勝るとも劣らない「ファッション・ステートメント」を述べていたのであるが、彼の場合、「子供の望みをかなえることに全面的に協力するぞ」とか、「独立心が旺盛で個性豊かな子供に育てるぞ」とかの、親からのメッセージも読み取れただけに、一層印象深かったのである。

 翻って考えたとき、もし、ザック君が日本で小学生をしていたなら、教師達から排斥されて絶対に学校の中に入れてもらえなかっただけでなく、親に対しても、「小学生にモヒカン刈りをさせるなんて何を考えているのだ?」と、非難が集中したのではないだろうか? 
 子供だけでなく、親までもが世間からの「イジメ」に遇っていたように思えてならない。

 ところで、ザック君が私を驚かせたのはそのファッションだけではなかった。映画館からの帰途、「迷子の迷子の子猫ちゃん・・・」と、突然日本語で歌い出して、私をビックリ仰天させたのである。
 一時日本語を習ったことがあり、そのときに覚えた歌とのことだったが、パンク・ロッカー風に決めた小学生が、ボーイ・ソプラノで「迷子の迷子の子猫ちゃん・・・」とやったのだから、私にとっては一生忘れることのできない体験となった。

 個人(特に未成年)が、個性を発揮して「ファッション・ステートメント」を述べることに対して、著しく非寛容である日本と違って、当地では、表現する側も、表現を解釈する側も、「ファッション・ステートメント」に対する許容度が広いだけでなく、意識も高い。

 服装・髪型・アクセサリー等の選択及びコーディネーションは、自己表現の重要な一手段とみなされているので、それに伴う「表現の自由」も尊重されなければならない決まりとなっている。
 小学生がパンク・ロッカー風のファッションで決めたからといって目くじらを立てる人などいないのである。

 私の子供三人も当地で育ったので、それなりに「ファッション・ステートメント」を意識するようになったのだが、たとえば、三人とも、ティーンエイジャーの頃には、頭髪を一所懸命染めたものだった。
 日本から留学していた顔見知りの研究者が、髪の毛を染めた(当時高校生の)長男を見かけた途端、私に対して「先生のところも、大変ですね」と同情の言葉をかけて下さったことがあったが、「髪の毛を染めるようなぐれたお子さんがいて、大変ですね」という意味であったのはいうまでもない。

 長男の場合はただ髪の毛を染めただけだったが、娘の場合、モヒカン刈りにした上で、髪の毛を緑と紫に染め分けた時期があった。
 日本で成人式の記念写真を撮ったのはちょうどその頃のことだったが、「緑と紫のモヒカン刈りで振り袖」という、世にも不思議なファッションで写真を撮るわけにもいかないので、振り袖にマッチした髪型に変更するのに、大変な苦労をしたと聞いている。

 最近、日本で、職員の入れ墨に激怒した市長がいたと聞くが、タトゥーやボディ・ピアスもファッションの一部とみなしている当地の感覚からすると、「理解不能」の話と言わなければならない。
 ファッションの選択はあくまでも個人の「好き嫌い」の「好み(preference)」の問題であるはずなのだが、「タトゥーを入れるなんて何を考えているのだ」と怒る人は、どうも、「善い悪い」の「正邪(justice)」の問題にして怒っているようである。
 人の家の子供が髪の毛を染めているのを見た途端に「先生のところも、大変ですね」とお節介を言いたくなる発想と、根っこでつながっているように思えてならない。
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コメント

Guten Abend 、北風さん!

橋下弁護士は前から胡散臭さが鼻についておりましたが、
原発だけは再稼動させないかもしれないと少し期待していたのに、
それもダメのようで、ほんまにこの人もうあきまへんわぁ~、
革新風が吹きやすい関西で、コテコテの保守風を吹きはじめた
この愚か者の自主修正起動に大阪人はもっていけますやろか?・・・


人と同じが一番落ち着く日本社会ですからねぇ~、



Re: Guten Abend !

> 原発だけは再稼動させないかもしれないと少し期待していたのに、
単なるテレビ芸人のハシストでした。
そうですね。ひどい愚か者です。東の某太郎もですが。
同調圧力社会のテクニックだけ。
人権侵害を平気で発言する世界の恥さらし。
両方共リコール運動を起こさなくては。

妙な理屈

橋下批判も結構だしファッション・ステイトメントも結構だけど、私にはこの引用記事なんて同意できないし踊らされてるとしか思えない。

引用記事の子供の格好も親がそれをさせなければやれないでしょう。昔はアメリカだってそんな親はいませんでした。確かに格好で主張する事はあり得るでしょうが、六十年代じゃあるまいし、今時、ましてや子供が、何を主張するというのでしょうか。

こんなのみんなマスコミやメディアに踊らされ、ファッション=流行=世間の時流に合わせているだけでしょう。ピアスが流行ればピアスをし、刺青が流行れば刺青をする。皆と同じことをやってるだけで、個性の発揮とは少しもなっていません。個性の発揮ならば、流行に流され他人と同じことをやってはいけないでしょうに。

ビートルズの頃のような格好で反抗精神を表した時代から、伝統文化の破壊による商業主義が蔓延り、メディアや流行や有名人の真似をすることが個性だと思い違いさせられてるだけ。そしてそういうことばかり追っかけてる人間は衆愚となり、支配者に簡単に操られていく。ピアスや刺青が個人識別ICチップになっても易々と受け入れるでしょうね。

人はそもそも生まれながらに個性を持っている。それをわざわざ奇抜な格好をしないと個性がないかのように言うなんてバカじゃなかろうか。こんなの宣伝と洗脳のための記事でしかないではないか。刺青が流行って後で消したくても消えないと苦しむ人が大勢いても、「そんなの自己責任じゃないか」と小泉純一郎のように言い訳するのでしょうか。

橋下の気まぐれなんてどうでもいいけど、果たして批判のためにこの引用記事は相応しいのでしょうか。私には橋下も引用記事の筆者も同じ臭い(商業主義、愚民化、奴隷化)がするのですがねぇ。

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